※この作品はR-18です。

タマユラのヤクソク   作:するめもち


原作:タマユラミライ
タグ:R-18 タマユラミライ
Azurite様最新作(2019年5月31日発売)「タマユラミライ」の二次創作になります。
なので、「ネタバレ」を多く含みます。あらかじめご了承ください。
神掛蒔奈ちゃんのお話です。
勝手な解釈や少しばかりの改変(?)もございますが何とぞご容赦くだせぇ( 一一)


以下あらすじ

昨晩夢の中で蒔奈さんに呼び出された僕は、それに応じ、彼女の作ったマヨイガに足を踏み入れる。
これは、マヨイガの中で起こったタマユラのヤクソクのお話……





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タマユラのヤクソク

【蒔奈】

「睦季くん……」

 

【睦季】

「蒔奈さん……」

 

昨晩、僕は夢の中で蒔奈さんに話があると言われた。

用件は会ってから話すということなので、由岐奈さんには何も言わず蒔奈さんのところ……マヨイガにきていた。

 

【蒔奈】

「ゴメンね、わざわざこんなところまで」

 

【睦季】

「別に大丈夫だよ」

 

もちろん、僕はもう蒔奈さんがヤマウバ……妖異であることを知っている。

あらかじめ、身体にキバの護符をペイントしてある。

 

【睦季】

「それで話って?」

 

蒔奈さんはゆっくり頷きながら、こちらへ振り向く。

 

【蒔奈】

「うん、睦季くんにはお礼しておかないといけないって思って」

 

【睦季】

「お礼?」

 

【蒔奈】

「うん、お礼」

「由岐奈ちゃんを選んでくれて」

 

蒔奈さんの話がいまいち要領を得ない。

 

【蒔奈】

「多分だけど、由岐奈ちゃんは私のこと気付いてるんじゃないかな」

「私は由岐奈ちゃんとずっと一緒だった」

「私のこと、由岐奈ちゃんが知ったら私たちの関係は終わるって思ってた」

「だけど、終わらなかった。それは……きっと、私じゃなくて……睦季くんのおかげだと思う」

「だから、お礼」

 

僕は蒔奈さんの紡ぐ言葉をひとつひとつ聞き入る。

 

【蒔奈】

「ありがとう、睦季くん」

「由岐奈ちゃんを選んでくれて。由岐奈ちゃんを変えてくれて」

 

その言葉の後、蒔奈さんはその紅い瞳に涙を光らせた。

 

【蒔奈】

「これで私は由岐奈ちゃんの親友のまま逝けるよ」

 

【睦季】

「…………」

 

僕はその言葉に何も言えなかった。

蒔奈さんは自分の限界を知っていたんだろう。

そして、その限界が近いことも。

 

【蒔奈】

「はは……やっぱり、睦季くん……気づいてた?」

 

【睦季】

「薄々は……ね」

 

そんな予感はした。

そもそもそういうことでもなければ、由岐奈さんを介さず僕だけを呼び出すなんてしないだろう。

 

【蒔奈】

「なら……もし、私が由岐奈ちゃんを襲うことになっちゃったら……私を止めてね」

 

【睦季】

「やっぱり……そうなのか」

 

【蒔奈】

「うん……」

 

蒔奈さんは悲しそうな表情を浮かべながら頷いた。

由岐奈さんを襲う……その表情が、その言葉が真実であることを意味しているだろう。

元々、蒔奈さんは由岐奈さんとずっと一緒だと約束を交わしている。

しかし、蒔奈さんであるヤマウバは由岐奈さんと大人になったら食べていいという約束を交わしてしまっている。

この相入れない約束をかなえる方法……そのうちの一つの方法は蒔奈さんの力が弱まったことが原因でもう使えない。

そうなれば自然ともう一つの方法、妖異らしく由岐奈さんを喰って、心身共に一つになる、という方法を取ってしまうということだろう。

 

【蒔奈】

「だから……ゴメンね」

 

そのゴメンにはどういう意味が含まれているのだろうか。

その乾いた笑みにはどういう感情が混じっているのだろうか。

僕には計り知れない。

 

【睦季】

「蒔奈さん……だったら、僕は何をすればいい?」

 

僕はこの場で蒔奈さんを祓うことも出来る。

蒔奈さんに呼び出された時、蒔奈さんがそれを望む可能性を考えた。

でも、それは由岐奈さんを悲しませることになる。

調和を望むものとして、まして由岐奈さんの恋人として、僕がそれを望まない。

 

