対ネウロイ戦略会議期間中の、ある真夏の昼下がり。ミーナは密かに思いを寄せる坂本美緒を、古巣の基地へと招待する。用意していた完璧な計画を実行するために…。

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Pixivを始めたときに、初めて投稿した作品です!
元ネタが例のアレですが…楽しんでいただけると幸いです!

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もっさんレイプ! 野獣と化したミーナ中佐

 豪雨のようなセミの喧騒が響き渡る、欧州の真夏。対ネウロイ戦略の会議に参加していた連合軍第501統合戦闘航空団のミーナ・ディートリンデ・ヴィルケ中佐と坂本美緒少佐は、スケジュールを都合し、開催地周辺の観光に出かけていた。

 ミーナは美緒を助手席に乗せ、まだネウロイの毒牙にかかっていない長閑(のどか)な欧州の風景の中、和やかにドライブを楽しんでいる。その最中、ミーナがふと、美緒に提案する。

 「ちょっと寄りたいところがあるのだけど、いいかしら?」

 「ああ、いいぞ」

 美緒はすぐに快諾する。というのも、彼女は会議の場を快く思っていないからだ。前線の現状を理解しようとせず、保身ばかりを気にする上層部の態度がどうにも気に喰わない。彼らと顔を突き合わせているだけで、胸いっぱいに不満がざわつく。この気の滅入る気分をなんとか転換したいと思っていたのだ。

 美緒の同意を得たミーナは、アクセルを少し強く踏みつけ、意気揚々とした様子で目的地に向かう。

 

 着いた先は、沿岸部に建てられた、がっしりとした外観の建築物である。

 「ここよ」

 「ほぉー。ここは…基地か?」

 「そうよ。以前、ここに赴任していたことがあるの」

 車から降りたミーナは、堅く閉ざされている正面玄関へと向かう。そして軍服のポケットから玄関の鍵を取り出し、鍵穴に差し込みつつ、背後の坂本に語る。

 「今、この基地は使われていないの。私がこの基地の責任者の任を解かれた時に、閉鎖になったしまってね。でも、軍部もネウロイ対策に手を回すのに忙しくて、施設を壊す暇がなかったみたい。私が居た頃と、何一つ変わってないわ。

 この鍵は、施設閉鎖の時に記念品としてもらったものなの。今回の会議がこの基地の近場で開かれるって聞いたとき、この基地のことが懐かしくなってね。暇を作って、来てみたいなぁって思っていたの」

 「なるほどな。それが見事、叶ったわけだ」

 会話をしているうちに、頑固そうな玄関扉はギギィと大きな鈍いを音を立て、来訪者を歓迎する。

 「さあ、美緒、入って。どうぞ」

 「それでは、お邪魔させてもらう」

 基地はしばらく使われていなかったというのに、内部は小奇麗な状態であった。綿埃の姿はほとんど見えず、クモの巣も目立たない。ただ、空間を支配する閑寂さのみが生活感の無さを切実に物語る。

 内装の綺麗さも目を引くが、それ以上に美緒は、広く解放感のあるエントランスの有り様に感嘆の声を禁じ得ない。

 「ほぉー…。立派な建物だな」

 「今の基地に比べると、全然大したことはないわよ。

 さあ、遠慮せずに上がってちょうだい。少し休んでいきましょうよ」

 

 二人が応接室の扉を開けると、閉じきった部屋の中から多大な湿気を含んだ熱気がムワッと湧き出す。思わず二人の額に汗が滲む。

 「暑っ…!」

 「すぐ窓を開けるわ」

 ミーナが小走りで応接室を駆けまわり、窓を開けて回る。すると、強く心地良い風が熱気を吹き飛ばしつつ、二人の汗かく二人の皮膚をスーッと冷やす。

 「良い風だな…」

 数瞬前までは、険しく眉根を寄せていた美緒の表情も、涼やかにして穏やかなもに一変する。それを見たミーナはニッコリと微笑む。

 「この辺りの夏は湿度も気温も高くて、正直うんざりするんだけど、強い風が吹くの。窓を開くと、その風が基地中を巡って、気持ち良くてね。夏でも快適に過ごすことが出来ていたのよ」

 こうして快適さを得た二人は、応接室のソファに並んで座ると、会議に対する不満を口火に会話を弾ませる。

 「それにしても、ミーナ、連日の会議にはうんざりするな…。上層部の連中は、世界の安定よりも、自分たちの保身のことばかり口にしている。何度耳にしても、気が滅入るものだ」

 「まぁ、私も正直、気分のいいものではないわ。それでも、彼らも世界の命運を背負わされている身ですもの。全人類が納得できるような成果を出そうと、必死なのよ」

 「それは…わからないでもないが…」

 「現状、多くのウィッチーズが世界中の空で戦っているけど、ネウロイの巣を破壊するような劇的な成果は出せていないことも事実よ。彼らの立場からしてみれば、出来る限りの支援は行っているのに、ウィッチは一体何をやっているのか、と文句の一つも言いたくなるんでしょうね。仕方がないことよ」

