性的倒錯をスマホの画面で撒き散らす

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一人と一匹の変態

 古代樹の森。涼しい風が木々の葉を揺らし、垂直に昇った太陽が大地を燦々と照らす。新大陸の調査の起点であるこの森で、ハンターとそのオトモは調査団の名に恥じぬよう探索を行っていた。

 彼らがこの森へ赴いたのは太陽が昇り始めた頃であり、今は真昼。かれこれ数時間も探索を続けていることになるが、その理由といえば

 

「…調査クエストが出ねぇ」

 

 とまあ、ごくありふれた理由である。龍結晶の地に古龍の痕跡が大量に残されていた時期を逃し、地道に調査活動をせざるを得なくなってしまった哀れなハンターは、地面と岸壁にかぶり付いて足跡と爪痕をこそぎ取るしか無いのだ。

 

(困ったもんだよなあ。まさかこんなにクエストが出にくいとは思わなかった)

 

 彼が探しているのは危険度が最も高い…いわゆる歴戦古龍の痕跡であった。その中でも特に鋼龍「クシャルダオラ」の歴戦クエストを欲している。

 実はクシャルダオラのクエストを出現させるためにはクシャルダオラの痕跡を集める必要はないのだが、そう思い込んでしまった彼は必死に暴風の爪痕を探し続ける。

 あまりの調査レポート発見確率の低さが彼の悩みの種であったが、表立って言えない悩みがもう一つあった。それが――

 

「爪痕発見! 旦那さん、こっち来てニャ!」

「……」

 

 オトモアイルーである。

 何も、別にどこぞのウケツケジョーのような面倒を増やすこともなく、神経を逆なでする言動をするわけでもない。ただ本人(本猫?)の無自覚な言動に、それは現れていた。

 例えば、主人が隠れたとき。四つん這いになり、有ろう事か尻をすら振る。

 例えば、麻痺で行動不能になったとき。だらんと投げ出された四肢、時折痙攣する身体。

 その全てがハンターの劣情を誘い、今日に至ってはつい最近討伐したキリンの装備を着せている。

 オトモの元来の毛色である濃紺とキリン装備の白がマッチし、清楚さと底知れない妖艶さを兼ね備えたオトモアイルーの前でハンターは一定時間、状態異常「前屈み」を発動させた。

 つまるところ、ハンターは変態であった。

 

「? 旦那さーん、痕跡あったニャー!」

 

 初めてキリン装備を着せた昨日の出来事を思い出していたハンターはオトモの知らせに気づかず、それを聞こえなかったと判断したオトモがより大きな声でハンターを呼ぶ。

 

「…ん!? あ、ああ、それの回収はお前に任せる。俺は向こうにデカい痕跡見つけたから、ちょっと待っててくれ!」

 

 そう言い残しオトモから遠ざかるハンター。痕跡を発見したというのは嘘であり、またもや前屈みで草むらに隠れる彼は、怒張した愚息の対応に困っていた。

 

(思い出しただけでこれか…。今あいつを近くで見たらどうなっちまうことやら…)

 

 これは一説にすぎないが、男が一番「滾る」のは昼下がりと言われている。というのも、精巣が精子を生成する時間帯がその辺りで、それに応じて性欲も高まるというのだ。

 そして今は丁度、真上まで来た太陽が少し傾き始めたころ。タイミング的には最適であった。

 

(…一回出そう。そしたら落ち着くだろ)

 

 決意し、腰の装備のチャックから張り詰めた陰茎を露出するハンター。熱く滾ったそれが涼しい外の空気に触れて気持ちいい。

 そっと手を添え、前後運動を始める。想像するのはもちろんキリン装備を纏ったオトモだ。あの純白の(疑似ではあれど)ポニーテールに己の欲望をぶち撒け、あわよくば膣内に…。

 妄想がピークに達し、いざ開放…の寸前、聞こえないはずの声が聞こえた。

 

「旦那さん? そこにいるのニャ?」

 

 オトモアイルーが、いくら待っても帰ってこないハンターに疑いを持って探しに来たのだ。 

 

「ん!? うん! いる! ここにいるからちょっと待て! すぐ行くから!」

 

 早く出そうと手を早めるハンター。しかし一度途切れた興奮の波はそう簡単にぶり返さない。

 

(ダメだ…止めるしかねえ)

 

 途中半端に煮え滾る性欲を抱えたまま、ハンターはオトモアイルーのもとへと戻った。

 

「おお…早かったな」

「早かったも何も、旦那さんが遅すぎるのニャ」

 

 腰装備の中では今も男根が激しく息づいており、高鳴る鼓動に数瞬遅れてピクピクと痙攣する。

 

