ついに信念のサムライ開始です!
まだ、盲目のサムライは後日編が続いているのでそちらもお楽しみください!まずは戦い後の京での生活です!
自分の長年の決着をつけたアキラ。もう二度と会えなくなった向こうの世界の自分の仲間。縁側に座って空を見上げてそんな彼らを思い浮かべていた。
「「「アキラ!」」」
そこに正室の三人、久遠・美空・光璃がやってきた。
「どうしたんだ、アキラ?」
「いえ、ちょっとね」
「もしかして、向こうの世界の仲間の事を思い浮かべていたの?」
「・・・ええ、もう二度と会えなくなりましたからね」
「会いたい?」
「ええ、会いたいです・・・ごまかしてもばれますからね。でも」
ニコッと笑って、
「今は愛するあなた達と一緒にいたい・・・ずっとね。それで満足です」
本心を伝えた。
「う、く、嬉しいが・・・そんな笑顔で言われると」
「悔しいけど・・・照れちゃうじゃない!」
「アキラ、光璃達も嬉しい」
三人共真っ赤になって俯いた。
「ふふ、妻を褒めるのも夫の務めですよ・・・それで、今日はどうしたのです?」
「そ、その前に、落ち着かせてくれ」
「か、顔が、にやけちゃう」
「美空が?気持ち悪い」
「人のこと言えない癖によく言えるわね!その喧嘩買った!」
「と、とりあえず、話は一葉の部屋でするから先に行ってくれないか?」
「ええ、分かりました」
久遠達にそう言われて、先に歩いた。
「さて、思いにふけるのもここまでにして行きますか」
顔を叩いて、盲目だったその目を開いて、一葉の部屋に向かって歩いた。
今の彼には愛する妻達がたくさんいる。背中を支えてくれる妻達がたくさんいる。そして、ずっといてくれる妻達がたくさんいる。それで十分なのだから。
数日後、アキラはある場所に立っていた。
「少しずつ家が建ってきましたね」
そこは本能寺があったところであり、アキラと狂が周りの家も含めてぶっ壊して更地になったところだ。今は、もう本能寺を建て替えないで、その分の広さを使って新しい家を作っている。因みにこれらは全部鬼が壊したことになっている。何より、灯台下暗しで間近で鬼が隠れている家もあった可能性があるため、戦いの場所だったここの周りを一気に壊したのはかえってよかったらしい。また、避難していた洛中の民達も鬼を追い払ってくれた代償と見てくれていたので、それで話は済んだ。
しかし、壊れた場所はここだけではない。二条館の内部や壬月と時人の壊した正門に禁裏内部もそれなりに破壊されているので今は壬月・秋子・心が修復担当となって指揮をしている。
あの戦いから一月ほどが経過して、民達も最初は不安でいっぱいだったが、今は少しずつ笑顔が戻って来ている。実はそれをしているのがアキラなのだ。
「ひゃっほ~~!!」
「楽しいな~~!」
「面白~~い!」
子供・大人関係なしであるものに夢中なのだ。何に夢中なのかというと、
「どうです?楽しいでしょう?」
「「「うん!」」」
「この一気に上から下に滑るのが爽快です!」
「うんうん!私達も夢中になるよ!」
「この氷の家も楽しい!」
氷で作った滑り台やちょっとした氷の迷路で楽しんでいるのだ。家を建てると言っても当然時間がかかるし、いきなり更地も全部使うわけではない。そこで、空いている場所を使ってそのような遊戯物をアキラは作ったのだ。氷はアキラの意思ですぐに壊せるし、滑る時に冷たさを少し我慢すればいい。しかも、一日ごとに滑り台の高さも変え、迷路の中身も変えている。これなら民達は毎日来て楽しみたい。親子連れやエーリカが身寄りのない子供達を連れて楽しんでいる姿も見える。
『まあ、こうなった原因でもありますしね・・・』
こうなった一番の原因なので、向こうの世界で小さい氷の滑り台を作ってゆやの子供達が楽しんだのを思い出してやってみようと思い始めたが、今ではとても好評で朝から楽しみで待つ子供すらいるくらいだ。こうした楽しいものに夢中になればなるほど、不安というのは徐々に消えていくものだ。今では大分笑顔を出す人が増えているので、かなり効果はあるという事だ。
「お頭~~!」
「やっぱりここにいましたか!」
そこにひよところがやってきた。
「どうしました?」
「真琴様とお市様がどうやら北近江に帰るそうです!」
「後、三河に戻っていた葵様が近いうちに京に来るそうです!」
「そうですか、地元がどうなっているかも確認する必要がありますからね・・・そうなると美空と光璃は大丈夫なのでしょうか?」
「そうですね。甲斐には先に戻った夕霧様と薫様が、越後には宇佐美様がいるので問題ないと思いますが」
「でも、当主がいない隙が今ですからね。お二人も近日中にお戻りになるかと」
「そう考えると、鞠は大丈夫でしょうかね?」
「「・・・大丈夫ですよ!」」
鞠はアキラ隊だったが、今川の当主に戻り駿府の主に戻った。今、国が一番傾いているのは彼女の国といってもいい。何とかここの京同様と頑張って建て直そうとしているようだが、彼女の国は一からのスタートだ。相当の困難が待ち受けているはずだが、ひよところは一瞬だけ間が開いたが笑顔で大丈夫といった。
『そうですね。あの子なら・・・あれほどの大きな器を持つ鞠なら』
アキラもまた二人に習って笑顔で頷いた。
「・・・それにしても、お頭が目を開けているのってまだ違和感がありますね」
「そうだね・・・お頭、裸見えてないですよね」
「大丈夫です。ちゃんと服を着た状態ですよ」
「「・・・でも、それはそれでちょっと残念な気が」」
超視野化の事を言っている二人に笑顔で返答する。だけど、愛するアキラになら見られてもいいと思っているので、ちょっと複雑な二人だ。
「ひよところもやっていきますか?何だかんだで、忙しかったでしょう?息抜きもしてはどうです?」
氷の滑り台を指して誘った。お互い顔を見ると、
「「はい!やらせてもらいます!」」
元気良く頷いて滑り台で楽しそうに滑った・・・しかし、当然一回で済むはずがなく、何回もやってしまい報告が遅れて壬月に雷をくらったのは仕方のないことだった。
ここはとある道中。
「・・・姫野、ここはどの辺り?」
「もうすぐで大津って街に着くところです」
「・・・山間の宿でしばらく休息をとりましょう」
「え?街の中じゃないんですか?」
「・・・姫野は少し状況を理解するべき」
「えええ!姫野、ちゃんとわかってますよ!」
「はあ~。やれやれ」
「もう~、暁月様。そんな溜息吐かないでください!」
「とりあえず、兵や草にそれを伝えて来て」
「ううう、分かりました~」
「(さて、どうやってあの人を連れてくるか・・・連合の頭である織田・長尾・武田の夫であり、連合一の実力者であるアキラという男。貢ぎ物程度で連れてこられないと思うし・・・果報は寝て待て。しばらく様子を見ましょう)」
どうやら、騒動がやってきそうだ。
最後にあの二人が出ました。そろそろ、原作のあの話が始まります!
次は原作通りであの人と・・・お楽しみに!