※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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またしても残酷な描写が含まれています、御覚悟を……


優しさが牙を剥く

4つのエリアを完成させた日の夕食時、空が輝から預かった艦娘ランドの設計図を何気なく眺めていた望が、ふとこの様な事を空に尋ねる

 

「あの……、この設計図には救護センターが無いみたいなんですけど……?」

 

望のこの言葉を聞いた瞬間、空の全身に電流が走る……っ!

 

救護センターは園内で入場者が具合が悪くなったり、何らかの原因で怪我してしまった時に応急処置を施す施設である。夏になれば熱中症で倒れる者も出る恐れがある為、この様な施設は設置義務こそ無いが、責任問題の観点からも設置出来そうならば設置した方が良さそうなのである

 

しかし、空と輝はその事を完全に見落としていたのである、望に指摘された事で空はようやく救護センターの存在を思い出したのである……

 

この問題を放置する訳にはいかない、もし放置しようものならば間違いなく悟にどやされる……っ!そう思った空は急いで輝に通信を入れ、救護センターの件について相談するのであった

 

それから2人がしばらく話し合った結果、潜水艦エリアとホテルの間に新しく病院船エリアが設けられる事になり、そこに応急処置のみ施す救護センターではなくしっかりと診察出来る診療所を建てる事が決定するのであった。この病院船エリアに関しては、母港エリア、駆逐艦エリア、潜水艦エリアから向かうことが出来るだけでなく、ホテルからも直接行ける様になっているのである

 

こうして新しいエリアを作る事が決定したところで、空は救護センターの事を指摘してくれた望に感謝を述べた後に解散を宣言、それを聞いた艦娘達は思い思いに就寝時間まで自由に活動し、就寝時間になると今日の作業の疲れがあった為かすぐさまフカフカのベッドに身体を横たわらせ、夢の世界へと旅立つのであった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

誰もが寝静まった頃、1つの影がホテルを抜け出し、警戒する様にキョロキョロと周囲を見回し、辺りに誰もいない事を確認するとコソコソしながらある場所に向かって、何かを大事そうに抱えながら移動を開始するのであった

 

そしてその影は目的地である埠頭に設置された提督達のところに辿り着くと、再び周囲の警戒の為に辺りを見回し、自分以外誰もいない事を確認するとホッと安堵の息を吐く

 

「確か此処に泊地の提督さんがいるんだよね……?」

 

影の正体である望はそう呟くと、艦娘達に見られない様にシートを被せられた提督を発見するなり、そのシートを剥ぎ取ってトライホースを停止させる。そして提督を注意深く観察してハリセンボンの様な形になってしまった提督の主砲を目の当たりにしてウッと声を漏らす

 

「これは……、流石に可哀想……」

 

望はそう呟くと、先程まで大事そうに抱えていた物、何かの薬品が入った瓶と注射器が入ったケースから薬品と注射器を取り出すと、瓶の蓋を開けて中身を注射器で吸い上げる

 

「少しだけ我慢して下さい……、そしたら少しは楽になると思いますから……」

 

そう言って望は提督にこの薬品を注射し、薬液を全て提督の中に注入し終えるとすぐさま片付けを開始し、片付けが完了するとトライホースのスイッチを入れた後即座にこの場を後にするのであった

 

先程望が提督に注射した薬液が入っていた瓶のラベルには、薬品名とこの薬品がどの様な効果があるものなのかを簡単に説明している文章が書かれており、それを読んだところ如何やらこの薬品は鎮痛剤のようであった

 

そう、望は拷問を受ける提督の痛みを少しだけでも和らげる為に、医務室の中にあった鎮痛剤を持ち出して提督に投与したのである

 

確かにこの提督がやった事は、とてもではないが許されない事である。だがだからと言ってここまで酷い事をするのは、流石に可哀想だと望は思ったのである

 

