「デンドロビウムみたいにしようぜ!」
「それだと空さんの得意な格闘戦に難があるんじゃ……」
「ミーティアの方がいいと思うんスけどね~」
「今ならGNアーマーなんじゃねぇか?」
「それらも似たようなもんじゃないか……」
「インレ……」
「何で皆そう合体に拘るんですかっ!!!」
「「「「ロマンがあるからに決まってるだろ?」」」」
俺達工廠組が出すアイディアに悉くツッコミを入れる翔、現在俺達は空の艤装の改造案を出し合っていたのだ
因みに他の連中は浜辺の方で訓練をやってもらってる、木曾と摩耶から頼まれた事なんだがどうやらこの拠点強奪する時の戦いで見せつけられた俺達との実力差と戦いに殆ど貢献出来なかった悔しさから稽古をつけて欲しいと言ってきたのだ、そういや最初出会ったときに約束してたっけな、生き残ったら戦いに関して教えてやるって……
いい機会だから天津風にも頑張ってもらう事にした、付いて来るのを許す条件にそうする事入れてたしな、地下牢から出て防衛チームと合流するまでの出来事や通と神通の戦いを間近で見ていた事もあって俺達の実力はどうやら察しているようで、強くなれる可能性に期待していながらもどんな訓練が待ってるか分からない不安が混ざったような顔してたな……
摩耶は射撃関係って言ってたから剛さんに、木曾は剣術関係やりたいみたいだから通に稽古をつけてもらい、天津風は実力が分からん都合でちょっち可哀想ではあるが取り敢えず光太郎と演習してもらってその情報から育成方針を考えるつもりだ、その後は3人一緒に基礎体力作りの為に走ってもらう
それはそうと、翔の艤装の改造については本人に意見要望を出してもらったのと大事な事を思い出してくれたおかげで思いの外あっさりと仕上がった、当初の予定では艤装の何処かを削って新しいのを付けるつもりだったがそんな必要すらなかった
翔が動き易いからと最終形態の姿でばかり活動していた為泊地水鬼の脚の下の艤装の存在を今の今まですっかり忘れていたのだ、それを出してもらって本体と分離した状態で動かせるか試してもらったところ成功、そっちに食料保存用や調理用の装備類を取り付ける事になったのだ
そのおかげでちょっち時間的な余裕が出来たので今度は空の艤装をいじろうと思ったのだがこれが中々話が進まない……
妖精さんの金属……、名前がなかったから取り敢えず『オベロニウム』って呼ぶ事にしたんだが、それを艤装に突っ込んだら禍々しいアレが見えるようになるんじゃね?ってなって空の艤装で試してみようってなったわけだが、どうせだからついでに艤装を改造しようって話になって今に至るわけだ、いいじゃん合体機構……
「もう……、どうしても合体させたいって言うなら変形機構なんかも付けて腕にも脚にも付けられる電童のユニコーンドリルみたいなのにしたらいいじゃないですか、そしたら空さんの格闘能力も活かせるんじゃないですか?」
「「「「その発想はなかった……」」」」
合体機構にばっか意識がいって変形機構の事を忘れちまってた……、まさか翔からこんな素晴らしい意見が出るとは……、ここに天才がおるぞ……
翔の意見にパイルバンカーの要素を取り入れ、ドリルパイルバンカーとかいうロマンにロマンを上掛けしたような代物の構想が出来上がった、ついでに艤装に飛行機能も付けて上空からの強襲も出来るようにしちまうか……
んで、それが完成したら護のHMDの機能拡張なんかもやってから、翔の艤装いじってる時に思いついた奴を作ろうかな~?とか企んでいる
前に大五郎の背中にキャリアー付けたって言ってたじゃん? あれと今回の翔の件を合わせたようなもんで、大五郎の背中に修理用設備と補給用のタンク、医療用設備なんかを合わせた装備を付けられんだろうかとか考えてる、大五郎の巨体を上手く使えばいけそうな気がするんだよな~
それと俺本体用の射撃武器も欲しい! 今は剛さんが見つけた武器庫からもらってきたライトマシンガンを使う事になるんだが、やっぱ自分が使うのは自作したいんです!ガトリング砲とか好きだからそっち系で何か作りたいな~……
