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「ロン 6400です」
「トビました……」
和の宣言にがっくりと項垂れる部唯一の男子部員、須賀京太郎。本日なんと4度目のトビ終了である。
「まだまだ甘いところや偶然に頼ろうとする所はありますが最初よりは幾分マシになったと思います。この調子でやっていけば県大会予選のような無様な結果にはならないでしょう」
「さいですか……」
「京太郎にしてはよくやったじぇ! でもまだショージンが足らんな!」
外はもう10月に差し掛かろうとしているためかすっかり暗く、遅くまで練習している野球部を照らすためのライトの端がポツポツと明かりの付いた校舎を照らしていた。
「部長すみません、俺の練習にこんな時間まで付き合わせちゃって……」
「いーのよ、部員の成長を手助けするのも部長の役目だもの」
「おい京太郎! 私への感謝を忘れてるじょ!」
「ありがとうな優希、和も態々ありがとう」
「チームメイトの練習に付き合うのは当然の事です、それより須賀君前にあげた練習メニューはどうですか? 今日あったミスのいくつかはあれをちゃんとこなせていれば対応可能になると思うのですが」
「あーあれな、あれちょっと判らないとこがあって……」
「今持ってますか? 今解説しましょう」
片付け始めていた雀牌を再び並べ始める二人。今まで遊びの延長で麻雀をしていた京太郎も全国大会での女子部員の活躍に当てられたのか以前より真剣に取り組むようになった。
「これは長くなりそうだじぇ」
「和、須賀くん、私達はもう帰るから片付けと戸締まりお願いね」
「わかりました、お疲れ様です」
ごゆっくりー、と少し外れた返事を聞きながらドアが閉まる。その後も部室には二人の真剣な会話と牌を弄る音が聞こえ続ける。京太郎が牌を揃え、疑問や解らない点を説明し、それを隣に座る和が解説していく。先程までの項垂れた様が嘘のように真剣に話を聞いている。以前の彼ならこんな状況に浮ついたりしただろうが今はそんな素振りは見えない。
「……とこの様に切ればその後のツモによる変形や相手の手配に対する対応力が上がるわけです」
「なるほどなぁ、そこまで気付かなかった。ありがとう和」
「このくらいなんてこと無いです。それにこうやって教えると復習や新たな手を思いついたりして私もいい勉強になりますから」
「そう言ってくれると助かるよ」
「他にわからないところあります?」
「いや、これくらいだ。付き合ってくれてありがとう」
ようやく長い追加レッスンも終わり、片付けが終わり部室を出るともう廊下も電気が消えている。野球部の練習もいつの間にか終わったようで月明かりだけが廊下を歩く二人を照らしていた。
「しかしこんな時間まで残ったのも久しぶりだな、一人で帰すのも悪いし家まで送るよ」
「須賀くんの家は全然方向が違うのに、いつもすみません」
「元はと言えば俺のせいだし、それにこんな時間に女の子一人帰す方が怖いし気持ち的に疲れる」
「じゃあ何時も通り、お言葉に甘えさせてもらいますね」
全国大会後からこうやって帰りが遅くなって和を家に送ることも多かった。何度か和の両親にも遭遇し、最初は不審がられていたが(特に父親に)、それも回数を重ねる毎に無くなり今ではすっかり信頼を勝ち得ていた。
今ではすっかり二人で歩くことにも慣れた道を月明かりに照らされながら歩く。出会った当初のぎこちなさもなく、時々京太郎の冗談に喉を鳴らす和の声が木々のざわめきの間から聞こえる。
「そう言えば付き合い始めてからもうすぐ二ヶ月だな」
「そうですね」
「あのときはまさかOKされるなんて思わなかったよ」
「私も会った当初はこんな関係になるなんて思っていませんでしたから」
全国大会が終わってすぐ京太郎は和に告白した。これから麻雀に打ち込むために憂いを残したくないとの思いで玉砕覚悟の告白だったが。彼の予測を裏切り、和はこれを了承。晴れてカップル誕生となった。ちなみに二人共恥ずかしいからと言う理由で周囲にこの事を話したりはしていない。
「俺はいつ和に愛想をつかされるか戦々恐々してるよ」
「失礼な人ですね須賀くんは、私これでも結構須賀くんの事好きなんですよ?」
(和可愛すぎだろ気絶しそうだ)
すこしむくれる和に内心悶える京太郎。