なので望はこの様な行動に走った訳だが……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まさかこれが余計提督を苦しめる結果になるとは、望も夢にも思っていなかった事であろう……

 

この薬品の瓶のラベルだが、よく見ると下にもう1枚ラベルが存在しているのである。そう、上から貼られているラベルはダミーであり、この薬品の本当のラベルは下の方のラベルだったのである

 

そちらは薬品名しか書かれていないのだが、知る者が見ればこの薬品が非常に危険な物である事がすぐに分かる様になっていた

 

この薬品は鎮痛剤なんかではなく、あのプロフェッサーが拷問用に開発した恐ろしい覚醒剤なのである……。そしてこの覚醒剤は、戦治郎達が生きていた世界でもプロフェッサーが開発し、世に出回らせていた代物なのである……

 

その効果がどの様なものかと言えば、この薬品を投与された者は痛覚が異常なレベルで過敏になり、鳥の羽で撫でられたとしても鉄の爪で勢いよく引っ掻かれた様な感覚に陥ってしまう様になるのである……

 

桂島に到着してすぐ龍田の治療の為に医務室に向かった悟は、この薬品を発見するなりすぐさま誰にも触れられない様に隠しておいたのだが、悟が不在の間医務室を任されていた望が、医務室の掃除をしている最中に偶然この薬品を見つけてしまったのである……

 

この薬品の事を知らなかった望が、この薬品がラベルの通り鎮痛剤であると信じた結果、この様な悲劇が起こってしまったのである……

 

こうしてこの覚醒剤を善意で投与されてしまった提督は……

 

「―――――ッ!!!!!」

 

主砲の中の謎ミミズが蠢く度に、声にならない絶叫を上げていたのであった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

だが、悲劇はこれだけでは終わらなかった……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あ"~……、3月半ばだってのに、まだ肌寒いぞこんにゃろうめ~……」

 

今まで工廠で作業を行っていたシゲが、そう呟きながら工廠から出て来たのである

 

彼は今日の作業中、ポリ戦車の動きが想定よりも悪かった事に気付き、今の今までその原因を探り、問題点を改善していたのである

 

その結果、ポリ戦車のエンジンの馬力が車体とエンジンと兵装の合計重量とほぼ同じであった事が判明する。まあ要するにポリ戦車のエンジンの馬力が不足気味だったのである

 

この事実を知ったシゲは、すぐさま新しいエンジンの開発に乗り出し、見事新しいエンジンである『炎神(エンジン)』を作り上げる事に成功するのであった

 

その後シゲは極限まで改造した炎神を4つ程作り、時雨のキュクロープスと天龍のポリ戦車に2つずつ搭載、炎神に備わっているツインボーナスと言う同じエンジンを2つ積んだ場合、エンジンの馬力が強化される特殊効果のおかげもあって、キュクロープスとポリ戦車の馬力は飛躍的に上昇するのであった

 

因みに、シゲのバイクであるリュウセイのエンジンは、相変わらず極限まで改造したメテオドライブのままとなっているが、こちらはバイクボーナスと言うバイクに搭載するとエンジンの出力が80%強化される特殊効果があり、エンジンを2つ積めずツインボーナスの恩恵を受けられないリュウセイの場合、メテオドライブの方が都合が良かったりするのである

 

尤もシゲはリュウセイのS-E穴に、限界まで改造を施した外付けハルクなる兵装を取り付け、地味に馬力を強化しているが今はどうでもいい話である

 

これらの作業を独りで成し遂げたシゲは、フラフラしながらホテルの自室に向かおうとするのだが……

 

「……あいつらも流石にさみぃだろうな~……」

 

不意に視界に入った提督達の方に視線を向けながら、思わずこの様に呟くのであった

 

「憲兵達は上から毛布でも掛けておけばいいとして、提督の方は……、そうだっ!」

 

先程の呟きからこの様に続けたシゲは、何かを思いついたのか工廠の方へと引き返し、工具とバイクのグリップヒーターを持って提督達の方へと駆け寄るのだった

 