【蒔奈】

「そうだね……」

「睦季くんは、もし私が私じゃなくなったとしても、由岐奈ちゃんを助けられる?」

 

僕はその言葉にゆっくりと肯定する。

 

【蒔奈】

「うん……だったら、方法は睦季くんに任せるよ」

「由岐奈ちゃんをよろしくね」

 

【睦季】

「……蒔奈さんは、どうするの?」

 

【蒔奈】

「私は……最後にもう一度だけ……由岐奈ちゃんとお話ししたいかな」

 

【睦季】

「そう……」

 

僕は蒔奈さんの意思を尊重したい。

蒔奈さんにとってもそれで納得して逝けるのであれば、それがいいに決まっている。

 

【蒔奈】

「それじゃあ、睦季くん……いえ、深野の魔法使い様」

 

蒔奈さんが僕のことを魔法使いと呼んだ。今までになかったことだ。

それゆえに、ただでさえ異質の空気のマヨイガの空気が変わったように思う。

それだけ蒔奈さんの意思は本物だということだろう。

 

【蒔奈】

「由岐奈ちゃんをよろしくおねがいします。由岐奈ちゃんを幸せにしてください」

 

【睦季】

「わかった」

 

僕は即答する。

蒔奈さんに言われなくてもそうするつもりだった。

それと同様に蒔奈さんも由岐奈さんの幸せを願ったのだろう。

ただ、蒔奈さんにはその結末を見届けることが出来ない。

 

【蒔奈】

「本当に本当だからね」

 

【睦季】

「わかってるって」

 

蒔奈さんが念押しをする。

 

【蒔奈】

「ヤクソク、だからね」

 

【睦季】

「わかった。ヤクソクだ」

 

妖異である蒔奈さんとのヤクソク。しかも蒔奈さんは力のある妖異であるヤマウバだ。その拘束力は強い。

でも、僕には関係ない。

 

【蒔奈】

「いいの? そんな簡単にヤクソクなんてして」

 

【睦季】

「いいよ。だって……」

「僕は、深野の魔法使いだけど、由岐奈さんの恋人でもあるんだ」

「そんなヤクソクがなくても由岐奈さんは幸せにするさ」

 

そう……絶対にこのヤクソクは破らない。

それを由岐奈さんの親友の蒔奈さんに誓おう。

 

 

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【蒔奈】

「ところで、由岐奈ちゃんとはどこまで行ったの?」

 

【睦季】

「はい!?」

 

さっきまでの神妙な空気から一転、蒔奈さんは弾けた様子で僕に尋ねてくる。

 

【蒔奈】

「だってぇ~」

「由岐奈ちゃんってば、キスするだけで百万年かかるって思ってたのに、私の知らない間にキスしちゃってたみたいだし……」

「それに、あの時の反応……もしかしてその先も……」

 

蒔奈さんも年頃の乙女なのだろう。やっぱりそういうところも気になるのか……

 

【睦季】

「い、いくら何でも僕がそれを言っちゃうのは……」

 

【蒔奈】

「いいじゃん! ここに由岐奈ちゃんはいないんだし♪」

 

蒔奈さんのノリが、噂話に興味津々の子供のそれである。

 

【睦季】

「ダメだって」

 

いくら由岐奈さんの親友である蒔奈さんの頼みとは言っても、こればかりは言えない。

由岐奈さんだって、親友に自分の性事情を知られるのは望まないだろう。

 

【蒔奈】

「睦季くんのケチー」

 

蒔奈さんがあからさまにほほを膨らませて抗議する。

 

【蒔奈】

「でも……」

 

しかし、その表情が急変する。まさに“ニヤリ”と音がするように蒔奈さんは口角を上げている。

 

【蒔奈】

「さっき……睦季くんは“僕は何をしたらいい?”って言ったよね?」

 

【睦季】

「えっ……あっ!」

 

そういえば言った気がする。

蒔奈さんは人の姿をしているが、れっきとした妖異なのだ。

彼女の前で発言には注意する必要があったのに不覚だった。

 

【蒔奈】

「それじゃあ……」

 

蒔奈さんはイラズラをする子供のようにニヤニヤしながらこう言った。

 

【蒔奈】

「睦季くんは、私の目の前では私の言うことを聞くことっ」

「ヤクソクだからね♪」

 

【睦季】

「ははっ……」

 

