戦治郎達が派手な名乗りを上げて執務室に突撃してから15分が経過した頃、彼等は何をしているかと言うと……
「そっちは何か見っかったか~?」
「何処かの電話番号が書かれたメモ帳くらいだな~……」
「こちらは特に目ぼしいものは無いな……」
「こっちも今のところ、それらしいものは見つかってないわね~」
この様な会話をしながら戦治郎、空、光太郎、剛の4人は、各々に執務室のガサ入れを実行していた
戦治郎は恐らく一番怪しいであろう執務机を、空は執務机の後方にある本棚を右から順に、光太郎は左から順に本棚を漁り、剛は執務室の内装に違和感がある所が無いかを調べているのである
「もしかして別のとこに隠してあんのかねぇ?」
「その可能性はあるかもしれんな……、こういう場合執務室は真っ先に調べられるだろうからな……」
「まだ空ちゃん達が調べてる本棚の裏とか調べてないから、そっちを調べ終えてから考えましょ?」
光太郎が見つけたメモ以外には証拠と言えそうな物が見つからなかった為、戦治郎が渋い顔をしてバリバリと後頭部を掻きながらこの様な推測を立て、それを空が頷きながらそう言って肯定したところ、2人のやり取りを聞いていた剛が、戦治郎の方へ視線を向けながらこの様な事を言う。と、その直後である
「ぅおらぁっ!!!」
シゲの声と共に風切り音が聞こえたかと思えば、次の瞬間には執務室内に鈍い打撃音が響き渡るのであった
そう、戦治郎達がガサ入れをしている辺りから少し離れた場所で、シゲ達20代ズが拘束ついでに提督を甚振っているのである
そちらの方の様子を見てみると、現在提督に暴力を振るっているのはシゲで、そこから少し離れた所に通が腕組みして立っており、その隣には正座する翔の姿が見える
何故こちらはこの様な事になっているのかについては、少し時間を遡って話をしなければならない……
戦治郎達が執務室に突入し名乗りを上げた後、戦治郎が提督に向かって話し掛けた訳なのだが、直後に戦治郎は提督の様子が何処かおかしい事に気付くのであった
この時の提督は、目を見開いて戦治郎達の方へ顔を向け、全身をガタガタと激しく震わせ、口からは涎を垂れ流しながらガチガチと歯を打ち鳴らし、股間にテントを張ってそれを黄色く染め上げていたのである
この怖がり方は異常だ、そう思った戦治郎がキョロキョロと辺りを見回し……
「ぴぃっ!?」
あるものを発見した直後に、ギョッとしながら裏返った声で奇声を上げるなり、うつ伏せに倒れ込む。その様子を見ていた空達が、不審に思って戦治郎が先程視線を送った方を見てみると……
そこにはEyes ofを発動させた翔の姿があり、それを見た空達は一瞬驚愕した後すぐに戦治郎同様うつ伏せに倒れ込んだのだった。そう、戦治郎達の目の前にいるこの桂島泊地の提督は、名乗りの直後にEyes ofを発動させた翔の目を見てしまい、その精神は恐怖と言う名の底の無い奈落に突き落とされてしまったのである
このEyes ofは、あの外なる神であるニャルラトホテプすらも怯ませ、拘束してしまう程の恐怖を相手に植え付けるのである。そんなとんでもないものを只の人間が受けてしまえば、この様な状態に陥ってしまうのは当然の事であろう……
そして戦治郎達がこの様な事をしていると、突然提督が自分の首を物凄い勢いで掻きむしり始める。どうやら桂島泊地の提督は、恐怖の余りに自然に呼吸が出来なくなってしまった様である。提督は一心不乱に首を掻き毟り、首に穴を開けて酸素を肺に送ろうとするのだが、それをいつの間にか提督と距離を詰めていた翔に邪魔されてしまう
音もなく提督に接近した翔は、必死になって首を掻き毟る提督の顔面に、なんと殻に籠ったゾアを思いっきり叩きつけたのである
オムナイト状態のゾアの体重は7.5kgほどあり、その殻はその辺りにある金属よりも圧倒的に強靭である。提督はたった今、そんな鈍器で思いっきり殴られたのである
翔に殴られた提督は勢いよく床に倒れ込み、翔は倒れ込んだ提督に馬乗りになると、手にしたゾアで提督の側頭部を左右を往復する様に何度も殴りつけた
