※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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報告連絡とトラック泊地のその後

「え~、んじゃあ今から今回の戦いでの反省点やら連絡事項やらの会議始めんぞ~」

 

\お~/\うぇ~い/

 

現在、戦治郎達はトラック泊地の大会議室に集まり会議を行おうとしていた

 

何故大会議室で会議するのかについては、参加メンバーの数が結構なものになっている事と、執務室がトラック提督が粗相してしまった関係で今現在清掃&消臭消毒中の為使用不可になってしまっているからである

 

「何と言うか……、想像以上の数ね……」

 

皆の返事を聞いた直後、愛宕が周囲を見渡しながら思わずそう呟く

 

「おめぇらを助けに来たのは実際のところこんなもんじゃねぇぞ?リンガに帰った朝潮達3人もいるし、ここの提督の診察してる悟もいる。今外でこの泊地の警護やガダルカナルに戻って建材集め、リンガやらタウイタウイやらで待機してくれてる穏健派の護衛艦隊の皆もいるんだからな?」

 

「あぅ……、その……、この度は皆さんに迷惑を御掛けして誠に申し訳ございません……」

 

愛宕の呟きを聞いた戦治郎があっけらかんとした様子でその呟きにこの様に返したところ、愛宕は心から申し訳なさそうに縮こまりながら、トラック提督の代理として皆に向かって謝罪の言葉を述べるのであった

 

さて、先程の戦治郎の話について順を追って説明しておこう

 

輸送護衛任務が終わり、剛達と別れの挨拶をしているところで占守達の通信を聞いた朝潮達3人は、急いで戦治郎達の下へ駆け付けようとしていた剛達を呼び止めて協力を申し出たのである

 

状況が状況である為少しでも戦力が欲しいと考えた剛は、朝潮の申し出を承諾に共にあの戦場に駆け付けたのであった

 

その後朝潮達はアリーの拘束を振り解き逃走した七瀬の事を戦治郎達と共に追跡するも、シャイニングセイヴァーとなった光太郎や、最高速度到達寸前まで加速した空のライトニングⅡの追跡すら振り切って七瀬は見事逃走し切ってしまい、戦治郎達はそんな七瀬の姿を見失ってしまうのであった

 

見失ってしまった七瀬をどうするか……、その事について戦治郎が思考を巡らそうとしたその時、荒潮がある事を提案してくるのであった

 

「さっきの奴の事、私達に任せてもらえないかしら~?」

 

「お前達3人にか?流石に危険過ぎやしねぇか……?」

 

荒潮の言葉を聞いた戦治郎が、すぐさまこの様な言葉を返すのだが、荒潮は軽く首を横に振った後、自身の考えを説明し始めるのであった

 

七瀬が向かった方角は南シナ海、フィリピンやマレーシア、台湾に囲まれた海域であり、自分達が上手く立ち回れば七瀬をそこに閉じ込める事が出来る様になるのではないかと言うのだった

 

「ブルネイやタウイタウイ、パラオの力を借りる事が出来たら、さっきの奴を南シナ海に縛り付けられそうなのよね~。そしたらあいつの事も発見し易くなると思うんだけど……、どうかしら~?」

 

「確かにそれならある程度は何とかなりそうだね……、ただ北の方にまだ逃げ道が残っている……、よし!こうしよう!」

 

荒潮の話を聞いたリチャードが、突如大声を上げながら提案をしてくるのであった

 

北の方にある抜け道を塞ぐ為に、今からすぐに台湾南部、高雄市あたりに新しい穏健派の拠点を作って穏健派の艦隊を常駐させて七瀬を南シナ海に完全に閉じ込め監視、そんな中七瀬が強硬派を洗脳し支持者を増やそうものならすぐさま攻撃を仕掛けられる様にしよう、これがリチャードの提案である

 

この話が出たところで戦治郎はそれを承諾、すぐさま行動を起こすのであった

 

戦治郎、リチャード、そして後から駆け付けて来た燎の3人が先ずは朝潮達と共にリンガに向かい、リンガの提督の説得を開始、それが成功すると戦治郎達は朝潮達3人とそこで別れ、すぐさま残りの泊地の提督の説得の為に東奔西走と言った具合にあちこち飛び回って各泊地に協力を仰ぐのであった

 