僕は苦笑いをするしかなかった。

一方的にとはいえ、僕の発言が原因だ。

何を言われるかわからないけど、少なくとも蒔奈さんの意識がある今なら危険ということはないだろう。

だからこそ、蒔奈さんは“私の目の前では”って一言を付け加えたんだろう。

もし、蒔奈さんの意識が完全になくなったとしても蒔奈さんの視界から外れてしまえばヤクソクの範囲の外だ。

……もちろん、今も視界から外れてしまえばヤクソクの範囲の外だが……

 

【蒔奈】

「あっ、質問には答えてね♪」

 

だよなぁ……

蒔奈さんに行動の先読みをされる。

 

【蒔奈】

「それじゃあ、改めて……由岐奈ちゃんとはどこまで行ったの?」

「やっぱりキス以上のこともしたの?」

 

【睦季】

「うん、したよ」

 

罪悪感にまみれながらも、僕は正直に答える。

 

【蒔奈】

「やっぱりかぁ~。そうだと思ったんだよね~」

「キス以上のことって、そのえっち……のことだよね?」

 

【睦季】

「う、うん」

 

【蒔奈】

「へ、へぇ~」

 

蒔奈さんが声を上げる。その頬は蒔奈さんの紅い瞳と同じくらい紅くなっていた。

 

【睦季】

「もしかして、蒔奈さんもそういう話は苦手?」

 

さすがに由岐奈さんみたいなのは稀だけど、二人の場合ずっと同じ環境で育っている。もしかしたらということがあるかもしれない。

でも、金勢サマの時はさほど反応を見せなかったような……

 

【蒔奈】

「や、やっぱり初めてって痛いのかな」

 

【睦季】

「いや、僕は男だから……」

 

【蒔奈】

「そっかぁ……それもそうだよねぇ~」

 

蒔奈さんは項垂れながらため息をついていた。

一緒に過ごしてきた蒔奈さんと由岐奈さん。

一方は、女としての幸せを手にした。しかし、もう一方はその幸せを手に入れることはかなわない。

 

【蒔奈】

「ねぇ……睦季くん……」

 

蒔奈さんは、その真紅に染まる瞳をゆっくりと開く。

 

【蒔奈】

「動かないでね♪」

 

【睦季】

「へっ?」

 

とっさに後ずさる……というわけにいかなかった。

動こうとしたが、身体を何かで縛りつけたように動かなかった。

そうまるで、金縛りのような……

 

【睦季】

「もしかして!!?」

 

【蒔奈】

「ごめんね、睦季くん♪」

 

蒔奈さんがその口から舌を少し出している。

少しだけ出ている可愛らしい舌は、何を語ろうとしているのだろうか。

 

【蒔奈】

「ほらっ。私ってこんな姿だけど、一応神通力が使えるの」

 

神通力はこのマヨイガを作り出す以外にも使用用途があったのか!!

 

【蒔奈】

「このことは、睦季くんの中だけにしまっておいてね」

「特に……由岐奈ちゃんには内緒だよ」

 

蒔奈さんが謝るように手を合わせて笑っている。

そして、そっと僕の方へ歩いてきて、少し背伸びをする。

そして……

 

【蒔奈】

「ちゅっ……あむっ、んむっ……」

 

僕は蒔奈さんとキスをした。由岐奈さんという恋人がいるのに、別の女の子とキスをした。

 

【蒔奈】

「へへっ……これが、キス……」

「キスって甘酸っぱいものって聞いてたけど、案外普通だね」

 

僕の心境なんてお構いなしに、蒔奈さんはにへっと笑って見せる。

 

【蒔奈】

「あっ、もしかして、由岐奈ちゃんに罪悪感とか感じてる?」

 

【睦季】

「あ、当たり前だろ!」

 

当然だ。僕には由岐奈さんという恋人がいて、将来を約束した。

由岐奈さんとも、目の前にいる蒔奈さんとも。

当の本人がそれを知らないわけがない。

 

【蒔奈】

「私も由岐奈ちゃんには黙っておくからっ」

 

【睦季】

「そういう問題じゃ……んむっ……」

 

僕の言葉を遮るように蒔奈さんが再びキスをする。

 

【蒔奈】

「んむぅ……ちゅっ、ちゅぅぅ……」

 

【睦季】

「んんっ」

 

僕が話そうと顔を動かそうとするが、蒔奈さんは僕を逃がさないように顔を両の手で押さえる。

 

【蒔奈】

「ちゅ、んっ、んん……れろっ、れろん……ちゅぅぅぅ……」

 

