「メディア先生ッッッ‼後生ですので私に魔術の手解きをばッッッ‼」
マスターが、土下座している。私としても理解できないし勿論理解したくないのだけど、マスターが私の部屋の入口で土下座している。
「……はぁ。あのねぇ、マスター?別に魔術の手解きをするのは吝かではないけれど、それにしたって思惑が見えないわ。どうして急にそんなことを言い出したのかしら」
「メディア先生…。それは、どうしても言わなきゃ駄目ですか…ね?」
小首を傾げ、分かりやすく視線が泳ぐマスターを見て、ため息を一つ。こんなの、後ろめたい事情がありますと喧伝しているようなものじゃない。
「だめよ。意図を言えないようなら教えません。私が教えた魔術で貴女が事件でも起こしたりしたら私の寝覚めが悪くなるもの」
ばつが悪そうにキョロキョロしていたマスターだったけれど、やがて観念したかのように重い口を開いた。
「……蘭陵王君と、えっちがしたいんです」
呆れた。…まぁ、マスターも年頃ですもの。そういったことに興味が湧くことは否定しないわよ。でも、こうも直球で言われると呆れが先に来る。
「…蘭陵王って彼よね。最近召喚された新顔のセイバー、よね?」
彼なら私も見覚えがあった。素顔は1度しか見たことはなかったが、それでも古今東西の美男美女が揃うカルデアにおいても尚、一際目立つ美男子だったのを覚えている。セイバーのクラスであるからには剣の腕も相当にたつのだろう。それならばまぁ、マスターが惹かれるのも無理からぬことだと思った。…あれ、セイバー?
「マスター…貴女って馬鹿なのかしら。セイバークラスの対魔力を忘れていたの?悪いけど今から貴女に教えて行使できる程度の魔術なら彼には通用しないと思うわよ?」
完全に考えの外にあったのか、マスターの顔がみるみる青ざめていく。…どうやら本当に考えてなかったみたいね。
「そ、そんなぁ…。メディア先生、なんかないの?私でも行使できてセイバークラスの対魔力をぶち抜けるようなの、なんかないの⁉」
「そんなのあるわけないで───」
「お困りのようだねピグレッツ‼ピグレッツでも簡単に扱えてセイバークラスの対魔力を無視できる…。そんな便利なものが、ここにあるとも‼」
パァァッ。という音が似合いそうな勢いで、マスターの顔が明るくなる。
「キ、キルケー…‼すごいよ!さすが大魔女!早く、早くそれを私に!」
「いいだろうピグレッツ…。私と、ダヴィンチと、パラケルススの努力の結晶。それがこれ‼相手の魔力経路を乱して対魔力を無効にし、乱れた魔力経路に楔のように術式を埋め込むことで動きを止めることができる最強お札。キルケースペシャルwith天才達、さ‼」
…こんなのが私の師だなんて思いたくないわ。しかもダヴィンチにパラケルススだなんて。高ランクの道具作成スキル持ちが揃いも揃ってこんなおふざけをして…。頭が痛いわ、本当に。
「というか師匠。それ使っていいんですか?普通に戦闘でも有用そうですけど」
「それについては心配いらないよ、メディア。これを作ったあとにダヴィンチと話したんだがこれをわざわざ貼り付けて倒すくらいなら普通に倒した方が早い。という身も蓋もない結論が出たからね。だから大丈夫だよピグレッツ‼遠慮なくこれを使いたまえ!……既成事実は、作った者勝ちさ‼」
「…わかったよ!私、頑張るね。キルケー‼」
「あっ、ちょっと。待ちなさい、マスター!」
…行ってしまったわね。はぁ、今日は厄日だわ。
ついに、ついに手に入れてしまった。これでようやく蘭君とえっちが(包み隠さず言えばセックスが)出来るんだと思うと、知らず私の鼓動は早くなっていた。
