※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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翔の決戦と混沌の到着

「こいつは確か……、艦娘と言う奴だったか……?」

 

料理の配膳を終えた後、盆を両手で抱えながらクタニドの傍に立つ鳳翔に向かって、クトゥルフはそう尋ねる。因みに鳳翔がクタニドの傍にいるのは、不測の事態対策としてクタニドがそう提案したからである

 

「はい、鳳翔型軽空母の鳳翔と申します」

 

それに対して鳳翔は、そう言ってクトゥルフに向かって一礼するのであった

 

「そうか……、時に鳳翔よ、お前は酒を持って来ていない様に見受けられるが……?」

 

「申し訳ありません、お酒は先程イダー=ヤアーさんがお持ちした酢の物以降は、出せない様になっているのです……」

 

「そうだったか……、ならば仕方ないな……」

 

その後クトゥルフは、ふと思った事を鳳翔に尋ね、鳳翔がその質問に対して申し訳なさそうに返答すると、ややションボリしながらそう呟くのであった……。このクトゥルフの反応を見る限り、どうやら彼は翔が選んだ酒と翔が作った料理を大層気に入った様だ

 

そんなやり取りの後、クトゥルフとクタニドは自分達の目の前に配膳された料理、銀色に輝くご飯と香り高い味噌汁、そして見ただけで食欲をそそられる漬物に手を付け始めるのであった

 

それからしばらく時間が経ち、クトゥルフとクタニドが5杯目のご飯を食べ終えたところで、鳳翔が話を切り出す

 

「あの、クトゥルフさん……、例の戦争の事なんですが……」

 

「言わずとも分かる、お前も戦争の件は反対なのだろう?」

 

「はい、私だけでなく、奉仕種族……でしたか?ディープ・ワンさん達や淵みに棲むものの皆さんも、戦争には反対だそうです」

 

鳳翔の言葉にウンザリした様子で答えるクトゥルフに、鳳翔はここに来るまでの間にムナガラー達が集めた奉仕種族達の意見を伝えると……

 

「これで私は孤立した訳か……」

 

クトゥルフはテーブルに両肘を付いて頭を抱え、その様子を見たクタニドは腹を抱えて笑い出すのであった……

 

それからクトゥルフは、鳳翔とクタニドに慰められて何とか立ち直り、鳳翔に向かって何か話し掛けようとするのだが、その直後に下の階が騒がしくなった事に気が付き、クタニドと共にその表情を引き締める

 

「下で何かあったようだな……」

 

クタニドの呟きにクトゥルフが頷き返すと、2柱は意識を集中させ下の階の喧騒に耳を傾ける……。そうして2柱は聞き取った内容から非常事態を察知し、急いで下の階に向かって駆け出すのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、クトゥルフ達が輝く銀シャリなどを堪能している頃、翔達はどうしていたかと言うと……

 

「翔ー!ひつまぶしおかわりだーっ!!!」

 

「鳳翔~、お酒切れたよ~?新しいの早く持って来ておくれ~」

 

「まさかあの坊ちゃんが……、クトゥルフ様に真っ向から勝負を挑むとは……、その光景を目にした時、私は……、私は……っ!!」

 

「ムナガラー殿、落ち着いて下さい……、幾らお世話をしていたガタノトーア様の成長が嬉しいからと言って、この場で号泣するのは……」

 

「このひつまぶしもお酒も、本当に美味しいわぁ……」

 

「ねぇねぇイダー=ヤアーさん、今度協力して翔のレシピ本を作っちゃいません?」

 

「あら、いいわね~。ついでだからその料理に合うお酒も翔君に教えてもらって、それも一緒に紹介すると言うのはどうかしら?」

 

「それっ!頂きですっ!!」

 

こんな調子で、幹部クラスの眷属達は宴会を開始し……

 

\アイス!アイス!/\ア・イ・ス・ヲ・ク・レ/\アイス!アイスヲヨウキュウスルッ!!!/

 

「も~!皆待ってっ!ちゃんと皆の分準備してあるから~!」

 

奉仕種族の皆様は、クティーラが配給する翔特製アールグレイアイスクリームの苺添えの配給場所に行列を作り……

 

