※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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これは果たして忍法なのか?

「そん……な……」

 

「こんなのって……」

 

全身を駆け巡る激痛に耐えながら、神通と川内は先程儀式が完了したと思われる祭壇を見つめながら、愕然とした表情のまま思わずそう呟く

 

生贄の救出に失敗した、その事実が潜入チーム全員の心に突き刺さり、時が経つに連れてその傷口からまるで膿が出て来るかの様に、絶望感と無力感、虚無感が湧き上がって来る

 

特に酷いのは天龍である、かつての仲間が自分の目の前で殺され、自分はそれをただ見ている事しか出来なかった……。それだけならまだしも、彼女は生贄の首が刎ねられた直後、生贄の首と目が合ってしまったのである

 

何で助けてくれなかったの?どうして動こうともしてくれなかったの?

 

天龍は生贄の首と目が合った瞬間、生贄の首の目が天龍にそう訴え掛けている様に感じてしまった為、他のメンバーよりも余計に精神的なダメージを受けてしまい、思わずあの様な声を上げてしまったのである

 

「チィッ!」

 

その光景を目の当たりにしたシゲが、舌打ちしながら忌々し気にアルバートを見据える

 

こいつさえいなければ、もしかしたら生贄を助けられたかもしれない……。シゲは内心でそう思うのだが頭を振ってその考えを頭から追い出す

 

たらればの話をしてても仕方ない、現にこいつは目の前にいる、もしこいつを放置して生贄を助けに行こうものなら、あの影の刃で背中からバッサリやられるか、或いは祭壇の近くにある影から発生した影の刃で迎撃されていたかもしれない、そう考えるとシゲ達はどうしてもアルバートを無視する訳にはいかなかったのである

 

さて、シゲがそんな事を考えている間に、エリカが行動を起こすのであった

 

「本来なら樹に打ち付けてから行うものですが……、今はその様な事をしている場合ではありませんからね……」

 

エリカはそう呟きながら腰に吊るしたランタンの様な物を手に取ると、生贄の亡骸の上にかざして見せる。すると生贄の亡骸の胸の辺りから、ぼんやりと輝く何かが出現するなりランタンの中へと入っていってしまうではないか

 

「何だありゃ……?」

 

シゲ達の傍で蹲る木曾が、驚きながらそう呟くのだが、その問いに答える者は誰1人としていなかった

 

と、その直後、エリカはアルバートに向かってこう言い放つ

 

「これで戦士と乙女の魂は全て集まりました、後は駆が準備してくれているはずの燃え上がる祭壇に、この魂達を捧げて召喚の呪文を唱えれば儀式は完了です。さあアルバート、すぐに駆達が待つホノルルへ向かいましょう」

 

だが、アルバートはエリカを一瞥するなりすぐに視線をシゲ達の方へと戻し、エリカに背を見せながらこの様に返答するのであった

 

「そうしたいのは山々だが、こいつらを放置していく訳にはいかない。こいつらを放置すると、後々面倒な事になりそうだからな、こいつらは僕がここでキッチリ始末しておくから、エリカは先に行っててくれ」

 

「分かりました……、では後ほど、ホノルルで会いましょう」

 

エリカはアルバートの言葉を聞くと、すぐさまその身を翻してこの場から立ち去ろうとするのであった

 

「待てっ!!」

 

「お前っ!!逃げる気かっ!?」

 

そんなエリカの背中に向かって、川内と木曾が制止の言葉をぶつけるのだが、エリカは川内達の言葉を聞く様な素振りは一切見せず、そのまま森の中に入って行こうとする

 

「逃がすかよぉっ!!!」

 

「させると思ったかっ!?!」

 

その様子を見ていたシゲが、エリカの背中目掛けて大きな火球、メラゾーマを放つのだが、それはアルバートが樹の影から発生させた影の盾で防がれてしまい、結局シゲ達はエリカをみすみす逃がしてしまうのであった……

 

エリカがこの場から完全に姿を消したところで、アルバートがシゲ達に向かって話し掛けて来る

 

「さて……、そう言えば先程お前達は僕を倒す方法を思いついたと言っていたが……、果たしてそれで本当に僕を倒せると思っているのか?」

 

「それはやってみない事には分かりませんね……、シゲ、護、準備はいいですか?」

 

