深夜2時、家族たちが寝静まる中、マーズは一人、真っ暗な部屋で前かがみになりながら、パソコンを見ていた。
ディスプレイに映るのは18禁の動画サイトだ。左手でマウスを動かしながら、右手でズボンと下着をずらして出した性器をしごく。
だが、どれだけ女性器を見ても、セックスを見ても、快楽は湧かず性器に力が入ることはない。
「やっぱりダメ……か」
そうつぶやいた後、インターネットブラウザを閉じた。
デスクトップを見つめ、秘密、と書かれたフォルダにカーソルを合わせると、一瞬ためらった後、それをダブルクリックした。
中には、弟であるレイの画像が20枚ほど入っていた。すべて隠し撮りだ。
レイは女装が趣味であり、家の外でももっぱら女性の恰好をしている。下着まで女性物にする徹底ぶりだ。
それを1枚1枚眺めていると、性器がどんどん膨らんでいくのが分かった。
こんなの、ダメなのに。
頭の中では否定しながらも、そのヒリヒリとした背徳感は感情を揺さぶり、心臓を高鳴らせ、快楽へと変換されると、右手は静かに動き出してしまう。
画像を変えながら、ゆっくりと右手はテンポを速めていく。
すると、ある画像で変える手が止まった。
レイがショーツだけを履いて、鏡の前に立っている写真だ。本人は背中姿だが、奥の鏡にはしっかりと全身が映っている。
必然とその股間に目が行く。当然、そこは膨らんでいた。
それは、マーズの目には非常に可愛らしく、性的に見えた。
食い入るように見ると、右手は勢いを最大にした。
ダメ!ダメ!
理性がやめろと叫ぶが、本能がそれを阻止する。
「いい」
左手で乳首をつまむと、チリチリとした快楽が体をめぐり、歯の間から声を漏らした。
息を荒げ、ただ自慰行為に、性におぼれた。
瞬間、こみ上げる射精感。
「ああ、くる、くる……レイの女装みて、パンツ見てきちゃうっ」
それが来るのを直感したとき、乳首を思い切りつねり、右手に力を込めた瞬間、精液が飛び出た。
「んんっ!」
足と背がピンと伸ばされ、白液が宙を舞う。
全身を満たす満足感、それがゆっくり引いていくと、目線を落とし、自分のしおれた性器と飛び散った精液を見た。
「こんなの、ダメだよね」
何度、その言葉を自分に言い聞かせたのか、もうわからない。
別の何かで性を満たそうと試みても、まったくダメだった。男の、いや、レイでないとダメな体になってしまっていた。
自分は変態なんだ。
考えると、不愉快な感情が湧き出ると同時に、それが少し気持ちよくもあった。
そんな自分が嫌いだった。
「お兄ちゃん!」
部屋でゲームをしていると、ノックもせず、突然レイが部屋に入ってきた。
「え、な、なに」
「ちょっと来て」
手招きするレイを見ながら、マーズは勘繰る。
「いや、何の用事だよ」
「いいから早く」
レイは部屋に入ってくると、マーズの手を引く。
しぶしぶ、連れていかれるように部屋を出でて、レイの部屋に入ると、手にカメラを持たされた。
「はい、これで僕を撮って」
「撮る?」マーズは眉を寄せる。「何でそんなこと」
「ネットで知り合った人がね、僕が女装してるよって言うと、見てみたいって言われてね」
「そんなのダメだよ、知らない人に見せちゃ」
顔も名前も知らなに人間に送れば、何をされるかわからない。
何よりも、レイの写真をほかの誰かに見られるのが嫌だった。
「大丈夫だって、信用できる人だから」
「いや、でも」
「お願いだよ、お兄ちゃん」レイは困ったような顔をすると、上目遣いでマーズを見た。「こんなこと頼めるの、マーズお兄ちゃんぐらいなんだよ」
「え、うん。そうなの」
そんな困ったような顔をされては、断るわけにはいかない。
何よりも、自分のことを数少ない頼みごとができる人間だと、考えてくれていたのがうれしかった。
「今回だけだよ」
マーズは言って、カメラを構える。
「えへへ、ありがと」
レイは笑顔になってポーズを決めると、それに合わせてシャッター音が鳴った。
かわいい。
隠し撮りの写真はたくさんある。だが、正面から笑顔の写真は一枚もない。
今、目に映る映像は非常に新鮮で、とても可愛らしく、マーズを熱中させた。
今度は座ってポーズをとる。
「座らなきゃダメなの」
「いいから、撮って」
マーズは納得のいかない様子で、撮影を続けた。
