※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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炎と提督

これは空がシドニーで翔鶴とのデートを満喫している間に発生した出来事である……

 

 

 

「うおおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

シゲが咆哮を上げながら、その両手から2つの巨大な火の玉を発生させる。そしてそれからしばらくすると、シゲが生み出した火の玉が徐々に巨大な火の鳥へとその姿を変えていき、やがて完全に姿を変えたところでシゲ達に向かって突撃してくるゼッペーの支持者達へと向かって飛翔するのであった

 

「焼き尽くせっ!カイザーフェニックスッ!!!」

 

シゲの叫びに答える様に生み出された2羽の火の鳥が翼を羽ばたかせて加速し、その内の1羽が先頭に立ってシゲ達に向かってくる支持者に直撃、その刹那火の鳥が爆発するや否や凄絶な火柱を上げて火の鳥の直撃を受けた支持者の周囲にいた者達を次々と飲み込み、灰や炭すら残さず焼き尽くしてしまうのであった

 

「これだけで終わると思ってんじゃねぇぞキ〇〇イ共おおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

未だ火柱が猛り狂う中シゲが叫びながら炎を纏って飛び上がり、火柱の中へと突っ込んで行き……

 

「スピキューーールッ!!!燃え尽きやがれえええぇぇぇーーーっ!!!」

 

シゲがそう叫んだところで火柱が凄まじい勢いで爆ぜ、更に広範囲に被害を及ぼすのであった

 

しかし、ゼッペーの支持者達はその光景を目の当たりにしようがお構いなしに突っ込んで来る。奴らが目指す先……、そこには人間サイズのEx-Sガンダムと日向、そして彼らを護衛する伊吹がいるのであった

 

「ったくシゲの奴……、数匹討ち漏らしおって……。フォローするワシの身にもなって欲しいもんじゃ……っと!」

 

伊吹がぶつくさと文句を言いながら、迫って来たゼッペーの支持者の1人に巨大過ぎる銃剣を突き立て、そのまま引き金を引いて凄まじい速度でとんでもない数の散弾をその身に叩き込み、串刺しにした支持者をあっという間に挽肉に変えてしまうのであった

 

しかし伊吹は相手を仕留めても引き金から指を外す様な事はせず、未だ散弾を吐き出し続ける銃口をそのまま右往左往させる。そうする事で他の討ち漏らしにももれなく銃弾をお見舞いしているのである

 

その範囲内にシゲがいたとしてもお構いなしに散弾をばら撒く、何故なら今のシゲは文字通り熱く激しく燃えており、散弾がシゲに当たる前に燃え尽きてしまう事を伊吹が知っているからである

 

「流石は海賊団と穏健派の若手エースと言ったところか……」

 

その光景を見守る日向がそう言って腕を組み何度も頷いていた、その姿は目の前で繰り広げられる地獄絵図を認めきれず現実逃避しているように見えていた……

 

「ごめん日向……、俺さ……、転生個体の戦い舐めてたわ……」

 

日向の隣に並び立つEx-Sガンダムが、日向に向かってそんな事を言うのであった

 

このEx-Sガンダム、正体はショートランド泊地の提督なのである

 

そもそも何故このような状況になっているのかについて説明すると、シゲと伊吹がEx-Sガンダム型パワードスーツを完成させショートランド泊地に届けた際、提督がEx-Sパワードスーツのテストついでに翔鶴達の報告の中にあったちゃんぽん要塞をこの目で見てみたいと言い出したのである

 

それが原因で提督と日向が少しの間揉めたのだが、どうせ戻るつもりだからと言う理由でシゲ達が提督の同行を許可、それを聞いた日向がこうなっては仕方ないと言う事で提督の護衛の為に同行する事になったのである

 

そしてその道中、ブカ島沖でゼッペーの集団と遭遇してしまいシゲ達は已む無く戦闘になってしまったのである

 

その戦いの中で日向と提督はシゲ達の戦いを目の当たりにして、その迫力に完全に圧倒されてしまいこの様な事になってしまっているのである

 

特に日向の驚きは凄まじいものとなっていた、日向は空の戦いを知っていた為シゲの戦いもそれと同じくらいだと思っていたのである。だが現実は果てしなく無情だった……

 

