※この作品はR-18です。

戦国恋姫 信念のサムライ   作:一日三食MEN

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 この話もそろそろ大詰めですね。原作は北条編の後はどんな家の話になるのか?それも早く出てほしいと思いつつ、期待している三MENです!

 では、今回はついに登場です!


十七振り目 奇襲の効果

 敵側の鬼を操っている北条氏康は北条勢の方を不思議そうに見ていた。

 「あら?あれって北条(うち)の旗じゃないわね・・・努力に友情と言えば、へ~~アキラ隊を前に出すんだ~。しかも、他にも甲斐・越後・三河の名のある武将達の旗まであるじゃない~。うふふ、十六夜も思い切ったわね~、随分と成長したものだわ」

 十六夜の出した結論を見て嬉しそうにしていた。

 「これなら、あれも問題なさそうね・・・ほら、好きに暴れなさい。もう何もしないから」

 鬼の面の奥で嬉しそうに微笑んだ。それを邪魔した鬼達に指揮・・・いや、もはや指揮とすらいえない言葉を出した。彼女の「あれ」とは一体・・・。

 

 

 そして、武蔵の草原にて

 「やあ~やあ~、綾那はアキラ隊一番槍の本多綾那忠勝であるぞ!因みに奥さんの一番槍は久遠様です!」

 「そして、越後の七手組で柿崎柘榴がお前達の相手をするっす!因みに越後(うち)の大将はアキラさんにデレデレっす!」

 アキラ隊+北条勢VS五千の鬼と北条氏康との戦いが始まった。口上を高い声で鬼達に向かって放つ二人の掛け声とともに、鬼に向かって駆け出す綾那、柘榴・・・何かいらない事も口上していたことに兵達は呆れていた。

 だが、いざ戦いが始まるとそれも気にならなくなるくらいの

 

 「公方様がいないうちに、思いっきり殺って殺って殺ってまくるですううう!」

 「いっつもいいとこ持っていかれるっすからね~、というわけでいくっすよ!柿崎家お家流~!昇竜!槍天撃!」

 

 綾那の軽く何十体もの鬼を殺す姿と、柘榴の百単位で滅していくお家流で鬼達を撃滅していく姿に隊の皆は気合を入れ直す。

 「よし!アキラ隊も二人に負けるな!」

 「さあ、行くのじゃあああ!」

 一二三と沙綾の指揮で二人の後を追うアキラ隊。それを見た北条勢も気合が入ったのか、彼らも負けじと突入していく。

 「ふふ、随分と派手にやってますね」

 「はい。今まで公方様にいいとことられがちでしたから」

 「いないうちにどんどん倒そうってことでしょうね」

 「はあ~~、本当に大丈夫なのかな~」

 前方で始まった攻撃の音を聞いて、隊の後方にいるアキラは楽しそうにつぶやき、それに返答する護衛として残っている歌夜・エーリカと今だ不安な顔をする湖衣。そんな彼女の頭を撫でる。

 「湖衣、いいですか。大丈夫かと思うのではないのです。大丈夫にするのです(なでなで)」

 「(かああああ)は、はい!わ、わ、わかりましたから頭を撫でないでください!」

 「そう言いながらも拒絶しない当たり、続けてほしいみたいですね」

 「湖衣さん、この際だから甘えてもいいのでは?」

 「ふ、二人とも~~///!」

 真っ赤になる湖衣の言葉に突っ込む二人。だが、少しだけ羨ましそうにも見ていた事には誰も気づかなかった。戦いの最中だが、気楽な会話にリラックスはできたようだ。この三人は特に問題ないが、

 「さて、各務、小波」

 「「お傍に(何?)」」

 「・・・今回だけはいがみ合わない様に、氏康を捕らえる上でまとまってくれなければ上手くいきません」

 「「・・・は(うん)」」

 「ちょっと!嫌そうなその返事は何よ!ふっふ~~ん!見てなさい!あんたらなんかよりたくさん働いて、アキラに褒められるんだから!」

 「「(むか)やってみろ」」

 「「「(バチバチバチバチ)」」」

 この三人が中々仲良くならない。歌夜達はやれやれと思っているが、

 『まあ、これがちょうどいいでしょう』

 アキラはああ言いながらも、これでいいと思っている。何しろ、

 

 『何で狂さんに歯向かっていたあんさんがここにいるんや!』

 『いつも自信満々の姿をするのが、あんさんやないか?』

 『あんさんはワイにとって最高の親友や!』

 