 「…それもそうか…」

 美緒は同調の言葉を口に出しつつも、明らかに納得しておらず、険悪とも言える表情を顔に張り付けている。その雰囲気を危険視したミーナは、すかさず会話の方向性を変える。

 「そういえば、宮藤さんは最近どうかしら? 隊に馴染めていると思う?」

 「ああ、よくやっていると思う。一時期、バルクホルンとギクシャクしていたこともあったが、今ではすっかり打ち解けて、一緒に料理をする仲になっている。

 他の隊員たちからも、特に宮藤の料理についての好評をよく聞くな。

 もちろん、ネウロイとの戦闘でも、あいつの強力なシールドを頼もしく感じている隊員は多い。

 問題があるとすれば、気負い過ぎてしまうきらいがあるところだな」

 「確かに、それはあるわね。リネットさんもそうだけど、他の隊員と比べて新人であることに緊張してしまっているのかしら。

 あまり緊張していると、いざという時に、十分な力を出すことができなくなってしまうわよね…」

 「そうだな…」

 「ネウロイとの厳しい戦いを無事に潜り抜けていくためにも、いつでもベストを出せるように、私たちとしてもサポートしてあげないとね…」

 「ああ…その通りだ」

 「美緒には二人の訓練を任せしまって、申し訳ないのだけど、よろしくね」

 「ああ、任せておけ! 宮藤もリネットも、私が立派なウィッチに仕立てて見せる!」

 ドン、と強かに胸を叩いてみせる美緒の姿は、なんとも頼もしい。ミーナの顔が愉快そうにほころび、くすくすと笑みも思わず漏れてしまう。

 …さて、ミーナはここで更に、話題の方向性を変える。

 「そうそう、美緒。この基地にはね、今の私たちの基地ほどではないのだけど、広いバルコニーがあるの」

 「ほおー」

 「今日は天気も良いし、焼いていかない?」

 ミーナの提案に、美緒は怪訝な表情を見せる。

 「焼く? つまり、日光浴をして日焼けをする、ということか?」

 「ええ、そういうことだけど…嫌なのかしら?」

 「そういうわけではないのだが…そんな必要があるのかと思ってな」

 美緒の問いに対し、ミーナは芝居がかった仕草で右の人差し指を振り、ニコニコと答える。

 「必要性はないかも知れないけど、隊員のみんなとの距離を縮める機会になると思うわ」

 「日焼けが、か? どうしてそうなるんだ?」

 「私たち佐官は、立場上、他の隊員に比べて堅苦しい態度や行動を取らないといけないことがあるでしょう? それは、規律のために必要なことだとは思うけど、これが原因で私たちとの間にコミュニケーションの距離を取ってしまう隊員達がいるのよ。

 例えば、ルッキーニ少尉やシャーリーさんね。あの娘(こ)たちって、他の隊員とは積極的にコミュニケーションを取っているけど、私たちにはあまり話かけてこないでしょう?」

 「…そう言われてみれば、確かにそうかもしれないな…」

 「ルッキーニ少尉もシャーリーさんも、自由な気質の持ち主よ。だから、私たちのことを規律ずくめで堅苦しいと感じてしまってるのかも知れないわ。

 だから、私たちだって息抜きもする普通の女の子だってところを見せるの。そうすればシャーリーさんたちも、もっと打ち解けてくれるんじゃないかしら」

 「なるほど…それは一理ある。

 流石はミーナだ、部隊のことをよく考えているな!

 よし、そういうことなら、私も喜んで協力しよう! 一緒に日焼けしようじゃないか、わっはっは!」

 豪快に笑い、快諾する美緒。そんな彼女を見たミーナは、内心深く安堵すると共に、ほくそ笑む。

 (ここまでは順調…だけど、序の口ね。本番は、ここからなのだから…)

 高まる胸を必死に抑えながら、美緒をバルコニーへと案内する。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 この元基地施設のバルコニーは、3階にある。現501の基地に比べると作りは見劣りするものの、真夏の陽光にきらめく海と砂浜が一望できる点は、501の基地に劣らない。

 澄み渡る蒼天が広がる快晴と、熱気を涼やかに吹き散らす潮風。その二つが絶妙に兼ね合い、絶好の日焼け日和となっている。

 「ん~…良い所だな」

 「フフフ、美緒が気に入ってくれて良かったわ」

 そう語りながら美緒の隣に歩み寄るミーナの腕の中には、セパレーツの水着が二つ抱えられている。そのうちの一つ、黒が基調のフリルがついた水着を美緒に手渡す。

 「これは…?」

 ぱちくりと何度か瞬きをしている間に、ミーナは身に着けている軍服を、そして下着を脱ぎ始める。美緒はこれに気付くと、慌てて彼女の行動を制止しようと声をかける。

 「な…っ!? 何を考えているんだ、こんなところで服を脱ぎ出すなんて…!」

 「あら? 今から日焼けするのだもの。水着に着替えるのは当然でしょう?」

 そう語るそばで、ミーナは今、全裸になっている。最近はデスク仕事が多く、身体のラインは前線のウィッチに比べて丸みがあるが、それでもスタイルは十分均整がとれている。眩しい日の輝きに照らされ、優しげな微笑みを浮かべる彼女の姿は、まるで慈愛の女神だ。

 しかし、茂みに覆われた股間の局部まで丸見えなところに目を向けると、女神という言葉は何処かへ飛んでいってしまいそうだ。

 「野外で裸になって着替えるというのは…私には強い抵抗があるのだが…」

 「大丈夫、誰も見てなんかいないわ。

 美緒だって、前に宮藤さんやリーネさんに行っていたでしょう? 誰も見ていないから、気にするなって」

 「いや、それはそうなんだが…」

 普段は男勝りな性格の坂本美緒も、こういう時には少女らしい部分が垣間見えるようだ。

 さて、美緒が水着を持ったまま躊躇しているうちに、ミーナはすっかりと水着に着替え終わってしまった。彼女の水着は、迷彩柄が長髪的なセパレーツだ。特に目を引くのは、食い込みがきわどいビキニスタイルのボトムである。