「給糧妖精よ、これはこんな感じでよいのか?」

 

ガタノトーアに至っては、なんと翔から艤装に取り付けられた簡易厨房とは別の、携行用調理台を借りて、給糧妖精さんから料理の基礎を習っているではないか……

 

何故この様な事態になったのか……、それは翔が吸物を完成させた時まで時間を遡る……

 

翔は前菜を完成させた後、すぐさま吸物作り始めたのだが、そこでちょっとした問題が発生してしまったのである

 

吸物をクトゥルフ達のところに運ぶ事になっているダゴンが、吸物の完成が近づけば近づくほど、吸物の香りに誘われたのか、吸物が作られている鍋を注視しながら涎を大量に垂らし始める様になったのである……

 

このままではダゴンが暴走し、クトゥルフ達のところに吸物を運んでいる最中に、吸物を平らげてしまうのではないか……?翔は調理を続けながらその事を危惧する。と、その直後……

 

「なぁ……、俺達はこれ食っちゃ駄目なのか……?」

 

我慢の限界が近くなったのか、ダゴンがこの様な事を尋ねて来たのである。それを聞いた翔は、嫌な予感が的中した事に対して思わず内心で舌打ちする……

 

その後翔は調理の手を止めずに思考を巡らせ……

 

「無事に料理を運び終えたら、余った分のお吸物をダゴンさんにお渡しします。……どうかそれで手を打ってもらえませんか?」

 

翔はダゴンとこの様な約束を交わすのであった……、これが眷属達が宴会を開始する切っ掛けとなるのである……

 

ダゴンが完成した吸物を盆に乗せ、意気揚々とクトゥルフの部屋に向かった直後、先程のやり取りを聞いた眷属達が、我も我もと翔のところに押し掛け、調理で忙しかった翔はそれらを全て了承してしまったのだ……

 

その後、料理を運び終えた眷属達は翔から余った分の料理を譲り受け、頑張った自分へのご褒美と言わんばかりに料理を堪能し、役目を終えた眷属の数がある程度増えて来たところで、今度は料理のシェアを開始し出したのである

 

それからしばらく経ったところで、不意にムナガラーがクトゥルフとクタニドの料理を作るので忙しい翔に向かって、この様な事をお願いして来た

 

「翔殿……、忙しい中この様な事をお願いするのはどうかと思いますが……、聞いてもらえませんか……?」

 

「取り敢えず、聞かせてもらえますか……?」

 

「では率直に……、そろそろ腹が膨れる様な物が食べたくなってきたのですよ……」

 

ここに来て、眷属側からのまさかの追加注文である……。翔は忙しさで回りが悪くなっている頭を、フル回転させてこの注文に応えようとする。この時、何故翔はムナガラーの頼みを断らなかったのか……、それはムナガラー達が、心から自分の料理を楽しんでいる事が、その言葉から感じ取れたからである。その期待を裏切る訳にはいかない……、そう思った翔は考えに考え抜いた結果、ハイドラが運んだ刺身に使ったイクラと、ムナガラーが運んだ焼き魚で使った鮭、ダゴンが運んだ吸物に少し手を加えたもの、そして今しがた炊き上がった銀色に輝く粒が立つご飯を使って、鮭とイクラのひつまぶしを作って眷属達に振舞ったのだ

 

このひつまぶしは眷属達を大いに満足させるのだが、同時に眷属達に面倒臭い事を思い付かせる事となる……

 

「なあ……、このひつまぶしって奴……、どの酒と合うか試してみねぇか……?」

 

ひつまぶしに舌鼓を打っていたダゴンが、不意にこの様な事を言い出したのである……。因みに酒に関してだが、何と翔は1つの献立ごとに、わざわざ違う銘柄の酒を準備しており、クトゥルフが1つの献立を食べ終えた時には、次の酒を楽しんでもらう為に食器と共に酒も回収していたのである。つまり今のダゴンの発言は、自分達の手元にある酒の中で、どの銘柄の酒がひつまぶしと合うか、皆で飲んで食って調べてみようという事に他ならないのである

 

