※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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パンツ調査

「嫌あああぁぁぁーーーっ!!!こっちに来るなあああぁぁぁーーーっ!!!」

 

中部海域と南方海域の狭間にあたる海域にて、とある空母棲姫が悲鳴染みた声を上げながら、まるで何かから逃れようと自身が乗る艤装を全速力で走らせる……

 

彼女は強硬派深海棲艦のトップであるあのリコリスの右腕として働く空母棲姫で、彼女はリコリスの命を受け、戦治郎達がガダルカナル島に滞在している頃に輝が建設し、今は穏健派深海棲艦達と南方海域まで遠征でやって来た艦娘達の憩いの場でもあり、穏健派連合の重要拠点となった海戦チャンポン要塞攻略の為に、大量の部下を引き連れてアメリカから南方海域までやって来ていたのである

 

そんな彼女が中部海域を経て南方海域に突入しようとしたその時、彼女の部下が空飛ぶ艤装に乗った空母棲姫を発見したと彼女に報告し、それを聞いた彼女が以前何処かで聞いた話の中にその人物と特徴が合致する存在がいる事に気付き、嫌な予感を感じて思わず身震いをしたその直後、飛行速度を一切落とさずにそのまま彼女の艦隊に突っ込んで来た、問題の空母棲姫による大虐殺劇が始まってしまうのであった

 

ある者は空飛ぶ艤装とまともに激突し、その衝撃で上半身と下半身が強引に引き千切られ、青い血を噴水の様に噴き出しながら海の底へと沈んで逝った……

 

またある者は呆然としている内に問題の空母棲姫に懐に潜り込まれ、余りにも強烈過ぎる回し蹴りを受けて青い血煙にその姿を変えてしまった……

 

そうして散って逝った仲間達の敵討ちとばかりに、その空母棲姫を取り囲んで集中砲火を浴びせようとした直前、その空母棲姫が放つ謎のオーラに無理矢理引き寄せられ、それによって空母棲姫の間合いに入った者から順々に、凄まじい速度で打ち出される正拳突きの餌食となり、その空母棲姫の周りの空気は彼女達で作られた血煙によって、徐々に青く染まっていくのであった……

 

その後も問題の空母棲姫は、炎の鳥をその身に纏って集団に突撃し、その集団をまとめて焼き払って見せたり、その身体から金色に輝く虎を撃ち出して部下を粉砕したり、殴りつけた部下の背後に剣を手にした青白い巨人を呼び出し、その巨人に部下を一刀両断させたり、部下の周りを回る様にして3発の蹴りを放った後、その軌跡から発生した3匹の龍に部下を喰わせたり、途轍もない速度で部下を何度も殴りつけ、トドメとばかりに繰り出したアッパーカットから銀色の龍を撃ち出し、その龍に大量に部下を喰わせたりと、暴虐の限りを尽くして彼女の部下達をたった一人で、あっという間に始末してしまうのであった……

 

(嘘でしょ……っ!?200隻もいた私の部下達が、たったこれだけの時間で全滅……っ?!もしかしてあの空母棲姫……、本当に例の海賊団の……)

 

彼女がそう心の中で呟いた直後……

 

「貴様……、空母棲姫だな……?」

 

問題の空母棲姫……、元長門屋海賊団のサブリーダーであった石川 空は、全身を返り血で真っ青に染めた姿のまま、彼女にそれはそれは冷たい視線を向けながら、彼女に向かってこの様に尋ねるのであった……

 

「え、ええそうよ……、私はあのリコリス様の……」

 

「細かい事等どうでもいい、貴様が空母棲姫である事が分かれば十分だ」

 

空に質問された空母棲姫が、自身が何者であるかを口にしようとしたその刹那、空はそう言って彼女の言葉を遮った後……

 

「さて、では99隻目の空母棲姫よ、データ収集の為に今穿いているパンツを拝見、記録させてもらうぞ」

 

この様な、訳の分からない事を言い出すのであった……

 

その言葉を聞いた空母棲姫は、しばしの間ポカンとした後……

 

「へ……、変態よおおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

我に返るなり、そう叫びながら空に背を向けて、全力で逃げ出してしまうのであった……

 

そうして冒頭に戻る訳なのだが……

 

「逃がさんっ!!!」

 

当然の事ながら、彼女は空飛ぶ艤装に乗った空からは逃げる事は出来ず、後を追って来た空が放った膝蹴りを後頭部に受け、その衝撃で脳を激しく揺さぶられ、彼女は昏倒してしまうのであった……

 

「全く……、手こずらせてくれる……」

 

空母棲姫を気絶させた空は、そう呟きながら艤装から降りると彼女の手足を拘束し、背負ったリュックサックの中からインスタントカメラとデジタルカメラ、そしてクリップボードを取り出し、作業を開始するのであった

 

空は先ず彼女の顔を2種類のカメラで撮影し、それが終わると今度は彼女に尻を突き出す様な姿勢を取らせ、布面積が残り少なくなったスカートを捲り上げ、彼女の尻を丸出しにすると、再び2種類のカメラで彼女の尻を撮影する。そして彼女のスカートと姿勢を戻し、インスタントカメラから出て来た2枚の写真をクリップボードに挟むと……

 

「おい、起きろ」

 

空はクリップボードを小脇に抱え、彼女の胸倉を片手で掴んで吊し上げ、もう片方の手で彼女の頬に往復ビンタを浴びせ、強引に彼女を覚醒させるのであった

 

それによって彼女が気絶から復帰するなり……

 

「今から俺が貴様に質問する、貴様は余計な事は一切言わず、ただ俺の質問に答えればいい。いいな?もし変な事をしようなどと考えれば……、分かるな……?」

 

