※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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思った以上に過去編4章が長くなっている……


鳳翔さんを守り隊

兼継が元いた世界に戻ってベッドとデートを開始した頃、ルルイエの方はと言うと……

 

「第一回深淵会議ーーー!!!」

 

\ウオオオォォォーーーッ!!!/

 

翔主導による話し合いが始まっていた、会議の議題はたった1つ、現在佐世保市内の病院に入院している鳳翔についてである

 

「クタニドさんの魔法によって深い眠りについた鳳翔さんの身柄は、幸運にもその日桂島泊地を訪れていた……、何か凄い名前の提督さんが安全な場所に移してくれた訳なんですが……」

 

「これで安心する訳にはいかんな、恐らくあの糞野郎の事だから鳳翔が意識を取り戻し、そのパンツ提督に泊地の実態を報告する前に鳳翔を何とかして泊地に連れ戻し、口封じに走る可能性が大いに考えられるからな……」

 

翔とクタニドがルルイエの皆さんの前に立ち、鳳翔の現状について説明すると……

 

「その桂島とか言うとこを、俺達全員で襲撃したらいいんじゃねぇか?」

 

\ソウダソウダー!/\ヤッチマエー!/\テイトクヲブッコロセー!/

 

ダゴンがこの様な事を口にし、その部下であるディープ・ワン達や淵みに棲むもの達が、ダゴンの意見に賛同する様に物騒な事を口走り始める

 

「駄目です!それをやっちゃったら皆さんが人類にエネミー認定されてしまいますし、何より泊地に残っている鳳翔さんの仲間達が、皆さんの攻撃に巻き込まれて死んじゃいます!」

 

「あの……、出来れば私もそれは止めて欲しいです……。もしそのせいで泊地の皆さんが大変な事になってしまったら、私はどうしたら……」

 

ダゴンの発言を聞いた翔が即座にダゴンの提案を却下し、鳳翔もそう言って涙ぐみ始める……。その直後、ハイドラが迂闊な発言をした自身の旦那に、ダゴンに対して鉄拳制裁を始めるのだった

 

「つまり……、我々は鳳翔殿の身を影ながら守り、鳳翔殿の仲間達を救出しなければいけないのですね……?」

 

「もうちょっと言えば、僕達長門屋海賊団が日本の領海に入るまでの間は皆さんの内の誰かが鳳翔さんを守って、僕達が領海に入ったところで鳳翔さん達が泊地の艦娘さん達を救出する感じがいいかな?」

 

翔の言葉を聞いたオトゥームがそう言うと、翔はそれに自分の考えを混ぜて返答するのであった

 

「作戦開始は翔殿達が日本の領海に入ってからですか……、その意図を聞いても……?」

 

「それについてですけど、僕の仲間に護って奴がいてそいつは……、皆さんには馴染みが無い単語ですが、情報戦と電子戦が滅茶苦茶強いんですよ。皆さんに分かり易く言えば……、相手の正確な情報を一早く入手したり、相手を混乱させる為の嘘の情報を流したり、相手の連絡手段を潰したりするのが物凄く得意な奴が僕の仲間にいるんです。で、僕達がそいつが泊地に対して電子戦を仕掛けられる範囲に、領海に入ったところで僕からそいつにお願いして僕達が領海に侵入した事を隠蔽し、泊地の連絡手段を全て潰してもらい、桂島の提督を完全に孤立させようと考えているんです」

 

オトゥームに対しての翔の返答を聞いたムナガラーが、翔に対してその理由を尋ねてみると、翔は自身の考えを包み隠さず正直に話すのであった

 

「増援を呼べない様に相手を孤立させた上で、自分達は相手に気付かれない様にしながら接近し、一気に目標を仕留めるか……」

 

「確実性を上げる為に、作戦は夜間に実行したいところですが……。まあその辺りの事情は、状況次第になると思います。それでさっきの続きになるんですけど、桂島が孤立したところで、鳳翔さん達に泊地の艦娘さん達を救出して欲しいんですけど……」

 

翔の考えを聞いたクトゥルフがそう呟いたところで、翔が補足を入れた後この様に言葉を続けると……

 

「そう言う事なら、私が鳳翔の護衛に入った方が良さそうだな。私は翔とテレパシーで連絡が取り合えるし、鳳翔の現在の居場所を正確に把握している。そして移動に関しては私のワープ魔法を使えば、誰にも悟られずに泊地に向かう事が出来るだろうからな」

 

「更に付け加えるなら、人間社会に理解があるから護衛中に変な事をして、周囲から怪しまれる心配が少ないって点もありますよね」

 