その発言を耳にした眷属達は、その殆どがダゴンの提案に乗り、その結果料理シェアは宴会に発展してしまったのである……

 

その様子を見ていた翔は、最初は彼らは何やってるんだと呆れたものの、自分の料理を楽しんでくれているならいいかと思い直し、クトゥルフ達に出す味噌汁を仕上げるのだが、直後に殺気染みた視線が自分に向けられている事に気付き、急いでそちらに視線を向ける

 

その視線の先にいたのは、翔の料理を食べて上機嫌になる眷属達を羨む、ディープ・ワンを始めとした奉仕種族達が、翔を見据え涎をダラダラと垂らしながら立っていたのである……

 

これにより翔は自分の配慮が足りなかった事に気付き、急遽クトゥルフ達に振舞うアールグレイアイスクリームの苺添えの増産を開始、そして追加で作ったアイスを奉仕種族達に振舞う事にするのであった

 

しかし、ここで翔はいくつかの壁にぶつかってしまうのであった。1つはアイスが出来上がるまで時間が掛かる事、もう1つは奉仕種族達にアイスをキチンと行き渡らせるにはどうしたらいいかについてである……。翔が難しい顔をしながら、これらの問題をどうやって解決するか考えていると……

 

「翔どうしたの?なんか凄い顔してるけど、何かあったの?」

 

「一体何があったのですか?もし私でよければ話してもらえませんか?」

 

不意にクティーラと鳳翔が、翔の様子を見て心配そうに話し掛けて来る。この1人と1柱だが、料理がある程度片付き残りは翔だけで何とかなりそうになったところで、翔が鳳翔にご飯を運ぶ準備を整えた後、それに備えて休憩する様にと指示を出したところ、鳳翔が退屈そうにしていたクティーラを発見、そして鳳翔が休憩中ずっとクティーラの相手をした結果、クティーラは鳳翔に心を開き物凄く懐いたのである

 

翔はそんな1人と1柱に、現状をどうしたらいいか相談したところ……

 

「それなら任せて!アイスを冷やし固めるのは私の魔法を使えばいいし、私が指示したらきっと奉仕種族の皆はキチンと言う事聞いてくれると思うからっ!」

 

なんとクティーラが奉仕種族の件は任せて欲しいと、胸を叩きながら名乗り出てくれたのだ

 

「では私もクティーラちゃんのお手伝いを……」

 

「大丈夫っ!これくらい私だけでなんとか出来るからっ!それよりも鳳翔は、あっちの酔っ払い達の相手をしてて!あれも十分翔の足を引っ張ってるからねっ!」

 

クティーラの発言を聞いた鳳翔が、クティーラの手伝いを申し出ようとするのだが、それをクティーラが制して、クティーラはほんの僅かに青筋を立てながら、鳳翔に時間が来るまでの間眷属達の相手をする様にお願いするのであった

 

こうして奉仕種族に振舞うアイスの件は、クティーラの協力のおかげで無事に解決するのであった

 

彼女は翔からアイスのレシピを聞き、人間社会に紛れ込んでいる間に習得した調理スキルと魔法をフル活用してアイスを作り

 

「いつも私達の為に頑張ってくれてありがとうっ!!」

 

この言葉と共に、彼女は自身が盛りつけたアイスを、手渡しで奉仕種族達に渡していた。恐らくこれは、彼女なりのサービスなのだろう……

 

そんなサービスがあると知った奉仕種族達は、大挙をなして配給場所に押し寄せるのだが……

 

「キチンと並ばないとアイスはあげないよっ!」

 

腰に手を当てて叱責する彼女の姿を見て、何かに目覚めかけながらもその言葉に従って、それはそれは美しい行列を形成するのであった

 

それからすぐに鳳翔がご飯と味噌汁などを持ってクトゥルフの部屋に向かい、その背中をようやく調理が一段落着いた翔が見送っていると、不意にガタノトーアがモジモジしながら翔に話し掛けて来るのであった

 

「翔……、少しいいか……?」

 

「どうしたんですか?ガタノトーアさんも何か食べたくなりました?」

 

「いや、そう言う訳ではない……、少しお前に頼みたい事があるのだ……」

 