蒔奈さんは僕の唇を、舌を求め、貪るようにキスをする。

 

【蒔奈】

「んんっ……ぷはぁっ、はぁっ……はぁっ……」

「うん……甘酸っぱくはないけど……気持ちいいね」

 

【睦季】

「……」

 

蒔奈さんの言葉を否定したかった。

しかし、僕の体は蒔奈さんのキスを気持ちいと思ってしまった。

 

【蒔奈】

「何も言わないってことは図星なのかな♪」

 

【睦季】

「ち、違っ!!」

 

少しどもってしまう。

 

【蒔奈】

「そっか。それじゃ、もう一回……」

「ん、んっ……ちゅ、んちゅっ……んぁ、んむっ……んんっ」

「ちゅぅぅう……んむっ……睦季、くんっ……んあっ……」

 

キスの最中に名前を呼ばれ、不覚にも体が反応してしまう。

 

【蒔奈】

「ははっ……はぁっ……やっぱり……睦季くんも、気持ちいいんだ」

 

【睦季】

「……はぁ……はぁ……」

 

【蒔奈】

「だから、だんまりはよくないってばっ」

「さっき、キスしてる最中、睦季くんの体がビクンッってしたよね!」

 

【蒔奈】

「……あ~もう! そうだよ、悪いか!」

 

もはや言い逃れは出来ない。

 

【蒔奈】

「最初からそう言えばいいのに……そういうヤクソクでしょ」

 

蒔奈さんは、頬を膨らませて怒っていたが、言い終わるとすぐににやけ顔に戻る。

 

【蒔奈】

「それに……どうやら、身体は正直なようだし」

 

蒔奈さんにつられて目線を下に向ける。

どうやら、蒔奈さんは気付いていたようだ。

 

【蒔奈】

「こ、これが勃起ってやつだよね……」

 

【睦季】

「……ああ」

 

服の上からでもわかる。張り裂けそうで、痛い。

女の子に見られたせいか、再びビクンッとする。

 

【蒔奈】

「睦季くんって、口では由岐奈ちゃんがーって言ってるけどもしかして女の子だったら誰でも良かったりするのかな?」

 

【睦季】

「そんなわけないだろ!」

 

【蒔奈】

「ホントかなぁ~」

 

からかうような表情。その顔はまるで新しいおもちゃをもらったばかりの子供そのものだ。

そして、イタズラをするように僕のそれをさする。

 

【蒔奈】

「ねぇ、睦季くん。これのこと、由岐奈ちゃんはなんて言ってるの?」

 

【睦季】

「なんでそんなことを……」

 

蒔奈さんは、僕のペニスをズボンの上からずっとさすっている。

その絶妙な力加減は、もどかしさを僕に感じさせる。

だが、これ以上はマズイ。抵抗しようにも以前体は動かない。

かろうじて残っている理性が蒔奈さんの問いかけに応える。

 

【蒔奈】

「なんでって……」

「あのね、睦季くん……私は、もう……長くないのはわかってるでしょ」

 

【睦季】

「あ、あぁ」

 

【蒔奈】

「だからね……体が言うこと聞いてる間に睦季くんにちょっとしたお礼と……由岐奈ちゃんを取られっちゃったヤキモチ」

「これじゃ、ダメかな?」

 

蒔奈さんは首をかしげる。

 

【蒔奈】

「ほらっ、睦季くんの質問には答えたんだから、今度は睦季くんの番」

 

【睦季】

「……おち○ちん……」

 

【蒔奈】

「へぇ……おち○ちんかぁ」

 

蒔奈さんはそう呟いて、僕の股間をさする手を止める。

 

【蒔奈】

「それじゃ、睦季くん……ズボン……脱がしちゃうね」

 

【睦季】

「やっ、これ以上はっ!」

 

【蒔奈】

「睦季くん……どうしてもダメ?」

 

二つの紅い瞳が僕を見つめる。

 

【睦季】

「お礼、ヤキモチにしてはやり過ぎじゃないか?」

 

そうだ。やりすぎなんだ。

蒔奈さんは花子さんと違って妖異の中でも人間の常識がある方なはずだ。

それに、親友である由岐奈さんの幸せを願える優しい子のはずなんだ。

なのに、何が彼女を駆り立てるのか。

 

【蒔奈】

「…………あのね」

 

蒔奈さんがゆっくりと話し始めた。

 

【蒔奈】

「睦季くんも知っての通り、私はもう限界。次目を覚ましたら、もう私じゃないかもしれない」

 

