2Pのパンツ調査を終えた後、空はワイルド達をライトニングⅡに格納すると、2Pを連れてガダルカナル島を目指し移動を開始するのであった
何故空は2Pをガダルカナル島に連れ行こうとしているのかと言えば、それはパンツ調査を終えた後の彼とのやり取りが深く関わっていた
パンツ調査を終えた空が、2Pに何故クロ達を攻撃していたのかについて尋ねたところ、空から質問された2Pは、その理由を簡潔に説明し始めるのであった
如何やら彼は元の世界では趣味として提督業を営みながら、プロになる事を目指して活動していたアマチュアのキックボクサーだったらしく、この世界に転生するなり自身が空母棲姫になっている事にいち早く気付き、自分が今どの様な立場に立たされているのかを知る為に、最初はあても無く海上を彷徨っていたのだとか……
そうしてしばらく彷徨っていると彼は強硬派深海棲艦と遭遇、その場で戦闘を開始しその最中に艦載機の使い方に気付き、艦載機の攻撃と自身が体得した蹴り技を駆使して強硬派深海棲艦達を退けたのだとか……
ここまでならまだ問題無かったのだが、これから先の話に少々問題があり、それが彼がクロ達を攻撃する原因となるのであった……
彼はその後も襲い来る強硬派深海棲艦を倒しながら、知らず知らずの内にインドの傍にあるベンガル湾を南下してインド洋に辿り着くのだが、そこで今度はカルメンに所属するヤンキー達と遭遇してしまったのである……
この時彼は、水上バイクであるケートスを駆る彼らを見て、こいつらは今まで自分に襲い掛かって来ていた深海棲艦とは違うのではないか?もしかしたら彼等は自分が持っていない情報を何かしら持っているのではないか?と思い、それを確認する為に2Pは彼等とコンタクトを取ってみる事にしたようである……
しかし彼の予想は見事なまでに裏切られ、ヤンキー達は2Pを見つけるや否や、問答無用で襲い掛かって来るのであった……。そんなヤンキー達に対して、2Pは必死になって自身に攻撃の意思が無い事を伝えようとするのだが、ヤンキー達は2Pの言葉に一切耳を貸さず、彼に対して暴言を吐き散らし、カルメンの方針である実力絶対主義を唱え、既に人ではなくなった都合自分達には人権は無いが、自分達が犯した罪を裁く法も無い事などを主張しながら、2Pを執拗に攻め立てるのであった……
そんなヤンキー達に対して遂に2Pはブチギレ、艦載機と蹴り技をふんだんに使用して何とか彼等を全員叩き潰し、辛くも勝利を収めるのだが、そんな彼の心に先程彼等が言っていた言葉が僅かながらこびり付き、ヤンキー達と戦った事で混乱してしまった彼の心境に悪影響を及ぼしてしまうのであった……
こうして何とかヤンキー達を倒す事に成功した2Pだが、ヤンキー達の強さが今まで戦って来た深海棲艦達よりも明らかに強かった事が気にかかり、2Pはこの世界では彼等が言っていた通り、力こそが正義なのではないか?などと思う様になると、この世界で生き残る為には戦力増強が必要だと思い至り、どうしたら今以上に強くなれるのか?と考えていたところ、彼の視界に見た目では白ネコ艦載機と相違ないクロとハチの姿が映り、そう言えば自分の艦載機の中に白ネコ艦載機が無かった事を思い出した彼は、すぐさまクロ達の後を追い、クロ達に自分の指揮下に入る様交渉を開始したのだそうな……
「交渉とか言ってるけど、その内容はどう聞いても僕達に命令してる様だったニュ……」
「何か言い方が気に入らなかったから、ハチ達は彼のお願いとやらを断ったんだニャ~ン。そしたら彼は突然怒って、ハチ達に攻撃を仕掛けて来たんだニャ~ン」
「成程、要はお前はカルメンの連中の影響を受け、自分の思った通りにならなかったクロ達に腹を立てるなり、力づくでクロ達を支配下に置く為に攻撃を開始したと言う訳か……。お前、昔から単純などと言われたりしていなかったか?」
ここまで2Pの言葉を黙って聞いていたクロ達が、交渉の話になったところでこの様に口を挟み、それを聞いた空が2Pにこの様に尋ねたところ、2Pは何も言い返せないのか苦々しい表情をするなり、口を噤んでしまうのであった……。如何やら図星だった様である……
その後2Pは空に敗れた後、パンツ調査を受けている間に冷静さを取り戻すと、空にこの世界の状況を尋ね、この話題に食い付いたクロと共に空からこの世界の現状を聞き、クロと揃って顔色を悪くするのであった……。それもそのはず、この時空は彼等に神話生物達の事も包み隠さず話したのだから……
因みに2Pは最初は自己紹介も終えておらず、自身が日本海軍に所属している事以外を明かしていない空の話を半信半疑で聞いていたのだが、空が日本海軍で工廠長として働く為に取得した日本海軍の技術大尉の階級章を2Pに見せると、艦これの影響で海軍系ミリオタに目覚めた2Pはそれが本物である事に気付くと、空の話を全面的に信用する事にしたのだとか……
こうしてこの世界の状況を知った2Pが、空にこの世界で生きていくにはどうしたらいいのか?と尋ねたところ、空は彼くらいの実力があればきっと使い物になるだろうと判断すると、2Pに穏健派連合を紹介する事にし、それを聞いた2Pは是非とも穏健派連合の厄介になりたいと言い、空は彼をガダルカナル島に連れて行く事にするのであった
さて、こうして2Pのガダルカナル行きが決定したのだが……
「さてと……、それじゃあ僕達はそろそろ行くニュ」
「クロが行くと言うなら~、ハチもクロについて行くニャ~ン」
