この作品を見て下さっている皆様、誠に……、誠にありがとうございますっ!!!
この作品、何としてでも完結させようと頑張ろうと思う所存ですっ!!!
「何っ!?訓練部隊が襲撃されているだとっ?!」
「は、はいっ!我々訓練部隊は例の艦娘達を捕捉し、予定通り艦娘達を標的に訓練を行っていたのですが……、突如現れた艦娘と深海棲艦の混成艦隊に襲われ、現在応戦しているところです!」
訓練部隊として出撃させた狂信者の1人が、大慌てでミッドウェーに戻りアルバートに訓練部隊が襲撃されている事を伝えると、アルバートは驚愕の表情を浮かべながら驚きの声を上げるのであった
「相手の数はどうなっているんだ?」
「艦娘が7人、深海棲艦が3人となっていました。私がこの事を報告する為に戦線離脱する頃には、艦隊は既に半壊状態となっておりまして……」
「いくら訓練部隊の練度が低いからと言っても、たった10人で4倍以上の数の、それも転生個体ばかりの艦隊相手に、戦況をひっくり返すなどあり得んだろうっ!」
アルバートが相手の規模を狂信者に尋ねると、狂信者はとても普通では考えられない様な事を言い、それを聞いたアルバートはその表情を険しくするのであった
「信じがたい事ですが事実です……、長門屋海賊団を名乗るその艦隊は、今も尚我々の同志達に攻撃を仕掛け、次々と訓練部隊の者達を沈めております……」
狂信者がそう言うと、アルバートはピクリと身体を震わせ、次の瞬間にはその狂信者の胸倉を掴み……
「貴様っ!今長門と言ったかっ!?そいつらは長門の名を冠する艦隊なのかっ!?!」
ただならぬ様相で大声を張り上げながら、アルバートは狂信者に問い詰める、狂信者は唐突に豹変したアルバートに困惑と恐怖が綯交ぜになった感情を抱きながら、アルバートの問いを肯定するのであった
「今すぐ増援を送れっ!!!数は100……、いや120だっ!!!長門の名を冠する艦隊などこの世に存在されてはならんっ!!!今すぐそいつらを叩き潰せっ!!!」
狂信者の言葉を聞いたアルバートが鬼の形相のまま狂信者にそう指示を下すと、狂信者は震える声で応答するなりアルバートに背を向け走り出し、すぐさまこの事をアビス・コンダクター全体に通達するのであった
「何が長門屋海賊団だ……っ!!!あの男の名前を冠するなど……、絶対あってはならんのだ……っ!!!……そうだっ!より確実にそいつらを殲滅する為に、この僕も出撃すれば……っ!!!」
アルバートが未だに怒りでその身を震わせ、衝動に駆られて出撃しようとしたところで……
「流石にそこまでは許容出来ませんよ、アルバート」
何処からともなくシスター・エリカが姿を現し、独断専行しようとするアルバートに制止の声をかけるのであった
「貴方が長門 戦治郎という男の事を大いに恨んでいる事は私も知っています、ですがだからと言って長門と言う名前を名乗っているというだけで、そんな大規模な艦隊を差し向けるだけに留まらず、貴方まで出ようとする……、これは流石にやり過ぎです。それに私はここに来る時に最初にいいましたよね?私達が本格的に行動を起こすのは、儀式を完了させ我らが神をこの世に顕現させた後だ、と……」
エリカが『ルルイエ異本』を両手で抱きながらそう言うと、アルバートは唇を噛み締め、その両手を強く握り締めながらも、エリカの言葉に従って大人しく拠点で部下達の帰還を待つ事にしたのであった。尤も、先程出撃した彼の部下達は誰一人として、この拠点に戻ってはこなかったが……
ミッドウェーでこの様なやり取りが行われている頃、戦治郎達の方は言うと……
「ふふふんふふんふ~ふふんふふん、ふ~ふ~ふ~ふふ~ふふふ~ん♪」
「シェイシェイハッ!シェイハッ!シェシェイ!!ハァーッシェイ!!」
「ラロラロラロリィラロローラロラロラロリィラロヒィーィジヤロラルリーロロロー♪」
戦治郎が鼻歌を口ずさみながら六駆の艤装を修理し、六駆を連れて戦治郎達の下へ来たシゲと護が、理想のテンポや熱情のリズムを刻みながら艤装の部品を作り上げていた
何故この様な事態になったのか、それは天龍達の艤装の損傷が思った以上に酷く、今手元にある部品だけでは完璧な修理が行えない事が、戦治郎の調べで分かったからである