空はそう言って彼女を威圧し、空が放つオーラに圧倒されてしまった彼女は、恐怖をその顔に貼り付けながら何度も首を縦に振って見せるのであった

 

その後、彼女は空から羞恥心をガッツリ刺激される様な質問を何度もされ、命が惜しかった彼女は恥ずかしさで顔を真っ赤にしながらも、空の質問に答えていくのであった……

 

因みに空の質問の内容だが、パンツを穿いている個体に対しては、そのパンツを穿いている理由やそのパンツの入手経路、そのパンツは何時頃から穿く様になったかや、そしてパンツの柄や生地は何を基準に選んだのかについて尋ね、パンツを穿いていなかった個体には、どうしてパンツを穿かないのかや、パンツを穿かなくなってどれくらい経つかなどについて質問していたのであった……

 

尚、この99隻目の彼女はパンツを穿いていない個体で、空が撮影した写真には彼女の恥ずかしいところがバッチリと写っていたりする……

 

それからしばらくして、空はするべき質問を全て質問し終えると、彼女の拘束を解き……

 

「貴様に対しての用事は済んだ、後は好きにするといい」

 

彼女に向かって一方的にそう言い放ち、次の空母棲姫を求めて飛び去って行くのであった……

 

「石川 空……、私を辱めた事……、絶対後悔させてやるわ……っ!」

 

そんな空の背中を呆然としながら見送った空母棲姫は、我に返るなり忌々し気な表情を浮かべながらそう呟き、このまま南方海域に突入するのは無謀だと判断すると、彼女はリコリスにこの事を報告する為に、アメリカに帰還するのであった……

 

 

 

 

 

さて、ここで何故空がこの様な奇行に走ったのかについて触れておこう

 

光太郎とキャシーの件で建築作業が中止になったあの日、空はいい機会だから自室の掃除をやろうと思い立ち、すぐに行動を起こしたのであった

 

そして掃除中、自身がこの世界に転生した時に穿いていた黒いビキニパンツを発見し、その当時の事を思い出し懐かしんでいたのだが、その最中にふとある事に疑問を覚えてしまったのである

 

空は空母棲姫の転生個体なのだが、その外見はどちらかと言えば衣服をしっかり纏った空母棲鬼に近いものだったのである。そんな空と空母棲鬼の違いは、彼の首や腕、脚に走る赤い光を放つ数本の筋……、空母棲姫の身体にあるアレの有無くらいである

 

当時の空達はこの光る筋が空の身体にある事から、空は空母棲姫の転生個体だと判断したのだが、ここに来て空はこれは本当に正しい判断だったのか?もしかしたら自分は、キャシーと同じく空母棲鬼の転生個体だったのでは?と思ってしまったのである。パンツを両手で握り締めながら……

 

その後しばらくの間、空はパンツを片手に思考を巡らせ、ある結論に至ったのである

 

分からないのならば、調査すればいい……

 

この結論に至った空の行動は早く、あまり細かいところまで突っ込んでやっていると時間が掛かる事と事の発端がパンツであった事から、取り敢えずパンツを穿いている空母棲姫がどのくらいの割合で存在するかを、統計学に基づいて2000隻……は流石に時間が掛かるので、100隻の空母棲姫を対象に調査を行ってパンツの有無の割合を割り出し、その割合から自分が変わった空母棲姫なのか変わった空母棲鬼なのかを判断する事を決定すると、空はその調査の為の準備を始めたのである

 

そうして準備を終えた空は、光太郎に見送られ(?)ながらパンツ調査の旅に出て、空母棲姫を発見するなり襲撃し、彼女達を無力化した後調査を行うと言う行動を何度も繰り返したのであった

 

これにより、空は強硬派深海棲艦に所属する空母棲姫達から、『パンツハンター』と呼ばれ恐れられる事となるのであった……

 

 

 

 

 

「くっくっくっ……!」

 

そんな空が次の空母棲姫を求めて移動している最中、ライトニングⅡの中からアグの笑い声が聞こえてくる

 

突然どうしたのだろうか?そう思った空がアグに何があったか尋ねたところ……

 

「いやニ"ャニ"、さっきお前が俺の元持ち主を圧倒してたのがおかしくてニ"ャ」

 

「さっきの奴がお前の元持ち主だったのか……」

 

アグの言葉を聞いた空はそう呟き、その呟きを聞いたアグはそれを肯定した後……

 

「あれは見ていて気分爽快だったニ"ャ、良い物見せてくれた礼って事で、今後は猫缶1個で仕事してやるニ"ャ」

 

空とこの様な約束を交わすのであった

 

それからしばらく移動したところで、空は100隻目の空母棲姫を発見するのだが……

 

「あの空母棲姫……、航空戦をやっているのか……?」

 

空母棲姫の様子を見た空がそう呟いた直後……

 

「ギャーッ!!ハチーッ!!新手が来たニューッ!!」

 

「ニャニャ~ン、クロ~、たった今弾薬が尽きたニャ~ン」

 

「何ちゅータイミングで弾切れ起こしてるニューッ!?」

 

備え付けられた機銃を乱射する空母棲姫の艦載機の群れの中から、この様なやり取りが聞こえ……

 

「……まさかあの空母棲姫に襲われているのは、転生個体の艦載機なのか?」

 

それを聞いた空はそう呟くと、先程の声の主達を助ける為にワイルド達を発艦し……

 

「早速仕事だぞ」

 

「分かってるニ"ャ……、ったく……、もうちょい後で約束すればよかったニ"ャ……」

 

続けて空は猫缶を1つ開封して中身を空高く放り上げ、それを艤装から飛び出した直後に喰ったアグとこの様なやり取りを交わすと、アグに声の主達の救援する様指示を飛ばし、それを了承したアグは勢いよく艦載機の群れの中に突っ込んで行くのであった

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