 「さあ、美緒も早く着替えちゃってね。その間、私はマットを容易するから」

 さっさと次の行動に移るミーナの姿を見て、美緒は一度固唾を飲み、少しの間水着を睨むと…ついに、軍服を脱ぐ決心をする。純白の扶桑海軍服を、そしてレオタードタイプの肌着を脱ぎ捨て、白日の元に生まれたままの肢体を晒す。

 ミーナの身体を慈悲の女神に例えるとするならば、美緒の身体は美しさと力強さを兼ね備えた戦女神である。日頃の厳しい鍛錬を自身に課せている結果、無駄な肥大化のない、引き締まりながらも柔軟さを備えた筋肉が身を覆っている。

 2人分のマットを抱えて来たミーナは、美緒の一糸まとわぬ後姿を見て、思わず足を止めて見とれてしまったほどだ。

 しかし、裸になってからの美緒の行動は素早く、充分に記憶に焼き付ける隙を与えない。軍人らしいキビキビとした動きでセパレーツを身に着ける。そして、背後に立つミーナの気配を悟るとサッと振り向く。この頃にはもう、羞恥に染まる表情は消えている。普段通りの、自信と純朴に彩られた坂本美緒である。

 「すまないな、ミーナ。水着に着替える程度のことで、もたついてしまった。

 それがマットか? 私が一つ運ぼう」

 「え…あ、ああ、気にしないでいいのよ。そんなに重いものでもないし」

 

 かくして二人はバルコニーにマットを敷くと、その上に肢体を投げ打ち、真夏の太陽に身を委ねる。

 

 「暑いな…」

 ジリジリと皮膚を焼く陽光の熱気に、美緒が堪らずポツリと漏らす。

 「そうね…今年は特に暑いかも知れないわ…。

 あ、そうだわ! 実は、前にシャーリーさんからサンオイルをもらっていてね、それを持ってきていたの」

 「そうなのか…」

 「折角だから、使ってみましょうよ。私が塗ってあげるわ」

 「ああ…すまんな、ミーナ…」

 ミーナは脱ぎ捨てた軍服のポケットからサンオイルを取り出す。何故、彼女は都合よくそんなものを持っているのか? 二人で日焼けをする展開を予測していたというのか? そんな疑問が生じそうだが、熱気にやられている美緒の思考は鈍っており、気に留まることはなかった。

 ミーナは美緒のすぐ隣に座りこむと、美緒の身体にサンオイルを塗り込み始める。そのヒンヤリとしてヌルヌルした感触に、「んあっ…」と美緒が湿っぽい声を上げる。

 その声に関わらず、ミーナは体中にオイルを塗りたくる。腹部を…臀部を…太腿を…腕や脛(すね)を…そして、水着に覆われている胸を。

 オイルを塗りたくるミーナの手つきは、妖しい。美緒の健全な弾力に溢れる皮膚を、筋肉を揉みしだくかのようだ。その有様は、極上の料理を何度も味わう、唾液をまとった舌のようである。

 絶え間ない妖しい刺激に、美緒の身体はピクピクと動き、火照り始める。反応が最も顕著に表れたのは、乳首だ。美緒の女性をくすぐる刺激の波に、彼女の乳首はぷっくりと盛り上がる。

 ミーナはその部分をわざわざ、オイルでぬめる両の掌で乳房を包むように撫で回しつつ、何度も擦(さす)る。さざ波のように押しては返す性感帯への刺激に、美緒はたまらず頬を紅潮させ、熱く湿った呼吸を浅く繰り返す。

 クスクス――ミーナが艶やかに笑いを漏らす。美緒の身体の反応に気付き、面白がっているようだ。

 「美緒の乳首、堅くなってきてるわね。欲求不満なんじゃないの?」

 「そ、そんなことはない…っ!」

 美緒は力いっぱい否定するものの、上ずった吃音が明らかな動揺を物語る。

 ミーナは続けて、美緒の股間の方に手を延ばす。敏感なVラインをたっぷりとした粘性で撫でられた途端、美緒は思わず跳ね上がるような激しい反応を見せる。

 「ミーナ…っ! そ、そこはダメ…ッ!」

 「すごい反応ね…やっぱり、相当欲求不満みたいね。

 ねぇ、どれくらいやってないの?」

 「やっていない…? 何をだ?」

 「決まってるでしょう、オナニーよ」

 「!!」

 美緒は親しい上官の意外な言葉に驚きを隠せず、隻眼を見開く。501隊の母親役として、清楚で優しく、時に厳しく隊員たちと接しているミーナ。その口から、性的で卑猥な言葉が飛び出すなど、全く予想していなかったのだから。

 ミーナは澪の反応を明らかに面白がり、ウフフ、と無邪気に笑う。

 「何をそんなに驚いているのかしら?

 健全な女の子なら誰だって、体が切なくなったりするものよ。性欲が全くないほうが、かえっておかしいわ」

 「そ、それは…そうかも知れんが…。

 しかし、もっと、なんというか…生々しくない言い方も…」

 恥ずかしそうに伏し目がちになり、美緒はブツブツと呟く。しかし、ミーナはそんな美緒の態度などお構いなしに、質問の答えにくいついてくる。

 「それで、どれくらいやってないの?