「それにしてもパラケルススがこんな物を作っていたなんて…。さっきのお札といい私はよいサーヴァントを持ったものじゃよ…」
よだれが垂れそうになるのをこらえ私は蘭君の部屋の扉をノックする。
「らーんりょーおーう。いるー?」
「おや、マスターですか。はい。蘭陵王、ここに」
部屋に入ると蘭君はベッドに腰かけて剣の手入れをしているところだった。入ってきた私に気を遣ってか、仮面をつけようとするのを手で制して彼の隣に腰かける。
「今日はどうされました、マスター?」
「べっつに~。ただ、私のカッコいい蘭陵王に会いたくなって、来ちゃった。…邪魔だった?」
「邪魔とは、言いませんが。ですがマスター。私が容姿を褒められることを好ましく思っていないことはご存知でしょう?できれば、これからは──」
「ん?私の言うカッコいいは、見た目だけじゃないんだけどな。もちろん、見た目が綺麗で、カッコいいのも否定はしないけど。でも私はね、蘭陵王の洗練された所作も、戦場を華麗に舞う姿も、私を守ってくれることも…そのすべてを総じてカッコいいと思っているの。だから、駄目かな?」
照れて顔を背ける蘭君が、途方もなく愛しく思える。そして、そんな愛しい彼を今から犯し、私のものにするんだと思うと、熱い吐息が漏れる。
「ありがとう、ございます。…ですがマスター。ずっと私が剣の手入れをしている姿を見るだけ、というのもお暇でしょう?」
「それに関しては大丈夫!実はね。今日は蘭陵王に日頃の労を労いにきたのです!…蘭陵王は、オイルマッサージ、って知ってるかな?」
「マッサージ…按摩の類いでしょうか。ですが、その…お気持ちは嬉しいのですがサーヴァントに按摩というのは…。効果があるものなのでしょうか?」
「実はダヴィンチちゃんとパラケルススがサーヴァントにも効くオイルを作ったらしくてね。なんか魔力の流れを良くする…とか言ってたけど。それに!私もマッサージは勉強したからきっと蘭陵王にも満足してもらえると思うよ!」
うん、まぁ嘘は言ってない。ダヴィンチちゃんとパラケルススにはサーヴァントにも効く(媚薬入の)オイルを作ってもらったし私も(性感)マッサージをメイヴちゃんに教えてもらったから、嘘は一切言ってない。清姫にだって焼かれない。
「わかりました。ありがとうございますマスター。では、手入れが終わるまで今しばらくお待ちを」
あぁ、楽しみ…♥
「……その、マスター。やはりこの格好でなくては駄目なのでしょうか?腰布一枚というのはいささか…」
「うん!だってオイルマッサージだもん‼ほら、恥ずかしがってないで早く!」
「…わかり、ました」
私のしつこい説得に蘭陵王は観念したらしく腰にタオルを巻いただけの姿でベッドに横になる。真っ白で私よりきめ細やかな肌も、細くしなやかながら確かに力強さを感じさせるその体つきも、全てが私を興奮させる。
部屋の明かりを常夜灯にし、ダヴィンチちゃんからもらったお香(もちろん媚薬入)に火を灯し、マッサージのために蘭君にまたがる。
「マスター、今のは…お香でしょうか?」
「うん。雰囲気出るかな~って思って、ね。…それじゃあ、いくよぉ」
手にオイルを垂らし、ぐちゅぐちゅと音をたて体温に馴染ませる。指で背中を圧すと、蘭君は艶っぽい吐息を漏らした。
メイヴちゃんに教えてもらった通りに蘭君の背中を指圧していく。オイルの媚薬は人間の私には効きが早いのか股がむず痒くなり、体が少しずつ火照ってくるのがわかる。
「これは、確かに…。お上手ですね、マスター」
蘭君も少しずつ媚薬が効いてきたのか言葉の端々に熱っぽい吐息が混ざる。もちろん、彼は感じている素振りなんて限界まで隠すでしょうけど。
