ショタ提督につきあってあげるやさしい叢雲ちゃんのお話です!

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叢雲ちゃんがやさしい。


催眠術にかかったフリをしてくれるムラクモチャン

 太いタコ糸に吊された五円玉が目の前で左右にゆれる。

 

 視線をそれとなく机の上にやると「やさしい催眠術」なんて書かれている怪しい本が置かれていた。

 

 こんな古典的なやり方で催眠術なんてかかるわけないじゃない!

 

 バカみたい……。

 

 あぁ、でも、ここでアタシが催眠術にかかってあげないと、司令官泣いちゃうかも。

 

 ……こんなこと考えてるアタシもバカだなぁ。

 

 ほんっと、しょーがないんだから。つきあってあげましょ。

 

 

 

 

 

 催眠術なんかにかかったことはないからどうしようもないけれど、なんだかそれっぽく、眠いようなうつらうつらした表情を作ってみる。

 

「秘書艦は司令官の前では裸じゃないといけない、秘書艦は司令官の性欲処理をしないといけない」と、ろくでもない言葉が繰り返し囁かれている。

 

「はぃ……ぁぃ……」

 

 ゆれる五円玉とその奥にある司令官の顔を見つめながら、口を半開きにして、ボーっとした感じで力なく返事をした。これであってるかしら……。

 

 不意に振り子が止まる。司令官はパンと手を叩いた。

 

「どうしたの叢雲? ボーっとしてさ」その声はやや緊張気味に聞こえる。自信はないらしい。なんだか笑いそうになるけど、どうにか我慢する。

 

「はぇ……? あ、やだ! アタシったら」

 

 急に意識を取り戻して見せる。よしよし、いい感じだわ。

 

「叢雲、どうして服を着ているの?」いきなりそんなことを言われて、どうしたらいいのか思案するために少し固まってしまう。

 

 司令官も冷や汗を流してアタシのリアクションを見守っている様子。えーっと『秘書艦は司令官の前では裸でなければならない』よね? うーん?

 

「……あら? ヤダ、アタシったら間違えて着ちゃってたわ。待ってて、すぐ脱ぐから!」

 

 催眠術にかかってるってことは、そう思い込んでるってことよね。だったらこういう感じじゃない?

 

 いざ司令官の前で脱ぐとなると少し緊張する。まぁ、いつかやることになったろうし、それがちょっと早くなっただけのこと。女は度胸よ!

 

 一枚ずつ服を脱いでソファーに畳んでいく。背中に手をまわしてブラのホックを外そうとした時、チラリと司令官を見る。顔を真っ赤にしててなんだかカワイイ。

 

「どうしたの? アタシの裸なんて見慣れてるでしょ?」

 

 ブラを脱ぎ捨てながらわざとらしく言う。司令官は火が出るほど恥ずかしくて、飛び上がるほど嬉しいのか、顔を手で覆って指の間からそっと見ている。もう、スケベなんだから。

 

 ところがパンストに手をかけると「いや、そこは脱がなくても、いい」とかって止められる。

 

 あぁ、そうなの。初めて知ったわ。こっちの方が好きなのね。いつも興奮してたんだ、アタシで。へぇ……。

 

 胸を隠すのもなんだかおかしい気がするから、出したままにして……平常心、平常心。

 

「さっ、脱いだわよ。それで? 今日の仕事は?」

 

「う、うん。じゃあ、これを」そう言いながら司令官はズボンのチャックを下げて、ボロンと……違うわね。えーと、プルンと、アタシが思っていたより小さいものを出した。

 

 あー、うーん、お弁当に入れる皮つきソーセージ? アタシもほら、色々と資料では見たことがあるんだけど……エッチな本とか。

 

 司令官のはこういうのなんだ。カワイイから逆に安心しちゃった。

 

「男っていうのはどうしてすぐ勃起するのかしら」

 

 床に両膝をつく。サイズが小さいとはいえ男性器が目の前にあるわけで……絵とか写真なんかじゃなくて、目の前に本物があると大きさに関係なく緊張する。

 

