ジジーズ主催の演習に参加する事となった戦治郎達であったが、その結果を述べるとするならば、それは戦治郎達の惨敗と言う形で終わりを迎えたのであった
その演習において、確かに戦治郎個人は外なる神である咲作相手に、神帝之型を使用する事で使用可能な自然災害を自在に操る力を用いる事で、それなりに攻撃を凌ぐ事は出来たのだが、如何せん多くの艦娘達が咲作の攻撃に対応する事が出来ず、割とアッサリと全裸に剥かれてしまっていたのである……
尤も、咲作の攻撃に対応する事自体、前知識だけでなくある程度の経験も無ければ極めて困難である為、こうなってしまうのは仕方が無い事ではあるが……
因みに咲作がどの様な攻撃を行ったかと言えば、初手は正蔵の入れ知恵なのだろうか、艦隊の目となる空母や水母を狙って腕から触手を伸ばすと同時に、足裏からも触手を伸ばして潜水艦達にも攻撃を加えたのである
これにより前回の演習を経験していた瑞鶴と、雲龍から話を聞いていた天城の2人を残して空母と水母の艦娘達が壊滅し、海中の触手の餌食となってしまった多くの潜水艦の艦娘達も、触手に捕まった状態で海上に引きずり出された後、まるで海上の艦娘達に見せつけるかの様に、ゆっくりと身に纏う水着を分解され、一糸纏わぬその姿を晒す羽目になってしまうのであった
尚、触手の被害を免れた潜水艦達がいる理由だが、それはアンカークローに内蔵された2種類のソナーが、海中の触手の存在を感知する事に成功し、それにアンカークローの持ち主である戦治郎が気付いた事で、戦治郎が咄嗟の判断で渦潮を引き起こし、一部の触手を渦潮で絡め取る事に成功したからである。尤も、それで助かった潜水艦達は咲作の触手に怯え、完全に戦意を喪失してしまっていた為、戦治郎に助けられた後は即座に演習をリタイアしてしまったのであった……
さて、こうして空母達や潜水艦達の強制ストリップショーを見せつけられた海上艦達の反応だが、もしかしたら自分達もこの様な仕打ちを受ける事になるのでは?と言う不安が心の中に生まれ、それが咲作に対する恐怖や焦りに変化した瞬間、前回の演習を経験した大和達や戦治郎から戦闘開始直後に言われた、『例え何があったとしても、絶対に咲作に攻撃を仕掛けてはいけない』と言う忠告を破り、砲撃や雷撃を始めてしまったのである……
その事に気付いた戦治郎、大和、瑞鶴、大淀、天城の5人は、即座に攻撃を開始した艦娘達から距離を取り、戦治郎達の行動を目にするなり、攻撃を開始した艦娘達がいる場所で何かが起こる可能性に直感的に気付いた大井と羽黒も、戦治郎達の後を追う様にして攻撃を開始した艦娘達から距離を取った。その直後である、攻撃を開始した艦娘達に、咲作の魔の手が伸びるのであった……
そう、咲作は艦娘達の攻撃をしばらくの間回避しながら艦娘達の様子を見た後、艦娘達から放たれた砲弾や魚雷を材料にして、核融合を引き起こして攻撃を仕掛けたのだ。これに関しては……
「儂はルール説明の時、死に物狂いで回避しろと言っておったよな……?それを破る娘っ子達にはきっついオシオキが必要じゃろう……?」
正蔵もこの様に発言し、咲作の核反応攻撃の許可を出しているのである……
これにより、咲作に対して攻撃を仕掛けた艦娘達がいた場所には、咲作の攻撃によって素っ裸に剥かれた状態で気絶する艦娘達の姿だけが存在していたのであった……
因みに咲作が引き起こした核融合によって作り出された、砂粒並に小さいにも関わらず、その1粒だけで有り得ない程の重量を持った謎の金属は、全裸のまま気絶する艦娘達の真下に広がる海底に沈んでいたりする……
こうして舞鶴鎮守府サイドの艦娘が、戦治郎達を含めて7人にまで減ってしまったところで、残った顔ぶれを確認した咲作が、攻撃の激しさのギアを1段階上げ、戦治郎達に猛攻を仕掛け始めたのだが……
「こうなっちまったら仕方ねぇっ!この7人で艦隊編成すんぞっ!!旗艦は俺っ!!!でねぇと神帝之型の艦隊メンバー強化効果が発動してくんねぇからなっ!!!」
