※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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ゾアが本格的に暴れ始めるので、必須タグに『クロスオーバー』を、タグに『クトゥルフ神話』と『神話生物』を追加しました


まだまだ!邪・神・全・夜

ゾア達がミッドウェーに到着した頃、サンド島に残されたサラは瞳を閉じて、天を仰ぎながら祈る様に指を組み……

 

「皆さん……、どうか早く戻って来て下さい……」

 

その身を小刻みに震わせながら、小さな声で呟くのであった……

 

そんな彼女の肩に手を置き、その気持ちに同意するとばかりにウンウンと首を縦に振る存在があり、肩に手を置かれた彼女が驚いてそちらに視線を向けると、そこには1匹のディープワンが立っていたのであった

 

その表情を引き攣らせるサラが周りをよく見てみると、ディープワンの背後では一部の研究員達が、このディープワンとは異なる個体と焚火を囲み、ディープワンが獲って来たであろう魚を焼いていたり、彼らと共に現れたショゴス達が近辺警護の為に辺りを徘徊していたのであった

 

その光景を目の当たりにしたサラが、諦めた様な表情を浮かべながら天を仰げば、そこには空を埋め尽くすほどのナイトゴーントが飛び回っていた

 

そう、このディープワン、ショゴス、ナイトゴーントの群れはサラ達を守る為に、ゾアが召喚した者達なのである。戦治郎達がゾアに乗り込む際、空が警護の為にサラ達のところに誰かを残すべきではないかと言ったところ、それを聞いたゾアがすかさず彼らを大量に召喚し、サラ達を守る様に命令を下したのである

 

サラの先程の祈りはとんでもない数の神話生物に囲まれていると言う、この恐ろしい状況から早く解放されたいと言う願いから行われたものだったのであった……

 

「サラ~、焼き魚出来たわよ~、一緒に食べましょ~」

 

そんな彼女の心境を知ってか知らずか、アイオワ(仮)はサラに向かって暢気にそんな事を言って、彼女をディープワン主催の焼き魚パーティーに誘うのであった

 

 

 

 

 

それはさて置き、ミッドウェー沖はゾアの強襲により騒然としていた。尤もこんなに巨大で不気味な存在が、突然空から降って来るなり大声で堂々と名乗りを上げれば、誰だって混乱してしまうものであろう……

 

「ふむ、どうやら敵味方問わず隙だらけになっているな……。これは絶好のチャンスだなっ!艦載機を使える者は、全員今の内に発艦させて攻撃を仕掛けるぞっ!!!」

 

その状況を見た空が、猫缶を開封しながらそう叫ぶと

 

「はいっ!全機突撃っ!!艦載機の皆さん、頑張って下さいねっ!!!」

 

「艦載機の皆、久しぶりの戦場でのお仕事やっ!!気合入れて行きぃよっ!!!」

 

空の言葉に呼応する様に龍鳳と龍驤が声を上げ、ゾアの上から艦載機を次々と発艦させていく

 

「さて、僕の方も……、って何だこれぇ?……まあいいや、皆よろしくっ!!!」

 

龍鳳達に続いて翔が艦載機を発艦させると、姿こそ今までの物と変わらないものの、名状し難い禍々しいオーラを纏った艦載機が出現する。それを見た翔は1度軽く困惑するのだが、気にしていても仕方ないと思い直して今しがた出現した艦載機達を、呆気に取られて動けなくなっている深海棲艦達に向けて飛ばすのであった

 

その後空が猫戦闘機達を発艦させたところで、艦載機が次々と深海棲艦に襲い掛かると言う光景を目の当たりにした1柱が、興奮気味に翔に話し掛ける

 

「なんと翔達も眷属を使役していたのだなっ!これは邪神として負けておれんなっ!!っとこうしてはおれんっ!!早速我も眷属を召喚するぞっ!!!」

 

「艦載機は眷属じゃないんだけどね……、ってまた眷属を出すのっ!?う~ん……、やり過ぎない様にね……?」

 

ゾアの言葉を聞いた翔が、1度驚いた後苦笑交じりにそう言うと、ゾアは短く「分かった!」と返して左爪を回して円を描いた後……

 

「来い来い来い来い・・・・・っ!!」

 

左爪を掲げながらまるで呪文の詠唱の様に何かを呟く、そんなゾアの姿を見た戦治郎が思わずハッとするなり、ゾアと同じ様な構えを取り……

 

「来た来た来た来たぁっ!!」

 

そう言いながら戦治郎は自身の顔の前に左腕を掲げ、ゾアも戦治郎と同じ動きをする。その後1人と1柱は左腕(左爪)を腰溜めに構えて

 

「ロイガー族(ドラゴン)ッ!!!」「鷲四郎(イーグル)ッ!!!」

 

それぞれ叫んだ後……

 

「「マインダアアアァァァーーーッ!!!!!」」

 

今度は声を合わせて絶叫しながら左腕(左爪)を前に勢いよく突き出し、戦治郎は鷲四郎を左腕から発艦させ、ゾアは左爪から大量の光球を発射するのであった。ゾアの爪から発射された光球達は、ある程度その姿のまま飛行した後、見る見るうちにその姿を光球から西洋のドラゴンの様なものへと変えていき、姿を変え終わった光球だったもの達は、次々と深海棲艦達に襲い掛かって行くのであった

 

「イエーイ!ゾアイエーイ!」

 

「流石戦治郎っ!お主ならきっと察してくれると思っておったぞっ!!」

 

「猫艦載機達を発艦するタイミングを間違えたか……、これをやると分かっていれば俺も参加していたのだが……、不覚……っ!」

 