「痕跡は回収したから、ほら、はやく次の痕跡探すぞ」

「それはいいんニャけど…」

 

 ともかく移動する。そしてまた機会を伺う。今ハンターの脳を占めているのはどこで、どう抜くか。クシャルダオラなど地面を這いずるハコビアリ程にも気をかけていなかった。

 

「おー! こっちから痕跡の匂いがするぞ〜!」

「痕跡の匂いより…雄の匂いがするニャ」

 

 だがそのハンターの策謀は呆気なく、オトモのその一言で打ち砕かれた。

 すんすんと鼻を鳴らし、ハンターの股間に視線を送るオトモ。

 

「…いやなんのことか分からな」

「とぼけなくても良いニャ。旦那さんがいっつもシてるのニャんて、お見通しニャ」

「うぐ」

 

 アイルーの嗅覚は、人間の比ではない。どれだけ巧妙に証拠を隠そうとも、その場に残った匂いまでは消せないのが人間の限界である。

 

「てっきりネタ(、、)はあの編纂者とか、マイペースなハンターかと思ってたけど、いま確信したニャ」

 

「旦那さんは、ボクに発情してる。そうじゃないかニャ?」

「……」

 

 そうハンターに問いかけたオトモの目は妖しく潤み、種族が違う事など意識させないほどの“雌の魅力”を醸し出している。

 ハンターは言葉こそ発さなかったが、無意識に飲み込んだ唾の音が肯定だった。

 

「今までボクのことをオトモとしてじゃない…変な目で見てることはあるなーとは思ってたニャ」

「………バレてたのか」

「バレバレニャ。でも視線だけじゃ不安だったんニャけど、昨日キリン装備を着たときにそれは払拭されたニャ」

 

 オトモはハンターを見上げているはずなのに、ハンターは大型モンスターに発見された時のように身が動かない。オトモのつぶらな瞳に、ハンターは吸い込まれていた。

 

「あの時の旦那さんの匂い、スゴかったニャ…」

 

 半ば呆れるようにオトモは呟く。

 

「周りに女ハンターがいて、旦那さんの事を追ってきてくれる編纂者さんもいる。それなのに、よりによってオトモのアイルーに発情しちゃうニャんて…」

 

「旦那さんは、とびっきりの 変 態 さ ん なのニャ!」

「!!」

 

 断言され、情けなく立ち尽くすハンター。それは事実であり、覆しようのない真実である。しかしハンターの下腹部は痛いくらい張り詰め、彼はこんな状況でも、いや だからこそ興奮冷めやらぬ我が息子に怒りさえ抱いていた。

 

(終わった…)

 

 アイルーに欲情していたことが本人(本猫)に露呈し、あまつさえそれを罵られた。墓場まで持っていくつもりだった偏愛は世間の目に晒され、一生を後ろ指に指されながら過ごすしかないのだ。

 

「……その、なんだ。あれ、あの…この事は、だな」

「でも」

 

 この事はどうか内緒にしてくれないか。そう頼もうとしたハンターをオトモは制する。

 

「ご主人さまが変態だから、そのオトモも変態になっちゃったみたいだニャ」

 

 それを聞いたハンターは耳を疑った。つまり、それって――

 ハンターが真意を尋ねる前に、オトモが前掛けを捲り上げる。

 太陽と、ハンターの前に、濡れぼそったオトモの秘部が晒された。

 

 頭上に昇った太陽は少しばかり傾き、空に赤みが指してきた頃。もはや当初の目的など忘れてしまったハンターとオトモアイルーは、その関係をただの「戦友」から、一つステップアップさせようとしていた。

 

「旦那さんの匂いでこんなになっちゃったんだニャ」

 

 濡れた股ぐらを晒したオトモは、責任を取れと言わんばかりにハンターへとにじり寄っていく。

 

「ちょ、ちょっと待ってくれ! ここは外だし、その…」

「うるさいニャ。つべこべ言うニャ!」

 

 さも肉食獣のようにハンターに飛びかかったオトモは、その肉球を携えた手で器用に腰装備からハンターの逸物を取り出した。

 

「はぁ…直接嗅いだらクラクラくるニャぁ…」

 

 そして鼻を擦り付け、裏筋をちろりと舐める。猫のざらざらとした、少し痛いくらいの強い刺激でさえ、今のハンターにとってはただの快感であり、身を震わせることしか出来ない。

 

「旦那さんがボッキしちゃってる時はニオイが漂ってくるから分かるのニャ。前かがみになったって無駄ニャよ?」

 

