※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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日本海軍を変えたい

「……っとまあ、桂島の提督がああなったのは、大体元帥とプロフェッサーのせいだと分かった訳だが……、何か質問あるか?」

 

地下の巨大金庫の件の後、戦治郎達は他にも証拠が無いかを調べる為に提督宅のガサ入れを再開し、粗方調べ終わり全員が家の前に集まったところで、戦治郎は皆に日記の内容を話し、ある程度話し終えたところで皆に質問が無いか尋ねていた。因みに、これ以降の話は殆ど大和達が知っている内容だった為、戦治郎はここで話を一旦終わらせたのである

 

「あの男が人間不信に陥ったのは、元帥のせいだったのね……」

 

「だな、憧れ尽くした相手にそんな仕打ちされりゃぁ、誰だって人間不信に陥るわな……」

 

話を聞いた矢矧がそう呟いたところで、戦治郎が1度だけコクリと頷いて見せながら、この様な言葉を発する

 

そんなやり取りを聞いた艦娘達が、ほんの僅かに提督に同情するかの様に暗い表情を浮かべた直後

 

「だからと言って、奴がこれまでやった事が許されるかと言えばそんな事はないな。故に俺達は多少なれど同情はするが、仕置きの手を緩めるつもりは一切無い。でなければ、犠牲になった艦娘達が浮かばれないからな」

 

暗い表情を浮かべる大和達に向かって、空がこう言い放つのであった

 

そんな空の背中には、提督宅で見つけた乗馬マシンがライドオンしていた。どうやら空はこの乗馬マシンを見た時ある事を思い付き、それを実行する為にこの乗馬マシンを泊地に持ち帰るつもりの様だ

 

「もし元帥が、艦娘は皆自分の娘だ~みたいな事言っちゃう様な人だったら、この方法も有効打になるかもッスけど、やっぱ復讐の対象にするなら血縁者のみに絞るべきッスよね~。ホント犠牲になった艦娘達にとってはいいとばっちりッス」

 

そう言って空の言葉に続くのは、提督宅にあった大量の掃除用ロボットを抱えた護。恐らくこれも空の思い付きに関係している品なのだろう……

 

「ところで、先輩は先程今の海軍に入っていいものか悩むと言っていましたが……、それはやはり元帥絡みなのでしょうか……?」

 

不意に護に手伝わされて掃除用ロボットを沢山抱えた通が、金庫室に向かう前の話を思い出したのか、この様な事を戦治郎に尋ねる

 

「ああ、その話か……。んだな、元帥がもしこの件で反省して、考え方を改めてるってんなら問題は無いが……、特に変わってなかったらって考えると、どうしてもな~……」

 

戦治郎はそう言うと眉間に皺を寄せて考え込み始め、その様子を見ていた艦娘達は怪訝そうな表情を浮かべながら、考え込む戦治郎へと視線を向ける。それに気付いた戦治郎は、難しそうな表情をしながら考え込んだ理由を艦娘達に話し始める

 

先ず戦治郎が懸念したのは、自身が海軍に入った場合、桂島の提督と同じ様な仕打ちを受けるのではないかと言う事

 

戦治郎達の実力と功績については、恐らく長門を通して元帥に伝わっている事だろう。そしてそれと同時に戦治郎達の恐ろしさについても、間違いなく元帥に伝わっているはずだ……

 

そうなると、あの元帥が考えを改めていなかった場合、海賊団のメンバーは戦力分散の為に各地に飛ばされ、手持ちの資源は全て没収された挙句、戦治郎は元帥の『頑張れば出来る』の言葉の下、単身日本から遠く離れた場所で、全くの0からの状態で提督業をやらされる羽目になるだろうと、そう考えたのである

 

「俺の方はホントに何とか出来るかもしんねぇけどさ~……」

 

「戦力分散などと言う事態になった場合、俺は配属先を脱走してでも戦治郎のところに向かうぞ」

 

「自分も自分も~ッス、多分シャチョーくらいだと思うッスからね~、自分達が開発した装備類の使用を許可してくれそうなのは~」

 

「そもそも、海賊団のメンバーは皆個性が強いですからね、そんな私達の手綱をしっかり握り、コントロール出来るのは先輩や空さん、剛さんくらいだと思います。もし私達が他の提督さん達のところに配属する様な事になれば、その提督さん達は私達の手綱を握る事も叶わず、私達の力を持て余してしまうかもしれませんね」