それからシゲはトライホースを停止させると、提督をトライホースから降ろして提督の尻に刺さっていたバイブを引き抜いて海で洗い、グリップヒーターを改造してバイブとトライホースの胴体に電熱線を通し、グリップヒーターの温度調整を行った後バイブをトライホースに設置し、バイブに上から懐から取り出したローションをかけ、再び提督をセットする。その際提督がやけにオーバーなリアクションをするが、シゲはそんな事気にも留めず……

 

「トライホース、再起動っ!なんてな」

 

そう言ってトライホースを起動すると……

 

「あ"ア"A"∀"α"ァ"ぁ"ーーーっ!!!!!」

 

提督はリングギャグに空いている穴から、獣の咆哮の様な絶叫の声を上げながら、悶え苦しみ始めるのであった……

 

一体提督の身に何があったのか……?それを知る為に1つ1つ問題点をあげていこうと思う

 

先ず、今の提督は望の善意の覚醒剤注射のせいで、痛覚がとんでもなく過敏になっている

 

そして次の問題点は、シゲが先程取り付けたグリップヒーターにある

 

このグリップヒーター、シゲが改造したせいで何と現在の設定温度が200℃になっているのである。この温度はお好み焼きが上手に焼けてしまうレベルの温度なのである

 

この温度がバイブだけでなく、電熱線を通されたトライホースの胴体からも放たれている為、提督の内もも、尻、菊門、直腸、そして弾倉からは肉が焼ける様な音と臭いに混ざって、直腸の中に残っていた排泄物が焼ける臭いが辺りに漂い始めるのであった

 

何故この様な事態になったのか……?それは大体シゲのせいである

 

今のシゲには迦具土と言う能力が備わっており、これは炎と熱を自在に操るだけでなく、それらに対しての耐性を高める効果もあるのである。つまり、今のシゲは熱に対して非常に鈍感なのである。そんなシゲがグリップヒーターの温度を、自分の手で触りながら確認調整していれば、間違いなくこの様な事態が発生してしまうのである……

 

「くっせ!じゃなくてやっべっ!!!」

 

そんな提督の様子を目の当たりにしたシゲは、思わずこの様な声を上げながらトライホースを停止させ、提督をトライホースから降ろそうとするのだが……

 

「あちょっ!?外れねぇっ?!」

 

何と提督が何かで固定されたのか、トライホースから降ろせなくなってしまったではないかっ!

 

これは次の問題点が関わっていたりする……

 

次の問題点、それはシゲが使用したローションである

 

実はこれ、本当はローションではなく、昼間の作業中補給エリアに設置する屋台を作る際使用した接着剤だったのである

 

シゲは作業中、これを懐に入れて保管していたのだが、作業終了後この接着剤を返却するのを忘れ、そのまま懐に入れっぱなしにしていたのである

 

そしてグリップヒーターを取り付けようと思った時、工具などを準備している最中に懐に提督を再セットする際に使用するローションを入れたのだが、昼間の作業で疲れていたシゲはローションを使う際、間違えて接着剤を取り出してバイブにかけたのである

 

それからシゲがスイッチを入れた事でバイブとトライホースの胴体の加熱が始まり、その熱によって接着剤が固まり始め、その際に接着剤が発する刺激と200℃と言う高温が、痛覚が過敏になった提督の菊門と直腸を襲い、提督はその激痛に耐え切れず絶叫したのである……

 

その後、シゲはグリップヒーターの配線を切断し、グリップヒーターが作動しなくなった事を確認すると、そそくさとこの場を後にするのであった……

 

 

 

 

 

尚、シゲの件は後に空にバレ、シゲは空からお仕置きとして空の新必殺の実験台にされ、空は憲兵の待機所にあったゲームを参考にした新しい必殺技である【明王九印】を体得するのであった

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