「それに、好きな人じゃなければあんなことしません」
「! そうだよな、ごめん変なこと言って。今度のデートでクレープ奢るから」
「わかれば良いんです」
若干睨むような上目遣いで言われ、思い当たるフシがある京太郎はすぐに謝る。先程より甘い雰囲気になった二人の前に目的地のウッドハウスが見えてきた。そろそろこの時間も終わりだ。
「ところで須賀くん、私さっきのことまだ怒ってますよ?」
「え、マジかさっき許すって言ったじゃん」
「私そんな安い女じゃ無いんです、もっと心満たされるものがほしいです」
間際になってそんなワガママを言い出す和。いつもはこんな事言わないのにな、と意外に思いつつ彼女の求めているものを当てようとするが全く解らない。
「判りませんか? ヒント要ります?」
「頼む」
「私の家電気付いてませんよね」
「……あー」
ついでにいうと彼女の両親が使っている車も二台とも無い。そして彼女の両親は仕事柄出張が多かった。
「彼女にここまで言わせるなんて須賀くん彼氏として恥ずかしくないんですか?」
「申し開きもございません」
「で、どうします?」
「お言葉に甘えさせていただきます」
その返事に和はうって変わって満足気に頷くと、家の中に京太郎を招き入れた。
「ありがとうな、風呂から飯からごちそうになっちゃって」
「今更ですよそれくらい」
とりあえずと壁際に荷物と玄関から持ってきた靴(ビニール袋入り)を置く。和の部屋は一般的な女の子の部屋と変わらない。自動雀卓があること以外は。
「これから麻雀の続きする?」
「まだそんな意地悪言うんですか須賀くんは?」
「冗談だよ」
「あっ♡ んっ……」
唇が重なる。そのままどちらともなく口を開き、深いキスへと移行する。舌が絡み合い唾液が交換される。すぐこうなることは分かっていたので電気は付けておらず、薄暗い中二人がベッドに倒れると、和の特徴的なひらひらとした部屋着がふわりと広がる。
「相変わらずすごい部屋着だな」
「変ですか?」
「和が着ればなんでも可愛いよ、他の男には見せたくないけど」
「え? でも他の私服もこういう系が多いですが」
次のデートは服屋巡りで決定だと心に決め、まるで布を上から垂らしただけのように見える服を脱がしていく。ともすればネグリジェにも見えかねないその服は和の凶悪なボディと合わさってもはや凶器と表現しても過言ではない。京太郎も毎回乱暴にしないように耐えるのに必死である。
「あー和のおっぱい好き」
和の年齢にはおおよそ不相応な豊満な胸に顔を埋め、柔らかさを堪能する。またか、と呆れた表情をする和を無視して、その包み込むような優しさを享受している。
「毎度毎度飽きないんですか? ただの脂肪ですよ?」
「モゴモゴ」
「顔を埋めながら喋っても全然判りませんよ!」
「おっぱい嫌いな男なんて居ないぞ」
「はぁ、須賀くんがこんなに変態だなんて付き合う前は知りませんでした……」
「和には言われたくないんだが」
「なんですかそれ……ひゃっ♡」
「なんですかじゃないでしょ、もうこんな濡らして」
胸を揉みしだいていた京太郎の手がスルスルと下半身に伸びて、パンティの中に入り込む。京太郎の言う通りそこはもう十分に濡れており、彼が手を動かす度に湿った下着から僅かな水音が聞こえる。
「膣内もぐちょぐちょだし、そんなに愛撫要らないかな?」
「んっ♡ もっと……」
「だよね、和これ好きだもんな」
「やっ♡ そんなっそこ強くしちゃだめです♡ ああっ♡」
膣内に指を滑りこませ、浅いところにある和の弱点を慣れた様子で責め立てる。それもそのはずで付き合い初めてまだ二ヶ月ほどだが、もうこうやって二人が身体を重ねるのはもう両手どころかそろそろ両足を使っても足りない回数になりつつある。
「俺も和がこんなえっちな女の子だったなんて知らなかったなぁ」
「ひっ♡ あっ♡ やめっ♡ っ♡♡♡」
初デートの折、緊張でガッチガチの京太郎を和がリードしてそのままホテルまで連れ込んだのだ。まさか京太郎もあの和がバリバリ肉食の狼女子だとは思っておらず最初は戸惑っていたが、最近はこの様にリードも取れる様になってきた。
「でも今日いつもよりすごくないか? どうしたの?」
「それは……今週一回も出来なかったから、その……」
(え今週一回も出来なかったから溜まってムラムラしてたって事か? 和の性欲やばすぎだろ)
