増援部隊は殲滅され18匹もいたのが今ではたったの4匹しか残っていない迎撃部隊も、旗艦だったエリルは俺に胴、両腕、首をぶった斬られ、ルBは金次郎、甲三郎、大五郎、六助の飽和攻撃に耐えきれず撃沈、残りのヘ級とロBは太郎丸、鷲四郎、翔の艦載機でまとめて撃破と最後はあっけない最後を迎えた
その後東チームと西チームと合流して島へ上陸しチームを再編成して潜入チームと防衛チームに分かれたのだが、そのとき見た摩耶と木曾が何とも言えない表情をしていたが一体何があったんだか……、まあそれは拠点制圧してから聞くことにしよう
さて、潜入チームは拠点がある方角へと歩みを進めているわけだが、何かこの島生臭い……、嫌な空気がそこら中漂ってる感じがしてものっそい不快だったわ……、草木も生い茂ってて視界悪いし……、ホント嫌になる……
「何だこの島……、何か嫌な臭いがそこら中からしません? な~んかどっかで嗅ぎ慣れた臭いもすっけど馴染みのねぇ臭いっつぅかなんつぅか……」
シゲが話しかけてくる、やっぱこいつも俺と同じでこの島の空気がおかしいのに気付いたようだ、取り敢えずシゲに同意しながら他のメンバーの表情を見てみれば通と剛さんの表情が凄まじく険しい……、ああ、何か嫌な予感しかしねぇ……
「この臭い……、恐らくですが……」
「あら、通ちゃんもこの臭い分かるの? ってそう言えば通ちゃんは警察にいたんだったわね、なら現場で嗅いだ事あるはずよね~……、あ~あ、ほんっと不愉快だわぁ……」
警察……、現場……、臭い……、あ~これ確定ですわぁ……、出来れば発見したくねぇ……
「……なぁ、あれ何だ?」
輝が何かを発見したようだ、おいばかやめろ、速攻フラグ回収すんなし……
輝が発見したもの、それは太い樹に逆さ吊りにされた複数の女の子の遺体だった、所々欠損しているところを見れば何をされたかなど想像するのは容易いものだった
「「うぶっ!」」
シゲと輝が吐いた、やっぱこの2人は吐くだろうとは思っていた、こういうのと全く縁がない生活してきただろうしな~……、俺と空? 俺はめっちゃ必死に我慢しているという事実を心の中でゲロっておきますね♪ 空については超極絶鋼メンタルで耐えたのだろう
「深海棲艦という生物はこうも狂っていると言うのか……」
空が拳を固く固く握りしめながら呟く、ゲームの中じゃどんな事やってるかなんて想像するしか出来ねぇからな~……、現実のインパクトが凄まじ過ぎて今の俺には何も言えねぇ……
「ちょっと可哀想だけど埋葬はこの拠点の制圧が終わってからにしましょう、埋葬しているところを襲われてこの子達の身体をこれ以上傷つけられるような事は勘弁して欲しいところだしね」
剛さんの意見に反対する者はいなかった、この子達の為にもこの拠点を一刻も早く制圧しなくちゃいけねぇな、全員の怒りが伝わってくるぜ……
「この遺体、よく見ると比較的新しいものだと思います……、もしかしたら生き残っている子がいるかもしれませんね」
通が遺体を調べて思った事を言ってくる、もしそれが本当だったとしたら急いで保護してやらねぇと……、しかし相手がどのくらい残っているか分からねぇ以上無闇矢鱈に歩き回って探すのも下策だな……
「取り敢えず、俺達は拠点の制圧を優先するぞ、それで相手をこっちに引き付ける事も出来そうだからな」
俺がそう言うと全員が頷き拠点の方へ向き直る、待っててくれよ、仇は俺達がしっかりとってやるからな……
しばらく歩けば拠点の入口らしき場所とそこを警護する深海棲艦を発見する、俺達は目配せをして入口と思わしき場所目掛けて一斉に走り出す、すぐに門番に発見され警報が鳴り響くがお構いなしで加速し門番を斬り捨てて内部に突入する、こうする事で相手の注意を引き島の何処かにいるかもしれない生き残りの子から目を逸らさせる寸法である
内部に突入してからは盛大に暴れ回る俺達、ハンマーで叩き潰す、複数の相手をまとめて蹴り砕く、角から飛び出して来た相手に確実にヘッドショットを決める、斬り捨て爆砕噛み千切り、何でもありのやりたい放題である、それだけ先程の少女達の悲しい姿が俺達の怒りを買ったのだ、覚えておけこれが因果応報って奴だっ!
