※この作品はR-18です。

戦国恋姫 信念のサムライ   作:一日三食MEN

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 昼寝が熟睡に、三MENです!

 今回は十六夜達への指導です!


十三振り目 過ちは誰でもする

 小田原城では城の破損状況の確認と兵達のケガの手当てが進んでいた。

 「皆!十六夜達は必ず氏康を連れて帰る!だから、帰ってきても安心できるようにするんだ!」

 「「「「「っは!かしこまりました!サイ様!」」」」」

 北条勢がアキラ達と出る中、城を守る兵達と共にサイも残っていた。他の武将達と共に城の修繕箇所の確認や、城門前の戦いで傷ついた北条・アキラ隊の兵とこの小田原城を守るために残ることにしたのだ。それを統括できるのが抜けた十六夜の他にはサイしかいなかったため、彼女は一緒に出陣できなかった。

 また、北条の兵・将達は知らないがかつては兵を率いていた巴御前でもあったので、こうした指揮をする立場になるのは慣れている。だから、問題はなかった。

 「よし!各自解散!仕事に取り掛かれ!」

 「「「「「いえっさ~~~!!」」」」」

 兵達がバラバラになっていく、歳世に一部の兵が話しかけた。

 「あの、サイ様」

 「どうした?」

 「本当に、氏康様は人間に戻るのですか?」

 「ああ、戻るさ。同盟の頭のアキラがいるのだから」

 「・・・差し出がましいことを承知で聞きますが、あの男はそこまで信用できるのですか?」

 「我々もあの男の強さは噂で聞いたことがあります」

 「でも、正直信じられなくて。鬼を一人で五百匹倒したり、火の鳥や竜巻を出したりなんて」

 兵達の半信半疑は仕方のないことだ。噂というのは、人から人に移るときは大体は誇張されてしまうものだ。その為兵達もそうなっているのでは?と思っている。実際に自分の目で見ない限り、信じることはできない。そんな彼らの気持ちも分からなくない歳世は一言だけ言った。

 

 「アキラは、己の信念を絶対に曲げない。だから、信用できるんだ」

 

 その時に見せた笑顔に兵達は見惚れたと、同時に不思議と信じられる気持ちになれた。

 

 

 湖衣の解毒が終わり、次の日。

 「出陣だ!」

 朧の掛け声とともに、玉縄城へ向けて出陣する。彼女の様子も普段と変わらなかった。ただ、アキラをちょっとでも見ると焦ったり馬から落ちそうになったりする。恥ずかしがり屋の彼女らしいおっちょこちょいだ。

 「さて、出陣したはいいですが・・・昨日は湖衣の件で言えませんでしたが、かなり兵がいますね」

 「そうだね。北条は兵の数が武器だ」

 「一二三の言う通りじゃ。あの数の多さは関東攻め入りの時は面倒じゃったからの」

 「ほんと、数日で一万は軽く集まるっすからね」

 「言っては何ですが、そこまで精強ではない。のが唯一の救いでした」

 北条の集まった兵の多さに呟くアキラに頭脳組+柘榴は頷く。

 「集まった兵の数が一万三千。そして、報告によれば玉縄城にいる鬼は約二千とのことですが」

 「それも既に古い情報と見るべきじゃ」

 「となると、千は増えている。と考えるべきですね」

 「三千ですか・・・嫌なことを思い出させる数字ですね」

 鬼が三千、これは金ヶ崎の時と同じ数だ。思わず空を見上げるアキラ。

 

 『お頭、これからも生きてください』

 

 いまだあの場所で眠るあの兵達の思いを思い出す。あの時とは状況が違うし戦う場所も違う。だからこそ、不安はないが、その兵達の事で辛い思いは残っている。

 「アキラ様!大丈夫です!」

 顔に出ていたのか、綾那が背中を叩いた。

 「綾那達も、アキラ隊も、あの頃と違うです!」

 「そうですよ。私達を信じられませんか?」

 「ご主人様、もう同じ失敗は致しません!」

 「苦しいなら、閨で抱いた時に全部私にぶつけていいから」

 綾那の言葉に歌夜と小波も続いた。少し険しい顔をしたことで、金ヶ崎の退き口の撤退したあの失敗の事を思い出したと察したようだ。各務も続いたが、何気に閨に誘う言葉だったので皆からずるい的な目で見られた。

