とある麻薬現場に行った土方は、そこであるミスをしてしまい。
下品な表現あり、産卵あり。
ただ、銀時に産卵させたかっただけの話。
「明日から暫く逢えない。」
ホテルの一室で土方の買ってくれたプリンを食べている時、そう言われた。
「なに?出張?」
「いや、大捕物するからそれの処理で。江戸には居るけど……1ヵ月ぐらいは無理かなぁ。」
タバコを吸いながら言う土方に興味がないように曖昧な返事をして別れた。
今日、逢ったのも2週間ぶりでその前は少し会話しただけでやれなかったから、重なりあったのは1ヵ月ぶりぐらい。まぁ、俺たちにとってはそれが普通だし、逢えなくても電話で話したりしてたから特に寂しくもなかった。
けど、ホテルでの会話から2ヵ月。逢うことはおろか電話すらなかった。普段は忙しいだろうからと、自分からの連絡は避けてたけど、屯所に行っても居ないと言われ、屯所に電話しても「今、会議中です」とか「見回りに行きました」とか携帯に電話したら出ないし………なんか、避けられてるみたいな……。まさかとは思っても疑惑は膨らんでいき、喧嘩なんてしてないから、別に好きな人ができたのかもまで考えてはすぐにその考えを消した。
悩んでいてもキリがないので、屯所まで来た。
少し様子を見ていて見張りがいなくなった時に、庭に入った。何度と来た土方の部屋。目を閉じていても辿り着けるみたいな。
けど、いつもと違っていた。障子が綺麗に張られた戸には、貼り紙が貼られていた。【立ち入り禁止】と……頭の上に?が並ぶ。土方に何かあった?
戸に手をかけ一気に開けた。振り向いた土方の顔に青い点のような……。
「出てけ!」
付き合いはじめて初めて怒鳴られた。
「それ、どうしたんだよ。」
近づいて土方の顔を覗きこむ。点のように見えたのは、小さな鱗だった。右の首から頬に少し、手の甲にも少し鱗があった。鱗?なんで?理解できないでいると土方がゆっくり口を開いた。
「天人になるんだって………この間の捕物な麻薬の現場だったんだけど、そこで注射されてこのざまだ。笑えるだろ?」
そっと、頬に触れた。ひんやりと冷たい鱗。綺麗だと思ってしまった。
「治るのか?」
「さぁな、探してるけどなかなか。捕まえた奴に吐かせようとしたんだが、死なれてな。いずれ、完全に天人になるのかもな。」
そういう土方は、どこか寂しげで諦めているような感じだった。
「なに、悲劇のヒロイン気取りしてるんだよ。それとも、自分の部下の力なめてんのか?ジミーくんに物探させたら右に出るの居ないんだから。すぐ見つかるって。」
「あぁ、そうだな。」
かすかに微笑むだけで、どこかぎこちなさを感じた。
俺はこの日から、屯所の土方の部屋に泊まることにした。少しでも今の土方を独りには出来ないと思ったから……。鱗は日に日に広がりをみせていった。
「あぁぁぁぁ!!」
ある日、土方の悲鳴で目が覚めた。時刻は朝方の4時。
「土方?」
こちらに背を向け頭を抱えている土方にゆっくり近づく、肩に触れると微かに震えていて顔の鱗が口と右側すべてを覆っていた。右目は、異様に黄色く黒目が縱線になっていて猫のような目になっていた。
「土方?見える?」
「見えるけど、変な見え方。」
俺は、抱き締めてあげることしかできなかった。
その日から、土方は確実に天人に近づいていった。筋肉もつき始め全身が鱗で覆われた。今まで屯所内の庭に行くのでさえ嫌がっていたのに、この頃になると積極的に出始めた。
「……横いい?」
風呂上がり、縁側に座って月を見ている土方に聞いて座る。お風呂に入ってないのに、土方は良い匂いがしてる。土方の肩に頭を置いた瞬間だった。土方の顔が近づいてきたかと思ったら、口に長細い湿ったモノが入れられkissされたと感じた。もう、元の土方の要素はなくてただ俺のことを知っているトカゲの天人でしかなかった。口腔内を一頻り堪能したあと部屋へ運ばれた。
「やるの?」
不安げに見つめると、ただ発情している雄がいて頷くことなく服を脱がされた。今の土方に合う服なんてないぐらい身体の大きな土方はただ自身を大きく膨らませていて舐めろと言わんばかりに顔に押し付けてきた。人間の時は、匂いが嫌でしなかったけどあの特有の鼻をつくような匂いはなくて先端を少し舐めると粘ついた透明な液体が出てそれは異様に甘く感じられた。液体を舐めれば舐めるほどに自分も興奮してケツ穴がひくついてるのがわかる。1段と土方の自身が大きくなり射精されると思ったら口から抜かれた。
「土方?なんで?」
気持ちよくなったわけでは、無いみたいだけどもっと舐めたかったのにと思っていると、ゴツゴツの指でケツ穴を触られ指を入れられた。
「あっ〃〃んっ……」
今までとは違う触り方に興奮して声が我慢できない。腰が勝手に動いてもっと……っとせがんでる。
「銀時……」
名前を呼ばれたと思ったら、一気に通常の人の何倍もありそうな肉棒をネジ込められた。内蔵が押され息をするのが辛い。土方も痛いのか顔を歪めながらも腰を動かし始めた。濡れてはいてもいつもより大きなそれはギチギチと皮膚を裂きながら進む。