そう言ってクタニドが鳳翔の護衛を買って出てくれる。それに対して翔がそんな事を言ったその直後だ

 

「私も鳳翔の護衛するよっ!」

 

何とクタニドに続いてクティーラまで、鳳翔の護衛をやりたいと言ってきたのである。これには流石にこの場にいる全員が驚き、何とか思い留まる様に全員が説得を試みるのだが、クティーラの意思は固く結局全員が折れる形で、クティーラの護衛参加が条件付きで了承されるのであった

 

さて、鳳翔の護衛に付く事になったクティーラに付けられた条件についてだが、それは彼女のお世話役であるダゴンとハイドラを同伴させる事である。その条件をクティーラが聞いた際、クティーラはダゴンとハイドラに対して人間社会に関する質問をいくつか投げかけ、ダゴンとハイドラの回答を聞くなり……

 

「ダゴンとハイドラは、鳳翔の傍に置けそうにないよ……」

 

ガックリと肩を落とし、溜息を吐きながらクティーラはそう言い放つのであった

 

その後、護衛組が翔を交えて話し合った結果、鳳翔の傍にはクタニドとクティーラを配置し、ダゴンとハイドラには元の姿で佐世保湾に潜伏してもらい、鳳翔達が佐世保駅近くの海沿いまで来たところでダゴン達と合流、クタニドの魔法で桂島までワープした後、鳳翔達は泊地に入って艦娘達を説得&救助してダゴン達の背に乗ってもらい、艦娘達を背に乗せ終えたダゴン達はそのまま泳いで泊地から離脱した後、翔達と1度合流する事となるのだった

 

その途中、ハイドラが病院の南の海岸で合流しないのは何故なのかと尋ね、それに対してクタニドがそこは在日米軍の土地で、不用意に立ち寄る訳にはいかないからと説明するのであった

 

こうして鳳翔についての話が纏まったところで……

 

「うぅ……っ!誰かが……、我を呼んでいる……?」

 

翔の頭の上に乗っているガタノトーアが、突然呻き声を上げて触腕で頭を押さえだす

 

「どうしたの?大丈夫?」

 

「まだ少々変な声は聞こえるが……、我は大丈夫だ」

 

ガタノトーアの呻き声に驚いた翔が、心配そうにガタノトーアに尋ねてみると、ガタノトーアはこの様に答える。と、その直後、翔の目の前に突如空中に浮かぶ銀色に輝く魔法陣の様な物が出現するのだった

 

「これは……?」

 

そう言ってガタノトーアが触腕を伸ばして、銀色の魔法陣に触れようとしたその時だ

 

「そいつに触れるなっ!!!」

 

魔法陣に触れようとするガタノトーアの姿を見たクタニドが、突然険しい表情を浮かべながら声を荒げてガタノトーアを制止する

 

「ど、どうしたんですか?いきなりそんな大声を出して……」

 

突然の出来事に驚いた翔が、困惑しながらクタニドに尋ねると、クタニドは表情を崩す事無く翔の質問に答える

 

「そいつは歪だが、ガタノトーアを召喚する為の魔法陣だ……。恐らく誰かが地上にガタノトーアを召喚しようとしている……、いいか?そいつには絶対に触れるなよ……?完全な状態ではないそいつに触れれば、お前は理性を失い暴走した状態で地上に召喚されてしまうぞ……?」

 

クタニドの言葉を聞いたガタノトーアは瞬時に触腕を引っ込め、それと同時に翔はガタノトーアを魔法陣から遠ざける為に、数歩ほど後退するのであった

 

「い、一体誰がその様な事を……?」

 

「今逆探知して調べている……、っとこれは……っ!?」

 

ガタノトーアが身体を震わせながらクタニドに尋ねたところ、クタニドはこの様に返した直後、その表情を驚愕の色に染めてしまう。それからすぐにクタニドは自分が見た光景をスクリーンに映し出し、それを見た翔は……

 

「何だこれ……?」

 

そう呟いて硬直してしまう……。翔が見たもの……、それは激しく燃え盛る建物を背景に戦う空達、凄まじい数の深海棲艦の相手をする長門達、剛達の総攻撃を受けても平然としている飛行場姫に、異様な雰囲気を纏った北端上陸姫と戦艦水鬼の様な深海棲艦と戦う戦治郎の姿だったのである……

 

「これはミッドウェー島とハワイ諸島付近の映像だ……、どうやらこの中にガタノトーアを召喚しようとしている奴が紛れているようだ……。そしてミッドウェー島から少し離れた位置にあるウェーク島に、翔の身体の反応がある……」

 

クタニドのこの言葉を聞いた翔は、ただただ絶句し驚愕する事しか出来ないのであった……




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