 言いつつ両手(両前足)でハンターのを掴むオトモ。口を大きく開けたかと思えば、亀頭にかぶり付いた。

 

「っくぅ…!」

「らいひょうぶニャ。歯ははへないニャ」

 

 まるで幼子が母親の母乳を吸うがごとく、細かく啄むようにして刺激するオトモ。

 

(ぴくぴくしてる…感じてるのかニャ…)

 

 温度の高い口内へ誘われた亀頭だけでなく、時折裏筋を舌で舐めてくるためにすぐに射精感がこみ上げたハンターは

 

「ぅあ、出る、出る出る…って、え?」

 

 来るべき酩酊に備えていたはずが、限界ギリギリに引き伸ばされた快感が爆発することはなく、静かに熱は引いていった。困惑するハンターにオトモは告げた。

 

「ぷは…旦那さんのを飲むのも良いけど、やっぱりこっちにほしいのニャ」

 

 仰向けになり、腹を見せる。一般的には服従のポーズと呼ばれているそれは、今この瞬間において下品な誘惑のポーズに成り果てた。

 両足(両後ろ足)を開き、両手を下からくぐらせて秘部を左右に広げる。血色の良いピンク色の粘膜には分泌液が絡み、いやらしいてかりを生み出していた。

 こんなに自分を求めてくれる存在が居る。据え膳食わぬはなんとやらとは言うが、ハンターはここで続けるべきか、無理にでもやめるべきか必死に考えていた。

 というのも、まずここは安全な場所ではないということ。情事の最中にモンスターに乱入でもされたら溜まったものではない。

 そしてそれよりも遥かに重要なことは、そもそも「入るのか」ということだ。

 いくらほぐれきっているとはいえ、体格差がありすぎる。ここで力任せに突っ込み、オトモが怪我をしてしまっては元も子もない。愛する存在を、好き好んで傷つけたがるものなどいない――いや、これでは語弊がある。多くはない。

 入れるべきか、入れぬべきか。ハンターの脳内で繰り広げられる大戦争は、オトモによって終結した。

 

「早く、早くっ♡ ボクのヌレヌレ猫まんこに、ちんぽずぷずぷして、奥でびゅーびゅーってしゃせーしてほしいのニャっ♡」

 

 何処で覚えたのか、下品を通り越してもはや品格すら感じられる程のおねだりで、ハンターの意思はついに陥落した。

 

「……怪我しても、知らないからなっ!」

「ぅにゃぁぁっ!」

 

 左右へと広げられたオトモの中に、ハンターの男根が突き入れられる。飛沫が飛び、オトモが電撃に打たれたかのように仰け反る。わかりやすい絶頂であった。

 

「あぁぁっ♡ 旦那さんのしゅごッ♡ お゛ッ♡ おっぎぃ♡ にゃぁあああっ♡♡」

 

 激しく繰り返される抽送。結合部からはずちゅっ、ずちゅっと断続的に水音が響き、白く泡立った愛液とカウパーの混合液がオトモの会陰を通り、地面に垂れる。

 しかしハンターは快感こそ得ていたが、少しばかりの不満を覚えていた。

 

(思いっきり突き入れたい…)

 

 オトモの膣内は絡みつくように、ねっとりとハンターの肉棒を扱き上げる。それだけで射精には十分だったのだが、やはり雄としての支配欲というのか、身体の奥底まで己の化身を叩き込みたいという欲望が首をもたげている。

 オトモがハンターの肉棒を受け入れられるのは、せいぜい半ばまでが限界。それ以上力を入れると亀頭に圧がかかり、これより奥へは進ませないという構造上の障害が台頭する。

 こん、こん、と子宮口のような箇所を突く。ああ、これがなければ、根本まで突き立てられるのに。

 その思いからか、少しずつ腰に力が入る。ハンターの額には汗が滲み、狩りで鍛えた両手でがっしりとオトモの腰を掴む。

 

「ちょっと、旦那さッ! つよォッ♡ お゛ッ♡」

 

 段々と強くなる衝撃。もうハンターの耳にオトモの声は届いていない。

 と、障害が消える。少しだけ右に逸れてはいたものの、ハンターの肉棒は根本までずっぽりと収まっていた。それと同時にオトモが一際大きな嬌声を上げる。

 

「にゃああ゛あ゛あ゛ッッ♡♡ 旦那さんッ! 入ってッ♡ 奥ぅ♡♡♡」

「うおおっ…!」

 

 聖域を犯してしまった。その背徳感と快感にハンターは打ち震える。

 一層激しくなる腰使い。もはやここには獣しかいなかった。

 

