※この作品はR-18です。

鬼の鎮守府   作:稲荷童子

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黒い津波

いあ~……これはちょっと見誤ったな~……

 

俺達は作戦通りノルウェーのフレヤ島の補給拠点から出発して、道中でメインランド島から出て来た深海棲艦の艦隊を5つほど潰してフェロー諸島に近付いたんだけどさぁ……

 

「戦治郎!またボルウォイ島から増援が出て来たぞ!」

 

「ちょっと!また南の方から増援が来たわよ!?」

 

空とビス子が叫んでいる通り東南西北本拠地中から増援がとめどなく来やがる!これ多分もう500匹くらい沈めてるんじゃね?

 

ドサクサに紛れて逃げてる奴もいるみたいだが、今は相手してる余裕ねぇYO!

 

最初に艦隊編成して戦ってたけど、もうそれも無意味なくらい皆集まっちゃってるよ……

 

何よりも攻撃が俺の方にめっちゃ飛んでくる!流石スーパーダイソンな俺!でも今支援艦隊の子達の修理してるから!動けないのをいい事に攻撃しまくるのやめて!

 

「ご主人はおらが守り徹すだぁ~!」

 

こういう時の為に大五郎に盾を作っておいて正解だったわ……、艦載機の相手は太郎丸と追加装備として両サイドに対空機銃を装着した甲三郎と鷲四郎に任せているからいいとして、砲弾は現状剛さんみたいに撃ち落とせる状態じゃないから大五郎のシールドバッシュで叩き落してもらっている

 

今俺は支援艦隊の子達を修理しているわけだが、ウチの艦娘達も最低1度はハコで修理を行っているくらい結構なダメージをもらっている。被弾する原因は大体スタミナと集中力の低下なんだがこればっかりはシカタナイネ

 

俺の予想だと200匹くらい倒したら突入出来そうだと思っていたんだが、相手はそれを遥かに上回る規模だったからなぁ……補給拠点に数百億の資源があるとは言え、補給拠点なんだからきっと他の拠点に資源送らなきゃいけないだろうから多めにあるだけ、資源集めも大方人間の輸送船襲って奪ったもんだと思っていたのが大体の間違いだったっぽい……

 

まあだからと言って押されているかと言えばむしろ逆、ほんのちょっちずつだけどこっちが押してるんだよな!

 

戦っている最中に逃げてる奴がいるってさっき言ったけど、その数が段々と増えて来てるんだよな。まだ生き残ってる俺達にビビったのか、他の何かを感じ取って逃げているのかは全く分からんが

 

「よっし、これで修理完了!」

 

「Danke。助かるよ」

 

支援艦隊のレーベの修理が完了した事でようやく戦線復帰出来るぞー!

 

「んじゃ俺は前線に戻る、おめぇもあんま無理すんなよ?」

 

レーベにそう言って俺はペット衆を連れて最前線へと突撃していく。未だに飛んでくる砲弾を大妖丸で斬り払いながら海面を蹴り、ただひたすら前へと駆ける

 

最前線に到着したら飛んでくる砲弾の数が更に増えた、もうスコールと言ってもいいんじゃないかこれ?

 

「あら、もうあっちの子達は大丈夫なの?」

 

剛さんが砲弾を撃ち落としながら聞いてくる、流石に数が多いのでヘルハウンドではなくライトマシンガンを使ってるようだ

 

「しばらくの間は大丈夫だと思いますよ、しっかしホントカオスフルな状況だな~……」

 

ミゴロさんの砲弾をばら撒きながら答える、戦艦以外の命中した奴が片っ端から沈んでいく様子を見るのは気分爽快なんだが、数が多過ぎて相手が減っているのか疑問に思えてくる、実際は減っているってのは頭で分かってはいるんだがなぁ……

 

向こうの方で光太郎が結構な出力で放水してるのか、水柱が通過した後に深海棲艦の首やら上半身やらがやたら宙に舞っている。味方の位置をしっかり把握した上で使っているみたいで、放水に巻き込まれてダメージ受けたって報告はまだ来ていない

 

時々潜水艦の反応があるらしいが、それはこの間同様悟が対処してくれているようなので安心して水上艦と戦えるってもんだ。まああいつ火が苦手だからって理由あるから積極的に潜水艦潰ししてるんだろうな、水上艦相手だとどうしても艤装の炎上とかあるからなぁ……