お香の煙がベールのように部屋の中を揺らめき、私と蘭君が漏らす吐息と、オイルがたてる粘性の高い水音が淫靡に調和する。
「そっ、かぁ…ふふ、私も…蘭陵王に喜んでもらえて、よかった…よ」
ぐに、ぐに。くちゅ、くちゅ。とゆっくり、オイルを馴染ませるように、刷り込むように蘭君をマッサージしていく。彼が漏らす吐息が、さらに私の感度を高める。…あり得ないことだが、私は彼をマッサージしているだけで感じていたし、あまつさえイキそうになっていた。でも、まだ駄目だ。そう思っても感じる体は止められず、蘭君に跨がったまま、体がびくんと一度跳ねる。イッて、しまった…。ダヴィンチちゃんの媚薬がここまで効くなんて思ってもいなかった。私を心配する彼に心配ないと嘯いて、私は震える体でマッサージを続ける。
興奮が、止まらない。蘭君も段々と気持ちよさを隠せなくなってきているようで、漏らす吐息の色っぽさが増していた。
さぁ、次だ。
「じゃあ、蘭陵王…。仰向けになって?そっち側もマッサージしないといけないから、さ?」
「い、いえ。マスター。これ以上は」
「だって、そっち側もやらないとマッサージ終わらないよ?それとも…ナニか見せられないものでもあるのかな?蘭陵王君?」
耳許で、敢えて熱っぽい吐息を隠さずに囁く。蘭君が断れないのをわかっててこんな色仕掛け紛いのことをするんだから私は卑怯だ。でも、ここまできたんだから私だって退けないし、退かない。精一杯の色っぽい目で、彼を見つめる。すると、ようやく観念したのか、蘭君は無言で仰向けになった。
膨らんだ股間のそれに、敢えて気付かぬふりをして下腹部に跨がる。
マッサージを再会する。メイヴちゃんが言っていたことを思い出す。確か、男の人も乳首で感じるんだよね?今なら媚薬で感度も高まってるし、尚更だよねぇ。蘭君の薄く、されど固い胸板を中心にマッサージする。最初は乳首の回りを撫でるように。次第に触れるか触れないかの位置を指でなぞる。そして、指で摘まんで、弄ぶ。
蘭君もどんどん感じているらしく、口を押さえて必死に声が漏れるのを堪えている。そのいじらしさが、たまらなく愛しい。
「マスター…一体、何を…。それは、按摩などでは…ない、でしょう…」
「あはぁ…気づいちゃった、かなぁ?まぁ気づいちゃうよねぇ。でも、ごめんね。私は欲張りだから、蘭陵王の全てが欲しいの。だから、こんなことだってしちゃうの」
キルケーからもらったお札を、蘭君の首筋に貼り付ける。ビクンと跳ねる彼を見て、効果を実感した。
「じゃあ、そろそろメインディッシュといこうかな♥」
蘭君の腰布をはぎ取ると、私が思っていたより立派なそれが目に入る。普段の彼の見かけに依らず、中々に大きなそれに見いられてしまう。
「ごめんね、蘭陵王。…でも、精一杯気持ちよくしてあげるから」
大丈夫。メイヴちゃんに習った通りに。
意を決して蘭君のぺニスを口に含む。既に我慢汁にまみれていたそれはしょっぱいような、苦いような。奇妙な味がした。
「んっ…むぅ…はぁ…」
「何を、しているのですか、マスター…!どうか、どうかおやめください…」
「…ぷはぁっ。…やーだ♥…んむっ」
蘭君の制止も聞かずにフェラを続ける。初めてのフェラは多少苦しいけど、彼のものを今くわえているのだと思うとその苦しさすら興奮材料だった。裏筋、亀頭、カリ首。と、余すところなく舐め回し、味わっていく。溢れでる我慢汁と私の唾液が混ざって即席のローションのようになっていく。
丹念に、丁寧に、いやらしく、味わうように、貪るように、彼のぺニスを舐め回す。…そろそろ射精してもいい頃だと思うんだけど、蘭君は必死に耐えている。