その間残ったメンバーは七瀬の捜索を開始、穏健派の艦隊は朝潮達のような異様な強さの艦娘がいない泊地に艦隊ごと派遣されたり、ガダルカナルに1度戻って台湾に建てる拠点の建材と建築に必要な人材を集め始めるのであった

 

その後、戦治郎達は七瀬達と戦った地点に戻ると立ち尽くす剛とそんな剛を見て慌てふためくシゲを発見、2人を正気に戻したところで今に至るのであった

 

そうして会議が始まると、誰もが真っ先にこの件について質問して来るのであった……

 

何故アリーがすぐに七瀬を始末しなかったのか……、誰もがこれについては疑問を抱いていたようである……

 

それについて何か心当たりはないかと、戦治郎が剛に尋ねたところ……

 

「多分だけど……、アリーはアタシに七瀬のトドメを刺させようとしてたんだと思うわ……。もしそれが上手くいってたらアタシはゼッペーを壊滅させた英雄になる……、アリーはそのつもりで七瀬をすぐに殺さず、左目を潰すだけに留めたんだと思うのよ……」

 

それを聞いた皆が思わず黙り込んでしまう……、思う事は色々あるがそれを口に出したら剛がどうなってしまうかのかが分からず、それが本当に恐ろしかったかった為、皆は余計な事を言うまいと閉口してしまったのである……

 

と、その時であった

 

「おめぇらぁ~、速報だぁ~」

 

大会議室の扉を盛大に開け放ちながら悟が大声で話し掛けて来る、そんな悟を見てこの部屋にいる全員が首を傾げていると……

 

「トラック提督、精神崩壊につき現場復帰が絶望的、その関係でトラック泊地には新しい提督を派遣されるってよぉ」

 

悟の言葉を聞いた瞬間大会議室の中がざわつき始める、そんな皆のリアクションを見ながらニヤニヤする悟が、トラック提督を診察した結果を皆に報告する

 

今のトラック提督の状態は、重篤と言えるレベルの幼児退行を起こしているのだとか……、診察する悟の姿を見ても怯えたり襲い掛かって来たりする事は無く、ただただ口の周りをヨダレでベトベトにしながら「う~」や「あ~」と言った喃語を口にするだけの存在と成り果てているのだとか……

 

「良かったなぁおめぇらよぉ、提督が変わるからこの泊地の空気もちったぁ良くなるかもなぁキィッシャッシャッシャッシャッシャアァっ!!!」

 

提督の状態を説明し終えたところで、悟が不気味な笑い声を上げながら大笑いし始めるのであった。その笑い声を聞いたメンバーは心理学に関してはド素人であるはずなのに、その笑い声から「ざまぁみやがれぇ!クソばぁたれがっ!!!と言う感情が容易く読み取れるのであった

 

悟がトラック提督に対してここまで言う理由、それはこの提督の指示のせいで戦治郎達が余計な被害を被る羽目になり、更には占守が撃たれた事で重症を負ってしまったからに他ならないのである。悟は普段から自分が暇=怪我人病人0で無事太平と考えている為、今回の戦いで悟に仕事をさせた提督に対して激しい怒りを感じているのである

 

そういう訳で愛宕達トラック泊地の艦娘達は、新しい提督が着任するまでの間は待機と言う事になり、その間は穏健派の艦隊が哨戒などの任務を代わりに受け持つ事となるのであった

 

「よっし、これで粗方話し合うべき事は話し合った感じか?」

 

戦治郎が会議を終わらせようと話を進めていく中で、唐突に空が挙手してくる。それを見た戦治郎が不思議そうな顔をしながら空の発言を認めたところ……

 

「先程、台湾に新しい拠点を作ると言っていたが……、そこの名前は決まっているのか……?」

 

こんな感じの、とってもどうでも良さそうな事を真顔で尋ねて来るのであった。普通なら一蹴しそのまま会議を終わらせても問題ない様な内容なのだが……

 

「すっっっっかり忘れてたわっ!!!サンキューソッラ、って事で今からその拠点の名前決めんぞぉっ!!!」

 

それにノッてしまうのが戦治郎クオリティーだったりする、そう言う訳で急遽まだ土台すら出来上がっていない拠点の名前を巡って、4~5つほどの派閥が血で血を洗う様な戦いを繰り広げるのであった……

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