「…くっ、出すぞ!」

「ぅんッ♡ 出してっ♡ 旦那さんのせーえきで、ボクのしきゅーパンパンにしてっ♡」

 

 どちゅっ、と一際大きな音が響き、ハンターは精を放った。2度の寸止めを食らっていたそれは音を伴い、間もなくオトモとの結合部から逆流してくる。

 

「にゃぁっ♡ 出されてるッ♡ 旦那さんのびゅーってっ♡」

 

 射精を終えたハンターはオトモの顔に顔を近づけ、唇を貪る。

 

「んっ…ふっ…」

 

 先程までの行為に劣らぬ激しさの接吻が暫く続いた後、互いの視線が交差し、束の間水音は止む。

 そしてハンターが思い出したかのように男根をオトモから抜くと、ドロっと白濁が地面に滴り落ちた。

 

 夕暮れだった。日は傾きに傾き、赤色以外のスペクトルは大地に降り注ぐことはない。

 紅に染められた森の中で、オトモとハンターは営みを終えて脱力の渦中にいた。

 

(やっちまった…! 夢にまで見た中出しを…!)

「…旦那さんの、まだ溢れ出してくるニャ…♡」

 

 オトモは仰向けになり、四肢を投げ出している。対するハンターは砕けそうな腰を奮い立たせ、何とか直立を保っていた。

 蕩けた声を出すオトモの目は蕩け、今なお秘部から精液が流れ出している。それを見たハンターの男根は

 

「まだ、やるのかニャ…?」

 

 おもむろに屹立し、未だ萎える気配は見せていなかった。

 

「…すまん」

 

 ハンターは一言ぶっきらぼうに謝ると、オトモの腰に手を回す。

 そしてそのままオトモを持ち上げ、尻を向けさせる。言うなれば、後背位だ。ただしオトモの足は地についておらず、手が支えを得ることもない。

 

「ちょっと、旦那さん、少し休ませて欲しいのニャ…」

 

 未だ息が荒いオトモは休息を求めるが、ハンターがそれを聞き入れることはなかった。

 断りなく、突然の挿入。

 

「ニ゛ャ゛ッ!? 待って、待っんんぅうう♡♡」

 

 先程よりも速く、深いストローク。ハンターを拒むものは何もなく、オトモは奥まで咥え込んでいる。またもや少し右にズレている感覚はあるものの、肉棒全体が包み込まれる快感は筆舌に尽くし難い。

 

「にゃめッ♡ 掻き回されてるっ♡ んお゛ぉ゛ッ♡」

 

 オトモの四肢はハンターが腰を叩き付けるのに合わせて揺れ、だらしなく開いた口からは舌と唾液が垂れている。

 さっきよりも体重がハンターとの結合部に集中するため、オトモはより深い快楽を得ていた。

 オトモが脳を焦がすような快感に身を任せてようとしたとき、僅かばかり快感と毛色を異にする信号に気が付く。恥部から送られてくる奔流に呑まれてオトモはそれが何なのか分からなかったが、数秒後 己の行動によって判明する。

 

ジョロロロロロ…

 

 黄色い液体。つんとした匂いを伴ってオトモの股間から噴出したそれは、紛れもなく尿であった。

 

「あっ♡ おひっこ止まんニャいぃ♡ 見ないで旦那さッ♡」

 

 吹き出し続ける尿はキレイな弧を描き、地面へと降り注いだ。ばたばたっと濁った音を発し、大地に染み込んでいく。しかしその勢いは段々と弱まり、断続的になったそれは最後に二、三度勢いよく飛び、終わりを迎えた。

 もちろん放尿時もハンターの責めは続いていたため、オトモにイッたらお漏らしをする癖がついてしまったのだが、それはまた別の話だ。

 

「全部出ちゃったのニャ…」

 

 オトモが行為中の放尿に新たな可能性を感じ、そしてハンターが着実と射精へ登り詰めようとしていた時、そいつは訪れた。

 全く想像だにしていなかった事で、思わずハンターの腰が止まる。

 生態系から弾き出された、イレギュラーに相応しい食欲の権化。緑色の皮膚を持ち、やけに突起の多い尻尾から一部ハンターから「ゴーヤ」の蔑称(あいしょう)で親しまれているミスター・ダイナソー。

 恐暴竜、イビルジョーのお出ましだ。

 

「……イビルジョーは――」

 

 ――マズい。攻撃力はさることながら、獲物への執着心も侮れない。一度見つかれば逃げ切るのは面倒を極める。そして何より、ここで力尽きれば結合したままキャンプへ戻され、そこでウケツケジョーに事態が発覚する……という最悪の状況が想像できる。つまりここは、行為をやめて静かに立ち去る、というのが最適解。そんな考えにハンターは到達し、似たような結論に至ったのかオトモの身体は少し強張っている。

