※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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龍と通信会議

俺の居住スペースが完成したところで、丁度いい時間になったので執務室に戻ってみると、そこにはぐったりとした様子で椅子に座る提督と、そんな提督を見て苦笑いを浮かべる日向の姿があった

 

何があったのか提督に尋ねてみたが反応がない……、どうやら精神的に相当疲れているようである……

 

そういう訳で事情を知っていそうな日向に話を聞いたところ、提督がこんなにも疲弊してしまうのも仕方ないと納得してしまった

 

俺が提督に通信機を渡してからしばらくの間は、戦治郎、長門、提督の3人で話し合いをしていたそうなのだが、その途中でリチャードさんとスウさんが話し合いに参加して来たそうだ

 

話を聞いたところ2人は護から通信機を受け取りテストをしていたところ、偶然戦治郎達の会話を拾ったようで、自分達にも関係ある話だからと参加する事にしたのだとか……

 

提督もまさか穏健派のツートップが参加してくるとは思いもしなかったそうで、話し合い中ずっと緊張しっ放しだったそうだ

 

これだけで済めば提督もこんな事にはならなかっただろう……、しかしどうやら天はそれを許してはくれなかったようである……

 

リチャードさんとスウさんが話し合いに参加してから、またちょっと時間が経過したところで、今度はドイツのビスマルクがこの通信を拾ってしまったのである

 

ビスマルク曰く、フェロー諸島の決戦の時の事をふと思い出したらしく、何気なく通信機をいじっていたら戦治郎達の会話を拾ったのだとか……

 

ビスマルクと通信が繋がると、通信出来るようになったらすぐに連絡しろと怒られたそうだが、それが出来るようになったのがつい最近だからと戦治郎が伝えると、ビスマルクは何とか矛を収めてくれたそうだ

 

そんなこんなで芋づる式に参加者が増えいき、最終的には戦治郎、長門、アクセル、ビスマルク、セオドール、姫様、リチャードさん、スウさん、御大将こと正蔵さん、そして最後に提督と言う錚錚たるメンバーが通信機を使い会議する事になったのだとか……

 

因みにアクセル達欧州のメンバーは、ビスマルクが持っていた通信機をドイツ海軍が解析して作った通信機を使っての参加だったのだとか……、流石ドイツと言わざるを得ないな……

 

さて、この豪華絢爛なメンバーで話し合った結果……

 

①欧州勢に頼んでおいた俺達や穏健派に関する情報規制を解除、今度は逆に大々的に伝えていく

 

②穏健派は今後強硬派と区別し易くする為に、旗艦だけでもいいから何かしらの目印を身に付ける

 

③日本海軍は南方海域の遠征任務時、むやみやたらに戦闘しないようにする

 

④南方海域の穏健派は、日本海軍の遠征部隊を見かけたら気付かれないように注意しながら護衛する

 

⑤割烹アンダーゲートをオーストラリア東部にも展開していき、穏健派の存在をオーストラリア中に伝える

 

このような決まり事が出来上がった

 

①については俺達が派手に暴れ回った結果、色々な噂が流れ始め混乱を防ぐ為にやっていた情報規制では抑えきれなくなってきているからである。間違った噂のせいで混乱が生じるより、正しい内容で混乱してもらった方がまだマシだと言う判断から決まった事なんだそうだ

 

②については強硬派と穏健派は見た目では区別しにくい為、間違いで穏健派を沈めないようにする為である

 

③についてはヌ級とゼッペー対策、穏健派への誤射を防ぐ意味合いがある、ただのヌ級だと思って攻撃したら食人鬼ヌ級で艦隊全滅なんて事も考えられるし、砲撃音を聞きつけたゼッペーが集まって来る可能性があるからこうなったそうだ

 

④も③と同じでヌ級とゼッペー対策である、いくらヌ級でも転生個体を複数相手するのは辛いところだろう、ゼッペーの方も数とスペック差で追い返す事は十分可能だと判断され、このような形になったのだとか

 