「んっ…。ごめんね、蘭君。……令呪を以て命じます。気持ちいいのを我慢しないで、蘭陵王」
そう言ってまた蘭君のぺニスをくわえ、より一層激しくフェラをする。彼のそれが固く膨張するのがわかる。精液が昇ってきている。もう、出る。
激しくぺニスが脈打ち、蘭君が私の口の中に精液を吐き出した。一滴も溢すまいとしつこくぺニスを吸い上げる。それにしても、ものすごい量だ。口から溢れそうなくらい。蘭君のぺニスを離し、口の端から垂れる精液を指で掬って舐めとる。苦く、変な味だったけどそれを堪えてごくりと精液を飲み込んだ。
「…はぁっ、はぁっ。はぁ…。どう?気持ちよかったでしょ。私も、楽しかったよぉ?」
「何故、このようなことをするのです。マスター…」
わかりきったことを聞く。そんなの、決まってる
「そんなの決まってるよ。さっきも言ったでしょう?私は欲張りだから。欲張りで、貴方の全てが欲しいの。蘭陵王。…それに、口ではそう言ったって、こっちはまだまだ固いままだよ?」
タイツを脱ぐ手間さえもどかしく感じる。こんなことなら、初めからタイツを脱いで来るんだった。そう思いながらタイツを脱いで、未だ固いままの蘭君のぺニスに余ったオイルをローション代わりに塗っていく。
思考が、上手く纏まらない。蘭君への申し訳なさとそれでも彼を手に入れたいという私の強欲ともっと気持ちよくなりたいという私の肉欲。それらが混ざって自然と息が荒く、熱っぽくなる。
「ごめんね?蘭陵王?もう、止めたって聞かないよ」
蘭君の股座に跨がって、ゆっくりと腰を下ろす。ずぷずぷと、私の中に彼のぺニスが入ってくるのがわかる。自分の中を抉られ貫かれ、それでも尚気持ちいい、奇妙な感覚。媚薬の効果か、痛みはそんなにない。それよりも気持ちよくなりたくて腰を動かし始める。最初はぎこちなく腰を上下させる。彼のぺニスが私の奥に達する度に少しイキそうになる。
「いやぁ…ダヴィンチちゃんとパラケルススが作ったこの媚薬、すっごいねぇ。正直、もっと痛むものかと思ってたけど痛みより気持ちよさが勝っちゃってさ。腰が、止まらないの。私でこれなんだもん。蘭陵王なら、もぉっと気持ちいいよねぇ?はぁ……。でも、やめないけど、ねぇ」
少しずつ慣れてきて腰を動かす速度を上げる。気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい、気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい気持ちいい‼‼‼
表情がだらしなく弛緩するのがわかる。涎が口の端から垂れるけど拭うことすら頭に浮かばない。淫らに喘いで、まるでいつもの私じゃないみたい。それでも、そんなことなんて関係なくて、とにかく気持ちよくなりたくて。何度も何度も腰を振る。蘭君も声を堪えきれずに甘く、熱っぽく喘ぐ。
「マス、ター……。マスターぁ…!もう、だめです。だめ、ですから…。お願い…ですから、もう、もう、やめ…」
「ふふ…。射精、しそう?射精しそうなんだぁ?…そうだよねぇ、気持ちいいもんねぇ!射精したいよねぇ!でーも……」
蘭君にキスをして、舌を絡ませ口の中を犯し尽くす。口を離すと、涎が二人の間に淫靡な糸をかける。
「まだ、だぁめ♥…令呪を以て命じます。蘭陵王?まだ、まだ射精しちゃいけませ~ん♥」
真っ赤に染まった蘭君の顔が苦悶と快楽に歪む。でも、勿体ないでしょう?こんな特別なセックス、今度はいつ出来るかわからないんだもの。だから、もっともっと気持ちよくならないと。ねぇ?