知っている。

だからこそ、今日僕はここに来た。

蒔奈さんの意思を確かめるために。蒔奈さんが何か望んでいるなら、親友の由岐奈さんの代わりに僕がそれをかなえるために。

 

【蒔奈】

「だから、睦季くんを呼んだんだよ。人間の私、神掛蒔奈のやり残したことをやっておきたくて」

 

【睦季】

「うん……だから、由岐奈さんを僕に任せるって……」

 

【蒔奈】

「そうだよ。それとは別」

「由岐奈ちゃんの好きな男の子がちゃんと由岐奈ちゃんを幸せにできるのか確かめたかったって言うのと……」

 

蒔奈さんが言葉を止める。それを黙って聞いていた僕は思わず固唾を飲む。

 

【蒔奈】

「私も一人の女の子だよ……私だって、好きな男の子と最後に結ばれたいと思うのはおかしいことかな?」

 

蒔奈さんの発した言葉は僕の予想を裏切る言葉だった。

蒔奈さんが僕のことを!?

 

【蒔奈】

「えっ……ま、蒔奈さん……?」

 

思わず聞き返す。蒔奈さんはため息交じりに返事をする。

 

【蒔奈】

「あ~あ。本当は、こんなこと言うつもりなかったんだけどなぁ……」

 

【睦季】

「そう……なのか?」

 

【蒔奈】

「そうだよ。そうじゃなかったら、神通力を使ってまでこんなことしないよ」

 

蒔奈さんが苦笑いで僕を見る。

 

【蒔奈】

「睦季くん……さっき言ったことは嘘偽りのない本心だよ」

 

【睦季】

「どうして急にそんなこと……」

 

【蒔奈】

「言ったでしょ?」

「最後だから悔いを残していきたくないの」

「由岐奈ちゃんには悪いとは思ってるけど……由岐奈ちゃんがこのことを知ったら、きっと怒る。そして、身を引いちゃう。由岐奈ちゃんは優しからね」

 

【睦季】

「……」

 

否定したくとも否定できない。短い付き合いとはいえ、僕の彼女だ。蒔奈さんの言う通りの人柄なのは間違いじゃないというのはよくわかる。

 

【蒔奈】

「でも、それじゃダメなんだよ」

「私は人じゃない。私が由岐奈ちゃんの幸せを奪うことがあったらダメなんだよ」

 

叫ぶように、蒔奈さんは感情を露わにする。

その瞳には涙をためて、僕の着ているシャツを握りしめていた。

 

【蒔奈】

「でも……でもっ!」

「覚悟してたはずなのに、いよいよ消えるってわかったら怖くなっちゃの」

「由岐奈ちゃんは私がいなくなってから寂しがらないかとか、由岐奈ちゃんにちゃんと人間の友達ができるかどうかとか、由岐奈ちゃんが……ちゃんと好きな男の子を幸せになれるかとかいろいろ考えちゃった」

「でもね。考えているうちに、私の中の由岐奈ちゃんが、こういうの」

「蒔奈は幸せになれたのかって」

「由岐奈ちゃんは、優しいから私の幸せのことも考えちゃう」

「もし、由岐奈ちゃんがそのことを気にして幸せになれなかったら、私は死んでも死にきれない」

「だから、睦季くん……もし、私がいなくなった後で由岐奈ちゃんが私のことを気にしているようだったら、“由岐奈ちゃんと出会えて、最後に好きな人と結ばれて……私、神掛蒔奈は幸せでした”って伝えてくれないかな」

 

【睦季】

「……」

 

僕はどうこたえるのがいいのだろう。

蒔奈さんは自分がいなくなった後のことを考えて、遺言のようなものを残そうと考えていた。

ただ、その方法の一つが人として超えていいラインじゃない。蒔奈さんが好きだといった僕は、由岐奈さんの恋人だ。由岐奈さんは蒔奈さんが幸せを願っている人だ。

ここは是が非でも断るべきなんだ。

 

【蒔奈】

「ゴメンね、睦季くん」

 

【睦季】

「何で謝るんだ?」

 

【蒔奈】

「いやな役回りばかりさせて。普通嫌だよね。彼女がいるのに他の女の子を抱くのは」

 

「……」

 

急に謝られて、思考が止まる。

 

【蒔奈】

「ゴメンね……でも、ヤクソクしたよね」

 

そう……ヤクソクしたんだ。

蒔奈さんの目の前に言う限り言うことを聞かなければならない。

 