 ちなみに、私は3日前が最後よ。会議中にムラムラっと来ると大変だと思ったから、思いっきりやっておいたわ。

 だから、もしも私の部屋の隣に誰かいたとしたら、私の喘ぎ声で眠れなくなっちゃってたかも。幸いにも、私の部屋はみんなとは少し離れてたからね。

 さあ、私も自分のことを話したわ。聞いてるだけだなんてズルいこと、美緒はやらないわよね?」

 客観的に見れば、ミーナが勝手に話しただけであり、美緒には何の責任もない。しかし、度重なる猥談によって美緒の思考は混乱し、冷静な判断など出来ようもない。

 (ミーナも言いづらいことを話したのだ…。私もそれに応えねば…)

 恥ずかしさで震える唇から、掠(かす)れるような小さい声を美緒は漏らす。

 「…2ヶ月くらい前だ…」

 「2ヶ月も!? それじゃあ、だいぶご無沙汰じゃない!」

 「いや…普段は、訓練でモヤモヤした気分を晴らしているから…ムラムラくることなんてそうそうないんだ…。

 ただ、あの時は…その…どうしても、我慢できなくなってしまって、つい…」

 「そう…そうなの…」

 美緒の話を聞きながらも、ミーナは美緒の肢体にサンオイルを塗りたくる。その度にピクピクと反応する美緒の身体を眺めるミーナの双眸に、野獣の眼光がギラリと灯る。

 

 一通りオイル塗りを終えたミーナは、今度は自分がマットに寝そべると、美緒にサンオイルを塗ってくれるよう願った。

 美緒は快諾し、粘つくサンオイルを両手ですくうと、ミーナの柔らかな身体に塗り始める。

 美緒の手つきはミーナに比べると、断然素朴で、妖しさがない。動きも作業的で、扇情的な感触は全くない。刺激としては面白味がないが、それでもミーナには十分だ。ご満悦といった笑みが夏の輝きの中に浮かび上がる。

 毎日、重たい真剣の日本刀を振り回して訓練している美緒の掌だが、ごつごつしてはいない。温かく、そしてふっくらとしている。訓練の際にも、魔女としての魔力が彼女の筋力を強化しているために、武骨な筋肉が育つことを阻んでいるのだろうか。

 「美緒の掌、すごく気持ちいいわ…。なんだか、汗っぽくなってきちゃった…」

 ミーナは自らパンツをいじり、布をずらすと、湿った茂みに覆われた秘裂を露出する。

 それを目にした美緒は、はっと気づくと慌てて視線をそらし、ミーナの上半身へのオイル塗りに専念する。すると今度は、ミーナの乳首が水着越しにぷっくりと膨らんでくる。

 (…目のやり場に困る…)

 何処を向いても、性的本能に訴えてくるような光景ばかり。美緒の隻眼は自然と伏し目がちになり、思考はかき乱れてゆく。この窮地を救ったのが、ミーナ本人からの言葉だ。

 「もうこれ以上やられちゃうと…んん…気持ち良すぎて…あん…変な気分になってきちゃう…。

 美緒、もういいわ。危ないもの…」

 美緒は訴えの艶っぽさなど気にも留めず、気の落ち着かない作業を止められることを純粋に喜び、手を止める。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 サンオイルの塗り合いが終わった後、二人は並んで寝そべり、真夏の陽光を体いっぱいに浴びる。

 美緒は純粋に欧州の夏を満喫している。ジリジリとした熱気、ミーンミーンと騒がしいセミの合唱、そして時折皮膚を撫でる優しい潮風。体中汗まみれになってはいるが、その不快感など感じない。視界に広がる蒼空に溶けてゆくような穏やかさが心地良く、自然と爽やかな笑みが浮かんでくる。

 一方、ミーナは…その心中は決して穏やかではない。むしろ、焦燥に身を焼いている。

 ――彼女には、計画がある。それは完璧であるはずだが、机上の理論に過ぎない。実際の行動でつまづいては、完璧性は失われる。万全を期すためにも、冷静な状況判断と、絶妙のタイミングの計らねばならない。空での戦場と同じように…。

 (そろそろかしら…)

 頬を伝う汗が、ポタリ、とマットに落ちた音を聞いた、その瞬間。ミーナが心中の眼(まなこ)を見開く。――時は、来た。

 「のどが渇いてきちゃったわ…ねぇ、美緒、のどは渇いてない?」

 「私はまだ平気だが…」

 美緒はそう答えるものの、表情は正直だ。提案への歓迎を笑みの形で表現している。

 「水筒を車に置いてきてあるの。持ってくるから、ちょっと待ってて」

 「ああ、分かった」

 美緒の返事を背に、ミーナはゆっくりと歩き出す。身体は精一杯平静を装っているが、胸中は嵐のように荒ぶり猛っている。高鳴る鼓動が肋骨を貫き、胸の双丘を震わせる。

 ニンマリ…ミーナの大人びた美貌が、狂喜の表情で歪む。

 美緒の知覚範囲を外れた瞬間、ミーナは足早に車へ向かい、水筒を取得。基地のキッチンに跳び込むように入り込み、迅速な手つきで二つのグラスを用意する。そこへ水筒の中身、アイスティーをジョロロロロロロ…と注ぎこむ。普段、料理の腕が壊滅的なミーナであるが、この時ばかりは第一級のシェフも唸らせるほどの手際であった。

 ミーナの『調理』には、まだ続きがある。その肝心の『ブツ』を、興奮で震える指先で持ち上げると、グラスの一方に混入する。

 サッー…。

 流し込まれる粉上の物質は、魔力がこめられた睡眠薬である。

 ミーナの一体、何を企んでいるのだろうか。未だに歪んだ笑みが浮かぶ表情から読み解けるのは、邪悪な意図だけだ。

 (待っていてね、美緒…)

 2つのグラスをトレーに乗せると、ミーナは数度深呼吸。興奮の震えと高鳴る鼓動を何とか鎮めると、美緒の待つバルコニーへと向かう。

 

