現在、俺達は拠点カッコカリから出撃してノルウェーの方角へ進んでいた
妖精さん曰く、ウツィラだかなんだか言うとこの近くの島に深海棲艦が拠点を構えているそうだ、妖精さんとその仲間達はその北にある自然保護区に指定されている島で暮らしていたそうだが、深海棲艦に襲われて島は滅茶苦茶にされ妖精さん達は皆捕まってしまったとの事
うん、あいつらぜってぇ許さねぇ……、罪もない動物達まで巻き込んで何やらかしてんだ……、他の連中もその話を聞いてさっきより殺気立っている
「戦治郎、お前が怒る気持ちは分かるがもうちょっと抑えてくれないか? さっきから摩耶と木曾がお前の殺気に中てられて沈黙してしまっているから……」
光太郎が言ってきた、あんれぇ? 俺そんなに殺気立ってたかなぁ? 摩耶達を見たら顔が青ざめてる、おんりょぉ?
さて、今回のカチコミだがチームを3つに分けて3方向から攻撃を仕掛けて拠点を守ってる連中を殲滅して、拠点に乗り込む際はまたチーム編成して2チームに分けて1つは拠点の外で救援に来た部隊を叩きのめし、もう1つは拠点内部に侵入し制圧する事にした
チーム編成はこんな感じ
第1段階
正面 戦治郎(太郎丸+金次郎+甲三郎+大五郎+六助) 翔 藤吉
西 空 光太郎 通 司 悟 木曾
東 剛 輝 シゲ 護 弥七 摩耶
第2段階
潜入 戦治郎 空 剛 輝 シゲ 通
防衛 上記6人以外全員
う~ん、この第1段階の偏りっぷりと第2段階の潜入班のガチっぷり……
まあ正面は囮的な意味合いがあるのでこのくらいの戦力でいいだろうと判断、木曾がぶぅ垂れていたがこの際無視、どうせだから通の二刀流を見せてもらいなさい、そしてシゲが張り切っていたがやっぱ嫁艦と同じチームにいるとそうなるもんなんだな~、俺も大和に会いてぇよぉ……
さて、作戦開始地点に到着したので3チームに分かれて移動を開始する、大五郎達には海の中に潜っておいてもらった、相手を油断させるには大五郎の存在は余りにも大きすぎるからなぁ、物理的な意味で……
「だ、大丈夫、で、で、ですかね……?」
藤きっちゃんが不安そうに聞いてくる、まあこっちは人数少ねぇから不安にもなるわなぁ
「大丈夫だよ藤吉君、戦治郎さんもいるし太郎丸も大五郎も、そして僕もいるからきっと大丈夫、だから一緒に頑張ろう、ね?」
翔が藤きっちゃんの不安を拭おうと話しかける、しかしその翔の手も若干震えていた、まあこいつらは初戦闘になるもんなぁ……、ここは俺が頑張らねぇとだなぁ!
「なぁに、心配しなくても俺と太郎丸達とでおめぇらには指1本触れさせはせんよ、だから安心して俺の援護しててくれ、OK?」
そう言って翔達に笑顔を向ける、安心出来たのか翔の手の震えも収まっていた
さって、そろそろ索敵始めますか、俺は鷲四郎を、翔も艤装から艦載機を発艦させて索敵を開始すると割とアッサリ見つかった、どうやら相手側のレーダーか何かに引っかかっていたのか真っ直ぐこっちに向かって来ているようだった
数は18匹、エリル1、ル2、ヲ2、ヌ1、リ2にチ2、ホヘが1づつ、イロハが2づつ……、3人相手にどんだけ出してくるんだよ全く……、しかもエリルまでおるし厄介だなおい……
そんな事考えていたら空母達が艦載機を飛ばしてくる、おぉおぉ多い多い……
「艦載機来るぞ! 翔はちょっちきついが艦載機飛ばして応戦よろしく! 藤きっちゃんは対空射撃で翔を守ってやってくれ! そんじゃ頼んだ!」
そう言い残し俺は鉄パイプを引き抜き敵陣に突撃する、指示通り翔が艦載機を飛ばして航空戦に持ち込むがやはり数が多いせいか苦戦しているようだ……、ならば艦載機を操っているであろう空母を仕留めてしまえばあの艦載機の群れも潰せるはず!