不意にクロとハチがこの様な言葉を口にし、この場を去ろうとするのであった
突然どうしたのか?と空がクロに尋ねたところ、クロは空の話は信じられるのだが、情報屋としての性なのか、空が言っていた事をこの目で確かめる為に、世界中を巡りたいと言って来たのであった
それを聞いた空は、流石に無理強いして彼等を自分達の仲間に引き込む訳にはいかないと思い至り、少々残念そうな雰囲気を醸し出しながら彼等を見送ろうとしたのだが、そこで不意にとある疑問が頭を過り、念の為にそれをクロ達にぶつけてみる事にするのであった
「お前達……、行くのはいいのだが……、補給のアテはあるのか……?お前達の補給を手伝ったヘルから聞いているが、お前達は移動中に燃料切れになって動かなくなった兵装を放棄し、その結果今回の様な事になったのだろう?」
「「あ~……」」
空の疑問を耳にしたクロ達は、思わず声を揃えてこの様な声を出し、沈黙してしまうのであった……。如何やら兵装への補給に関してはノープランだった様である……
この反応を見た空は、仕方が無いと言った表情を浮かべると、荷物の中からレポート用紙を何枚か取り出すと、アクセル、セオドール、ジョシュア、リチャード、そしてワンコ宛ての手紙を書き、それをレポート用紙を折って作った便せんの中に入れ、それをクロ達に手渡すのであった。クロ達がそうして受け取った手紙を、不思議そうに眺めていると……
「それは俺達の友人達宛ての、お前達の事に関して書いた手紙でな、それを友人達の関係者に手渡す事が出来れば、ほぼ間違いなくその兵装に燃料と弾薬を補給してもらえるだろう。まあ尤も……、それを関係者達に手渡すまでにひと悶着あるかもしれんが……、そこは何とか頑張ってくれ……」
そんなクロ達に向かって、空がその手紙について簡潔に説明し、それを聞いたクロ達は大いに喜び、そのお礼としてクロ達は情報収集の旅が終わった暁には、空の軍門に下り共に戦う事を約束してくれるのであった
尚、このやり取りが交わされている中、その様子を見ていた2Pはとても不満そうな表情を浮かべていたのだが、この事実に気付いた者は誰一人として……、いや、もしかしたら全ての時間に存在するとある神話生物だけが気付いていたかもしれない……
因みに、クロ達が空と約束を交わした際、クロ達がまだ聞いていなかった空の名前を尋ね、それによってそう言えばまだ自己紹介をしていなかった事を思い出した空が自己紹介をしたところ、アマチュアとは言えキックボクサーであった2Pは、空の名前を聞くなり驚愕し言葉を失い、クロ達は生きていた頃、一時期は空の部屋を活動拠点にしていた事を思い出し、その事を空に告げたところ……
「ああ……、いつも俺の部屋に来るなりワイルド達に向かってニャーニャー言ってた黒猫と、俺が目を離した隙に戦治郎の部屋に潜り込み、戦治郎のP〇4の上に糞をした虎猫はお前達だったのか……」
空は昔の事を少しだけ思い出しながら、苦笑いを浮かべながらこの様な言葉を口にするのであった……。尚、ハチが戦治郎の〇S4の上に糞をした件だが、監督不行き届きと言う事で、空は戦治郎に目いっぱい怒られたのだとか……
こうして空は情報収集の旅に出るクロ達と別れ、2Pをガダルカナル島に連れて行く為に、ガダルカナル島に向けて移動を開始したのであった
「しっかし……、世の中酷ぇ事する奴がいるもんっすね~……」
「ああ、クロ達の死因の事か……。猫をペットとして飼っている俺からしたら、犯人は絶対に許せんところだな……」
ガダルカナル島に向かう道中、相手があの石川 空であると知った2Pが、シゲと護を足して2で割った様な話し方で空に話し掛け、それに反応した空は心底不快そうな表情を浮かべながら、この様な言葉を口にするのであった
空達がクロ達を見送るよりほんの少し前、クロ達の死因が気になった空がクロ達に死因について尋ねたところ、クロ達は苦々しい表情を浮かべながら、その時の事を空達に語ったのであった……
如何やらクロ達は関東中を歩き回っている途中で、動物虐待を趣味に持つ者に捕まってしまったらしく、ハチはカッターで両目を潰された後電子レンジで加熱されて絶命し、喧嘩が弱いクロは犯人が虐待の為に飼育していた猛毒持ちの蛇と無理矢理戦わさせられ、その毒のせいで命を落としてしまったのだとか……
尚、この事件の結末を2Pは知っており、クロ達で遊んだ後、次の獲物を求めて自分の住む部屋の近辺を徘徊していた犯人は、偶々近くを通りかかった警察に職務質問をされ、その最中に警察官が彼の衣服に付着したハチの血液に気付き、それが切っ掛けとなって犯人は逮捕されたのだそうな……
「もし俺がその場にいたら、きっと犯人をボコボコにしてたところっすね。いやこれホントマジで」
「気持ちは分かるが、お前もアマチュアとは言え格闘家だろうが……、……ん?」
こんな調子で2人が会話を交わしていると、不意に空が何かに気付き、思わず怪訝そうな表情を浮かべるのであった
そんな空が見つけたもの……、それは壊れた艤装が括りつけられたケートスを操縦し、カルメンのヤンキーだと思われる追手数名から逃れようとする白露型駆逐艦8番艦の山風と、山風が操縦するケートスと並走する、日本刀を携えた金剛型戦艦2番艦の比叡、そしてケートスの後部に山風に背を向ける様にして座った状態で、ヤンキー達に向かって艦載機とリボルバー式拳銃の弾丸を放つ集積地棲姫の姿であった……