何度も、何度も何度も、何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も何度も……、まるで永遠に続ける様な勢いで、翔は恐怖の瞳で提督の事をしっかりと見据えながら、何度も提督をゾアで殴りつけた
「いかんっ!!翔が完全にキレているぞっ!!!」
「放っておいたら提督を精肉し始めるかもっ!?!」
「だから殺すなって言っただろうがちきせうっ!!!おめぇらっ!!!翔を止めるぞっ!!!!!」
その後、我に返った戦治郎達が匍匐前進で翔に近付き、翔を羽交い絞めにして拘束する事で事態を収束させる事に成功するのであった
この件に関して、翔は次の様に供述している
「鳳翔さんを穢した張本人を前にしたら、ついカッとなってしまってやってしまいました……」
翔はこの件のせいでこれ以上提督に手出しする事を禁止され、通が監視する中正座待機する羽目になったのである
因みに、通は暴走した翔の監視だけでなく、シゲがやり過ぎない様見張る役もやっていたりする。尤も、シゲの方は格闘技術を使い上手く手加減をして、提督を生かさず殺さず甚振っている為、翔の様に暴走する心配はなかったりするのだが……
こうして今はシゲが上手い具合に提督にお仕置きしている訳なのだが、この時護は何をやっているかと言うと……
「は~い提督さ~ん、こっちに目線頂戴ッス!」
護は時々この様な事を口走りながら、シゲに殴られている提督の姿を三脚で固定したビデオカメラと、手にしたデジタルカメラで撮影していた。どうやら提督が捕まりその罪が世間に知れ渡ったところで、この画像と動画をある程度加工してから、あらゆるサイトに提督の実名を晒した上でばら撒くつもりでいる様だ
とまあ、こんな調子で20代ズが、提督にお仕置きをしていると……
「あん?ここ鍵かかってんな……」
不意に執務机を調べていた戦治郎が、机の引き出しを何度も引きながらこの様な事を呟くのであった
それを聞いたガサ入れ班が戦治郎の所に集まり、鍵を探すべきか鍵を破壊するかで問答していると……
「ちょっち待ってろよ~」
戦治郎がそう言うなり何処からともなくピッキングツールを取り出し、引き出しの鍵穴に対してピッキングを開始する。そしてそれからしばらくすると……
「よっしゃっ!!開いたっ!!!」
引き出しの鍵穴からカチリと言う音がすると、戦治郎はそう叫びながら引き出しを開け、引き出しの中を調べ始める。そして……
「うぉっほ♪」
引き出しの中に隠してあったある物を発見すると、思わず変な声を上げそれを徐に手にする
「御立派っ!!!」
「ぶっふぉっ!!!」
「あら~……、あらあら~……☆」
そして戦治郎が手にした物を目にした空達が、それぞれ思い思いのリアクションを取ったところで
「アニキ~、何かあったんです~?」
空達の反応が気になったシゲが、提督を床に叩きつけながら戦治郎に尋ねると
「おめぇら、ちょっちコレ見ろっ!!!」
戦治郎がやけにハイテンションになりながらそう言って、シゲ達の所へ移動して来るなりその手握った物をシゲ達に掲げて見せる
戦治郎が今手にしている物、それは奥様もうっとりしてしまいそうな程太くて長い、正に極太と言っても過言ではない程の、それはそれは大きなバイブレーターであった……
「ウホッ♂」
「DEKEEEEEE!!!」
「oh……」
「すご……、こんなのあるんだ……」
それを見たシゲ達がこの様なリアクションを取っていると……
「なあ……、俺コレ見てちょっち思いついた事あるんだわ……」
突然戦治郎が真剣な表情をしながらこの様な事を口にする、その様子を見た一同が怪訝そうな表情を浮かべながら戦治郎を注目していると……
「その前におめぇらに聞いときたい事があるんだが……、いいか……?」
戦治郎がその表情を更に引き締めながらそう言うと、空達は戦治郎に対し静かに頷いて見せ、それを確認した戦治郎は1度頷いた後、静かに口を開き空達にある事を尋ねる……
「おめぇら……、『アナルバイブ提督』って知ってるか……?」
多分長さ30cm、太さ5.5cmくらいあるんじゃないかと思います
アナルバイブ……、本来は捨て艦の事ですが……、この提督はそれっぽい事何回もやってますからね、きっと問題無いはずっ!!!