※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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新年明けましておめでとうございます

投稿ペースは昔と比べると格段に落ちてしまっていますが、それでも何とかこの『鬼の鎮守府』を完結させられる様、頑張って投稿していきたいと思っていますので、出来れば温かい目で見守って頂ければ幸いです

今年もどうぞよろしくお願い致します


ようこそ長門屋鎮守府(張りぼて)へ

光太郎の誘導によって、長門屋鎮守府建設予定地の車庫に車を停めた加賀達は、好奇心から車庫内をグルリと見回し……

 

「普通の車以外にも、戦車の類も此処に格納してあるのね……」

 

「あれが野バスか~……、これが元々は普通のバスだったって言われても、今の姿を見たらとても信じられないな~……」

 

「あれは戦治郎さん達の話によると、電子制御系と砲塔以外はほぼほぼシゲさんが単独で改造したみたいですよ?」

 

「私としては、この蜘蛛の様な戦車の方がよっぽど気になるな……」

 

「あ~!このちっちゃい戦車、すっごく可愛い~!」

 

「あのポリタンクみたいな奴は、本当に戦車なの……?」

 

加賀が長門屋が誇る戦車群も車庫に格納されている事に気付き、加賀に同行していた皐月が野バスを目にしてこの様な事を口にすると、横須賀にいる時に野バスの事を聞いていた明石がこの様な事を言い、それを聞いていた長月が陽炎のペーガソスを見つめながらこの様な事を言う。そんな中、時雨のキュクロープスを目にした文月がはしゃぎながらこの様な感想を口にし、水無月は天龍と龍田のポリ戦車を見つけるなり、怪訝そうな表情を浮かべながら、この様な言葉を口にするのであった

 

それから間もなくして、車庫の入口からクラクションの音が鳴り、一同がそちらに視線を向けると、其処には先程加賀達を車庫に誘導した光太郎のエルグランドの姿があり、それを見て光太郎もこの車庫に車を入れようとしている事に気が付いた加賀達は、すぐさま車庫から外へ出て行き、光太郎達が降りて来るのを待つのであった

 

「お待たせして申し訳ないです」

 

「いえ、この程度なら待った内には入らないわ」

 

「寧ろこちらとしては、態々車を降りてもらってまで車庫まで誘導してもらった事の方が、何か気を遣わせてしまった感じがして申し訳ない気が……」

 

そして車庫に車を格納し、磯風達の荷物をトランクから降ろし終えた光太郎が、自分達が来るのを待ってくれていた加賀達に対して謝罪の言葉を述べたところ、加賀と明石はそれぞれこの様に返答した後、改めて再会の喜びを分かち合う様に話し始める

 

「加賀さん達も明石さんも、大体半年ぶりくらいですかね?」

 

「私達と明石に至っては、1年半くらいぶりの再会になるわね」

 

「そうですね~……、アムステルダム泊地での事件以降、加賀さん達とは余り会う機会がありませんでしたからね~……」

 

光太郎の言葉に続く様にして、元アムステルダム泊地出身である加賀と明石が、この様なやり取りを交わしていると……

 

「光太郎さ~ん!」

 

突然自分の名が叫ばれ、何事かと思って光太郎が声がした方へと顔を向けた直後、光太郎の脚に何者かが飛びついて来た様な衝撃が走り、光太郎が思わず視線をそのまま下へ下ろし、自身の脚に飛びついて来た人物を確認すると、其処にはそれはそれは嬉しそうに笑顔を浮かべて、光太郎の脚にしがみつく文月の姿があったのであった

 

「文月ちゃんっ!文月ちゃんも来てたのかっ!」

 

そんな文月を見て、光太郎はやや大袈裟に文月との再会を喜ぶ声を上げながら、彼女の頭を優しく撫でてあげると、文月はそれはそれは気持ちよさそうな表情を浮かべるのであった

 

まあ文月が光太郎との再会をここまで喜ぶのも仕方が無い事である、彼女は皐月と長月の2人とは違い、ミッドウェーの戦いには参加しておらず、こうして自身の命の恩人にして憧れのヒーローである光太郎と直接再会するのは、任務で南方海域に水上機基地を建てに来た時以来、実に1年以上ぶりなのである

 

尚、当の光太郎は文月がいる事に関しては、長月が加賀の車のナビシートに座っている段階である程度は予想していたのだが、文月がこうも自分との再会を喜んでいるのならば、自分もそれに合わせた方が良いだろうと言う判断を下し、この様な大袈裟なリアクションを取っていたりするのであった

 

「文月だけじゃなく、僕達もいるんだけどね~」

 