 

「な?こうなるから下手に戦力分散とかしない方がいいわけよ、一応戦略的には間違ってないかもだけどさ~……」

 

戦治郎の話を聞いた直後、長門屋の面々がこの様な事を言い出し、それを聞いた戦治郎はそう言いながら大和達の方へ顔を向け、その様子を見ていた大和達は思わず苦笑するのであった

 

「っとまあ、こんな感じで俺達が今の海軍に入ったら、間違いなく悪条件を付けられて、それによって艦隊運用に支障が出る可能性が高いってのが入りたくない理由な」

 

「では、海軍に入りたいと思っている理由について、お聞きしても?」

 

戦治郎が今の海軍に入りたくない理由を話したところで、大和がそう言って戦治郎に今度は海軍に入りたい理由を尋ねる

 

「これはそうだな……、ドイツとイギリスにいるダチとの約束を守りたいってのと、俺達が安心して暮らせる場所が欲しいってのもあるし、ブラ鎮に苦しめられる艦娘達を助けてやりたい……、って言ってもこれは今回ので多少動きがあるだろうから、状況次第では理由から外れそうだな。っと、そして何よりもオリジナルコアのせいで発生したこの世界規模の異常事態を、何とかして解決する為の拠点が欲しいってのが今までの理由だな」

 

「今まで……、ですか……。では今は少し違うのですか?」

 

戦治郎の言葉を聞いた大鳳が、戦治郎に向かってそう尋ねると、戦治郎は1度頷いてこの様に返答するのであった

 

「ああ、今は新しく日本海軍の内部事情をどうにかしたいってのが追加されてるわ、このままだと燎や長門みたいな、海軍に所属してる俺達の仲間が無駄に苦しめられる可能性があっからな」

 

「悩むとか言っておきながら、結局入る気満々じゃないッスか~」

 

「内部事情をどうにかしたいと言うが、具体的にどうするつもりなんだ?」

 

海軍に入りたい理由を話した戦治郎に向かって護がこの様な事を言い、それに続く様にして空が戦治郎に尋ねたところ……

 

「それなんだが、今のところ考えてるのは今の元帥を元帥の座から引きずり降ろして、新しく元帥を立てるって感じだな。因みに現状での元帥候補は燎な」

 

「え?貴方が元帥になるんじゃないの?」

 

「俺は出来れば現場で戦う指揮官でいたいんだわ、大体この重武装で後方で指揮執るだけってのもおかしな話じゃね?それにもしそうなったら、帝之型の効果が死んじまうからな~」

 

戦治郎はこの様に返答し、それを聞いた矢矧が戦治郎に疑問を投げかけると、戦治郎は苦笑しながらそう返すのであった

 

「今の元帥を失脚させる様内部で動き、新しく元帥となった燎さんの指揮の下新しい海軍を作る……、ですか……。それはまるで……」

 

「ああ、馬鹿な事やらかした奴へのせめてもの餞ってところだな、今の元帥の考えが変わっていなかったら、元帥は今回の件を大袈裟に捉えて、軍法会議と言う名の銃殺刑の開催日時お知らせ会を開いて、すぐさま桂島の提督を処刑するだろうからな」

 

戦治郎の考えを聞いた通が、思った事を口にしようとしたところで戦治郎がその言葉を

遮り、この様な事を言うのであった

 

「1人の男の人生を狂わせた元帥にもケジメを付けてもらうと言ったところか……、戦治郎がそうするつもりなら、俺はこれ以上その辺りの話にとやかく言わず、戦治郎に付いて行くだけだ」

 

「サンキュー空、でもまあ先ずはこの事を泊地に残ってるメンバーにも伝えて、これでいいかどうか確認とらなきゃだわ。って事で証拠集めはこの辺りにして、そろそろ泊地に戻るとすっかっ!!!」

 

戦治郎と空がこの様なやり取りを交わした後、戦治郎達は提督宅を後にして泊地へ帰還するのであった

 

因みに、泊地に戻った戦治郎達は、時雨達によるサバゲー最終戦を目の当たりにした直後、即座に主催のシゲに対してこう言い放ったのであった

 

何故自分達がいない時にそんな楽しそうな事をやるんだっ!!!と……

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