以後極力誤字脱字が出ないよう気を付けたいと思います……
「護まだかあああぁぁぁっ!!!」
「こっちもガチでやってるッスよぉぉぉっ!!!そもそも漫画じゃないんだからカタカタポンで簡単に終わるわけないじゃないッスかっ!!!」
護がキーボード操作を開始してからしばらく経つが、状況は中々好転する事は無く俺達は燃料と弾薬、そして精神を少しずつ削られていた
「次から次に飛んできてっ!このミサイルは一体どのくらいあるって言うのよっ!」
苛立ちながら陽炎さんが叫ぶ、巡航ミサイルをいくら撃ち落としても拠点の方から次々と発射され、全く終わりが見えないのが苛立ちの原因と言ったところだろうか
「このミサイル、地味に硬いのが厄介過ぎるだろっ!何でこんなに硬いんだよっ!?」
木曾さんが砲撃しながら叫ぶ、実際このミサイル群は陽炎さん達駆逐艦の砲撃だけでなく、軽巡や雷巡の砲撃にも数発程度なら耐えてしまうくらい頑丈なのだ。流石に重巡以上の砲撃には耐えられないようではあるが……。恐らくちょっとした衝撃ですぐ爆発しないようにしてあるのが頑丈さの原因なのだろう……
その為、今は軽巡以下の艦種の皆には陽炎型3人で1チーム、木曾さんと阿武隈さんで1チーム、神通さんと藤吉で1チームといった具合にチームを組んでもらいミサイルを撃ち落としてもらっている
通?通はさっきから向こうで分身出しまくってミサイルに突撃させてますけど?最初にそれ見た神通さんの顔が真っ青になってたけど、気にせずずっと続けてますよ?まあ形振り構っていられないのは分かるが、その方法は正直どうかと思うぞ……?
空母系の皆は砲撃出来る人は砲撃で、そうじゃない人は剛さんの武器を借りて何とか迎撃しているようだ。龍驤さんが反動で何度も転びながらも懸命にスティンガーミサイルを撃っている姿が涙を誘い、瑞穂さんが対戦車ライフルを撃つ姿が妙に様になっているのにちょっとした恐怖を覚えたりしながらも、巡航ミサイルの嵐だけは何とかしのげていた
問題は弾道ミサイルの方である、核を積んでいる可能性があると言う事で撃ち落とすわけにもいかず、今の今まで放置していたわけだ……。これについては護に任せるしかないのだが、どうやら思うようにいかず苦戦しているようだ……
「何でこんなにプロテクト掛かってるんッスかこれ……っ!えぇいここはこうして……これでっ……っ!……みゃおおおぉぉぉーーーんっ!!!」
妙な雄叫びを上げてガッツポーズする護、どうやらやってくれたようだ。ミサイルの方も上昇しながらあらぬ方向へ向かって行き何かを切り離した後落下を開始、しかしその先には俺達はいないので護の作戦は成功したと言えるだろう
「命中精度を上げる為にロケット部分に変なものくっ付けたのが敗因ッスよ~っと、取り敢えずこれで弾道ミサイルの脅威は去ったッス!自分はこのまま管制室の方に攻撃仕掛けるッスから皆はそれまで引き続き巡航ミサイルの相手をしてて欲しいッス!」
護はそう言ってまたキーボードを叩きだす、俺達はその言葉に従ってしばらくの間また巡航ミサイルの相手をしていたが、今度は先程よりも短い時間で終わったらしくそれ以降巡航ミサイルがこちらに飛んで来る事はなくなった
「管制の方がザルってどういう事なんッスかねぇ……、まあそれはいいッス、もうミサイルは来る事ないッスからこのまま拠点に突っ込むッスよー!あんなにミサイルバカスカ撃ってたならきっとペンギン達も酷ぇ目にあってるはずッス!敵討ちに行くッスよー!」
「何でおめぇが仕切ってるんですかねぇ……、まあいいんだけどよぉ……」
ペンギンの事で頭がいっぱいの護、それに困惑する戦治郎、まあ誰が仕切ってもやる事は同じだから気にしなくてもいいんじゃないか?