 「そうじゃぞ。主様、余らは二度も失敗はせん!何より、そんな奴らは全員ぶっ殺して残虐して跡形もなくしてやればいいだけの事じゃ!」

 「公方様の言う通りですぞ・・・時に聞きますが、その物騒な言い方は誰から?」

 「森の連中からじゃ!いや~、あやつらの言葉は実に心地いいのじゃ!」

 「何と!は~~、お願いですから、天下の将軍がそんな言葉遣いしないで上品にお願いします」

 「全く、口うるさいの~」

 だが、あの失敗の事を思い出したのは間違ってはいない。あの退き口で自分を生かすために必死になった兵達を残してしまったのだから・・・でも、いつも通りの話から外れた主従漫才に少し気持ちも晴れたアキラ。

 「アキラ様、私はあの時にくれたアキラ様の想いで変われました。そして、それは・・・」

 「場所は違えど、我々も一緒さ」

 「そうっす!さあ、行こうっす!」

 それに、悪いことばかりでもなかった。エーリカという妻を手に入れるきっかけにもなったのだから、一二三と柘榴の笑顔と湖衣と沙綾の頷きに吹っ切れた顔になった。

 

 『そうですね。私に着いたこの傷の様に、この肩には眠る皆の想いがある。背負い続けると決めた以上、険しい顔をしていては彼らに申し訳が立たない!』

 

 頬を叩き気合を入れて、

 「行きましょう!玉縄城へ!」

 「「「「「おう!」」」」」

 アキラ隊、気合の入った隊長の一言で出陣した。

 

 

 そして、その日は夕方になりかけたので夜の移動を避けて野営を設置して軍議を開いた。

 「移動は穏やかにできましたね」

 「そう、でしたね」

 アキラの言葉に十六夜が答える。この言葉に全員が頷くも、微妙は顔をしていた。この場にいる全員が移動中に鬼が襲ってくると思い、気を張りながら移動していたのに一匹も来なかったのだ。

 「この近辺・・・いえ、相模にいる大体の鬼を玉縄城に入れている。という事でしょうか?」

 「それ以外考えられませんね」

 エーリカの言葉にアキラは頷く。

 「だけど、油断はできないのう。鬼は昼より夜の方が動きやすい。夜襲は来ると見るべきじゃ」

 「沙綾殿の言う通りです。これから夜になりますが、かがり火と寝ずの兵を多くするべきです」

 「一応、兵は千人にする予定ですが・・・」

 「あと五百追加できないかい?夜の野戦で怖いのは少数でも本陣に忍び込まれたら簡単に瓦解される、その怖さは北条も分かっているだろう?」

 「ましてや、鬼は人以上の力を持っていますし、動く速さも小田原城の城門の戦いの事は聞いていると思います。大げさに聞こえるかもしれませんが、妥当だと私も思います」

 頭脳陣とエーリカの言葉に朧は頷いて、兵に指示を出した。

 「皆さんがいてくれて助かります。どうしても、私だと鬼を人と同じように見て軍議をしがちなので」

 「しかも、向こうには氏康がいますからね。並大抵の策は通用しない」

 「本能のまま戦うだけの鬼であれば、人数の多い北条ならそれで通用したでしょうが」

 「完全に知識を持ち合わせた鬼だからね。本当に厄介だよ」

 朧は今までの戦い方では通用しないことを改めて痛感してアキラ達に感謝した。

 

 「犠牲者が・・・兵が、死んでしまうのですね」

 

 そんな話し合いをしている中、十六夜が辛そうな顔でつぶやいた。これから起こるその現実に苦しそうにしているのが分かる。だが、受け止めな

 「姉ちゃん、兵達も分かってくれるって!」

 「はい。私達の、北条の為に死ぬことは、兵達も本望です」

 ・・・ければならないところに、元気づけるつもりで三日月と暁月がそう言った。それを聞いた十六夜は、二人の言ったことに頷いてしまった。

 「!!」

 「(ぽん)」

 思わず朧が口を開けようとしたが、彼女の肩をアキラが叩いた。そして、彼女に頷くとアキラが口を開いた。

 

 「三人とも・・・小田原城に帰りなさい」

 

 厳しい顔と声でそう言った。

 「「「え?」」」

 「いいですか?この戦場に立つことが許されるのは・・・あなた達のようなおめでたい考えをする人達ではないのです」

 「「「え!な、何を!」」」

 「兵達も分かる?北条のために死ぬのが本望?ふざけないでください、死ぬのは誰でも嫌です」

 アキラの言葉に驚く三人。ここで少しの間を置いて、

 