大体週2~3回ほどデートに行く二人だが、最後の目的地はほぼ決まってホテルか今みたいにどちらかの家にお邪魔することになる。そういうわけでほぼ週3ペースでしているわけで、これがほぼ全て和から誘っているとなれば彼女がどれだけ旺盛かが分かってもらえると思う。
いくら京太郎が元スポーツマンで年頃の男の子とはいえ限界がある。いや和が一回二回で満足するなら大丈夫かもしれないが当然そんなことはなく、まともに付き合っていたら翌日学校に行くことすら精一杯になるまで搾り取られることを京太郎は最初の一週間で学んでいた。
「あっ♡ 須賀くんそこっ! 強くしちゃ♡ はぅっ♡」
指をもう少し奥に入れてると当たるGスポット。彼女のソレは少しぷっくりと膨らんでいて、まるでイジって気持ちよくさせてくださいと言わんばかりだ。お望み通り中指でグリグリと弄っていやるとたまらないという風に彼女の腰が戦慄く。可愛らしい彼女の快感に押し出された声が部屋に響く。京太郎の家に行くときは親が居るためこの声を何とかするのに苦労するのだが、今日はそんな心配もない。和の媚びた声が京太郎を興奮させる。
「須賀くん、指で、イッ♡ イッちゃ、あっ♡!」
「良いよイッて、和の可愛いイキ顔見せてくれ」
「やっ! 恥ずかしっ んっ♡ ひっ♡ だめっあっあっあっ♡ っ♡♡♡!!!!」
最後、切羽詰まった声とともに身体がピンっと伸びて大きな胸がその反動で大きく揺れる。快感に歪むかわいらしい顔ときゅうきゅうと指を締め付ける膣が京太郎に彼女の絶頂を伝えていた。
だが京太郎はそんな事関係ないとばかりに責めの手を緩めない。絶頂で敏感になった彼女の性感帯を更に責め立てていく。
「ひぇっ! 駄目です! 須賀くん今はほんとに、っ♡ イッたばっかりで!」
「知ってるよ、何度も聞いた」
「じゃあなんで、ぃひっ、あっ! また来ちゃっ♡ ああっ♡!」
「こうやってある程度満足しないと和朝まで離してくれないからな」
「そんな事、っ♡ 我慢する! 我慢しますからぁ! お願いやめてぇ!」
「それでやめて結局休憩が宿泊になったの忘れてないからな、言い訳するの大変だったろ?」
「だけどやだぁ、指じゃやだぁ! 須賀くんのおちんちん欲しいよぉ!」
「うっ……っ駄目だもうちょっと指で我慢してくれ」
「須賀くんのいじわる、鬼畜!」
思わず倒れかけた思考を必死に持ち直す。ここで折れたら明日地獄を見るのは京太郎自身なのだ。気怠いだけならまだいいが最悪親御さんが帰ってくるまで気付かずなんてことすらある。そうなったらおしまいなので和の信じられないようなおねだりにも必死に自分を律する。
(でもさっきの和のセリフすごかったな……危うく理性を失う所だった……)
自分の指であられもない声を上げ続けている和を見て優越感に浸りながらそんな事考える京太郎。普段の彼女のイメージと言えば清楚でクールで麻雀にも勉強にもストイックというのが付き合う前までの彼の印象だった。それが今では媚びた目を向け淫語を発しながらセックスを求めてくるのだ、クラスメイトの誰一人として彼女のこんな姿は想像できないだろう。
それからどれくらいだろうか? 月の位置もだいぶ登った頃、ようやく京太郎が和の膣から指を引き抜く、ふやけた指抜かれたそこは閉じること無くパクパクと何かを求めている。それと同時に弛緩した和の身体がマットレスに沈み込んだ。汗で張り付いた薄布で出来た部屋着と、愛液でびちょびちょになった彼女の下着が彼女に与えられた快感の大きさを示しているようだった。
「もう良いかな?」
「やっとですか? お願いします早くください、もう我慢出来ないです」
「お? っとちょっとまってくれがっつき過ぎだって」
飢えた獣のように京太郎のズボンを剥ぎ取る和。するともうすでに臨戦態勢の肉棒が中から飛び出すように出てくる。それを彼女はうっとりした目で見つめて、まるで宝物を見つめるようだ。
「もう須賀くんも準備バッチリじゃないですか、じゃあ早くしましょうよ」
「わかったわかった、いまゴムつけるから」
用意してあったゴムを装着し、ベッドに腰掛ける京太郎。
「今日はこの体勢でしてみよう」
「須賀くんが自分からなんて珍しいですね、ビデオでこの体位やってたから真似したかったとかですか?」
「……そんな事無いぞ?」