 「お待たせ、美緒! 氷は用意できなかったのだけど、いいかしら?」

 「ああ、問題ない。わざわざ用意してくれて、すまない」

 そう答えつつ、美緒は早くも上体を起こす。本音としては、よほど咽喉が乾いていたらしい。ミーナがグラスを差し出すと力強く受け取り、即座に口元へ運ぶ。

 そして、何の疑いも持たずに、グラスの中身を一気にあおる。

 ――魔薬が混入しているということを、露ほども知らずに。

 美緒の所作を確認したミーナは、漏れだしそうになる笑みを必死に抑える。その結果、表情に不気味さがかもしだされてしまったが、美緒は不幸にも全く気付いていない。

 

 ミーナも自分のグラスの中身を空にすると、自身のパンツをちょっとずらしつつ、呟く。

 「焼けてるかしら…?」

 しかし、水着で覆われていた部分と、陽光に晒されていた部分とでは、色の顕著な差は見当たらない。ミーナは元々、日焼けしにくい体質なのだ。

 「オイルを塗ってみたんだけど、やっぱりあんまり焼けていないわね…。

 ねぇ、美緒はどうかしら」

 「ん? 私か? さて…」

 美緒もミーナにならい、パンツをちょっとずらして確認する。だが、傍目から彼女の有様を見ると、わざわざ確認する必要もない。美緒の皮膚は見事に、健康的な褐色に染まっている。水着の跡がくっきりと、白々と浮かび上がるほどに。

 「よく焼けてるわねぇ、美緒! 水着の跡が、すごく白く残ってるわ! こんなにもはっきり分かるのね!」

 そしてミーナは、美緒の水着の跡に指を延ばし、触れる。性感帯に近い部分のタッチに、美緒が小さく、あっ…と漏らすのも全く構わない。水着の跡をスルスルと指でなぞる。

 「このラインが、すごくセクシーね…なんだか、えっちだわ…」

 「え、えっち…とは、なんだ、ミーナ。あまり変なことを口にしないでくれ!」

 「うふふ…」

 そんなやりとりをしている最中、先ほどまでの吸い込まれそうな澄んだ蒼天に、もくもくと黒い雲がかかってきた。夕立にはちょっと早い時間帯だが、積乱雲が掛かってきたらしい。セミたちも天候の行く末を悟り、ピタリと喧騒を止める。

 「やだわ…曇ってきたみたい。そろそろ中に入りましょうか?」

 「ああ、そうだな…」

 応じながら美緒は、自らの身に置き始めた異変に気付く。まず、腕や足にうまく力が入らない。瞼が鉛のように重い。視界がグネグネと歪んで見える。そして、強烈な眠気が思考を支配してゆく。

 (…なんだ? 熱中症にでもなってしまったのか…?)

 暗く閉ざされてゆく思考を必死に繋ぎ止めながら、冷静に状況判断を下そうとする美緒。しかし状況は好転しない。むしろ、睡魔は加速度的に膨張してゆき、思考がどんどん闇に食いつぶされてゆく。

 ――アイスティーに仕込まれた魔薬が、効果を発揮しているのだ。

 フラフラと、なんとか立ち上がろうとする美緒だが、足が言うことを効かない。なんとか片膝を付いたものの、その体勢を維持することも困難だ。大きくバランスを崩し、倒れ込んでしまう。

 そこへミーナがすかさず腕を伸ばし、美緒を抱きとめる。

 「美緒!? どうしたの、美緒! 大丈夫!?」

 眉根を寄せたミーナの心配顔は、美緒の歪んだ視界にはぼんやりとしか映らない。身体は相当深刻な状況に陥っているようだ、と美緒は消えかかりそうな思考で判断を下す。

 「大丈夫だ…熱気に当てられたらしい…少し休め…ば…」

 そう語る最中、美緒の意識は遂に闇の中に閉ざされてしまう。

 「美緒!!」

 意識を失う直前、ミーナの絶叫が鼓膜を震わせたような感覚した。

 ――だが、ミーナの口元がうっすらと笑みを浮かべていることを、美緒は全く知覚することができなかった。

 

 そしてミーナはついに、倫理と理性を捨て、野獣と化す。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 ミーナが昏倒した美緒を抱えて運び込んだ先は、基地の地下室であった。

 そこは元来、どんな目的で使用されていた部屋なのか、よく分からない場所であった。比較的整然としている部屋だが、薄暗く、倉庫のようにも見える。しかし、部屋の隅に簡易の寝台が配置されている点が妙だ。

 部屋の用途が何であるにせよ、今のミーナにとってこの部屋は、己の目的――情欲――を遂げるための絶好の場所に違いない。

 ミーナは美緒を寝台に寝かせると、まずは水着を剥き、全裸にして仰向けに寝かせる。そして両腕を縄で拘束し、ベッドにくくりつけると、一息つきながら美緒の全身を視線で舐め回す。

 たゆまぬ訓練で引き締まった体は、水着を付けていた状態でも十分堪能できたが、全裸になると一段と魅力が湧き立つ。隠されていた乳房や陰部が露わになることで、戦女神の美しさの中に、女としての性的魅力が香り立つ。

 (美緒…なんて綺麗な体なの…)

 期待と欲情に、ミーナの胸の内で心臓がはち切れんばかりに弾む。全身を激しく駆け巡る血液が、脳内の情欲の熱に更に炎をあおり、淫猥な獣性を露わにさせる。形ぶった精神は魔力を呼び覚まし、ミーナの頭部と臀部に、使い魔であるオオカミの耳と尻尾がヒョコッと出現する。

 「はぁ…はぁ…美緒…美緒ぉ…」

 自らも水着をかなぐり捨てたミーナは、美緒の身体に覆いかぶさり、その体を舌で舐め回す。ぬめる銀糸が健全な肢体にてらてらと粘つく輝きを残してゆく。

 やがてミーナの唇と舌は、美緒の桜色の乳首に吸い付く。チュピ…ピチュピ…唇が乳首とこすれ合う音が、地下室に大きく響き渡る。

 (美緒…美味しい…っ! 美緒のおっぱい、柔らかくて…っ!)