 

そんな事考えながら周囲見回してたら奴らに追いかけられてた藤吉発見、追っかけてた奴ら全員にミゴロさんお見舞いしてから藤吉を回収して大五郎にライドオン。今は輝が近くにいるから九尺が出てこれないみたいだからシカタナイネ

 

そんな輝はと言えば、ハンマーを自分の艤装に咥えさせてそのまま振り回してまとめて奴らを圧し潰して回っている、距離を開ければ艦載機からの攻撃が飛んでくるし艤装ハンマーをギリギリで避けようとしたら衝撃波で粉々にされる。艦載機関係は多分本能で操作してんだろうな~……

 

衝撃波と言えば空もそんな攻撃出来たっけな、空飛んで艦載機を艤装に付けた副砲と機銃、猫戦闘機達で落としながら下の連中を爆撃、今回は艤装から飛び降りても艤装装着はせずに本体は蹴りを主体とした体術メインで戦い、艤装は砲撃しながら奴らに突っ込んで撥ね飛ばして回っているようだ

 

シゲはお得意の喧嘩殺法にクロとゲータによる砲撃、たまにワニ達も相手に噛み付いて空中で振り回して噛み千切って仕留めている、振り回している時に自分達の身体も派手に動かして周囲の連中を巻き込んで薙ぎ払う

 

護はミサイルと対空砲で艦載機の相手をしながらも、隙あらばミサイルを相手の頭上に叩き込む。そっちに気を取られ過ぎた奴は足元から現れたメカペンギン達の背中の対空砲をしこたまブチ込まれて沈んでいく

 

司も頑張っているようで、艦載機による爆撃に艦載機を派手に動かしてあいつらの注意を引きつけて攪乱、投げたヨーヨーを相手に叩き込んだ後糸を絡めて引き寄せ鉄扇で殴りつけて吹き飛ばし砲撃でトドメを刺す

 

翔の方は艦載機と砲撃を織り交ぜながら艦娘達の支援に集中しているようだ。たまに自分の方に突っ込んで来た奴は鼓翼で3枚おろしにしたり艤装にぶっ飛ばさせたりして上手く対処しているみたいだな

 

通は艦娘達が戦い易いようにと相手の攻撃を引きつけて、時には空蝉で姿を隠してからのバックスタブで相手を確実に仕留めていた。煙玉については艦娘達の砲撃に影響が出る事を考慮して使っていないみたいだ

 

通と翔の支援のおかげか、摩耶と不知火の射撃が次々と突き刺さり、それと合わせるように発射された陽炎と天津風の魚雷が相手の数を削っていく。姉様はハタチさんによる面制圧で相手の動きを封じながら形代の砲撃で的確に敵を吹き飛ばし、神通は艦娘達に接近する連中を片っ端から斬り捨てていく

 

ビスマルクとグラーフ、ユーには支援艦隊の方を守ってもらっている、そっちの方が支援艦隊の子達も安心するだろうからな

 

確かに相手の数は多い、まるで漆黒の津波のように感じちまう。だが俺達は確実にその数を削っていっているのだ、このまま耐える事が出来ればきっと勝機はあるはずだ

 

そう思ってるところにアクセルからの通信が来る、その内容は俺が全く想定していないものだったから凄まじく驚かされる

 

その内容とは、先程イギリスから艦隊が出撃してこちらに向かって来ていると言うものだった

 

もう艦娘が配備されたのか?そう思ってアクセルに尋ねてみれば最悪の答えが返ってきた

 

『いや、それが全て普通の軍艦なんだ……、イギリス海軍にはまだ艦娘は配備されていないんだ』

 

イギリス海軍は何を考えているんだ?深海棲艦には普通の軍艦の攻撃は通用しないってのは前にボコボコにされて通に助けられた時に思い知らされたはずじゃないのか?なのに何故出しゃばってくるんだよ……、この情報は今の戦況に非常に悪い影響を与えかねない、最悪イギリス海軍が全滅するとこ見せつけられて士気が下がってしまうかもしれない……、俺は内心で舌打ちした

 

これが思わぬ出来事を引き起こす切っ掛けとなるのであった

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