「あーそうなんですね! 私には散々我慢させておいて自分だけ気持ちよくなってたんですね! しかも私以外の女性で! 許せません!」
「なら和も自分ですればいいだろう!」
「須賀くんの以外で満足できるわけ無いでしょう!」
くだらないことで口論を始める二人だが、準備は着々と進んでいる。ベッドの縁に腰掛けた京太郎の膝の上に一糸まとわぬ姿の和がまたがっている。口論している上とは裏腹に下半身は彼のいきり勃った肉棒に媚びるように期待で愛液を溢れさせる割れ目を腰を振って擦り付けていた。彼の胸板に押し付けられた乳房は押しつぶされている。
「じゃあ、やめる?」
「……須賀くんいつからそんな意地悪になったんですか?」
「和が可愛いからさ、好きな子には意地悪したくなっちゃうやつ」
「小学生ですか全く……んっ♡」
口づけ、何時もと違いこの時だけは和の顔が上に来る。
「ん゛っ♡ ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛ん゛っ♡♡♡♡♡!!!!」
そして待ち望んだものを受け入れ、快感と歓喜に顔を歪ませながら徐々に二人の位置が元に戻っていく。動きが止まり、いつもどおりの位置になったときには和の顔はもう誰かに見せることなど到底出来ないほどだらしないものになっていた。
「これ、ふかいです……ずっといいとこ、おく当たって……♡」
若干の余韻の後、和の身体が揺れ始める。腰をグラインドするようにゆさゆさと、ポルチオを肉棒の先端でコリコリと揉むように動く。
「あ゛ー♡ これすごい♡ きもちいい♡♡」
京太郎の肩に手をかけ、頭を項垂れさせながら一心不乱に腰を振る和。口からは常に快感に押し出されたような声が漏れ出ている。腹にポタポタと垂れる液体はきっと汗だけではないだろう。徐々に腰の動きは大きくなっていき、そして声はどんどんと低くなっていく。
「あ゛ー♡ イク、イクイクイグっ♡ っ♡♡♡♡」
そしてまず一回目のナカイキ。ビクンビクンと腰がしゃくれるように大きく痙攣し、京太郎の肉棒が痛いほど締め上げられる。脳を焼き切らんばかりの快感が和を天国へと持ち上げる。
「んー、しょっと」
「うわっ、えっなんですか? え? ひゃうっ!?」
余韻も残る中、今度は京太郎が和を持ち上げてくるりと回転させたと思うと、そのまま部屋の壁に手をつかせていわゆる立ちバックの体勢になる。
「さっきは和が好きに動いたから、今度は俺の番な?」
「へ、いや待ってください。好きに動くのは良いですからバックは……ひゃん♡」
「良いとこばっかり当たるから感じすぎて好きじゃないんでしょ? 知ってるよ」
「あっ♡ んっ♡ 膣内っゴリゴリって♡ 奥も♡ お゛っ♡ ぐりってぇ♡」
先程の対面座位がやさしい気持ちよさなら、こちらはまるで暴力のような気持ちよさだろう。自分の意志の届かないところから莫大な快感が脳を焼き切らんとばかりに押し寄せる。
「和好きだよね、この体位」
「だから、嫌いだって、お゛ほっ♡♡」
パンパンと腰がぶつかる音がするたびに、まるで動物のような下品な喘ぎ声が部屋に響く。ぶら下がった乳房が揺れて、京太郎の肉棒がポルチオを押し込む毎に和の両足の震えが大きくなる。そしてあっけなく彼の肉棒での二回目の絶頂を迎える。一瞬息をつき、しかし止まらないピストンによって再び際限無い快感の地獄に引きずり込まれる。
「あ゛っ♡ っ♡♡♡ 須賀君、イッた! 私イキましたから」
「俺まだイッてないもん」
「もっとゆっくり、お願いします! ああああっ♡♡♡」
「俺がそう言っても止まってくれなかったのにソッチだけそれはないよねー」
加虐的な笑みを浮かべながら、更に腰の動きを激しくする京太郎。時々クリトリスをいじったり、もしくはわざと彼女がイク寸前で焦らしてみたり。様々な反応を楽しみながら徐々にスピ―ドを上げていく。
「和、俺そろそろイキそうだけど、良い?」
「私もっ、そろそろです♡ 一緒に、一緒にぃ♡♡」
それを了承するように、京太郎の動きが更に激しくなる。和も下腹部に力を入れて、京太郎を気持ちよくしようとする。先程までとうって変わって二人は口をつぐんでお互いが与えてくれる快感に集中する。外から聞こえる涼やかな葉擦れの音とはおよそ正反対の淫靡な水音と、恋仲の二人の身体が肉欲のためにぶつかりあう音だけが可愛らしい少女の部屋に響いている。