ある程度進んだところで一旦散開する事にした、ここの代表以外の相手を完全に潰しておいて代表を孤立させる事と、何処かに捕らえられているであろう妖精さん達の保護が目的である、剛さんが武器になりそうなものをついでに探しておくと言っていたが果たしてそれは深海棲艦に通用するのだろうか……?
俺は皆と別れてからまず地下室が無いか探して回る、こういうのは地下に閉じ込めるってのが相場だろうよ、駆け回っている途中で発見した敵は鉄パイプで撫で斬りにする、そして道中で俺の肩の上に乗って付いてきた妖精さんが何かに反応し俺にそちらに向かうように言ってくるのでそれに従って突き進む……
妖精さんの案内で辿り着いた扉を開けてみれば地下へと続く階段があり、その先には重厚そうな扉とその番をしていたと思われる深海棲艦が1匹、ええいまたリ級かっ! おめぇの顔は見飽きたんじゃいっ!!!
「なっ! 貴様はまさか件の転生個体かっ?! 貴様どうやってここに辿り着いたのだっ!? 上の連中は何をやっtぐぎゃあああぁぁぁっ!!!」
セリフを最後まで言わせるまでもなく、腹に鉄パイプを突き刺して勢いよく薙ぎ払う、どうやら先端が扉にまで刺さっていたようでギュイイイ!!!という金属同士が擦れ合った時特有のものっそい不快な高音が鳴り響く、耳障りな警報の音と合わさって非常に不愉快な気分になる、はよこの警報を誰か止めろよ……
扉には鍵がかかっていたが知った事ではないとばかりにリ級の死骸ごと蹴破る、凄まじい勢いで扉はすっ飛んでいき反対側の壁にぶつかったのかけたたましい音を地下中に響き渡らせた、リ級の死骸は途中で落下した後しばらく転がってとある牢の方を向いた状態で停止する、その牢から「ひっ!」って声が聞こえた気がしたが恐らくさっき扉を鉄パイプで引っ掻いた時の音が耳に残っていたんだろうって事にした
すると妖精さんが俺の肩から飛び降りてリ級の死骸が顔を向けている牢屋の前まで走っていく、俺は何があってもすぐ斬りかかれるように鉄パイプを肩に担いだままそれに続く
その牢の中には確かに妖精さんが沢山いた、捕まっている妖精さん達は団子のように固まって震えていた、ご丁寧に檻の隙間を無くすように目の細かい金網まで張って隙間から妖精さんが脱走出来ないようにしてある始末……、まあそれはいいんだそれは……、問題は……
「な、何よ貴女! そんな事して私がこ、怖がって言う事聞くとでも思ってるのっ!」
何か俺に屈したりしない、怖くなんかない!みたいな強気な事言いながら顔を青ざめさせてガタガタとものっそい震えている少女が1人、妖精さん達が捕まっている檻の中に一緒に閉じ込められていた、この子はもしかして生き残りか?
「さ、さっきは派手な登場の仕方した割に何も言わないなんて、もしかして私に恐れをなして「おい」ひゃいっ!」
静かに考え事してたら好き勝手言い始めたので声をかけると裏返った声で返事してきた、かわええ
「危ねぇからちょっちそこをどきな、そうそうそっちそっち、妖精さん達いる方行っときな……、せぁりゃぁっ!」
掛け声と共に鉄パイプを何度か振るえば金網と鉄格子はアッサリと斬れて牢の出入口が出来上がる、そこから俺が連れてきた妖精さんが中へ入り仲間達と再会の喜びを分かち合っていた、しばらく見守っていると連れてきた妖精さんがほんのり発光したかと思えばすぐに元の状態へと戻る
あれは妖精さん同士の情報交換、俺と額をくっつけたアレと同じものなのだ……、って事は俺の情報拡散共有されちゃったわけね……、捕まっていた妖精さん達が俺の方を向いて飛び跳ねたりお辞儀したりしてるって事は確定だな……
それはそうと、少女の方が何か静かになってしまったので俺は少女に声をかける事にした
「おい、大丈夫かあまつん?」
妖精さん達と一緒に捕まっていた少女、陽炎型駆逐艦9番艦の天津風はただただ呆然と俺が斬った鉄格子と金網を見ていたのだった