アルバートの言葉に対して通はこの様に返事をした後、シゲと護に準備の程を尋ねる

 

「応!いつでもいけるぞ!」

 

「やってやる……、やってやるッス!!」

 

通の言葉に対して2人が返事をすると、通は1度頷いて見せると全身の力をその両足に込めて、アルバート目掛けて一直線に飛び出して行く

 

アルバートはそれをエストックの突きで迎え撃つのだが、その突きは通が空蝉を使用する際に使用する人型を貫くだけで、通に有効打を与える事は出来なかった

 

「またこれかっ!?えぇい小賢しい真似をっ!!」

 

アルバートがエストックの先に付いた人型を外しながら叫ぶと……

 

「ずぇぁらっしゃあああぁぁぁーーーっ!!!」

 

突然自分とは違う誰かの叫びが聞こえると同時に、炎の柱……、いや、シゲが横薙ぎに振るう巨大な炎の剣、『レーヴァテイン』が向かって右側から自身の方へと迫って来ていた

 

「ぬうううぅぅぅんっ!!?」

 

アルバートは驚きながらもシゲのレーヴァテインを防ごうと、自身の影から大量の影の盾を出現させるのだが……

 

「ヘイヘ~イ!仲間外れはよくないッスよ~!自分も入れてくれないとぉっ!!」

 

いつも間にか移動していた護が、そんな事を言いながらシゲが振るう『レーヴァテイン』の反対側、アルバートから見て左側からゲーリュオーン、艤装とイワン&トビーの高射砲、マルチプルミサイル、巡航ミサイル、更には弾道ミサイルまで駆使して攻撃を仕掛ける

 

「貴様ぁっ!!飽和攻撃でもするつもりかぁっ!?」

 

「いやいや~、ちょっとお手伝いをと思ってッスね~」

 

アルバートは止むを得ないと言った様子で、シゲの『レーヴァテイン』を防ごうと思って出した影の盾の一部を、護の攻撃の防御に割きながら叫ぶと、ミサイルの爆煙によってアルバートの視界に朧気に映る護はあっけらかんとこう言い放つ。その言葉にアルバートが疑問を抱いた直後、影の盾にシゲの『レーヴァテイン』が激突する

 

「う"お"お"お"ぉ"ぉ"ぉ"ーーーっ!!!」

 

「ぐぬうううぅぅぅおおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

影の盾ごとアルバートを焼き切ろうとするシゲと、何としてもこの攻撃に耐えようと踏ん張るアルバートの気合いの咆哮が互いに共鳴し辺りに響き渡る。そんな大迫力のバトルを遠くから息を呑んで見守る川内達、と、その時神通がある事に気付く、アルバートの背後に通がいる事に……

 

「捉えました……」

 

「何っ?!いつの間にっ!?」

 

通がそう呟くと、通の存在に気付いたアルバートが驚愕の表情を浮かべながら叫ぶ。通はそんなアルバートの事を無視して、腕に付いている謎の機械を起動し……

 

「いきますっ!『科学忍法っ!!竜巻ファイタアアアァァァーーーッ!!!』」

 

アルバートに渾身の一撃を加えるべく、この様に叫んで謎の機械から竜巻を発生させ、アルバートを天高く舞い上げてしまうのであった

 

さて、通はどうやってこの機械を手に入れたのか?答えは忍具生成である

 

通はアルバートから勧誘された時、この男を倒せる様な忍具はないだろうかと考えていた、すると突然この機械が生成されたのである

 

この時通にはこの機械が何なのか、どの様にして使うものなのかがサッパリ分からず、どうしたものかと考えていると、天の助けとばかりにシゲ達が戦線復帰したのである

 

その後、通はアルバートの注意を空蝉で逸らし、シゲ達にこの謎の機械の事を尋ねたのである。2人は通が機械を見せた途端勢いよく吹き出し

 

「マジでコレが忍具として出て来たのかよっ!?」

 

「忍具の判定ガバガバじゃないッスか~……」

 

この様な事を言いながら、この機械が何なのか、どう使うのかを通に教えたのである

 

そう、この機械はInfini-T Forceと言うアニメに登場したガッチャマンが、『科学忍法 竜巻ファイター』を単独で使う時に使用したものなのである

 