 ヂュルヂュル…ミーナは自らの唾液と共に、力強く美緒の乳首を吸い込む。また、その味を覚え込むかのように、固く立ち上がった乳首を舌で転がしたりもする。

 その淫靡な行為が続くこと数分…。度重なる刺激は、暗闇に落ちた美緒の意識を現実に引き上げてゆく。

 (…? なんだ、この…こそばゆいような…粘つくような…奇妙な感覚は…? これは一体…)

 重い瞼をうっすらと開き、未だぼやける視線をユルユルと巡らせると…視界の中に、揺らめく赤が映える。それが、普段懇意にしている同僚のものと悟ると、安堵が心に広がるのだが…一方で、覚め行く理性が疑問を訴える。

 (ミーナが一体、なぜこんな場所に?

 それに…私の腕の自由が効かない!? 縛られている! 何故、こんなことに!?)

 理性が疑問を叫んだ瞬間、美緒の意識の靄が一気に晴れ渡る。そして同時に、彼女は不幸にも知ってしまう。懇意にしている同僚が、自分の身体に対して猥褻な行為を行っていることを。

 「み、ミーナ!? 何をしてるんだ!! すぐにやめてくれ、本当に!」

 美緒は必死に身体をよじり、ミーナの魔手から逃れようとする。余りの興奮状態に、使い魔のドーベルマンの耳と尻尾がヒョコヒョコと飛び出すと共に、筋力を強化する。しかし、同じく魔力で筋力強化を行っているミーナから、そして両腕を縛る縄から解放されることがない。

 「暴れないで! ねぇ、暴れないでよ…!」

 ミーナは暴れる美緒に全体重をかけて抑え込みながら、腹部に顔をグリグリと押し付けながら、唾液で濡れる唇と舌で愛撫し続ける。

 「ミーナ…!! ちょっと待って…こんなこと、マズい!」

 「良いでしょう、美緒!」

 「やめてくれ…!」

 「ね、ね、暴れないで! ね!」

 「ミーナ! ミーナ、お願いだから…!」

 美緒は尚も抵抗を続ける。理性を失っているミーナは、美緒のこの行動を、熱烈な愛を無慈悲に拒む姿ととらえる。

 (何故!? 何故、美緒は私の愛を理解してくれないの!? こんなに…こんなに…!)

 ミーナが険しく眉根を寄せ、表情を曇らせる。しかし、それはほんの一瞬のことだ。すぐに、禍々しいとも言える笑みが浮かぶ。

 (理解してくれないなら…無理やりにでも、理解させてあげるまで!

 本当はこんなものには頼りたくなかったけれど…!)

 ミーナは寝台のそばに置いた小さなテーブルに腕を延ばし、そこにあるガーゼのハンカチと小瓶を掴む。小瓶の中では無色透明の液体がチャポチャポと音を立てる。この液体の正体は、ミーナが密かに自作していた、魔力がこめられた媚薬である。

 (きっかけはどうあれ、最後に勝ち得ることさえ出来ればいいのよ!)

 ミーナは美緒の上に完全に馬乗りになると、ますます笑みを大きくする。そして右掌の上にガーゼのハンカチを広げると、小瓶をトントンと叩き、魔薬で浸し始める。

 「な、何をしてるんだ、ミーナ!? これ以上は、私もホントに…!」

 怒るぞ――とでも言いたかったのだろうか。しかし、その言葉が放たれるよりも早く、美緒の声を出す口に魔薬で濡れたハンカチを詰め込む。

 「う…うもぅ…」

 苦しげな声を上げる、美緒。同時に、魔薬の強烈な効果が即座に発揮される。揮発した麻薬は口腔と鼻腔を通り、神経にツンとした刺激を与えつつ、一気に脳へと達する。針のような電気信号を受けたとった脳は、静かに興奮しながら、とろけてゆく。溶融する思考が熱気を生み出し、全身にゾクゾクとした鳥肌を立てる。

 美緒の抵抗が、鎮まる。媚薬に支配された筋肉はもはや、背徳の快楽に抵抗しない。高鳴る鼓動と艶やかに潤(うるお)うな眼(まなこ)が、ミーナの淫行を期待して求める。

 鎮まった美緒を見下したミーナは、改めてその体を唇と舌でねっとりと撫で回す。その度に美緒は、加えたハンカチの下から、んふっ…んふっ…と熱っぽい喘ぎの息を吐く。

 「美緒…気持ちいい? 気持ちいいのよね?」

 「ん…んん…」

 ハンカチの下から漏れる美緒の呻きは、明らかな肯定の意を含んでいる。

 ――最愛の人を、遂に、支配した! ミーナの興奮は最高潮に達する。

 「美緒! 私、あなたのことが好きだったの!!」

 ミーナの絶叫、直後、美緒の茂みに覆われた秘裂に顔を埋める。

 「んんぅーっ!」

 美緒が、声にならない叫びを上げる。ミーナの舌が、未だ他人の侵入を許したことのない胎内へと割り込んできたからだ。肉襞が受ける柔らかな刺激に、美緒の女性は糸引く粘液を多量に分泌して応える。とどめなく溢れる粘液を、ミーナはヂュルヂュルと音を立てて吸い込んでゆく。