 「これからの鬼の戦い、兵達が死ぬのは確実です。そして、死なせる原因を作ったのは・・・十六夜ちゃん。あなたです」

 

 現実をわからせる言葉を言った。三人とも、何もいう事が出来ずにただただ聞いている。

 「確かに戦いには名誉や出世などいろいろ理由を持って戦う。しかし、死んでしまっては意味など持たない。死んでしまえばそこまでです」

 「だからこそ、死んでしまったらその死を受け入れ、指揮する立場なら死なせてしまったその業を背負わなければならない」

 「その彼らの死を、勝手に本望とか分かってくれるなどで気持ちをごまかすことは絶対にやってはいけない」

 あふれ出す感情を抑えながら

 

 「何より、兵達一人一人の信念を見ないようにすることは彼らへの冒涜に値します。次期当主という立場になっているのなら、決して彼らの死を無視してはならない・・・あなた達は、そして我らはその彼らの死を、背負い、無視せず、乗り越えていかないといけないのです」

 

 最後に一言言って、

 「・・・すいません。感情が高ぶりそうなので、後は頼みます」

 「ああ、任せとけ。よく抑えたな」

 「うん、愛する夫の頼みだ。引き受けよう」

 「お任せください」

 アキラは一二三達に託してその場を去った。

 

 

 水辺に行き、深呼吸を数回して落ち着きを取り戻したアキラ。

 「ふう~~、落ち着きました。あの子達はまだ幼い、戦場も知らない・・・それが分かっているのに、思わず感情が出てしまいました」

 そう言いながら思い出すのは、アキラ隊の散っていった兵達。彼らの信念を持った死を、まるで信念を持たないような発言をした彼女達。だからこそアキラはあれだけ言ったのだ。

 「手を出さなかっただけよかったです。全く、自分自身が抑えきれないなんてまだまだです」

 軽く水で顔を洗って、気持ちをすっきりさせた・・・そこに、

 「あ、あの!」

 「兄ちゃん・・・あのさ」

 「すいません。いいでしょうか?」

 十六夜・三日月・暁月の三人がやってきた。

 「ああ、先ほどはすいませんでした」

 「い、いえ!私達が不用意に言ってしまったせいで」

 「それに!兄ちゃんのおかげで、間違いに気づけたんだ!」

 「朧姉様からしっかり訓示を聞きました。兵や民がいるからこそ北条が成り立つ。彼らが認めてくれるから北条が存在する。彼らが支えてくれているからこそ、私達が存在できる。それをしっかり覚えていないといけない」

 「そうです。国は当主がいるからあるのではない。民がいるからあるのです」

 「「「はい・・・」」」

 改めて、朧に言われたことをアキラに言われて

 

 「「「本当に、すいませんでした!」」」

 

 三人とも頭を下げた。

 「ふふ、朧からの説教が効いたようですね」

 「母様が目安箱を置いていた本当の理由も少しわかった気がします」

 「北条のためじゃない。その北条を支える民だったんだな!」

 「国を支える民の負担を少しでもなくしたいと思っていたからこそ、だったのですね」

 「私も体を束ねる立場、越前ではとても苦しい選択を突きつけられました・・・でも、生きてほしい。その意思をいまだに越前で眠る彼らにその信念を見せられました。彼らのその信念は今も私のこの肩に乗っています」

 三人の話で、真に理解したことに満足したアキラは越前の苦い体験を話した。その話を真剣に聞く彼女達。

 

 「だから・・・これから先の戦いで死ぬ兵達の思いを、決して無視しないでくださいね」

 

 暁月・三日月の肩に手を置き、十六夜の顔を正面で見た。

 「「「はい!」」」

 真剣かつその言葉を真摯に受けとめた顔で返事をした。これなら大丈夫だろうと思い、一緒に陣に戻ろうと言おうとした時だった。

 「あ、あの!アキラ様、弟子にしてもらえませんか!」

 十六夜がいきなりそんなことを言いだした。

 「・・・は?」

 「これも三人で決めたんだぜ!」

 「アキラ様はとても心がお強いです。私達はぜひその強さをご教授したいのです」

 キョトンとしたアキラに三日月と暁月も続いた。

 「別に、私はただずっと努力しただけですよ」

 「努力・・・ですか?」

 「そう、あなた達が氏康に追いつきたい。そう思っているように私も目標にしていた漢がいまして、彼に絶対に追いつきたい一心でずっと必死に追い続けるために努力をしました」