 だが、そんな事よりも大きな差異に、ハンター…もといハンターの肉棒は気付いていた。

 

(こいつ…締まりが良くなってる)

 

 モンスターに見つかるか見つからないか。その瀬戸際で、あろう事かこのオトモアイルーは興奮している。

 試しにハンターが子宮の奥を軽く突くと、

 

「ぅむーーッ!? んッふぅ!?」

 

 これまでとは比べ物にならない程の反応が返ってきた。

 

(トンだ変態雌猫だな)

 

 しかしこれには少し苦言を呈そうとしたのか、オトモがハンターの方に振り向いた。

 だがハンターは無情にも告げる。

 

「おい、声出したら見つかるだろう? 静かにしてろよ」

 

 その瞬間、オトモは死を覚悟した。というのも、ハンターの顔は今まで見たことのない、正に嗜虐心そのものといった表情で彩られていたからだ。

 

「ちょっと旦那さんッ!? ニャめッ♡ 動いたら声ぇえッ♡」

「静かにしろって」

 

 森の影でひっそりと抽挿が再開される。

 先程よりもねちっこく、半ば焦らすようなそれに荒々しさはなかったものの、それゆえ声を我慢する事は困難だった。

 脱力しきった顎の筋肉だけでは嬌声を抑えきれないと、オトモは両手で口を覆う。

 

「ふぅッ! んッ! んむッ!」

 

 だがそれでも、激しい吐息までは抑えることができない。

 一方ハンターは、この背徳的な状況に強姦と類似したものを感じていた。

 

(帰ったら、そういうプレイもいいな)

 

 オトモの必死さとは裏腹に、なんとも呑気なものである。

 と、ここで闖入者の登場により忘れかけていた射精感が込み上げる。

 

「出すぞ」

「んふッ!? 待っ、旦那さんッ♡ 今はダメッ♡ ナカはダメニャのッ♡ ほぉッ♡」

 

 あまりの快感に声を抑えられなくなるから、中出しは止めてくれという理由からの「ナカはダメ」という言葉も、ハンターの耳には「孕むかもしれないからダメ」という様にしか聞こえていなかった。元々オトモに性癖を受け入れられると思っていなかった為、ハンターのそういう妄想は無理矢理致すのがほとんどで、かつハンターはそういったシチュエーションをいたく気に入っていた。

 

「あー、出る。中に出すぞ」

「ニャッ!? ダメ、ダメって言ってるのに…にゃぁあッ♡」

 

 懇願は聞き入れられることなく、精はオトモの膣内へぶちまけられる。

 

「んぶ―――〜〜ッ!?!? ふっ、んッ、んぅ〜〜ッ♡♡♡」

 

 ハンターと同時に達するオトモ。気休め程度に手を添えられた口からは、抑えきれなかった嬌声と唾液が溢れた。目尻には涙が浮かぶ。濡れに濡れた秘部からは潮を噴き出し、精液と己の体液にまみれたオトモは尻尾と両足を一瞬ピンと伸ばして、そして脱力した。

 気づけばイビルジョーは失せている。残されたのは一人の変態ハンターと、一匹の変態アイルーのみであった。

 こぽり、とオトモの秘部から精液が溢れ落ちた。

 

 

「…旦那さんのイジワル」

「悪かったって…」

 

 イビルジョーなき後、全てを終えたハンターは、オトモの機嫌を直すのに必死だった。

 

「モンスターがいるのにガンガン突いてくるのは酷いニャ」

「それはお前の締まりが良すぎて…あ、いや、なんでもない」

「またそうやってボクの…ぉ、おまんこのせいにするニャ」

 

 オトモの服装、ハンターの服装共に整えられており、外見からはついさっきまで情事に励んでいたことは見て取れない。だがその場に滞留した匂いが、ここで起きた出来事を何よりも雄弁に物語っていた。

 

「許してほしいなら、態度で示して欲しいニャ」

「態度…」

 

 流石にモンスターの近くで責めに徹したのは「やりすぎ」だったようで、オトモはいかにもご機嫌斜めというように腕を組み、顔をハンターから背けている。

 

「今日…はもう終わっちゃうから、明日、ボクの言うことを何でも聞いてほしいニャ」

 

 しかしオトモの尻尾は忙しなく動いており、これが本当のへそ曲がりではないことを示していた。

 

「そうか…それくらいならお安い御用だ」

「あと、旦那さん」

 

「ボクのこと、名前で呼んでほしいニャ」

 

「…愛してるよ、――」




僕は童貞です

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