何度かポーズをとると、こちらを向いて股を開いた。
ちょうど、スカートでショーツが見えないような体制だ。少しずれれば丸見えになってしまう。
ドキリとしたマーズは、カメラを離してレイを見た。
「ちょっと、やりすぎじゃない」
「別にやりすぎじゃないよ」
「いや、これはさすがに……ちょっと……エッチっていうか」
「そんなことないよ。女の子がやったら、エッチになっちゃうかもしれないけど、僕、男だよ。男がこういうことやると、面白いでしょ」
「面白い……か」
確かに、男の人が面白さのために女装することはある。だが、そういう男性を性の対象としてみる人間もいる。
それは、まぎれもなくマーズ自信のことだ。
そして、これはチャンスだった。そのレイのエッチな写真を、まじかで見ることができる。
「うん、そうだよね、面白い……面白いよね」
マーズは自分に言い聞かせるように、そうつぶやいた。
「そうだよ、さあ撮って」
マーズはゆっくりとうなづくと、また撮影を続けた。
レイのポーズはどんどんと性的になり、マーズはさらに撮影にのめりこんでいく。
「お兄ちゃん」
集中のさなか、突然呼ばれハッとして顔を上げる。
「あ、何」
「もっとさ、エッチに見えるポーズないかな」
「エッチに見えるポーズ……そうだな、こう、立ってスカートをちょっと上げたりすると……エッチかも」
「こう」
言われた通り、レイは立ち上がってスカートをつかんだ。
「うん、すごい……いいよ」
「じゃあ、ゆっくりスカートあげるから、それ撮って」
「うん」
スカートが上がっていくと、太ももがあらわになっていき、マーズはそれを食い入るように見てシャッターを切った。
股間に近づくにつれ、興奮はどんどん高くなっていく。
次の瞬間、マーズの手が止まる。
レイのショーツ、性器で膨らんだそれが少し見えた。
「あ、ちょ、見え――」
「撮って」
レイはマーズの言葉をさえぎった。
「え、でも」
「面白いでしょ」
マーズは数秒、茫然とレイを見つめた後、軽くうなづいた。
もう、言葉を返すのも面倒だった。
とにかく、レイの性器を見たくてたまらなかった。
また、スカートが上がるのが再開され、見えていくショーツにマーズは釘づけになり、息を荒げながら一心不乱にシャッターを切った。
体を揺らすほど心臓が高鳴り、体を熱くしたその時「あれ」とレイはマーズを指さす。
「なんか、おっきくなってるよ」
「え」指さされた方向、ちょうど自分の股間の部分を見下げると、ズボンが不自然に膨らんでいた。「あ!ちょ」
混乱し、カメラを落として股間を手で隠す。
「いや、これはあの、違う」
「何が違うの?」
「えっと、それは」
何か言葉を発そうとしても、頭が回らず言葉が出ない。
「安心してよ、お兄ちゃん、ほら」レイがスカートを完全にたくし上げると、ショーツから赤く小さな亀頭が顔を出していた。「僕も撮られて興奮してきちゃった」
まだ整理のつかないマーズに、レイは近づく。
「ねえ、お兄ちゃん。見せあいっこしようよ」
「はあ?何言って――」
有無を言わさず、レイはマーズを座らせるとズボンに手をかけた。
「ちょっと、ダメだ。レイ、ほんとにダメ」
マーズはレイの手を握るが、止まることはなかった。
すぐに下着ごとズボンを脱がされ、股を開かれるとそりたった肉棒があらわになる。
「ああ……ダメだって」
「お兄ちゃん、おっきいね」レイもショーツを脱いで、股を開くと、性器を並べるように近づいた。「僕の方がちょっと小さい」
「も、もういいだろ。早くパンツを――」瞬間、裏筋に何かが当たる。「ひっ」
突然来た小さな快楽に、声を漏らすとレイが声を出して笑った。
「あはは、お兄ちゃんのおちんちん面白いね。突くとね、生きてるみたいに動くよ」
見ると、レイが自分の亀頭を何度もこすりつけていた。
そのつど、マーズの性器には力が入り、上下に揺れる。
「あ、だめ。んっ、やめて」
「えー、なんで」
「こんな、その……おちんちんで遊んじゃだめだよ」
「遊んでるんじゃないよ、気持ちよくしてるんだよ」
レイはそう言って、性器どうしをくっつけ両手でぴったりとおさえた。
レイの手の感覚と熱が性器から伝わってくる。
「はあっ、き、汚いからやめて」