「あっ、皐月ちゃんと長月ちゃんも久しぶりっ!その様子だと2人共元気にしていたようだねっ!」

 

「まぁ……、身体の方は元気と言えば元気なのだがな……」

 

文月と光太郎が再会の喜びを分かち合う中、長月と並び立つ皐月が苦笑しながら光太郎に向かってそう言うと、光太郎は皐月達に対してこの様な言葉を掛け、それを聞いた長月はややゲンナリしながらこの様に返答をするのであった

 

そんな長月の様子に疑問を覚えた光太郎が、不思議そうな表情を浮かべながら長月の様子を見ていると、不意に車庫の中からガンガンガン!と言う、何かが車のトランクを叩く様な音が鳴り始め……

 

「「「あっ……!」」」

 

それによって何かを思い出した文月達は、思わずしまったと言った感じの表情を浮かべながら、車庫の中にある加賀の車の方へ視線を向け、文月達の視線を一身に受ける車のオーナーである加賀は、澄ました表情のまま自分の車の方へと歩み寄り、自身の車のトランクを開け放つ。すると……

 

「目的地に到着したのか?だったらすぐに、私を此処から出して欲しかったのだが……。もしやお前達……、私の存在を忘れていた訳ではないだろうな……?」

 

何と加賀の車のトランクの中から、1匹のロズレイドが飛び出して来て、問題のロズレイドは不満そうに眉間に皺を寄せながら、加賀に向かってこの様に尋ねるのであった……

 

「少なくとも私は覚えていたわ、すぐに貴方をトランクから出さなかったのは、単純に貴方の事を光太郎さん達に紹介する機会を窺っていただけよ」

 

「それなら別に構わんが……、っとそれよりもだっ!先程文月の嬉しそうな声が聞こえたのだが……、……っ!?」

 

そんなロズレイドに対して加賀はこの様に返答し、それを聞いたロズレイドは渋々と言った様子で腕を組みながらそう言って、加賀に納得した旨を伝えるのだが、その途中でふと思い出した様にこの様な事を口にしながら辺りを探る様に見回し、文月がニッコニコで光太郎の脚にしがみついている姿を見るなり……

 

「貴様あああぁぁぁーーーっ!!!文月に一体何をしたあああぁぁぁーーーっ!!!文月から離れろおおおぉぉぉーーーっ!!!」

 

ロズレイドは両腕から茨の剣を生やし、光太郎との間合いを一瞬で詰めると、茨の剣で光太郎に斬りかかろうとするのであった……

 

「えちょっ!?一体何事っ?!って危なっ!!!この……っ!閃転っ!!!」

 

その直後、光太郎は即座に文月を抱きかかえ、バックステップでロズレイドの斬撃を紙一重のところで回避する事に成功し、文月に危ないから自分から離れる様に指示を出し、文月が自分から距離を取ったところで再び斬りかかって来たロズレイドの攻撃を躱し、ロズレイドが攻撃して来る理由こそ分からないが、このままでは自分の身が危ないと判断した光太郎は、ロズレイドに対抗する為に急いでシャイニング・セイヴァーに変身するのであった

 

「本当に変身した……、だと……っ!?」

 

「シャイニングって名前の割には、あまり輝いてる様には見えんのじゃが……」

 

「どちらかと言うと、黒光りしていると言うか……」

 

そんな中、光太郎の変身を目の当たりにした磯風達は、光太郎が本当に変身した事実に驚きつつも、その漆黒のボディーがシャイニングと言う名前からかけ離れている事について指摘するのであった……

 

尤も、彼女達はシャイニング・セイヴァーのメイン武器が何であるか全く知らない為、この様な感想が出てしまうのは仕方が無いと言えば仕方が無いが……

 

「私の攻撃を躱すとは……、貴様、中々出来るな……」

 

「あのロズレイドが俺を攻撃してくる理由は分からない……、けど理由はどうあれ俺に襲い掛かって来ると言うのならば、迎え撃つしかない……っ!!」

 

ロズレイド……、いや、文月教教祖であるヴルトゥームのヴルと、シャイニング・セイヴァーとなった光太郎が、それぞれこの様に呟き、ヴルが光太郎を確実に仕留める為に構えを取り、光太郎が双腕重機アームからレーザーブレードを放出し、戦闘態勢に入ったその時……

 

「二人共、喧嘩しちゃダメ~~~!!!」

 

文月の光太郎とヴルを制止する声が長門屋鎮守府(張りぼて)内に響き渡り、それによって突発的に始まった光太郎とヴルの戦いは、特に激しい激突も無いまま幕を下ろす事となるのであった

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