 経験者だからだ。三人のギャーギャーいう姿を見てこっそり笑った。

 

 その頃北条の本陣では、

 「す、すごい・・・これがアキラ隊の皆さんの強さ」

 アキラにこの戦に勝利したら同盟に入る約束・・・いや利益を出した十六夜は綾那・柘榴達の戦っている音を聞いて驚いていた。だが、それは

 「これが、本来のアキラ隊の強さ。越後・御館の時は鉄砲が主だったが」

 「でも綾那と柘榴さ、アキラ兄ちゃんの方がもっとすごいって言ってたぞ!」

 「私も聞きました・・・京での決戦では竜巻を出したとか」

 他三人も一緒だった。アキラ隊を先陣にすることを反対していた朧だが、暁月の説得で何とか十六夜の宣言を受け入れることにしたため、今は彼女の成長を全面的に喜んでいる。その暁月の説得で朧は気づいた・・・自分達北条はアキラ隊に頼り過ぎていたことに。戦いの戦術は常にアキラ隊に聞いて「はい!」と言って提案してきた案を実行。いくら戦慣れしてない十六夜達とはいえ、さすがにこのままではいけないことだ。だからこそ、次期当主の十六夜は必死に考えてあの結論を出したのだ。

 そして、この結論がアキラ隊本来の強さを見ることに・・・自分達の中の世界が小さかったを思い知った。

 「いつまでも、相模の中に閉じこもるわけにはいかない。という事ですね」

 「そうだな。名月も相模を出て、越後で成長した・・・十六夜の言う通りだ」

 「いや~~!これならいけるんじゃないのか!」

 「・・・そうだといいんですが」

 綾那達の猛攻撃に期待を持つ十六夜と三日月だが、

 『姉様がただ見ているわけがない』

 『きっと、近い内に動きを見せるはずです』

 朧と暁月は不安を胸に持っていた。

 

 

 戦いは順調だった。北条勢は元々鬼との戦いに不慣れでもそれを補える兵数が鬼の倍いるし、アキラ隊や綾那達猛将の戦いに励まされ負けられない気持ちを持ち、犠牲は少しずつ出てしまうが徐々に策の一環である川への押し込みは順調に進んでいる。綾那も柘榴もいつもは武将としての振る舞いをしているが、今はアキラ隊の一員としているのでその肩書を下ろせて楽しそうに鬼を殺している。

 ただ、見慣れているアキラ達はともかく

 「ねえ、アキラ。あの二人も鬼じゃないの?とんでもなさすぎるんだけど」

 初めて見る姫野はドン引きしている。

 「ははは!それならあの二人よりもっとふさわしい人物がいるよね!」

 「・・・ああ、なるほど。確かに言えてますね」

 「う~ん、反論ができません」

 一二三・歌夜・湖衣の三人は姫野の言葉にある一人の露出の多い槍使いが頭に浮かんだ。思いっきり大笑いしてむしろそう言われても嬉しそうにするあの森家前棟梁を。この言葉には沙綾やエーリカはもちろん、小波と彼女の部下の各務も・・・アキラもその通り!と頷いた。

 そんな笑顔も浮かべる雑談をしながらも、アキラ隊と綾那・柘榴の攻撃・突撃力で徐々に押していくが、

 「さて・・・そろそろ仕込みがきそうですね」

 「「「仕込み?」」」

 ふいに出たアキラの言葉に歌夜達はキョトンとした。

 「美空と光璃が皮肉を込めて褒める氏康がこのままでいると思いますか?」

 「あ・・・確かに」

 「じゃな。何しろわしらで不利な状況のはずじゃ。ここらで一手投じるじゃろうな」

 「一体、どんな策を使うのでしょうか?」

 「前線の私達にはおそらくどんな策も効かないでしょう。鬼との戦いに慣れていることはもちろん、綾那さんや柘榴さんはその策すらぶち壊す勢いを持っています」

 「ええ。そして、それは私達が前線に出た時に氏康も気づいているはず・・・ということは」

 ここまで話し合い、すぐに視線は

 

 「「「「北条本陣!」」」」

 

 そちらに向いた。

 

 ・・・そして、四人の懸念は当たってしまった。北条の本陣後ろに、三百の鬼の軍が襲い掛かってくると言う情報が十六夜達に入った。

 「アキラさん達がいない時を狙うなんて!」

 「しかも、前回の同じ奇襲を使うなんて!」

 「ど、どどどっど、どうするんだようおおお!」

 まさか、同じ手段を二度も使うとは思わなかったのか、戦での心得を三人に教授していた朧も動揺していた。三日月の大慌ては皆の心の表れともいえるくらいに空気が混乱に入ろうとしたときに、

