「よぅ、早かったなぁ」
リコリスに因縁付けられたり宣戦布告したりした司令室から出て、補給拠点制圧完了の知らせを直接伝えようと思って埠頭の方で待機している迎撃組のところへ移動したわけだが、出迎えてくれたのは悟だけで他の皆は護のとこに集まっていた
「おう、皆のおかげで最初の時より楽に攻略出来たわ。それはそうと……あの集まりは何だ?」
俺は護の方を指差して悟に尋ねるが、悟は行きゃぁ分かるって言って詳細を教えてはくれなかった。悟のケツゥィ~……
「あっシャチョーおかえりッス~、思ってたより早く終わったみたいッスね~」
集まりの方に向かって行くと護が俺に気付いたのか声をかけてくる、イワトビペンギン抱っこしたままな
「おうただいま、皆頑張ってくれたおかげで早く片付いたってとこだな。時に護、何ぞそれぇ?おめぇいつの間にペンギンなんか捕まえたんだよ、つかそのペンギンこのへんにいねぇ奴じゃね?マジでそれどうした?」
「この子達ッスか?この子達はイワンとトビーッス。妖精さんと協力して作ったロボットッスけどね、ほら秋月型って長10cm砲ちゃん持ってるじゃないッスか?自分もそれに倣って長10cm砲ちゃんの代わりにと天津風の連装砲くんを参考にして作ってみたんスよ~、因みに元ネタはセ〇パロの自機のサイボーグペンギンッス。トビー、シャチョーにアレ見せてやるッス」
そう言って護が抱っこしてるロボットペンギンのトビーに指示出すと、その背中からそれはそれは立派な対空砲が出てきました~、ってえぇ~……
普段は艤装の下段の対空砲のところに格納しているとかなんとか……、おめぇいくらペンギンが好きだからって武器にする必要はねぇだろうよぉ……、そいつらがやられたりしたらどうすんのよぉ……?
あれか?俺んチでペンギン飼えなかったから代わりにこっちでそんな事したの?だったらごめんね……、でも俺一応飼ってもいいって言ったんだけどな~……
「お、おう……中々面白い事してんな……、っとそういや増援部隊が護が張った罠にかかって全員感電死したって聞いたんだがおめぇ何やったんだ?」
「それッスか?それはこういう事ッス、イワンもこっち来るッスよ~」
護がトビーを降ろし神通が抱っこしていたイワンを呼び戻してから指示を出すと、2匹が1度背中をピッタリと合わせた後お互いに1歩ずつ前に歩き出すと2匹の間には漁で使うような網が付いていた
「おい、これってまさか……」
「シャチョー達が空さん達と一緒に海の上で暴れてる間にイワンとトビーをセットしておいて、増援が来たところでこの網を増援部隊の脚に絡ませてから高電圧大電流で電気流してやったらすぐだったッスよ~」
やだ何それ怖い、俺らと一緒に突っ込まなかったのってもしかしてその為だったとか?
「普通の艦船だったら落雷とかの為に対策とかしてるってシゲから聞いてたッスけど、深海棲艦はそういうのやってないっぽいッスね~」
だからって艦隊で行動してるときにはあんま使うなよ?こっちまで感電したら洒落にならんからな
「さてイワンとトビーの事はこのへんにしておいて、これからどうするんッスか?前のときみたいに掃除するんッスか?」
んだな、ここは最終的にはドイツ海軍に買い取ってもらうから綺麗にしとかなきゃな!
「だな、まあ掃除すんのはあの建物の中だけでよさそうだからこの人数でも何とかなるだろう。って事でおめぇら早速やんぞ~」
俺がそう言うと皆一斉に動き出した、さって早いところ掃除終わらせて初日の出を拝むとしますか!
「時にグラーフよ」
「どうした?戦治郎」
「1月のドイツの日出の時間って分かる?」
「大体8時くらいだったと思うぞ?」
時計見てみたらまだ3時くらい、全然時間あるじゃないですかヤダー!しかもここノルウェーだからもっと遅い可能性あるじゃないですかー!