戦治郎はこの状況を凌ぎきる為に、そう言って残ったメンバーで即座に遊撃部隊型式で艦隊を編成し、彼女達を己の能力の影響下に引き込み、戦治郎の能力によって強化された艦娘達は、戦治郎の陣頭指揮の下、何とか咲作の猛攻を捌いてみせるのであった
だが、それを咲作が良く思う訳もなく……
「それならば……、これでどうじゃっ!!!」
ある策を思いついた咲作は、そう言って戦治郎達目掛けて両腕から大量の触手を放出し……
「全員俺の後ろに下がれっ!!触手は俺の大妖丸で対処するっ!!!」
それを見た戦治郎が、咲作の思惑通りこの様な指示を艦娘達に出し、それと同時に触手の軌道を逸らす竜巻を発生させ、それすらも越えて次々と襲い来る触手の群れをバッサバッサと斬り捨て始めるのであった。その様子を目にした咲作は、思わずニヤリと邪悪な笑みを浮かべると、自身が思いついた策を実行するのであった……
「くっそっ!!!斬っても斬ってもキリg……、マソップッ!!?」
「マソップって、一体如何したのっ?!」
咲作の策にまんまと嵌ってしまった事など露程も知らず、愚痴りながらも触手の群れを斬り捨てていた戦治郎が、突然奇声を上げた事に驚いた瑞鶴が、思わず戦治郎に対してこの様に尋ねると……
「顔にっ!俺の顔のところに何かおるぅっ!?何ぞこれぇっ?!何か触手とは感触がちょっち違うし、そもそもこれ、蠢いちょるぅっ!?!」
顔に自身が斬り捨てた触手とも違う何かが貼り付いた事で、戦治郎は軽いパニック状態に陥ってしまい、それでも何とか大和達を触手から守ろうと、大妖丸を勘に頼って出鱈目に振り回しながらこの様に叫ぶのであった
因みにこの時、戦治郎が触手の軌道逸らし用に出していた竜巻は、戦治郎がパニックを起こした事で完全に消失してしまっていたのだった……
戦治郎の顔に一体何が貼り付いたのか……、それがどうしても気になった瑞鶴が、今の状態で戦治郎の顔を覗き込むのは危険だと判断し、偵察機を飛ばして間接的に戦治郎の顔に貼り付いた何かを確認してみたところ……
「これって……、ジガルデ・コアッ?!?」
「ジガルデ・コアだとっ?!くっそっ!!!してやられたっ!!!って痛ぇっ!!!こいつ噛み付きやがったっ!!!あいちゃちゃちゃちゃちゃっ!えぇいやめんかいっ!!!」
瑞鶴が戦治郎の顔に貼り付いたものが、ジガルデ・コアであった事を口にすると、戦治郎は自分が咲作の策に嵌った事に気が付き、してやられた事に思わず悪態をつくのだが、直後にジガルデ・コアに頭を噛み付かれ、その痛みに悲鳴を上げてしまうのであった
そう、咲作の策とは、この大量の触手の中に即席で創造した生命体……、ジガルデ・コアを忍ばせ、艦隊の司令塔にしてメイン盾である戦治郎の顔に貼り付かせ、艦隊を混乱させると言うものだったのである
因みにこれは余談だが、咲作がジガルデ・コアを作り出したのはこれが初めてではなく、咲作の手で最初に作り出されたジガルデ・コアは、現在大量のジガルデ・セル達と共に、正蔵が咲作と出会う切っ掛けとなった作戦の後、4月に異動が確定したリンガ泊地の提督が、変な気を起こしてしまわない様に、リンガ泊地にて彼の事を監視していたりする……
こうして自分の顔に貼り付いていたものの正体を知った戦治郎が、片手で大妖丸を振り回しながら、顔に貼り付いているジガルデ・コアを残った方の手で何とか引き剝がすのだが……
「遅いわ若造っ!!!」
この時には時既に時間切れ、咲作は戦治郎が混乱している間に彼の顔に貼り付かせていたジガルデ・コアとは別の個体を大量に生み出し、それらで戦治郎達を取り囲むと同時に、ジガルデ・コア達と共に海水を利用して作り出した核反応エネルギーを凝縮した球体を完成させ、先程の叫びに合わせてそれを光線状に発射したのであった……
これによって残っていた7人全員が全裸に剥かれてしまい、戦治郎達は敗北を喫する事となってしまったのである……