砲弾が雨あられのように降り注ぐ中を全力で駆け抜ける、当たりそうな奴は片っ端から鉄パイプで叩き落しながら真っ直ぐに突っ走る、そしてターゲットを発見し
「くたばれやあああぁぁぁっ!!!」
気合一閃、すれ違い様にヲAの胴を切り裂き1匹沈める、あ、腸がちょっち飛び出してる……
そのまま振り向き様にヌ級に鉄パイプを振り下ろそうとするが、ルAが割って入り艤装で防がれてしまう、くっ! 気合が足りなかったかっ!? そこにルBやリ級達が砲撃を仕掛けてくるがルAの艤装を蹴って間合いを開けて回避する、あいつら仲間が近くにいるのにお構いなしかよっ!
仲間からの集中砲火を浴びたルAだが、流石戦艦と言うべきか小破と中破の間くらいのダメージで済んだようだ、う~んタフだなこいつ……、因みに近くにいたハAが砲撃の嵐に巻き込まれてお亡くなりになっていた
それに気を取られている間にチ級達が俺に向かって魚雷を発射していた、ヤバイヤバイ! 魚雷は流石に不味い! 逃げようとしても砲撃のせいで下手に動く事が出来なくなっている、ここでダメージは受けたくないのだがどうしたものか……、思考を巡らせていたところで突如魚雷の1本が爆発する、それに巻き込まれる形で魚雷が次々と誘爆していくではないか
「キィー!」
声が聞こえて足元を見れば金次郎が海面から顔を出し嬉しそうにはしゃいでいるではないか、ああ、こいつ魚雷に魚雷ぶつけやがったな、よくやったぞ金次郎! 後でいっぱい撫でてやるからなぁ!
何が起こったか分からなくて動揺するチ級達、チャンスと言わんばかりに突っ込もうとするがまたも砲撃で足止めされてしまう、ええい鬱陶しい!
態勢を立て直しこちらにまたも魚雷を発射しようとしたところで空中からいくつもの銃弾が飛んできてチAに直撃しチAは蜂の巣になって呆気なく沈んだ、突然の出来事に驚くチBだがそれもつかの間、チBも何処からともなく飛んできた爆弾が直撃しチAの後を追うように沈んでいくのであった
その上空を飛んでいたのは見覚えのある黒い塊、ヲ級が1匹沈んだ事で余裕が出来たので救援に来た鷲四郎だった
とりあえずこれで残りは14匹、せめて空母を沈めて翔がこっちの援護が出来る状態にしたいところだが……、そう考えているところに翔からの通信が入る
「戦治郎さん! 僕の艦載機が新たに12匹ほどこちらに近づいて来ているのを発見しました!」
これで沈めたの含めて30匹か……、まあこんなとこか
「よっしゃ、んじゃあ空達に合図送ってくれ!」
俺はそう返答し翔も短く了解!と返して通信を切る、恐らく旗艦と思われるエリルの顔を見てみればニヤニヤと不気味な笑みを浮かべている、援軍を加えて数で圧し潰そうって腹だなありゃ……、まあそう巧くはいかんものよ
その直後にエリルの表情が凍る、どうやら空達が仕掛けたようだな……、んじゃあこっちもいきますか!
「おめぇら出番だ! こっから逆転すんぞ!!!」
俺が叫べば太郎丸と大五郎、六助がすぐさま海中から飛び出し攻撃を開始する
「さぁ! 皆行っておいでー!」
太郎丸が叫び艦載機を発艦する、その艦載機の群れに混ざって六助も敵陣に突撃していった、六助、浮遊要塞なんだが実はサイズがバスケットボールくらいしかないんだよなぁ……、だから太郎丸の艦載機の中に混ざると何処にいるか分かりにくくなる
大五郎はと言えば敵陣ド真ん中に突っ込んでホ級を握り込んだままハBを殴りつけたり、至近距離からの砲撃でヌ級を爆砕していた
「お前達、よくもご主人様に好き勝手してくれたなぁ~! 覚悟するだぁよ~!」
間延びした咆哮を上げながら大暴れする大五郎、リ級どころかル級の攻撃受けても全くダメージを受けている気配がしない、大五郎頑丈過ぎるだろうよ……、そんな事思っている間に大五郎が振り払った腕にイAが直撃してイAは物凄い勢いでぶっ飛ばされていた
そんなどさくさに紛れて太郎丸と六助のコンビがリ級2匹を沈めて俺もヲBの首を刎ね、金次郎も果敢に魚雷を投擲してイBを倒していた、しばらくすると翔の艦載機が到着しちょっと弱ったルAと近くにいたロAを集中攻撃して沈める事に成功する、残りはエリル、ルB、ヘ、ロBの4匹
「形勢逆転だな……、さぁ覚悟しとけよてめぇら……、自然保護区を襲撃した罪は重ぇぞ……?」
俺は不敵な笑みを浮かべてエリルを睨む、あのときのエリルの怒りと絶望が絶妙に混ざり合った顔は忘れられないものになるだろう……