※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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ノリと勢いに任せて見切り発進で投稿を始めた身としては、非常に嬉しく思います

まだまだ拙い文章ではございますが、どうぞ宜しくお願い致します

今回は設定の解説が入る事になっていますので、ご了承願います

また、今回から地の文の提督だった部分が戦治郎の事を指す場合は戦治郎と表記していきます


艦娘と艤装と建造

戦治郎達が初建造の為に工廠へ向かっているわけだが、ここでこの世界の艦娘と艤装について触れておこうと思う

 

深海棲艦の出現によってシーレーンが壊滅し、航空機を飛ばせば艦載機や砲撃で撃ち落とされるようになり、人類は陸路以外での貿易や旅行もまともに出来ない状況に陥ってしまった

 

これにより、各国に被害が出る事になっらたわけだが食料の自給率が低くそのあたりを輸入に頼っていた島国である日本は甚大な被害を受ける事になってしまった

 

この状況をいち早く何とかしなければ日本は滅びてしまう、そう思い国民をしっかりと納得させた上で自衛隊を大日本帝国軍へと改め深海棲艦に戦争を仕掛けるも通常兵器が碌に効かない深海棲艦に成す術もなく高価な護衛艦を無駄に沈めてられてしまい更に被害を拡大させてしまうという結果に終わり、大本営は頭を抱えていた

 

そこへ、今では妖精さんと呼ばれる存在が現れ深海棲艦打倒に力を貸すと言ってきたのだ

 

今は藁にも縋りたい大本営はその申し出を快諾したのであった

 

そして、対深海棲艦用兵器として艤装が生み出されたのである

 

妖精さんの加護を得た艤装は、装着するものを海上を移動出来るようにし深海棲艦からの攻撃から限度はあるものの保護する、そして艤装に付けられた兵器類もサイズこそ小さいものの加護の影響でモデルとなった兵器と同等の力を持っていた

 

ただそんな艤装にも問題点があり、艤装を扱えるのが女性ばかりだったというのだ

 

男性でもいない事はないのだがそれも一握りどころか一つまみ未満、日本の男性の人口の内のコンマゼロゼロいくらという確率、しかも四捨五入してこの程度なのだ

 

学者達の推測で、恐らく艦船を女性扱いしていた事からこういう現象が発生しているのではないだろうかと言われている

 

また、艤装には適性というものがあり、適性がない艦種の艤装は扱う事が出来ないというのもあった

 

これについてはおかしな話があり、艤装適性は艤装を扱おうとしている人物の名前に引っ張られ易い性質があるらしいのだ

 

例えば、軍に所属し己を鍛え上げ屈強な身体を持った成人女性の田原 睦月さんという女性がいたとして見たところ戦艦の艤装も使いこなせそうなのだが睦月型駆逐艦の適性が検出された

 

また、武蔵野 こころちゃん10歳は小学校の同じクラスの女子児童の中でも小柄な方なのだが、小学校で実施された艤装適性検査の結果大和型戦艦の適性が検出されたなんて話があったのだ

 

そうして、大本営はまず軍に所属している女性達から艤装を纏い深海棲艦と戦う意志がある者を探し適性を調べ、それぞれの適性に合った艤装を纏い戦闘訓練を実施した後に実戦投入、見事深海棲艦の撃沈に成功するのであった

 

この報告は瞬く間に日本全土に知れ渡り、日本の全国民が歓喜したという

 

こうして、人々は艤装を纏い海原を駆け深海棲艦と戦う女性を『艦娘』と呼ぶようになり、多くの女性の憧れとなったのだ

 

これにより、女性の軍への志願が爆発的に増え更なる戦力増強がなされ、深海棲艦の手から多くの海域を取り戻し一部の国との国交も復活させる事に成功していた

 

しかし、この艦娘熱が全て良い影響を出したかと言えばそうではなかった

 

とある民間企業が妖精さんの誘致に成功し、艤装を作り出し民間に販売を始めてしまったのだ

 