ガタノトーアの発言を聞いた翔が、不思議そうな表情を浮かべながら小首を傾げていると、ガタノトーアは意を決して翔に1つお願いをするのであった

 

「我に料理の作り方を教えてくれぬか……っ!」

 

「はいぃ?」

 

ガタノトーアの意外過ぎるお願いを聞いた翔は、目を丸くしながら思わずこの様な声を上げてしまう

 

その後我に返った翔がガタノトーアに事情を聞くと、ガタノトーアは真剣な表情をしながらこの様に答える

 

「今回の件で父上の統治方法には、問題がある事が浮き彫りになった……、普段は身内や民には優しく振舞うものの、父上の統治方法の本質は結局のところ恐怖政治に他ならない……。それでは眷属達とも民とも、本当の意味で分かり合うことが出来ないのではなかろうか……?もし翔達が来てくれなければ、この様な機会を設けてくれなければ、恐らく父上は自分が仕掛けた戦争の中で、不満を爆発させた眷属の誰かの手によって、不意を突かれ命を落としていたのではなかろうか……?どうしても我はそう思ってしまうのだ……」

 

ガタノトーアは途中から苦悶の表情を浮かべながら語り、ここで言葉を1度区切って表情を引き締めると話を再開させる

 

「この話し合いが始まる前、我は父上を説得しに行ったのだが、その時我は統治方法の具体的な改善案を持ち合わせていなかったのだ……。だがそれでも、民や眷属達を守る為にも、我は立ち上がらなければならない……、そう考えて我は父上の下に向かったのだが……、まあ、結果は翔達も知っての通りだがな……。っとそれは取り敢えず置いておくとして、それから我は翔達の働きを見て、統治方法の改善案を思いついたのだっ!!」

 

「それって……、もしかして料理……?」

 

ここまで語ったガタノトーアに対して、翔が引きつった表情を浮かべながら尋ねてみると……

 

「うむっ!!!」

 

ガタノトーアはそう言って、力強く頷いて見せるのであった

 

ガタノトーアが言うには、美味い物を食べればそれが民の活力となり国の活力となる、そしてそれが君主から振舞われたものならば誰もが喜び、その君主に心を開き、君主に付いて来てくれる様になるのではないかと、そう考えた様だ

 

「もし眷属達が悩みを抱えていたり考え事をしている様であるならば、今回の様にそれを聞き出す場を設ける事も出来る上に、その問題の解決の為の案を一緒に考える事が出来る、それは君主と眷属の間に信頼関係を築く上では、かなり重要な事だと我は思うのだっ!!!」

 

「ああ、それはあるかも。現に戦治郎さんがそう言う事してましたしね」

 

ガタノトーアの言葉を聞いた翔は、過去を振り返り戦治郎が似た様な事をしていた事を思い出し、ガタノトーアの考えに同意する。そして翔のその言葉を聞いたガタノトーアは、一瞬表情を輝かせるのだが、ハッとするなりすぐにその表情を暗いものに変え……

 

「それでその……、この様な思惑の為に料理を利用しようと考えている我に、料理を教えてもらえるだろうか……?」

 

ガタノトーアが翔に向かって、不安そうにしながらそう尋ねると、翔はガタノトーアの不安を払拭する様に、笑みを浮かべながらこの様に返答する

 

「正直に言いますと、料理を始めようと思った切っ掛けに関しては、全く気にしていません。それよりも僕達を見て料理を作れるようになりたいと、料理に興味を持ってくれた事の方がよっぽど嬉しいんです。ですのでもしガタノトーアさんが良いのであれば、喜んで料理のイロハをお教えしましょう」

 

翔の言葉を聞いたガタノトーアは、今度こそその表情を輝かせながら……

 

「本当かっ!?嘘ではないのだなっ!!?」

 

翔に向かってそう言うと、翔はゆっくりと頷き返して来る。それを見て飛び跳ねながらガタノトーアは喜び出すのだが……

 

「ただ……、今はちょっと無理そうですね……」

 

翔が苦笑しながらそう言った直後……

 

「翔~!酒の追加くれ~!」

 