 

 「十六夜姉様。私が・・・三崎衆が止めに入ります」

 

 暁月が進言した。

 「え!あ、暁月ちゃんそれ「頼めますか?」お、朧姉様!」

 「はい。何が何でも止めてみせます!」

 「ど、どうして止めないんだよ!朧姉ちゃん!」

 彼女の言葉に動揺する十六夜と三日月だが、朧は暁月に任せた。

 「十六夜、あなたはさっき氏康を隠居させて自分が北条家当主になると言った。当主になると言うのは、こういう時の決断も必要です。時には心を押し殺して、非情の立場になり、命令を出す立場でもあるのです!あなたはさっき兵達やアキラ様達にやった・・・そして、それは血のつながった姉妹にもやると言う事なのです!」

 「そうです姉様。それに私は必ずここに戻ってきます。当主となる十六夜姉様の姿を見るためにも!それを信じて・・・私に言ってください」

 朧の喝と、暁月の申し出に苦渋の想いを顔に出して・・・

 

 「・・・お願い暁月ちゃん、三崎衆の皆と止めてきてください!」

 

 この言葉を出した。三日月は驚いて十六夜を見るが、彼女の辛そうな顔に何も言えなくなった。

 「はい!わかりました。必ず止めて見せます・・・そして」

 暁月は笑顔で頷き、

 「必ず姉様達のところに戻ります!」

 それだけを言って、彼女は戦場に向かった。

 

 

 同じ頃の、とある名コンビ

 「やれやれ、遅れてしまった。おかげで戦いに出そびれた」

 「全く、あなたが名竹を探すのに時間がかかったからじゃないですか」

 「お主だって、夢中になっておったではないか。同罪じゃ」

 「某はそれとなく止めるよう言っておりましたのに」

 「手を止めなかった分際でよく言うわ・・・さて、早いところ合流しないと怒られてしまう」

 「むしろそれが目的では?最近はお仕置きされることに悦んでいるように見えるのですが?」

 「・・・人のこと言えるのか?」

 「・・・・・・」

 「・・・・・・」

 「「・・・・・・てへ♪」」

 誰もいないのに可愛いこぶる二人。やはり、名コンビである。

 

 

 小波の句伝無量で北条本陣奇襲を受けたアキラ達。ただ、そこには一二三と沙綾の姿はなかった。隊の前方と後方のそれぞれの指揮をするためだ。

 焦る気持ちを出す姫野は引き返したい気持ちを言葉に出したが、

 「ダメです。私達はあくまで北条氏康を捕まえることを優先します」

 「な!ちょ!」

 「姫野さん。アキラ様の言う通りです。気持ちはわかりますが、十六夜さんにそれをすると伝えた以上私達はそっちを優先します」

 「彼女達もその覚悟を持ってこの場に立っています。ですから、私達は私達のやるべきことをするのです」

 「仕えている彼女達を助けたい気持ちも分かります。私もかつては同じ立場でしたから・・・ですが、本陣は彼女達が耐える・抑えられる。そう信じて私達のやるべき事をしないといけません」

 「・・・・・・わかったし」

 アキラの決断にエーリカと湖衣の説得に辛い気持ちを持って頷いた。

 「よし!私も少し戦い「まだです!」・・・まだですか?」

 「せめて、氏康を捕まえるまでは我慢してください!」

 「アキラ様の技で氏康ごと倒す可能性があるからです!」

 「捕まえたら好きにしていいですから!」

 「その言葉、偽りないですね!」

 しかし、アキラも地味に戦えないことに不満を持っていた。ただ、それは仕方のないことだ。アキラも普通に戦えるが、いざとなって使う氷の技や無明神風流殺人剣は軽く百単位の鬼を殺せる。戦況をひっくり返すにはとても有効だが、アキラは見かけによらず綾那達のように戦いに夢中になり周りを見ない部分も少しある。だから、もしテンションが高くなっていき朱雀などの奥義を使ってしまったら、歌夜の言った通り氏康も倒してしまうのでは?という考えが頭脳勢にはあるため、戦わせるのは氏康捕獲後にしたいのだ。

 それを言われて目を輝かせたアキラを見た彼女達は

 『『『・・・桐琴さんみたいです』』』

 とこっそり思った。

 