「っ〃〃」
手をついて動いてる土方から汗が落ちてくる頃には、痛みもなくなりスムーズに動いていた。
「銀時、悪りぃ。我慢できない。」
抱きかかえられて一番奥まで刺さった瞬間、温かいものを感じて中で出されてるのがわかった。人間よりも粘り気があるのか口にまで独特の匂いが上がってくる。ボコッボコッと腹の中を進んで行くそれに圧迫を感じて土方から離れようとするも土方は離してくれない。
「離して!苦しい!」
厚い胸板を叩いても、びくともしなくて徐々に腹が大きくなる。人間の射精とは違うと思っても土方はやめようとしない。
土方の射精が終わった頃には、腹は妊婦のように膨れていて抵抗する気力もない。肉棒が抜かれて凄かったけど気持ちよかった等と考えていると長細いものを入れられた。
「な、なに?」
「べつに。」
戸惑い頭だけをあげて聞くも笑いごまかされ、その間も細いナニかは奥へと進んで………ある一点の所で動きが止まった。なにか丸いものを撫で回すように動いたかと思うと、水ぽいモノをかけて来た道を帰って行く。細いナニかが抜かれると股が温かくなってオシッコを漏らしたことに気づかされた。
優しく頭を撫でられお腹が大きいまま抱き締められた。異様な経験と疲れから睡魔に襲われまぶたを閉じようとすると、腹がドクッと大きく脈をうった。直後に感じたことのない痛みが来て脂汗が出る。あまりの痛さに声を出せないでいるとさっき閉じたばかりの足を開かされた。
土方が大きくなった腹を思いっきり押す。それ自体は痛くなかったが、大きなウンチが出た感覚に襲われ、顔から火が出るほど恥ずかしくてそれでもウンチは止まってくれなくて、次々とケツ穴から溢れてくる。
「もう、ウンチしたくない。」
とてつもなく恥ずかしくて足を閉じようとしたら、止められた。
「ウンチじゃないから……」
そう言って、見せられたそれは青く綺麗で例えようのない色をした球体のもの。
「なに?」
「卵。」
たまご?ってあの卵?訳がわからずその場で泣き出してしまった。
もう、人間には戻れないと言われているような気がして………。
「大丈夫ですか?坂田さん。」
気がつくと自分家の前まで来ていて、回覧板を持ってきた屁怒絽が不思議そうに顔を覗きこんできた。
「あぁ………ぅん。」
天人の屁怒絽になら、何かわかるかも。直感でそう思った。なぜそう思ったのかはわかんないけど………。
「お茶でも飲む?」
話をしようと、屁怒絽を家の中に招き入れる。
「あのさぁ、人間が急に天人になるってことあるの?」
屁怒絽にお茶を出して遠慮しがちに聞いてみた。
「急にですか?」
やっぱり、心当たりないのかなぁ?
「なんかね、青いトカゲみたいのなんだけど………」
「トカゲですか……」
なんか無理っぽいなぁ。
「治りますよ。それ。」
「マジで!?」
「家に取りに行ってきますから、待っていてください。」
「悪りぃけど、屯所まで来てくれない?」
「わかりました。では、後程……」
屁怒絽と別れて慌てて屯所に戻る。あまりに慌てていて転けそうになりながらも通いなれた道を走った。ジミーくん達も諦めていて捜索部隊も減少した中、こんな身近に解決出来る人が居るなんて………まぁ、人間じゃないけど……。
「土方……土方………」
息があがり上手く話せない。土方の部屋の戸を開けると土方は居なかった。
「土方?」
隊士達に聞いても居場所はわかんなくて……心当たりのある場所を走って回った。いつもの公園や花見のときに一緒に酒を飲んだ場所、デートに行く甘味屋。……土方は、屯所近くの河原に座っていた。
「土方……捜したんだよ。」
「なんで……?もう、嫌なんだろ。こんな身体になったしいずれお前の事も忘れてしまうかもしれないし……」
「それがな、治るんだよ。近所の花屋さんが天人がやってるんだけどな、そいつに話したんだけど治せるんだって屯所に来るように言ってきたんだ。帰ろう?」
「ほんとに治るのか?」
不信がる土方を連れて屯所に帰る。
「坂田さん、これです。」
「へぇ?」
帰ると屁怒絽がすでに来ていて“これです。”と差し出されたそれは青く毒々しい感じの花瓶みたいなのがついてる草だった。
「このウツボカズラの中の水を飲んだら徐々に消えていきますから……」
「これを飲むのか……?」
見た目からして不味そうなそれに土方も抵抗があるみたいで恐る恐るではあるが、ストローでゆっくり飲んだ。
「銀時、居るか?」
「は~い。」
万事屋の玄関を開けると、ケーキの箱を持った人間の土方が立っていた。
「悪かったな。迷惑かけて……」
あれから、半年。毎日ウツボカズラの水を飲んでいた土方は、ゆっくりと鱗が剥がれてきて完全に人間に戻っていった。
「まぁ、よかったよ。戻って……あのまんまだったらさぁ、さすがにクビだろ?真撰組。」
「だろうな。」
久しぶりに食べる。イチゴのショートケーキは、いつもより甘くて美味しかった。