「ひつまぶしのおかわり頂戴~!」

 

宴会をしている眷属達の方から、この様な言葉が飛んで来るのであった……。それを聞いたガタノトーアが悔しそうに歯噛みをし、翔がどうしたものかと考え始めたところ、不意に翔の肩に乗っている給糧妖精さんが、翔の襟をクイクイと引っ張って来るのであった

 

それを怪訝に思った翔が、妖精さんの方へ顔を向けると、突然給糧妖精さんは翔の頬にキスをして来たのである。と、その直後、翔の頭の中に料理に関する知識が流れ込んで来る……

 

「これは……、まさか戦治郎さん達が言ってた情報交換……っ!?」

 

突然の出来事に翔は驚愕するが、次の瞬間には不思議そうな表情を浮かべながら小首を傾げだすのであった。何故なら、妖精さんと情報交換をした場合、映像や音声の嵐の様なものが頭の中を埋め尽くし、激しく混乱してしまうと言う事を、翔は前もって戦治郎達から聞いていたからだ。だが翔の場合、映像や音声も大した量ではなく、とても混乱する様なものではなかったのだ

 

尤も、その原因は翔が元から凄まじい量の料理に関する知識を持っている事と、この世界の機械関係の知識量が、料理とは比較にならないくらい多いからである

 

その後、翔が困惑している間に給糧妖精さんはガタノトーアのところへ向かい、翔の時と同じ様にキスをしてガタノトーアとも情報交換を行う。この時、ガタノトーアはさほど混乱しなかったのだが、これはガタノトーアの知識の容量と情報処理能力が、情報交換の際流れ込んでくる知識の量を、圧倒的に上回っていたからだったりする

 

「妖精さん、これは一体……、え?妖精さんが僕の代わりに基礎の部分を教える……?」

 

給糧妖精さんの行動の意図が分からず困惑する翔が、給糧妖精さんに向かって尋ねたところ、給糧妖精さんはこの様に返答するのであった。それを聞いた翔は内心で有難いと思うものの、ガタノトーアがこれで納得してくれるかが分からず、困った顔をしながらガタノトーアの方へ視線を向けると……

 

「翔が忙しいのだから仕方が無いなっ!!給糧妖精よ、済まぬが早速教えを乞いたいのだがいいだろうか?」

 

ガタノトーアはそう言って給糧妖精さんに頭を下げると、給糧妖精さんもよろしくお願いしますと言わんばかりにお辞儀を返すのであった

 

こうして、ガタノトーアは翔から携行用調理台を借りた後、給糧妖精さんの指導の下料理の基礎を学び始めるのであった

 

因みにこの出来事の後、翔が宴会会場に酒や料理を持って行った際、その光景を目にしてガタノトーアの成長ぶりを知って号泣し始めたムナガラーから、ガタノトーアと此処にはいないクトゥグアの年齢が、人間に換算すると翔達20代ズと同じ24歳である事を教えられるのであった

 

 

 

この一連の出来事は後に『ルルイエの決戦』として、内容を若干捻じ曲げられながらも【八百万の邪神を統べる者】の異名を持つ事となる翔の伝説として、語り継がれていく事になるのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翔達が謁見の間でこんな事をしている中、その入口には1つの影が……

 

「あ"ぁ"~……、ようやく着いた~……。ほんっとさっきは酷い目に遭ったな~……、幾ら何でも外なる神の僕を、ルビ欄に押し込めるとか酷過ぎでしょ~……。僕をこんな扱いする作者は、もうさっさとくたばってくれないかな~……?」

 

肩をガックリと落としながら、そう呟いていた……

 

「まあいいや、それよりも~……、ここから流れて来る混沌の匂いが、さっきよりも強くなってるみたいだし、これはホント楽しめそうだ♪」

 

気を取り直した影は、そう言うなり先程ダゴン達が付け直した扉を開いて、謁見の間の中へ入って行くのであった……




多分語り継がれる伝説の内容は、料理で神話生物達の胃を掴んだところが、翔が持つ得体の知れない力(そんなものはない)で、神話生物達を屈服させたとかになってそうです
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