 戦いを続ける中で、鬼の戦いには疑問もあった。北条本陣の奇襲に数を割いたからとはいえ、戦い方が消極的過ぎるのだ。そのおかげで策の入間川には順調に押している。でも、鬼の方は奇襲をして態勢もたて直したのに逆にそれが仇となり先陣の方は押される一方だと言う。湖衣・エーリカ・歌夜はこれが氏康の戦い方なのか?と疑問にすら思っていた。

 「まあ、全ては彼女のみぞ知る。と言ったところでしょう」

 アキラはその理由には気づいているが確証がないため、あえてそれだけ言って戦いに集中させた。 

 

 

 北条本陣奇襲の現場で必死に防衛している暁月と三崎衆。しかし、鬼との戦いが不慣れでしかも人数も鬼の方が勝っている。必死に戦っているがどんどん追い詰められていく。

 「ま、負けるわけにはいきません!十六夜姉様が・・・当主となるその姿を見るためにも!」

 「「「「「ちっこい暁月様のためなら、例え火の中鬼の中!」」」」」

 「三崎衆!頑張ってください!」

 「「「「「おおおおおおお!」」」」」

 暁月の必死の応援と掛け声に気合の入る幼女隙の三崎衆だが、犠牲が増えていく一方・・・彼女もここまでと思ってしまい、心の中で十六夜達に謝罪しようとした時だった。

 

 「ひゃああああっはあああああああ!」

 

 大きな声と共に巨大な馬に乗る光り輝く槍を持った女性が乱入して、鬼をどんどん斬る刺す惨殺虐殺etcをしていく。いきなりの乱入者に鬼も兵も唖然として彼女を見て、暁月もあれだけ辛い立場だったのに彼女の登場でキョトンとしてしまう。

 そんな掛け声で鬼の全殺しができる人間はこの世界で一人しかいない。

 

 「おらあああ!かかってこいやあああ!この森三左衛門可成が、お前らを全殺しにしてやる!」

 

 そう・・・詩乃達とアキラの合流に向かった桐琴である。しかし、肝心の詩乃達は傍にいない。おそらく、彼女が鬼の気配を感じて、近かったここを奇襲したのだろう・・・もちろん独断で。

 

 

 再度、とある名コンビはというと、

 「・・・のう、幽よ」

 「・・・何でしょう?」

 「余はあの兵達の掛け声とあの少女の心意気に答える意味も込めて入ろうとしたよな」

 「ええ、ちっちゃい暁月殿への愛を持って戦う兵と彼女もまた必死に本陣を守ろうとする心は素晴らしい意気込みでしたからな」

 「なのに、どうしてあそこに桐琴がいるのじゃ?」

 「某も分かりませんぞ、大方、詩乃殿達が来たのでしょう。それに無理矢理同行したけど、鬼の気配を本能で感じ取ってここに単独で来たとしか」

 桐琴が楽しそうに暴れている姿に呆れていた。

 「各務が勝手にアキラについてきたくらいじゃからな・・・本当に森一家の連中は勝手じゃな」

 「いやはや、この日の本で一番勝手なことをするお方から言われましたな」

 「ふん。余らも入るぞ。せめて、残った鬼共は余がいただく」

 「ですな。暁月殿へ説明もしないといけませんし」

 そして、名コンビ・・・一葉と幽も暁月のところへ向かった。そして・・・残った百くらいの鬼を一葉のお家流・三千世界で全滅させた。桐琴は割り込んできた一葉に文句を言い、一葉も元々は自分が倒そうと思っていた鬼達を半分倒されたことに文句を言った。そんな言い合いを無視して、暁月に説明をする幽であった・・・ただ、勝利の声を上げる際の言葉

 

 『最強可憐萌え萌え無敵な北条暁月氏規たんが、鬼達をお仕置きしちゃったぞ~~!』

 

 というどこかの魔法少女の決め台詞みたいなことを言わせようとして暁月が真っ赤になったのを見て、幽が興奮して更にもう一押ししようとしたところに一葉がツッコミを入れた。

 




 詩乃達と思いました?残念、桐琴さんだけでした!まあ、あの人なら鬼を狩るためなら隊を無視して突っ走りそうですし。何より、もう棟梁でもないから思いっきり好きに動きそうなので、一葉の見せ場を奪ってやりました!


 次回は、アキラ隊全員ではないが集合です!そして、戦いも終結です!
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