⑤は意識操作以外にも、穏健派と南方海域の拠点の艦娘が提携し易くする為にコミュニケーションを図る場所を作る為との事だった

 

噂の海賊団のリーダー、元帥の秘書艦、ドイツ海軍総司令とその秘書艦、イギリス海軍総司令、イギリス王室の王女、穏健派深海棲艦のツートップ、現在急成長中の企業の社長にして穏健派深海棲艦の最大戦力……、それらが参加する会議に放り込まれた提督が本当に可哀想に思えて来たな……

 

しかし、改めて考えてみると戦治郎がこの世界に来てから築き上げて来た友好関係は凄まじいの一言だな……、提督以外は誰もが何かしらのジャンルに多大な影響を及ぼす者ばかりである……。そんな戦治郎の親友である俺は、そんな親友を誇らしく思うと同時に恐ろしさを感じてしまった……

 

そして決まり事がある程度決まったところで、今度は交流会が始まってしまったそうだ

 

アクセルが初めて戦治郎と接触した時の話から始まり、フェロー諸島での決戦の真実、マダガスカルでの活躍とアムステルダム泊地での出来事、穏健派発足の経緯、日本海軍の現状、戦治郎の幼少時代の話、長門が青海さんそっくりである事などが話されていたのだとか……

 

その途中、戦治郎がヤク中DV親父から女の子を救った事を御大将が自慢げに話しているあたりで提督は適当な理由を付けてこの話し合いから抜け出して来たんだそうな

 

「戦治郎さんの人脈ってどうなってんだよ……?長門や穏健派のツートップは兎も角、海外の総司令とかイギリス王室の王女とか聞いてねぇぞ……」

 

ようやく復帰した提督がそんな事を呟く、まあ気持ちはよく分かる、普通に考えれば有り得ない人脈ではあるな……

 

「っと戦治郎さんの人脈の件は取り敢えず置いておいて、何とか今回の問題の対策は立てる事が出来たな……、後はその問題の大元になってるヌ級やゼッペーだったか?それらをどうするかだな……、さっきの会議じゃ緊張し過ぎて話題にする事すら出来なかったからな~……」

 

「それについては俺の方から後で伝えておこう、まあヌ級に関しては俺が何とかするつもりだがな。あいつだけはどうしても俺の手で倒したいからな……」

 

提督の言葉を聞いた俺は、拳を握りながらそう返す。あいつには借りがあるし、何より翔鶴を捕食しようとしている事が絶対に許せないからな……

 

「その為に新装備作ったんだったっけか……、っとそういやその新装備ってどんなのだ?あんだけ資源使ったんだから相当スゲェモン拵えたんだよな?」

 

不意に提督がそんな事を言ってきた、目を輝かせているあたり相当興味があるようだな……

 

「ならば見てみるか?それなりの大きさがあるからここで出す事は出来ないが……」

 

「それなりにデカいのか……、OK、益々興味湧いたぜ!早速外行くぞ外っ!!!」

 

そう言って提督は執務室を飛び出して行き、その様子を見た日向が苦笑しながらその後を追う。っと、提督を待たせる訳にはいかないので俺も外へ向かわねばな……、俺はそんな事を考えながら執務室を出て外へ向かうのだった

 

そうして、俺は提督にテキサスを見せてやったのだが……

 

「うおおおぉぉぉっ!!!これまんまヴァル・ヴァロじゃねぇかっ!?えっ?!これ乗れるの!?乗れるんなら乗ってみてぇんだけどっ!??」

 

テキサスを見た瞬間、提督は大はしゃぎし始めたではないか……。しかもヴァル・ヴァロが分かるのか……。気になって日向に聞いたところ、どうやらこの提督は無類のガンダム好きで私室には大量のガンプラがあるのだとか……。因みに好きなガンダムはEx-Sだそうだ

 

その後、提督が資源をいくら使ってもいいから、自分用のガンダムを作って欲しいと言ってきたので、人型は今のところ無理だと言うと提督は膝から崩れ落ちると同時に、日向に頭を叩かれるのだった

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