「はぁ……まったく」

 

 仕方がないなぁ、みたいなに装うけれど、これから本当に司令官のモノに奉仕するんだっていう、自分の緊張を取り払うための深呼吸でもある。

 

「あむっ」

 

 なめ回しながら口の中に入れる。根元まで咥えても喉の奥までには引っかからない。

 

「んっ、んっ……」

 

 少し空気を含ませるようにしながら顔を前後させた。ぶちゅり、ぬちゅりと、わざと音を立てる。

 

 剥けていない皮の中に舌先を入れると、少ししょっぱくておしっこの匂いがした。

 

 そっと見上げると、歯を食いしばりながら苦しそうに我慢する司令官と顔があった。マヌケな顔で面白い。……そんな表情もできるのね。初めて見た。

 

 目線をツルツルの股間に戻して行為を続ける。アタシも初めてだからよくわかってない。歯を立てないように、舌で舐め取るように、唇で刺激するように、なんとなくで丹念にする。

 

 そうしているうちビクビクと震えてくるのが伝わってきた。

 

「離して」唾液の糸を舌先で引きながら口から出す。

 

「お尻をこっちに向けて」言われたまま背中向けになると、司令官はアタシの手を取ると、そのソーセージにアタシの指先を絡ませるようにして自分でしごきはじめた。なにこの状況?

 

「出る!」苦しそうに叫ぶ。どこに出すの? パンストにかけるの?

 

 荒い呼吸の司令官はパンストにグイッと手を突っ込んでショーツの中に射精した。手の中で暴れ回る小ぶりの棒がヒクヒクと跳ねて、お尻に生ぬるいのがべったりとかかる。「服を着てもいいよ。今日はそのまま過ごして」出すだけ出すとパンストを戻した。

 

 布から染みて白く漏れ出す感覚がわかる。ねっとりと太ももを伝い、足下の方へと漏れて行く。モノは小さいけど、こんなにいっぱい、出るのね……。

 

 なんかわかった。司令官、恥ずかしくて言えないことがいっぱいあったのね。だから……はぁ、男って面倒くさい。

 

「まったく、こんなに溜めてるだなんて……また出したくなったら言いなさい。それが秘書艦であるアタシの役目でしょ?」

 

 指についた精液を舐めながら言った。すごく青くて、へんに生臭い、いやらしい味だわ。

 

 

 

 

 

 その日の午後、発砲音があって鎮守府にある倉庫の一部が吹き飛ぶ。

 

 司令官が担架で運ばれて行く。何があったのか、発砲した金剛さんに聞いてみると「目の前でコインをブラブラされながらエッチなこと言われたデース! 急に胸を揉んできたから副砲で撃ってしまったデース……」とのこと。

 

 事の顛末を聞くと情けなくてぐうの音も出ない。金剛さんはチョロそうだからすぐ催眠術にかかるとか思ったんでしょう。なーにやってるんだか。

 

 翌日、入院している司令官に会いに行くと、足の骨を折ったようでギブスで固定されていた。

 

 そして、使ってるテーブルの上に、とても嫌なものを見た。本だ。

 

 そこには「やさしい時間停止術」と書かれている。

 

 金剛さんにしたことを説教していると「時よ止まれぃ!」そう言われてアタシは仕方がなく体の動きを止める。

 

 司令官はアタシの胸を満足するまで揉んでから「そして時は動き出す」なんてことをつぶやく。

 

 ええと、困った。時間が止まってる間って感覚ってどうなの? 平然としればいいの? それとも……。

 

「――やっ! あ、アンタ今なにしたの!」

 

 いたずらな笑みが浮かんでいた。正解だったみたい。アタシは無言で折れている足をはたいた。

 

 あぁ、くだらない。




世間では「時間停止AVの9割がヤラセ」だともっぱらのウワサですが、もし本当にそうだったら「9割の女子は仕方がなく時間が止まってるフリをしてくれている」ことになるので、そっちの方が萌えるなと思って書きました。

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