またその際天龍達の艤装が、練度的に改修が可能であるにも関わらず未改造である事も判明、特に暁と響に至っては改二改修可能なところまで練度が上がっていた事が分かったのである
それを知った戦治郎は、こうなったら修理ついでに改修までやってしまおうと思い立ち、ハンマー妖精さんに暁改二とヴェールヌイの艤装の設計図を超特急で描いてもらい、それに沿った部品をシゲ達に作るよう指示を出したのである
さて、そんな光景を目の当たりにした天龍達はと言うと……
「ハラショー……、まさか本当に洋上で修理するなんて……。それに皆とても手際がいい……!」
「凄いわっ!まるで魔法でも使ってる様に、見る見るうちに艤装が治っていってるわ!」
響と雷が目を輝かせながら、戦治郎達の作業を見守っていた。そんな2人の事をそっぽを向きながらもチラチラと横目で見ているのは暁、彼女は艤装の修理に興味はあるようだが、その感情に任せて艤装の修理を見学するのはレディーらしくないと言って、現在進行形でやせ我慢中なのである
そんな中電は1人、診察台で横になっている天龍の看病をしていた
この天龍、アビス・コンダクターに捕まっている間自分の分の食べ物を皆に分け与えてあげたり、自分達を追い掛けて来る艦隊の攻撃から皆を守る為に、その身を盾にして攻撃を受け続けていたのである。そんな中で春雨が自分を庇って目の前で沈んでしまうと言う光景を目の当たりにしてしまった為、天龍は身も心も艤装もボロボロになっていた
先程、天龍は六駆を守ろうと戦治郎達の前に立ち塞がったが、実はその時には天龍の身体はとっくに限界を迎えており、彼女は相当無理をしてあの様な行動をとったのである。戦治郎に担がれた際、碌に抵抗をしてなかったのはそれが原因である。尚、戦治郎は彼女を担いだ時にその体重の軽さに驚いた後、彼女が無抵抗だったのはこれのせいだろうと原因を推測し納得していたりする
その後、戦治郎から春雨の事を聞いた天龍は、春雨の無事を喜び涙を流した直後に緊張の糸が切れてしまったのか、その場に倒れてしまったのである
「天龍さん……」
電が心配そうに天龍の事を見つめながらそう呟くと
「安心しろ電、天龍は間違いなく助かる。だからそんな顔すんな」
戦治郎が作業の手を休める事無く、電を安心させる為にそう言うのであった
と、その時だった
「戦治郎さん!大変よっ!」
陽炎が大慌てしながら、戦治郎達の下へやって来たのである。恐らく連絡用の艦載機が無かった為、この様な形で連絡しに来たのであろう。戦治郎が何事かを陽炎に尋ねると、陽炎は呼吸を整えてから戦治郎達に今発生した緊急事態を報告する
「敵の増援が来たわっ!数は正確には数えてないけど……、多分100隻以上いると思うわっ!」
陽炎の報告を聞いた途端、六駆の面々が顔面蒼白になり、この世の終わりの様な表情をするのであった
「OK、こいつらの修理終わらせたらすぐ合流するわ。まあお前達の事だから何とか出来るだろうし、何より……」
報告を受けた戦治郎が、あっけらかんとした様子でそう言った直後……
「デデンデンデデン、デデンデンデデンってかぁ?」
某殺人アンドロイドのテーマを口ずさみながら、腕を組んだ悟が海面上にゆっくりと浮上してくるのであった
「そのテーマで来るのかよ……」
「このテーマだったら沈む方がお似合いってかぁ?だったらお望み通りにしてやるがよぉ」
「やめてください!(天龍が)死んでしまいます!!」
戦治郎と悟がこの様なやり取りを交わした後、戦治郎は先程言い掛けた言葉の続きを口にするのであった
「悟がここにいるって事は、光太郎達も近くに来てるって事だ。って訳で陽炎、光太郎達と速やかに合流して奴らにとっとと海底にお還りしてもらえ」
「そう言う事なら了解よっ!」
陽炎はそれを聞くとすぐに踵を返して戻って行く
「さって、俺が大和の件で八つ当たりする為にも、とっとと作業終わらすか……、って事で気合入れろよ野郎共っ!!!」
「「ウェーイ!」」
戦治郎は陽炎の背中を見送った後、シゲ達に向かってそう言い放って作業ペースを格段に上げるのであった