シゲは日向達の前でも遠慮なく能力を使用し、次から次へと立ち塞がるゼッペー支持者達を光の粒子へと変えていく。多少火柱から離れたところにいる相手には、空と比較したら見劣りするものの、自身に向かって振るわれれば冗談では済まされないような体術を駆使して殴り飛ばし蹴り飛ばし、情け容赦無く火柱の中へと放り込んでいくのだった

 

そしてシゲの派手な戦闘のせいで隠れがちだが、伊吹の戦いも日向の想像を軽く超えていたのであった

 

普通の人間では持ち運ぶ事すら一苦労しそうな巨大な機関銃にこれまた巨大な銃剣を取り付け、それを軽々しく平然と振り回し相手を両断したりまとめて串刺しにしたりと大暴れし、相手と間合いが開けばその重機関銃が火を噴き相手とその周囲にいるものをあっという間に挽肉にしてしまう

 

伊吹の攻撃方法はそれだけでは留まらず、腹から生える艤装の口から乱杭歯付きのドリルが飛び出し、相手にドリルを突き刺すと同時に高速で回転を開始、グチョグチョと言う生々しい音を立てながら相手の肉を内側から抉り続け、最後はトドメとばかりにその傷口に砲撃を叩き込み相手を爆砕してしまうのである

 

日向は2人の戦いを見てこれが自分達に向けられたらと考えるのだが、どう足掻いても凄惨な映像しか頭に浮かばなかった為、今の様に現実逃避する事にしたのである

 

「日向……」

 

そんな中、不意に提督の声が聞こえて日向は我に返る。そして提督は日向の返事を待たずして言葉を続ける

 

「転生個体がヤバイヤバイって騒がれてるけどさ……、俺正直実感なかったんだよな……。空さんの強さについてもぶっちゃけ半信半疑だったんだわ……、けど今日から見方変えるわ……」

 

提督は震える声でそう宣言する、まあ現場を見ていない者には例え何度話を聞こうとも、転生個体の脅威が如何なるものなのか想像しにくいところがあるので、日向はこれについては仕方ないと思っていた

 

だが提督は今回この戦いを目の当たりにした事で、転生個体への認識を改めると決意してくれた、日向にとってそれは本当に喜ばしい事なのであった。何故ならそれによって泊地から転生個体の犠牲になる艦娘が減る可能性が生まれたからである

 

「こんな化物みたいなのに人間が……、普通の艦娘が勝てる訳ねぇだろうがよおおおぉぉぉーーー!!!」

 

「「誰が化物だ(じゃ)っ!!!」」

 

「おめえら以外に誰がいるってんだよコンチクショウ共っ!!!」

 

提督の叫びを聞いたシゲと伊吹が戦いながらも声を揃えて提督に噛み付く、だが提督も負けじと言い返すのであった

 

その後、提督と日向もシゲ達を援護する形で参戦し、ゼッペーを無事殲滅する事に成功するのであった

 

それからちゃんぽん要塞に到着するまでの間、提督はシゲ達に改めて転生個体に関する事を根掘り葉掘り質問するのであった。そしてそれで得た情報をしっかりとまとめ、今後の艦娘の運用と泊地の防衛に活かす為に、転生個体の対策を立てる為に思考を巡らせるのであった

 

そうしている間に一行は目的地である海戦ちゃんぽん要塞に到着し、今ではここの名物料理となったちゃんぽんを堪能、それから要塞内を視察して回り最後に要塞の工廠に入ったところで、提督がある物を発見するのであった

 

「これは……、まさか……っ!?」

 

「応、そのまさかじゃ!まあこいつはまだ未完成なんじゃがな……、完成したら提督さんのところにすぐ持ってっちゃるけぇのう!」

 

「伊吹……、お前神か……?」

 

「いや、これ以上提督に変なものを与えないで欲しいんだが……」

 

提督と伊吹のやり取りを聞いた日向が、頭を抱えながらぼやくのであった

 

提督が工廠で見つけた物、それは提督のEx-Sスーツの追加パーツとも言える代物、製作途中のディープストライカー用のパーツだったのである




ロックマンX2のフレイムスタッガーステージのBGM聴いてたら、この話を思いついてしまった……
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