それも時が経つに連れて妖精さんの誘致に成功する企業が増え、艤装が自動車を買うような感覚で入手出来るようになってしまった

 

その結果艤装を悪用した犯罪などが増える、戦闘訓練も碌にやっていない民間人が義勇軍を気取って戦場にしゃしゃり出てきてあっけなく死亡する等の事件が多発してしまったのだ

 

それに対して大本営は民間企業による艤装の製造販売を禁止しようとするも、企業どころか国民も一緒になってそれに猛反発、大本営が企業と国民が納得する妥協案を出すまでこれらの問題は増える一方であった

 

その妥協案というのが

 

①企業が製造し民間に販売する艤装にリミッターを取り付け、殺傷能力を極限まで減らす事

 

②艤装を取り扱う者は適切な訓練を受け、問題ないと判断された場合交付される免状を艤装使用時必ず携行する事

 

この2つの案で問題を撲滅する事こそ出来なかったが、犯罪や事件をかなり抑える事には成功していた

 

①については、水風船でも投げつけるかのようなレベルまで殺傷力を抑えられ強盗や殺人、脅迫などには使い物にならないといった感じで犯罪件数はほぼ0に近いところまで下がっていた、完全に0になっていないのは違法改造を施しリミッターを外した物を使われた事などが上げられるが、そういった技術を持っている者が極めて少ないが故この程度の数字になっているといったところだろう

 

なお、それによって発生する艤装の売り上げの低下に対して大本営はそれらの民間企業にリミッターの付いていない軍用の艤装の製造を依頼する形で契約したのであった

 

これについては大本営で製造出来る艤装の数よりも志願者の数の方が増えた事もあって助かった部分があったりもする

 

②については、物凄く乱暴に言えば自動車免許と教習所みたいなものである

 

大本営公認の教習所に通い艤装の最低限の使い方と戦場の恐怖を教えられ、問題がないと判断されたら免状が交付されるという流れだが、たまに演技が得意な武闘派の方や免状入手後に怖くてもやらなきゃと使命感に燃えちゃう方が出たりしてやっぱり戦場に出て死亡する件は減りはしたが0には出来ていなかった

 

そういった艦娘は大体は海の藻屑と消える事が多いが、運良く軍に所属している艦隊に助けられその艦隊が所属する鎮守府で保護、まだやる気があると言うのであれば鎮守府で本格的な戦闘訓練を実施し戦力として迎え入れる事がある

 

それらの流れがゲームで敵を倒したときアイテムが手に入る事を指すドロップと、本来あるべき形からドロップアウトして軍に所属している事と合わせてこういった形で軍に加入した艦娘を『ドロップ艦』と呼ぶようになった

 

では、ドロップ艦にならなかった者達はどうなったのかと言えば、民間の艤装が戦いでは使い物にならなくなった事で折角入手した艤装を何かに使えないかと艤装所有者達が考えた結果、艤装を使ったモータースポーツが生まれ今絶大な人気を誇っているのだ

 

レースに始まり射撃の正確さを競うもの、艦載機のアクロバット飛行の美しさを競うものからサバイバルゲームのようなものと多岐に渡り、今では国際大会なんてものもあるほどである、参加出来ない国が非常に悔しがっているそうだ

 

さて、先程から艤装の製造に関して大本営と民間企業が関わっているという話が出ているが、鎮守府で艤装を製造出来るかどうかについてである

 

答えは出来ない

 

これは、軍用艤装の横流し等の防止の為である

 

大戦初期は鎮守府にも製造する装置があったのだが、ある鎮守府では軍用艤装を民間に横流ししてそれで得た金で私腹を肥やした不届き者がいたり、壊滅してしまった鎮守府から破損した製造装置を盗み出しテロ活動に利用したり資金稼ぎの為に闇市で軍用艤装を売り捌くテロ組織などが発生した為である

 

その為、鎮守府には製造装置ではなく『建造装置』という物が置かれるようになった

 

これは艤装を直接製造するのではなく、艤装のデータ等が入っているICチップが内蔵されたプレートが作られる装置なのだ

 