「ねえお兄ちゃん、僕ね、知ってるんだよ。お兄ちゃんが僕の写真撮って、毎晩オナニーしてること。こうやって、シコシコしてるんでしょ」
レイは両手で一つになった熱の塊を、こすり合わせながらしごきだした。
裏筋をゴリゴリと刺激するレイのペニスを感じると、今まで感じたことのないような快楽と背徳感が全身を巡った。
「あ!い!レイ、ダメ!」
「気持ちいい?お兄ちゃん」
ダメだ、これは、気持ちよすぎる。
「気持ちよくなんてないから、おっお願い、止めてぇ」
口ではそう言っているものの、体は快楽を求め腰を浮かす。
「ほんとは気持ちいいくせに。ほら、エッチな音が聞こえるよ」
マーズの性器からカウパー汁がたれ、淫乱な音が部屋に響きだした。
それは、まぎれもなく、マーズがたまらなく感じている証拠だ。
「もうダメ!止めて、んっ、で、でちゃう」
まだしごきだして2分もたっていなかったが、規格外の快楽は予想以上に早く限界を迎えさせようとしていた。
「お兄ちゃん、でるの、精液でちゃうの」
「でる、でちゃうから!」
もう嘘をつくこともできなくなっていた。
「でしなよ、ほら」
「ダメだ……いい!」
歯を食いしばり、何とかこらえようとするが、悪あがきだった。
もう、限界はすぐそこまで迫り、そして――
「イけ、弟のチンポでイっちゃえ」
レイが力強くチンポをこすりつけた瞬間、マーズは腰を宙に浮かし、射精した。
「んんんんーっ」
蛇口を思い切りひねったような勢いの射精は、高く上がりレイの顔にかかる。
尋常ではない量の精液がピュッピュと出続け、ゆっくりと勢いを弱めていき、やっと止まると、マーズはその場に力なく倒れこんだ。
快楽は途絶えることなく、ゆらゆらと海の中をさまようような感覚が収まらなかった。
「うわー、すっごいでたね」
レイの服は精液まみれで、性器にもかなりかかっていた。
それを指先で少しとり、指を舐ると不敵な笑みを浮かべた。
「ふふ、お兄ちゃんの精液、エッチな味がする」
「レイ……もう、いいだろ。誰にも言わないから、もう」
「何いってるの、まだ僕がイってないでしょ、お姉ちゃん」
「え……お姉ちゃん?」
「そうだよ、お兄ちゃんは今から僕のチンポでメスになるんだよ。だから、今日からお姉ちゃんだよ」
その言葉の意味を、マーズは即座に理解した。
そして、眼前に映る臨戦態勢のレイの逸物を眺める。
入れる気だ。僕の中に。
「ダメだ、レイ。本当にそれだけは」
このままでは、本当にメスになってしまう。
「そんなこと言ってもだーめ」
レイはマーズの手を握った。
体に力が入らず、抵抗できずに四つん這いにされると、レイは隣の棚から何か物を出した。
振り向くと、両手に粘液質の液体をなじませていた。
たぶん、ローションだ。
それを見て、マーズは最初からレイは自分に挿入する気だったのだなと悟った。そして、もう決して逃げられないということも。
ゆっくりと、肛門に指が挿入される。
「むうう」
手に口を押し当てて、声を殺そうとするが、それはかなわず間から漏れ出た。
二本の指が穴を押し広げるように動くと、少しの快感と、息苦しくなるような背徳感がこみ上げる。
ダメだ、気持ちいい。こんな状態で入れられたら。
そう思った瞬間、肛門に熱い何かがあてがわれる。
すぐさま、それが亀頭だと理解する。
「お姉ちゃん、いれるね」
「レイ……お願い、ほんとにお願い」ゆっくりと、レイの体温が中に入ってきた。「やめ……やめ……ああ」
すべてが挿入され、レイの腰がぴたりとマーズにくっつく。
慣れていなかったのか、レイのすさまじい心臓の音が腰から伝わり、気持ちよさそうに息を荒げていた。
それを感じると、なぜか喜びに似た感覚がマーズを巡った。
気持ちよくなってくれてると思うと、気分が高鳴る。
「お姉ちゃんのケツマンコ、とっても気持ちいいよ」レイは震えた声で耳元で囁く。「お姉ちゃんはどう?気持ちいい」
マーズは涙目になりながら、黙ってうなずいた。
「僕もだよ。ねえ、これじゃあ動きづらいからさ、立ってよ」
二人はつながったまま、ぎこちなく、ゆっくりと立ち上がると、マーズは近くの壁に手をついた。
「じゃあ、動くね」
ゆっくりとレイは腰を離し、またゆっくりと入れる。
腸壁にレイのペニスを感じると、全身に電流が走り、体が揺れる。