「っ! 和!」
「っあああああああ♡♡♡♡」
そして絶頂。お互いの身体が密着し、動きがシンクロする。京太郎の腰が何かを送り込むようにびくんと動くと、それを逃さないように和の身体もびくりとうねるようにそれに付いて行く。
しばらくするとズルリと肉棒が抜け、和の身体がどちゃりと床に崩れ落ちた。
「お疲れ和、って聞こえてないか」
「あ、ひ……」
心ここにあらずと行った状態の和をベッドに寝かせ、そして服を着る。出張ということは明日の午後までは帰ってこないのだろうが、流石に朝までこの家で寝る勇気は京太郎にはなかった。
最後に一言、意識がないであろう和に挨拶をして帰ることにしたらしい。
「じゃあな、おやすみ和……ってうおっ!?」
帰ろうと背を向けた瞬間、腕を捕まれそのままベッドの上まで引きずり出される。
「何帰ろうとしてるんですか? 私まだ全然満足してませんよ?」
「えだって何時もはあれで、つか力強いな!」
「あれだけ意地悪したんだから、もっとしてくれますよね? ね?」
最初は冗談かと思っていたが、まるで肉食獣ののような形相で見られて冷や汗を流す京太郎。
「あ、ほらゴム! 今日すると思ってなかったからあれしか無くてさ、残念だなー」
「こんな事もあろうかとちゃんと箱で買ってあるので大丈夫です、ほら」
そういってベッド脇のカラーボックスから出てくる徳用コンドームの箱。しかも俺が買うより高い薄くてキモチイイと有名な奴。沢山入って沢山楽しいなんて文字が今に限っては恨めしい京太郎であった。
「今はネット通販って物があるんですよ、便利ですよね」
ペリペリと包装を剥がし、そして彼の意に反して準備万端となった肉棒に再度コンドーム装着される。
「大丈夫です、明日は土曜で部活も午前中は休みですから、気が済むまで付き合ってもらいますからね♡」
ここまで来ると京太郎も覚悟を決めて、彼女の腰に手を添える。それに嬉しそうに顔を綻ばせながら、再び二人は快感の海へと沈んでいった。
「あー、結局朝か……」
カーテンの隙間から漏れてくる陽射しを見ながらそう零す京太郎。彼女の家で朝までヤッて本来ならこんなことを呟く余裕などなくご両親が帰ってくる前にさっさとお暇するべきなのだが今の彼にそんな体力的余裕はない。こうやって呟くのが精一杯である。
「身体動かないな…もうちょっとベッド貸してくれ」
「……」
彼がそう問うて顔を向けると彼をこうした張本人と思われる布団の塊が小さく動き、中からポコンと顔が出てきた。顔は真っ赤に染まっている。
「あれは違うんです……」
「何がさ」
「あれは疲れておかしくなってただけなんです。だから……」
「だから本心じゃ無いって?」
真っ赤な顔をブンブンと振る和。どうやら昨晩の言動は正気ではなかったから忘れてほしいということらしい。
「まあそうだよな、和があんなこと言うはず無いもんな」
「う……」
「自分からおねだりとかするはずないよな、あんな必死な和久しぶりに見たけど」
「うう……」
「でも最後は驚いたな、まさか襲われる上にコンドーム箱買いしてるからいくらしても大丈夫ですとか。しかもあれバラしてあったってことはもしかして一箱はバッグの中入ってる?」
「……」
「もしかして部室から期待してた? ごめんな気付かなくて」
「あー!!! うがー!!」
布団団子がいきなり暴れ始める。真っ赤になりながら枕をボフボフと京太郎に叩きつけるが、そんなものまるで効いた様子もなくニヤニヤと彼女を見つめるだけだ。
「大丈夫、えっちな和も好きだから」
「恥ずかしさで爆発しそうです……」
涙ぐむ和を力を振り絞って抱きしめる。幸い和の両親は予定通り帰ってくることはなく。二人の幸せな時間は日が高くなるまで続いたのだった。
「京ちゃんと和ちゃん、来ませんね。今日は朝からなのに」
「きっとあの二人は午後からよ、それも怪しいけど」
「え、なんでですか? なにか聞いてるんですか」
「さーてなんででしょうねぇ、特に聞いてないけど、ねぇ?」
「???」
部長は部員のことは何でもお見通しなんです。部長すごい。
読んでくださりありがとうございます。
お手数ですが誤字脱字などをもし発見された際にはご報告いただけると幸いです。
感想なども送っていただけると励みになりますので気が向いたらよろしくおねがいします。