提督と艦娘達の身分を証明をする為のIDカードを装置に通し資源と開発資材を建造装置に投入して起動させると、まずは提督や艦娘が本当に軍に所属しているかを照合した後大本営に所属していて着任先が決まっていない艦娘のデータを特殊回線を用いた通信で調べ上げ、その中から1人艦娘を選出しその鎮守府でその艦娘が運用出来るか否かをAIが審議して運用可能と判断した場合はその艦娘の個人情報や艤装のデータが入ったICチップ内蔵のプレートが出てくるようになっている

 

着任先未定の艦娘の有無を調べる作業とAIによる審議にかかると予測される時間、これらの合計が建造時間として装置に表示されるようになっている

 

また、妖精さんによって作られた建造装置のCPUにあたるものがおかしな性質を持っていて、なんと加熱すると処理速度が速くなるというのだ

 

高速建造材はこの性質を利用し、バーナーで装置を一気に加熱する事で処理速度を上げてすぐに建造を完了させる為にあるそうだ

 

そのプレートの表面には艦種と艦名が表示されているので、誰が派遣されてくるか分かるようになっている

 

各鎮守府の提督は艦娘を派遣してもらう為の申請書を書き、封筒に申請書とプレートを同封して大本営に送り艦娘を派遣してもらうようになっているのだ

 

このプレートはドロップ艦の出現の関係で民間用艤装にも取り付けられているのである、この場合派遣申請書ではなく着任許可書という書類に変わるだけでやる事は変わらない

 

そして大本営に送られたプレートは印鑑に作り替えられ、派遣される艦娘に持たせたりドロップ艦の着任が許可された場合軍に所属している事を証明する為のIDカードを同封して郵送されるようになっている

 

この印鑑は海軍の書類などで使う事が許されており書類記入の作業効率の向上を図る、提督が印鑑を管理する事で所属艦娘を覚えていてもらうという事で実施されているのだが、噂では艦娘の名前や艦種名(~型○○艦X番艦の誰々)を手書きでいちいち書くのも面倒臭いから始まったのではないかと囁かれている

 

建造装置の導入で軍からの横流しは無くなったが、やっぱり悪用する馬鹿は出てきた

 

また壊滅した鎮守府が犠牲になった……

 

鎮守府が壊滅したという報告で大慌てしてる最中の大本営に実は鎮守府は壊滅していなかったという嘘の情報を流し、建造装置を使ってプレートを作り偽の書類を作り上げ艦娘を派遣させ洗脳やら催眠で艦娘を自分達の駒に仕立て上げたり、艦娘を口封じの為殺害し剥ぎ取った艤装を改造して使用したり売り捌いたりと酷いものである、お前らはそんなに戦争が好きなのか

 

こういった事もあり、建造装置にロックがかかるようになった

 

新品の建造装置は初期艦のIDカードが装置に通されない限りロックが解除されないようになっており、この場合一度解除してしまえば後は秘書艦のIDカードで建造が出来るようになる

 

大和がいるにも関わらず、戦治郎が漣が来るまで建造を行わなかったのはこういった事情があり建造装置にロックがかかっておりやりたくても出来なかったからである

 

長い間使用されなかった場合もロックされるが、これは秘書官のIDカードがあれば問題にはならない

 

どこかしらが破損した建造装置は装置を修復した後提督、秘書艦、工廠長のIDカードが必要になってくるのである

 

特に3人目である工廠長のIDカードが厄介で、殆どの鎮守府では妖精さんが工廠長をやっているのである

 

妖精さんはテロリストや悪意ある人間の前には現れない、故に工廠長のIDカードが入手出来ないので壊滅した鎮守府から奪ってきた破損した建造装置のロックが解除出来ないようになっている

 

艦娘と艤装、ついでに建造装置について理解してもらえただろうか?

 

そろそろ戦治郎達が工廠に到着するようなので、この話はこのあたりにしておこうと思う

 

さて、戦治郎が最初に建造する艦娘は誰になるのであろうか……




後書きは、恐らく戦治郎達の武器の解説とか書いていく事になりそうです
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