気持ちいい、気持ちいいよぉ。
弟のレイとのアナルセックス。絶対に感じてはいけないのに、体は気持ちよくてどうしようもない。
行き場のない感情は、背徳感を高め、さらに気持ちよさを増長させる。
ピストンは徐々に早くなっていき、それに伴い力強くなっていく。
「お姉ちゃんのマンコすごいよ。グチョグチョでおちんちんがとけそうだよ」
「うん」
「ごめんね、僕ばっかり気持ちよくなって」
僕も気持ちいいよ。
そう頭の中で唱えたが、口では言わない。
口に出してしまうと、もう逃れられなくなる、本当に堕ちてしまう、そんな気がした。
体はすでに虜になっていた。だが、まだかすかに残った男としての自尊心が、心の中で耐えていた。
「すぐに、お姉ちゃんも気持ちよくしてあげるから」
「え」
何か意図がありそうなレイの言葉に、困惑する。
すると、レイは何かを探るように、挿入する度に角度を変えていった。
いったい、何を――
その瞬間、快楽が体の奥底で爆発したかと思うと、思考がはじけ飛び快楽が脳を支配した。
「あああっ!」
思わず声をあげ、背中をそらせて口をパクパクと動かした。
何?なにこれ。
いったい何が起こったのかわからなかった。先ほどまでとは全く違う、これまでの快楽を凝縮したような気持ちよさに、頭を鈍器で殴られたかのような錯覚をする。
力を入れるのが難しくなり、腰ががくがくと揺れる。
「あ、ここだね」
いつの間にか腰を止めていたレイが言った。
「な……何をしたのおぉ!」
話している途中で、腰が打ち付けられ、またあの快楽が飛んでくる。
「前立腺って言ってね、ケツマンコの一番気持ちいいところだよ。いっぱい突いてあげるからね、お姉ちゃん」
「ちょ、やめ……ひいっ」
弱点を完全にとらえたレイは、ピストンを再開すると何度もそこに打ち込んだ。
そのたびに快楽に打ち震え、頭の中が真っ白になり、声にならない声であえぎ続ける。
ダメ!……これ、本当に……ダメ!
このままではどこかに飛んでいってしまうかのような、本当に死んでしまうのではないかのような感覚だった。
立っているのがやっとで、開いた口からはよだれが垂れ、目から涙が流れ続ける。
そんな中、レイの動きはどんどん力強くなり、腰がぶつかり合う音が響きだした。
中に入っているレイの凶器は、より硬く、より太くなっていく。
思考のかけらも生み出せないような、そんな状況の中、マーズは気づいた。
もう、最後が近い。
「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」
レイは叫びながら、腰を速めていく。
ダメ……今だされたら……本当に堕ちる。
最後の最後、糸のような自制心がかすかに揺れたが、体はすでに受け止める準備をしていた。
グチョグチョと音を立てるマンコに、レイはスパートをかけた。
「でるよ、お姉ちゃん!」
でる……。
「もう僕の女だからね」
女……。
「一番奥に種付けして上げるからね!ああ……でるよ、でる!」
一番奥……種付けして……私の中――
レイの腰がマーズにのめりこむかのように、強く押し付けられると、マグマのような熱い精液が放たれた。
ビューというすさまじい勢いの音が、耳元で聞こえてくるかのようだった。
種が腸壁を撃つと、閃光のような快楽が脳天を穿ち、世界を揺らした。
とどまることのない射精を感じる度に、無意識に体を反らし、震える。
同時に体の中を満たす、桃色の感情が心地よかった。射精をしながらも、後ろから抱きしめてくるレイを感じると、その感情はさらに大きなものとなった。
射精が終わっても、しばらくレイは離れなかった。
息を荒くした二人は、快楽を、喜びを確かめ合うようにつながったまま、その時間を過ごした。
レイの息が整うと、ゆっくりと性器は抜かれ、マンコから精液が垂れてくる。
マーズは壁を背にして、その場にへたり込む。その顔は恍惚に満ちていた。
「お姉ちゃん」レイはマーズの前に、精液でべたべたになった性器を出した。「汚れちゃった」
マーズはなにも言わず、まるで綺麗にしろと命令を受けたかのように、それを口に咥えた。
「これからは、お姉ちゃんは僕の物だよ。わかった?」
一人のメスは、チンポをしゃぶる快楽を感じながら、静かにうなづいた。