ゾアが召喚したロイガー族に襲撃される深海棲艦達の断末魔の叫びをバックに、戦治郎とゾアは手と触手でハイタッチをし、1人と1柱のガリバーボーイごっこに参加し損ねた空が両手と両膝を付いて項垂れる。と、その時だ、突然通信機から誰かの声が聞こえて来る

 

『ちょっと戦治郎っ!?これどうなってんのよっ?!そのデカブツが発射した光の球が、突然ドラゴンになって深海棲艦達を襲ってるんだけどっ?!!そのデカブツは一体何なのっ!??私達の味方って考えていいのっ?!?』

 

我に返った飛龍が、通信機の向こうで勢いよく捲し立てる

 

「こいつか、こいt『お主も戦治郎達の仲間か?我は先程名乗ったはずなのだが……、まあよいっ!改めて自己紹介しようではないかっ!!我は邪神ガタノトーアッ!!本日付けで海賊団に加入したものだっ!!よろしく頼むぞっ!!!』おっま通信にも割って入れるのかよっ!?『テレパシーを使えば造作でもないっ!!』っと悪ぃ飛龍、こいつが言う通り、こいつも今日からウチの団員、俺達の仲間なんだわ」

 

そんな飛龍に対して、戦治郎は途中ゾアに割り込まれながらも、ゾアが味方である事をミッドウェー攻略組に伝えると、それを聞いたミッドウェー攻略組は大混乱に陥り、通信機越しに大騒ぎを開始してしまうのであった……

 

「さて、通信が騒がしくなっちまったが気にせずに……、俺達も参戦するとしますかねっ!!!皆、準備はいいかっ!?」

 

\応っ!!!/

 

その後、騒がしくなった通信を無視しながら戦治郎がゾアに乗って来た者達にそう尋ねると、皆はその表情を引き締めながら力強い返事を返す。それを聞いた戦治郎は……

 

「んじゃ、俺、空、光太郎の3人は剛さん達のとこへ、それ以外の皆は雑魚の相手を頼んだぞっ!!!」

 

\了解っ!!!/

 

皆に大声で指示を出し、その返事を聞いたところでゾアの触手に飛び乗り、立ったまま滑り台を滑り降りる様にしてゾアの触手を滑り降りて行き、翔以外の他のメンバーもそれに倣ってゾアから次々と滑り降りて行くのであった

 

それからしばらく経ったところで、唯一人ゾアの頭の上に残った翔が、皆がゾアから滑り降りて行った事を確認したところで、ゾアに向かって話し掛ける

 

「さて……、皆降りて行ったね……。それじゃあゾア、僕らも頑張ろっか。大丈夫だと思うけど一応確認するよ?ちゃんと誰が味方で誰が敵かは分かってる?」

 

「うむっ!!その辺りの情報は戦治郎の記憶から引き出しておるっ!!」

 

「ならOK、それじゃあいくよっ!!!」

 

「うむっ!!!我らに仇なす存在にっ!!!今こそ知らしめてくれようっ!!!我の力と本当の恐怖と言うものをっ!!!」

 

1人と1柱はこの様なやり取りを交わすと、ゾアは天を揺るがせそうな咆哮を上げながら、その口からシャドウミストを吐き出し飛行場姫の配下の深海棲艦達を、次々とその闇で包み込み死に至らしめるのであった

 

 

 

 

 

「ゾアの奴、派手にやってんな~」

 

「取り敢えず、向こうは心配する必要性はなさそうだね」

 

「それよりもだ、碌にダメージを与えられない飛行場姫と言うのが気になるな……」

 

剛達の下へ急ぐ戦治郎達3人は、後ろ向きに前進すると言う器用な真似をしながら、この様な会話を交わす

 

「アリーさんが開発した兵器とか言ってたけど……、一体どんなものなんだろう?」

 

「打ち破る為に飽和攻撃したいとか言ってたから、何となくバリアみたいなモンだと思うわ。んで限界達したら、お約束みたいにパリンッ!!って割れたりしてな!!」

 

空の発言を聞いた光太郎が件の兵器について疑問を口にすると、戦治郎が冗談交じりにこの様に返す。すると

 

「まあ、どんなものだったとしても、『こいつ』が役に立ちそうなのは変わらんな」

 

空が手にしたものを眺めながら、この様な事を口にする。今、空の手にはアイオワ(仮)が戦治郎の顔に酷い火傷痕を付けた時に使っていた、あのレーザーライフルみたいな物が握られているのである

 

「確かサラ達のとこにいる妖精さん達がもたらしたって言う、深海棲艦の細胞を完全に破壊する粒子、『デュラハライト粒子』だったっけか?それを照射するビームライフルってのがそいつの正体なんだっけか……」

 

「その傷痕は悟の翠緑の効果すら受け付けず、艤装に使われているコアの影響で艦娘にも大ダメージを与えられ、妖精さんの加護すら突き破るとか……、危険極まりない代物……。死告精の名は伊達じゃないってところだね……」

 

「戦治郎の一件で、これが危険過ぎる代物である事が証明され、こいつは後で封印される事が決定しているがな。まあ封印される前に一暴れ出来るんだ、こいつにはそれで納得してもらうとしよう」

 

「んだな、俺らが言うのも何だが、強過ぎる力はいつか身を滅ぼすからな。っとそろそろだな……、おめぇら気合入れていけよ?この戦いがきっとここでの最後の戦闘になるはずだからなっ!」

 

「うむ!」「OK!」

 

3人はこの様なやり取りを交わした後、前に向き直って戦闘態勢に入り、飛行場姫と交戦する剛の背中を視認したところで、一気に加速して突撃を開始するのであった

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