「うごごごご……、もう掃除も終わったしやる事がねぇ……、拠点に帰ろうと思っても俺達がいない間にまた占拠される可能性もある……、どうしたもんか……」
いっそ倉庫にある資源資材の数数えて待つか?でもそれって超面倒臭そうだからやりたくねぇ……、そんな事を考えていると
「戦治郎、こちらにビスマルク達が向かって来ているのだが……」
「こっちでも感知したッス、結構な数連れて来てるみたいッスけど……何やるつもりなんッスかねぇ?」
哨戒機を出していた空とHMDのレーダー機能で周囲の警戒をしていた護から連絡が入る、ん~?俺は別に呼んだ覚えはねぇんだけどな~?
「また会ったわね、元気にしていた……っと聞くのも野暮のようね、総司令が貴方達にばかり負担をかけるのも心苦しいと言う事で加勢に来たのだけど、既に終わっているみたいね」
おおう、アクセルに気ぃ遣わせたか~……、気持ちだけでも嬉しいぞ~
「おめぇらありがとうな、でも制圧どころか施設内の掃除も終わっちまったよ、そんで戻るかどうかで悩んでいたところなんだわ~」
「貴方達どれだけ仕事が早いのよ……」
うっひょっひょっ、それが長門屋の売りですから~。料金安い!仕事が早い!仕上がり綺麗!このくらいやらんとそこらの競合相手と勝負になんないんだもん……
んで、ビスマルクに戻るかどうかで何故悩んでるかを聞かれたから正直に答えたところ
「そう言う事ね、ならここの防衛は私達に任せてくれないかしら?加勢に来ておいてこのまま何もせずに戻るのは私達ドイツ海軍のプライドに関わるわ」
「そう言ってくれるのは有難いが……、本当に大丈夫か?」
さっき俺がリコリスブチギレさせた上に宣戦布告してるしてるからもしかしたらがありそうでちょっち怖いんだよな
「侮らないでもらいたいわね、確かに貴方達と比べたら私達は弱いかもしれないわ、けどここに今いる子は皆この私が選定したドイツ海軍の精鋭ばかり、そう簡単にはやられはしないわ」
頼もしい事言ってくれるじゃないのよ、ここまで言われちゃあ信じるしかねぇよなぁ。まあ最悪俺らに連絡入れてくれればすっ飛んでいけるし、ここはお願いしちまうか
「分かった、そこまで言うならここの事は頼んだ!って事で俺達は拠点に戻るぞ!」
こうして補給拠点の事はビスマルク達に任せて俺達は拠点へと帰るのであった
「たっだいま~……っておめぇら何やってんの?」
大体9時くらいに拠点に戻ったら輝以外の拠点防衛組が浜辺で何か食ってた
「あ、皆さんお帰りなさい、今丁度朝食として御節食べてたところです。まだ日も昇ってないですからどうせだから初日の出見ながら御節食べようって陽炎ちゃんが言いましてね」
翔が状況を説明してくれた、おめぇらズ~ル~い~!俺らもさっきしこたま戦闘してきて腹ペコなんだってぇの~!俺らの分もちゃんとあるんだよなっ!?
「皆さんの分もありますから慌てなくても大丈夫ですよ、こっちはお雑煮ですけど何種類か作っておきましたから好きなのを自分で装って食べて下さいね」
もしかして食材リストに餅あったのはこの為かぁ、探すのめっちゃ大変だったけど翔の雑煮が食べられるってんなら頑張って探した甲斐があるってもんよ!
そんなこんなで、皆で御節と雑煮食いながら補給拠点の方であった事を報告する、リコリスに対して俺が宣戦布告した件を話したところ、俺ならそうするだろうと思っていたとか覚悟はとっくの昔に完了しているとか言われた
その後防衛組の方からここも襲撃された事を聞いたわけだが、どうやらあんま悠長にやってられなくなってきたな……、だがここで焦って本拠地攻め込んでも被害が大きくなるだろうし……、取り敢えずそこらあたりはアクセルと話して考えるか
そんな事考えてたら周囲が明るくなってきてようやく太陽がその姿を現した、待ちかねた……、待ちかねたぞ、太陽!!!
皆この光景に感動しているのか感嘆の声を上げている、初日の出知らなかったグラーフもだ
「よっし、そんじゃあここで新年の挨拶といきますかぁ」
ここで俺が皆で新年の挨拶しようと提案する、だって俺は日付変わった直後にも言ったけどその時は海の上で摩耶と大五郎しかいなかったからね……
「皆いくぞ~……せーのっ!」
\明けましておめでとう!/
この挨拶が新しい年の始まりと共に補給拠点制圧作戦の終了を告げるのであった