実のところさっきから、何度も何度もイッている。それでも腰が止まらない。もう、獣のような有り様だろう。こんなに快楽に顔を歪めて、憚ることなく喘ぎ声をあげて…。こんな姿、マシュが見たらどう思うんだろう。彼女の前では頼れる先輩として振る舞う私が、こんな風に“牝”の姿を惜しげもなく晒して、喘いでヨガって腰を振る。こんな姿を見たら彼女は失望するのだろうか、叱責するのだろうか。そんなことを考えると背徳感でもっともっと気持ちよくなってくる。
蘭君も、堪えることを諦めたのかシーツを握り締めて口も覆わず喘いでいる。甘く、熱っぽく、色っぽく、艶めいて、いやらしくて。その喘ぎ声がどんどん私の理性を、思考を蕩かしていく。
「ねぇ~え、蘭君。射精、したい?」
蘭君が言葉も言えずこくこくとうなずく。その仕草がたまらなく、いじらしくて私はもっと意地悪になってしまう。
「…じゃあ、私にお願いしてみて?射精させてください、って。そしたら射精させてあげる♥で~も、名前で呼んでね?“マスター”じゃなくて“立香”って」
口ごもる蘭君を急かそうと、腰を振る。もっといやらしく、もっと淫靡に腰を打ち付ける。
「ほらっ、ほらぁ♥はやくしないと…何時までもおちんぽ苦しいままだよぉ?いいのかなぁ?最高に、最っ高に気持ちよくなりたいんでしょ?じゃあはやくはやく♥」
「……立香、殿。どうか。どうか…この蘭陵王めに射精を、お許しください…!」
本当は、呼び捨てがよかったんだけど。まぁ仕方ないかな。
「いいよ。許してあげる。…令呪を以て命じます。…射精しても、いいよ♥」
そう言った瞬間に、蘭君のぺニスが一際固く、熱く膨張した。
「申し訳ありません、立香殿…!もう我慢が…」
「うんっ♥いいよぉ、いいよ蘭君‼出して!射精して!全部全部、私の中にぶちまけて!最高に気持ちよくなってぇ♥私もっ!私もイクからぁ‼」
意識が吹っ飛びそうなほど熱い液体が、私の中に出されているのがわかる。びくびくと熱く脈打つ蘭君のそれが、彼が射精したのだと何よりも饒舌に伝える。意識が明滅する。視界がぼやけるのがわかる。二人とも獣のように息を荒くし、射精の余韻に浸っている。倒れこんで、蘭君に体を委ねる。薄い胸板が上下して、それに合わせるように私の体も微かに上下する。まるで世界には私達二人しかいないみたいで、その二人もこれから一つに溶け合うような、そんな奇妙な安心感に包まれる。
…あぁ、気持ちよかったなぁ♥
「…蘭陵王、さ。怒ってる?」
「怒ってないように見えるなら、不敬ながらマスターの目を疑いますが?」
…ふえぇ、怒ってらっしゃるよぉ。当然だけど怒ってらっしゃるよぉ。
「でも、さ。こうでもしないと蘭陵王は私とエッチなことしてくれなかったでしょう?」
「…それは、否定しませんが。しかし、マスター。マスターの想いは、私の顔により生まれたスキル。それに依るものかもしれないのですよ?それなのに…」
そう言って悲しそうに蘭君は微笑む。
「そんなわけ、ないもん…。だってさ、考えてもみてよ。もし私のこの想いが、蘭陵王のスキルに依るものならさ。貴方とよく似たスキルを持つディルムッドが来たときに私は堕ちてしまう筈だもの。…ねぇ、蘭陵王。さっきも言ったでしょう?私が貴方に惹かれた理由に貴方がかっこよかったことがあるのは否定しない。でもね、私は、貴方の全てに惹かれたの。だから“今の”貴方の全てが欲しいの。私、メイヴちゃんに影響されて欲張りになったみたいでさ。過去の貴方の全てまでは求めはしないけど。それでも、カルデアにいる間くらいは、私を求めて。私を愛して。私を、私だけを、見て?」
つい、口走ってしまった。変なことを言ったりしてないだろうか。ますます嫌われたりしないだろうか。…冷静になると、本当にとんでもないことしたなぁ、私。
「…私が此処にいる間だけ、ですか。それは…私がいつかいなくなる仮初めの存在だと、理解しているということですね?ならば、いいでしょう。この蘭陵王、今世に於いては貴女を守り、仕えるだけでなく貴女を愛することをここに誓いましょう。不心得者ですが、それでもよろしければ」
「……ほんとに?」
「ええ、本当ですとも。…ですが先程のような強引なやり方はいただけない。ですから、一つだけ条件を。いいですね?」
「うん!私、何でもするよ?」
「では、二人きりの時には先程のように蘭君、と呼んでくださいますか?マスター」
へ?もしかして私勢いに任せて蘭君とか口走ってた…?あ、あら~。どうしようかな…。でも言うしかないんだよ、ね?
「わかり…ました。蘭、君…」
ヤバい。これ、めちゃくちゃ恥ずかしいし、照れる。
おわり?
やっぱえっちssは楽しい。