俺はそんな事を考えながら、先陣を切って突っ込む護の後を追って拠点へと向かうのだった
「くそう……くそう……っ!」
悟の縫合糸で拘束された状態で司令室の床に正座するフラリ改、こいつがここの責任者なんだそうだ。だが……
「部下はごっそり攫われてここにいるのはお前だけ、更にミサイルとその発射装置をよこした奴に資源も結構な数持って行かれたと……」
「ああ……、その通りだよ……っ!」
ボロボロと涙を零すフラリ改、俺達が拠点に突入した際誰もこちらに向かってくる気配がなかったので、不審に思い陸上型の皆に内部把握をやってもらったところこのフラリ改以外の生体反応がないと3人が口を揃えて言ってきたのだ
フラリ改の話を聞いてみれば、ここよりソロモンの方が重要だからと碌に戦力を送ってもらえず、最大戦力がこのフラリ改という有様だったのだ。ここだけでなくアフリカ方面は全体的に艦娘があまり来ないからと言う理由で主力になる戦艦や空母を送ってもらえないとかなんとか……
「私の部下達は皆艦娘に攫われていった……、一体何が目的なのかは一切分からないがな……。そして私以外全員いなくなってしまい途方に暮れるところにこのあたりじゃ見慣れない深海棲艦が現れてな……、資源を寄越してくれればいい物を譲ると言われて……」
「それで資源を譲ったところこのミサイルをもらった、と……」
コクリと頷くフラリ改、俺はこいつに何と言う言葉をかけてやるべきかで非常に悩んでいた……、敵とは言え流石にこれは可哀想過ぎる……
「戦治郎、ミサイルの方は片付いたぞ。そっちの方はどうだ?」
そう言って司令室に入って来るのは空と剛さん、この2人にはこの拠点にあるミサイルとその発射装置、管制室を調べに行ってもらっていたのだ
「ミサイル関係のものは、剛さんが言っていた通りこちらの世界のものではないようだ。剛さんがあのミサイルの内部構造まで知っていたのは予想外だったが……、剛さん、どうしました?」
戦治郎にミサイル関連の報告をしている空が、無言でフラリ改に近付いて行く剛さんの姿を不審に思い声をかける、しかし剛さんはその声に反応する事なくフラリ改の方へと進んで行き、物凄い速さでヘルハウンドを抜きフラリ改へと銃口を向けた
「答えろ、貴様にこのミサイルを寄越したのは何者だ?」
いつものオネエ口調ではなくやや高圧的な口調でフラリ改に質問する剛さん、いきなりこんな事をするなんて……、剛さんに何があったんだ?
「知らない!名前も何処から来たのかも聞いてないんだっ!」
その顔を恐怖で染め上げながらフラリ改が答える、剛さんが悟に目配せをすると
「こいつぁ嘘は言ってませんぜぇ」
悟の言葉を聞いて舌打ちしながらヘルハウンドを仕舞う剛さん
「……分かったわぁ、驚かせるような真似をしてごめんなさいね……。一応聞いておくけど、そいつは他に何か言ってなかったかしら?」
そいつの事がやたら気になっているようだが、剛さんと何か関係があるのだろうか?
「え……っと、これはどういう意味か分からなかったんですが……、取引が成立した後そいつは『エデン再興』がどうとか楽園がどうのとか頻りに言っていました……」
これを聞いて長門屋勢、そして何故か不知火が驚愕の表情を浮かべていた。『エデン』って言ったら確か……っ!
「エデン……?楽園……?確か同じ様な意味の言葉だったと思いますが……、どういう事なのでしょう……?」
「『エデン』と言うのは俺達がいた世界で活動していたテロ組織の名前だ……、頭のネジがぶっ飛んだような狂った理想掲げた連中だったよ……」
「戦争こそが人類を飛躍的に進化させる最高の方法であり、永遠の闘争を続ける世界こそが究極の理想郷である……でしたか……」
姉様の疑問に俺が答え、奴らが掲げた理想とやらの内容を言う不知火さん。もしかしてこの娘は射撃の手解きを受けている時に剛さんから『エデン』の事を聞いていたのか?それならばあの反応も納得出来る
「……そう、貴重な情報ありがとう。それで戦ちゃん、この子の事なんだけど……」
「いや~、最初は碌でもねぇ事言ったらぶっ殺す「ひぃっ!!」えぇい最後まで話聞けっ!始末するつもりだったけど流石にこれは可愛そうだからなぁ……。おめぇ、穏健派に下るつもりはねぇか?それだったら俺達はおめぇの事見逃そうと思うんだが?」
剛さんが戦治郎にフラリ改の事を尋ねると、戦治郎は条件付きでこいつを見逃すと言ったのだ。これは後で護を説得しないとだな……、肝心の護は今は外でシゲと通、通に付いて行った神通と共にミサイル発射時の衝撃に巻き込まれたペンギン達の亡骸を埋葬している
「分かった……、正直リコリスのやり方にはウンザリしていたところだったからな……。私はこの後マダガスカルの方へと向かわせてもらうよ……」
ん?マダガスカルに?穏健派の総本山はソロモンじゃないのか?
「待った、マダガスカル?そこに何かあんのか?」
俺が思っていた事を戦治郎が尋ねる
「マダガスカルには穏健派の幹部の港湾棲姫様がいるんだ、知らなかったのか?」
穏健派の幹部だとっ?!もしそれが本当だったら中枢棲姫と面会出来るよう話をつけてもらえるかもしれないな、しかし望ちゃんの件も早く何とかしないといけないし……
「マジか……、だったらちょっち会っておきたいところだな……。え~っと……フラリン、お前今日からフラリンな。んでフラリンに頼みがあるんだが、マダガスカル行くのちょっち待ってもらえねぇ?今ので俺達にもマダガスカルに用事出来たからな、まあ細かい事はこっちの面子で話し合った後になるが……、いいか?」
「フラリン……、あ、ああ分かった、そういう事なら別に構わない。私も急いでいるわけでもないからな」
「おっしゃ決まりだ、って事で……」
戦治郎はそう言って、通信機で皆にここに集合するように連絡するのであった