「さて、僕はそろそろ保存食作りに戻りますね、皆さんも何か作るのはいいですけどほどほどにしておいて下さいよ? 本拠地攻めに行くときになって資源がない~!とか笑えませんからね?」
アッハイ、肝に銘じます……
翔が戻ったところで、シゲが俺に尋ねてきた
「そういやアニキ、会議のとき翔が北と南どっちから戻るか分からないって言ってましたけどアニキはどっちのルートで戻ろうって考えてるんです?」
「それ、自分も気になってたところッスね~、確か北ルートは殆どロシアに沿って進む感じッスかね? んで南ルートはアフリカ大陸に沿って進んで行ってインドから東南アジアに向かってそんで日本って感じッスか?」
シゲの質問に護が便乗してくる、まあ気になるところではあるよなぁ……
「北はそうだが南がちょっち違うな、南ルートはマダガスカルからオーストラリア方面、ソロモン諸島通ってから日本に向かうつもりだ」
「わざわざソロモンの方に行くんですか? あのへんってゲームじゃかなり難易度あったはずじゃ……」
「艦これでの難易度が高い、激戦区という事になるがそれはつまり深海棲艦にとってかなり重要な場所だから必死になって防衛している、そうまでして守ろうとしているのが何なのか……、その情報を集めるのが目的と言ったところか? 戦治郎」
さっすが空、分かってらっしゃる
「それに加えて相手の数を減らすってのがサブタゲAってとこだな、サブタゲBは激戦区だから沈みそうな艦娘がいっぱいいそうだからそれを助けてやりたい、ダメか?」
俺がソロモンに向かいたいと思ってる理由を話してみると、3人共やれやれって感じに首振ってるんですが……
「お前の中ではメインタゲとサブタゲBが逆なんじゃないか?」
「アニキらしいや、俺もそんなアニキに助けてもらった立場だから何も言えねぇ」
「ホントシャチョーは優しいッスからね~、自分はいいと思うッスよ」
空の奴は本当によく分かってらっしゃる事で……、本音を俺の口から言わせる為にわざと情報の方を先に言いやがったな……、そんでシゲと護は俺の事優しいと言ってるが俺ってそこまで優しいか?
「ええい黙らっしゃい! んで取り敢えずルートは分かってくれたな? 一応後で皆にもどっち通りたいか聞きはする、俺個人は南ルートで行きたいんだがな……」
「お前が行きたいと言ったら皆付いて来てくれるだろう、尤も俺は最初から南を希望するつもりだったがな、情報の件もあるがアフリカ方面が艦娘の配備が出来るかどうか分からんから俺達で削れるだけ削ろうと進言するつもりだった」
そうそう、アフリカの事も気になってたんだよ~、一応ヨーロッパの艦娘が揃ってきたらそこまで心配しなくてもよさそうだが、現状じゃちょっち無理があるからな……、って事で日本向かうついでに軽く掃除しとこうかねってのは考えてた
「そうなるとインドあたりも大丈夫か気になるところッスね……」
「いあ、西方海域がインド洋あたりの戦いメインだから日本の艦娘がそこらへんまで来てるんじゃねぇか?」
この元ヤン、元ネタに詳し過ぎると思うんだが……、そこんとこどうなのさ?
「シゲ~……、お前妙に元ネタに詳しいッスけどもしかして本来はミリオタだったりするんスか……?」
「俺はハマった事はとことん追求する派なんでな、つかマモは半分はゲーオタで半分はミリオタだろうが、何で知らねぇんだ?」
ああ、いるよなこういう奴、まあそんな俺も似たようなもんだから馬鹿にするこたぁ出来ねぇなぁ……
「自分は陸が専門ッスからね、海の方はよく分からんッス……、っと通から通信?」
ミリオタにも鉄ちゃんみたいに種類があるからな、知らん奴からはどうしても一緒くたにされちまうが……、って通から? あっちで何かあったのか?
「……シャチョー、なんか艦隊がこっち向かって来てるらしいんスけど」
なぬ、艦隊だと? ドイツかドロップ艦かで話がガラリと変わるんだがどっちだ……?
「ん~、どうやらビスマルクみたいッス、どうするんスか?」
ビス子か……、何かあったんか? まあ会って本人に話聞けばいいか
「OK分かった、俺が行くからそっち任せていいか?」
俺はそう言って工廠から出て浜辺へ向かうのであった