 「・・・あの、それってもしかして」

 暁月が前に聞いた話の漢では?と言おうとしたが、口を指で押さえられた。

 「ですから、私から言えることは・・・周りに負けずに努力し続けなさい。それだけです」

 「「「はい!」」」

 「あ、そうでした・・・一つ言いたいことが」

 「「「??」」」

 元気よく返事をした後に、アキラは断りを入れた。

 「私は師事できる人間ではありません。そういうのは絶対に向かない人間ですので」

 「「「え!」」」

 「弟子は無理ですが、仲間にはなれます。それで妥協してもらえませんか?」

 「仲間ですか?ほ、本当にいいんですか!」

 「全然かまわないぜ!兄ちゃんの仲間、とってもいいじゃん!」

 「はい、異論ありません」

 弟子ではなく、仲間という言葉に嬉しさを表現する三人。

 「ははは、ではこれから先お願いしますね。十六夜、三日月、暁月ちゃん」

 「「はい!」」

 「ちょ!何で私だけちゃん付け「あと、皆さんも私を様付けはしないでください。呼びたいようにどうぞ」は、話を聞いてください!」

 「では、先に行ってますね「無視しないでください!あき・・・ら?」」

 ちゃん付けを暁月以外やめて呼ぶと、案の定彼女が文句を言ったがそれを聞き流して去っていった。一瞬ためらったが暁月は早速呼び捨てにしたが、 

 

 『『『あ・・・母様?』』』

 

 アキラの背中を見て、三人とも氏康の背中と勘違いした。アキラは、そのまま陣に戻っていった。残った三人はペースが遅いながらも歩き出した。

 「い、今、アキラ様の背中が・・・母様の背中に、み、見えた」

 「え!姉ちゃんもなの?変だよな~、男と女じゃ全然違うのに、どうして間違えちゃったんだろう?」

 「・・・十六夜姉様、三日月姉様。私も、先触れであの人の背中を見た時同じように、そして今もまた母様の背中に見えました」

 二人の姉が困惑しているので、暁月がかつての経験を話した。

 「母様は相模の国の為に、民の為に、ずっと投手として頑張ってきました。そして、アキラ様も・・・追いかけたい漢の人にずっと必死にひたすらに頑張り続けたのだと思います。そう、お二人とも妥協することなく、苦しいことや逃げたいことにもぶつかったはずです。でも・・・それを乗り越えてきました。それこそ、今回の様な自分のせいで別の人が死ぬと言う現実にも」

 「・・・そっか。アキラ様も、私のようなこと体験したんだ」

 「あの兄ちゃんも、大変だったんだな」

 妹の言葉に姉二人もさっきの後悔を思い出す。

 「だからこそ、これから先の兵達の死を絶対に見届けろ。と言ったのだと思います。何故なら、いつかはわかりませんが十六夜姉様は母様の後継ぎとして、私達はそんな姉様を支える妹として生きていきます。アキラ様はそれを理解していたからこそ、教えてくれたのでしょう。この体験がのちの私達の為になると思って・・・」

 「うん!お姉ちゃん、頑張る!お姉ちゃん、朧姉様やアキラ様に教えられて決めたよ!北条の嫡子にふさわしい心を持って、そして北条を支えてくれている民達を幸せにしたい!佐竹や北関東の人達のようにまだ敵の人達もいるけど、そういう人達やその国の民の人達も幸せにできるようにしたい!」

 「おおお!姉ちゃんすっごいこと言った~~!三日月も姉ちゃんを支えられるように頑張るぞ~~!」

 「もちろん、私も出す。十六夜姉様」

 暁月は二人の頑張る顔とその言葉が聞けて嬉しそうだ。姉妹三人、気合の込めた顔で陣に戻っていった。

 

 

 次の日に目を覚ましたアキラ。朝の光を浴びている。

 「これは・・・予想外でしたね」

 困惑しながらその朝日を見ていた。その理由は、警戒していた夜襲が来なかったからだ。

 「さて、一から考え直さないといけませんね」

 まずは彼女らの報告を聞くために小波・各務・姫野を呼んだ。

 




 幼いは、時には心にずきっとくる一言を出します。しかも、本人達は自覚がない。初めての事ではそれを尚更に言ってしまいます。私や皆さんも経験あるはずです。

 次回も本章の続きです。でも、何かエロがないと気合が入らないから、何とかエロを入れてみようかな?
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