 美緒は、想いきり背をのけぞらせ、よがり狂う。しかし絶頂に達する前に、ミーナは股間から顔を上げる。そして、自らの股間を美緒の顔に近づけながら、美緒の口からハンカチを取り除く。

 「ねぇ…私のを、舐めてみて…」

 ミーナは、愛液でグチョグチョに濡れた秘裂を指で開き、誘う。媚薬で理性を解け切った美緒は、ためらうことなく、女の香りを放つ局部に顔を埋め、たどたどしく舌でなぞる。

 「ああぁんっ! 気持ちいいぃ…っ!」

 客観的に評価すると、美緒のテクニックは非常につたなかったろう。しかし、愛情の主観は、愛する者の行為への絶大なスパイスとなる。どんなに性技を叩き込まれた娼婦の技術より、今のミーナにはこの行為が最高なのである。

 

 美緒の行為をしばし愉しんだミーナは、ふいに立ち上がると、部屋の隅から『何か』を持ってくる。それは、大事な部分に穴が開いたズボン(我々の世界で言うパンツ)のようだ。それを装着し、美緒の元に戻ると…。

 「ミーナ…!? そ、それは…」

 美緒が驚愕を口にする。ミーナの股間に、先ほどまではなかった、雄々しく立ち上がる男性のイチモツが存在するのだから。

 「ウフフ…これは、ウィッチの魔力に反応して、クリトリスを一時的に肥大化させ、ペニス化する特殊なズボンなの。誰が作ったのかわからないけど、作った人の気持ちはよく分かるわ。

 私たちのような女ばかりの社会では、身体のうずきで女同士でしか鎮められない。その行為を少しでも楽しみたい…その強い気持ちが形になったものが、この道具なのよ」

 ミーナは雄々しい隆起を、大きく開いた美緒のまたぐらにあてがう。指とは全く違う、未知の肉棒の感触に、美緒がビクッと体を震わす。

 「それじゃあ…行くわよ…」

 グニュゥ…熱く、固い肉棒が、美緒の胎内へと侵入してゆく。

 「んあはぁ…っ!」

 膣内の肉襞が擦(こす)れる感触は、電撃となって美緒の脊椎を駆け巡り、劇的な快感となってとろけた脳を犯す。

 しかし、女性の中心をくすぐる快感は、一気に痛みに変わる。

 「んぎぃっ!」

 歯を食いしばり、顔色が灼熱のような赤に染まる。肉棒が処女膜に達し、ブチブチと突き破ろうとしているのだ。

 ミーナは自身の欲望を貪っているとは言え、最愛の人物が苦痛に耐える様子を見過ごせない。とは言え、爆燃する性欲は行為の中断を拒絶する。この状態でミーナが美緒にしてあげられることは…美緒の腕を拘束している縄を素早く解き放つと、励ますように力強く指を絡めるだけだ。

 「美緒…美緒…もう少し…もう少しだから…」

 容赦なく、ズニュゥ…と肉棒が更に奥に進み、ついに処女膜が破れる。

 「んあぅっ!」

 電撃に当てられたように、美緒の身体が大きく震える。同時に、ミーナの突起が突っ込まれた秘裂の間から、破瓜の血がヌラリと滴る。

 二人の動きが一時、止まる。美緒は尚もジクジクと押し寄せる痛みを和らげるように、深い深呼吸を繰り返してる。その紅潮しきった、瞼が伏せられた顔には玉の汗が噴き出している。

 (…可愛い…)

 ミーナの中で、改めて情欲が爆発する。汗で濡れた美緒の顔を見て、加虐者的な快感を覚えてしまったのだ。

 「美緒ぉっ!」

 ミーナが、オオカミの遠吠えもかくや、という叫びをあげたかと思うと。野獣のような横暴さで腰を振り、美緒の胎内を肉棒でかき回す。

 「あぁうっ! あうぅっ! ミ、ミーナぁっ! は、激し…んはぁっ!」

 「ねぇ、美緒! そのまま、体をよじって…! 犬のように這いつくばってみて…!」

 「そん…なぁ…んあぁっ! そんなことぉ…!」

 「やってみてよ、美緒ぉっ! 私ぃ、あなたのことを、バックから攻めてみたかったのぉ!

 犬のようにかわいいあなたのことをぉっ!」

 「だ、だめっ…! んあんっ! 体に、力が…っ! ぁんっ!」

 「出来ないっていうなら…良いわ、私が、やってあげる!」

 ミーナはガンガンに腰を振りながら、組んでいた指をほどくと、美緒の腕をがっしりと掴み、無理やり体を回転させる。筋力強化型のバルクホルンの魔法かと見まがうほどの、強烈な腕の力だ。歪んだ愛と情欲の成せる技だろうか。

 いまや美緒は、ミーナに背と尻を向けた、四つん這いの姿になっている。ピクピクと震えるドーベルマンの尻尾を目にしながら、ミーナは必死の表情で美緒の胎内へ肉棒を突撃させる。パンパン、と腰と尻が激しくぶつかる音が部屋の中に水っぽく響く。

 「アンッ! アンッ! アンッアンッアンッアンッアンッアンッ!」

 美緒が、普段の雄々しい声からは考えられない甲高い声で嬌声を上げる。彼女の女性器はもはや、挿入の痛みを感じていない。粘膜の襞の合間からは粘液とともに、雌の悦楽が溢れ出すばかりだ。

 「美緒ッ!」

 ミーナが渾身の叫びをあげた、その瞬間。魔法で作られた肉棒から、精子を含まぬ仮初の白濁が勢いよく発射される。白濁は肉洞を一気に駆け巡り、子宮口を強かに叩く。その瞬間、美緒も絶頂に達する。