機械の使い方が分かった通は、すぐにこれを使った作戦を思いつき、その作戦を2人に提案したところ、2人は快く作戦に協力してくれるのであった

 

その作戦とは、まず通がアルバートの注意を引いてシゲのダミー用の攻撃の準備を整え、シゲの準備が整ったらすかさず攻撃してもらい今度はアルバートの注意をシゲに引き付けさせ、通は護に煙幕と足音消しの為にミサイルをばら撒いてもらっている間にアルバートの背後に回り、竜巻ファイターの準備を整え使用すると言うものであった

 

「空の上じゃあ自慢の影攻撃は出来ないッスよね~」

 

護はそう言いながら通が発生させた竜巻の中に、イワンとトビーと共に次々と爆雷や機雷を投げ入れて行く

 

「貴様あああぁぁぁーーーっ!!!その狡っ辛い攻撃を今すぐ止めろおおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

竜巻に舞い上げられた爆雷と機雷は、竜巻の中をグルグルと回っているアルバートに次々と直撃し、思わずアルバートはこの様な事を叫ぶのであった

 

「はい、分かりました……、何て言うと思ってんのかぁっ?!」

 

アルバートの叫びを聞いたシゲが、この様な事を言うと同時に指を鳴らす。するとどうだ、竜巻の中を漂っていた爆雷達が突如爆発するなり、竜巻は炎の渦へと姿を変えてしまうのであった

 

「があ"あ"あ"ぁ"ぁ"ぁ"---っ!!!」

 

全身を焼かれるアルバートが、苦しみの余り思わず悲痛の叫びを上げる。だが三羽烏の攻撃はこれだけでは終わらないっ!

 

「やれっ!!通っ!!!」

 

「カッコ良くキメるッスよ~!」

 

「はいっ!これでトドメですっ!!!」

 

シゲと護が叫ぶと通がこの様に返す、すると炎の渦はみるみる内にその姿を変えていき、やがて炎の渦は大きな火の鳥となって、その大きな翼を広げて天高く飛び上がるなり、地面に向かって落下するアルバート目掛けて突撃を開始するのであった

 

炎の渦から解放され重力に従って落下するアルバートは、自身に迫り来る巨大な火の鳥に思わず戦慄し、驚愕の表情を浮かべる。そして……

 

「『科学忍法っ!火の鳥っ!!!』」

 

通の叫び声が上がると同時に、アルバートに火の鳥が直撃する

 

「ぐおおおぉぉぉーーーっ!!?」

 

「火の鳥のおかわりだぁっ!!!このクソボケがぁっ!!!」

 

火の鳥の直撃を受けたアルバートが断末魔の悲鳴を上げたところで、追撃とばかりにシゲが【真アル・フェニックス】をアルバートに叩き込み……

 

「今ならセットメニューとして、弾道ミサイルも付いて来るッスよ~!」

 

更に護がありったけの弾道ミサイルを、アルバートに向かって放つのであった。三羽烏の総攻撃を全てまともに喰らってしまったアルバートは……

 

「貴様らあああぁぁぁーーーっ!!!戦治郎おおおぉぉぉーーーっ!!!この借りは必ず返すからなあああぁぁぁーーーっ!!!覚えていろおおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

この様な捨て台詞を吐きながら、何処か彼方へと猛烈な勢いで吹き飛ばされて行き、やがてその姿は見えなくなってしまうのであった……

 

「いや……、アニキは関係ねぇだろ……?」

 

「とんだとばっちりですね……、一体先輩は彼に何をやったのでしょうね……?」

 

「それより、あんだけ自分達の攻撃受けて原型留めてるとか……、あいつ化物ッスか……?」

 

シゲ達は思い思いの言葉を口にするなり、緊張の糸が切れてしまったのかその場に倒れ込んでしまうのであった

 

その後、何とか気力が回復した3人はすぐに生贄の救出に失敗した事と、エリカ達がホノルルに向かった事を戦治郎達に伝えると、戦治郎の指示に従って未だに動けないでいる川内達を抱えて1度拠点に戻り、悟の治療を受ける事となるのであった




何気無く大型建造を3回ほどやってみたら、念願の大鳳が出て来てくれました

後はビスマルクとサラトガだ……
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