 「アアアアアアァァァァァンッ!」

 雌と化した犬の咆哮が、部屋に響き渡った。

 

 しばらく時が過ぎたころ。

 部屋の簡易寝台の上に、今度はミーナが寝転がっている。

 ミーナの股間には今、魔法で出来た肉棒はない。特殊なズボンは脱いでおり、グショグショに濡れた雌の割れ目が茂みの中に見えるだけだ。この割れ目がよく見えるよう、脚を大きくM字に開脚し、静かに眠るような表情で『待ち受けている』。

 誰を待ち受けている? ――もちろん、美緒だ。

 ミーナの前には、美緒が立ち尽くしている。彼女の股間には今、魔法でできた肉棒がついている。先ほどまでミーナが使っていたあのズボンを、今は美緒が使っているのだ。

 行為の初めは、身をよじるほど驚愕と拒絶を示していた美緒であったというのに。彼女の鉄のような意志も、悦楽の熱の前にはすっかりと溶融してしまったようだ。

 「美緒…来て…」

 「…ああ、ミーナ。行くぞ」

 美緒は肉棒を、ミーナの秘裂へと導く。並みの男性よりも立派な堅く、太い美緒のペニスを、ミーナの胎はすんなりと呑み込んでゆく。ミーナは余程、自慰行為を繰り返していたのだろうか。

 「ミーナの中…ああ…こんなに温かくて…吸い付いてくるなんて…」

 「美緒…気持ちいいわ…ねぇ、動いてみて…」

 美緒がぎこちなく、腰を振り始める。初めはゆっくりゆっくり、動いていた美緒であるが…次第にその動作が、明らかに荒々しく、素早くなってゆく。動けば動くほどギュッと締め付けられるミーナの胎内の虜になってしまったのだ。

 「ミーナぁ…すごい…すごいぞぉ、ミーナぁっ!」

 「ああっー! はぁっ、はぁっ! イキすぎぃ…! イクゥッ! イクイクゥ…ッ!」

 愛する者の肉に突きこまれ、ミーナの中の雌は感激に震える。脊椎はずっと、ゾクゾクと鳥肌を立てっぱなしだ。そして針のように鋭く快楽が脳天を、頭蓋を突き抜けてゆく。

 「アッッ! ンアアアアァァァァッ!」

 ミーナが、絶頂の声を上げる。しかし、美緒のガチガチの肉棒は未だ、満足に至らない。もっともっととミーナの肉洞を求める。鋼のような硬さが、ガツンガツンに何度も子宮口を叩きつけると、果てたはずのミーナの悦楽が再び鎌首をもたげる。とは言え、力を失ったミーナには、声を上げる気力がない。

 「フ…ン…ン、ン、ン、ン、ン、ン…」

 熱を帯びた呼吸を短く繰り返すだけで精一杯だ。

 そしてついに、美緒がようやく、絶頂へと足をかける。

 「イキそうだっ…! ミーナッ!」

 肉棒の先端まで溢れ掛かっている白濁を必死に抑え込みながら、美緒が苦しげな風に言葉を漏らす。するとミーナは、最後に力を振り絞り、声を上げる。

 「いいわっ、来てっ! 胸にかけて! 胸に!」

 了解の意を口にする間もなく、美緒は肉棒をミーナの胎から引き抜くと。尿道から一気に白濁を噴出させる。

 「そう、胸にかけてっ! ああっ!

 …ファッ!?」

 ミーナの叫びに、困惑が混じる。発射された白濁は、彼女が望んだ胸を大きく越え、彼女の顔を濡らしてしまったのだ。

 二人の荒い呼吸が響くだけの、無言の時間がしばし続く。

 先に小さく声を出したのは、美緒だ。

 「…すまない…加減が効かなくて…胸に出せなかった…」

 申し訳なさそうな口調を耳にしたミーナの顔に、悪戯っぽい笑みが宿る。次いでミーナは、ピンクの舌に唾液の糸を引きながら、口元に付着した白濁を舐めとる。

 「ウフフ…美緒ったら、思った通り、元気なんだから…」

 その仕草を見た美緒の心中に、再び情欲の炎が燃え上がる。もはや思考を支配する魔薬の効果など関係ない。獣性の本能に従い、快楽を貪り求めるのみだ。

 「ミーナ…もう一度…」

 「ええ、もちろんよ。来て…美緒」

 そして二人は再び、一つの情欲の塊となり、蠢(うごめ)き盛る。

 

 ◆ ◆ ◆

 

 更に時が過ぎて…。

 

 ミーナと美緒の二人は、基地の応接間のソファに並んで座っている。

 二人とも、一糸まとわぬ生まれたままの姿だ。その体の所々にはトロリとした液体が付着している。液体は、もはやどちらのものとも分からぬ、混じり合った二人の体液だ。

 「美緒…」

 「ミーナ…」

 二人は熱っぽく視線を交わし、しばし見つめ合うと。ゆっくりと互いの顔を近づけ、湿らかな唇を重ね、舌を絡め合う。

 

 初めは、一方通行の歪んだ愛情というだけだった。

 過程の中でも、魔薬を使った卑劣な行動が目立ったかも知れない。

 しかし今、邪(よこしま)な淫謀を超え、二人の間には着実な愛が芽生えたのだ。

 

 積乱雲の切れ目から降る陽光が、二人の熱烈な接吻を永遠の幸福の証となることであろう。

 ミーナ・ディートリンデ・ヴィルケと坂本美緒は、ここに結ばれた。


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