【蒔奈】

「目の前にいる限り言うことを聞かなきゃいけないんだよ」

 

【睦季】

「うっ……」

 

一方的とはいえ、ヤクソクはヤクソク。拘束力もある。抗いようがない。

 

【蒔奈】

「けど、私もさすがに初体験が外って言うのは……ちょっと恥ずかしいかな~」

「だから、ついて来てね♪」

 

蒔奈さんがクルっと反転して奥へと歩いていく。

 

【睦季】

「あ、あぁ」

 

僕は後ろで手を組んで歩く蒔奈さんの後をついていった。

 

 

////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

 

 

【蒔奈】

「ほらっ。あそこじゃダメかな?」

 

蒔奈さんについて行ってたどり着いた場所は、いつかの夢で見た場所だ。

 

【蒔奈】

「ここはね。私と由岐奈ちゃんが初めて出会った場所」

 

蒔奈さんに呼ばれ、由岐奈さんの過去を知った場所だ。

 

【蒔奈】

「睦季くん、ついて来て」

 

【睦季】

「ま、蒔奈さん!」

 

【蒔奈】

「ん、何? どうしたの睦季くん?」

「も、もしかして睦季くんは野外プレイがお好みだったのかな?」

 

由岐奈さんは純粋だったのに蒔奈さんはどこからそんな情報を仕入れるんだろうか?

でも突っ込みどころはそこじゃない。

 

【睦季】

「僕はまだ……蒔奈さんと……」

 

【蒔奈】

「…………」

 

蒔奈さんは話していた言葉を止めた。

少しの間、このマヨイガに沈黙が流れる。

蒔奈さんは何を考えているのか。

僕は蒔奈さんの視界に入っていない……目の前にいないことをいいことに蒔奈さんの意思に反発した。

これを蒔奈さんがどうとらえるのか。

たった数秒の沈黙のはずだった。

しかし、数分にも、数時間にも感じられたその沈黙を破ったのは、やはり蒔奈さんだった。

 

【蒔奈】

「……ねぇ睦季くん……」

 

【睦季】

「どうしたの?」

 

【蒔奈】

「今、睦季くんは……私の目の前にいないから……私の話を受け入れない……そう言ったんだよね?」

 

【睦季】

「そうだ」

 

その言葉を聞いた蒔奈さんが振り返り、その紅い瞳を僕に向ける。

 

【蒔奈】

「どうして……」

 

そして問いかける。

 

【蒔奈】

「どうして、私が後ろを向いている間に逃げなかったのかな?」

 

【睦季】

「っつ!」

 

【蒔奈】

「睦季くんにはそれができたはずだよね?」

「なのにしなかった。どうしてかな?」

 

【睦季】

「そ、それは……」

 

【蒔奈】

「ふふっ。ゴメンね。イジワルな言い方して」

「だから、私から睦季くんへの最後のお願い」

「私にも……女としての幸せを教えてくれないかな?」

「いや……教えてください」

 

【睦季】

「……」

 

蒔奈さんの瞳が僕を向いている。

蒔奈さんの体が少し震えている。

蒔奈さんだってわかっているんだ。

その上で、僕にこんなお願いをした。

 

【睦季】

「……蒔奈さんはこれでいいの?」

 

【蒔奈】

「うん。じゃなかったらこんな話しないって」

「もし、睦季くんが由岐奈ちゃんに対して罪悪感を感じてるなら……」

「妖異とヤクソクしてしまったから。仕方のないことなんだから、罪悪感を感じなくていいんだよ」

「……というか、私もそっちの方がいいかなって」

 

【睦季】

「…………」

 

【蒔奈】

「だから……お願い……私と……セックスしよ」

 

頭の中を整理する間もなく、言葉のまま有無を言わさず、再び蒔奈さんの唇が僕を襲う。

 

【蒔奈】

「んんっ……ちゅ、ちゅぅ……ん、んっ……」

「れろっ……れろ、れろんっ……んんっ……ぷはぁっ……はぁっ……はぁっ……」

 

それは先ほども味わった、舌をもからめとるようなキス。

自分の中でダメだとはわかっていても高鳴ってくる欲望に抗えない。

 

【蒔奈】

「ふふっ……睦季くんのえっち」

 

僕の眼前で蒔奈さんがジト目を向ける。

 

【睦季】

「うっ……」

 

【蒔奈】

「それじゃぁ……」

 

蒔奈さんは瞳を閉じて、その場にしゃがむ。

その目の前には、僕の股間……ギンギンに立って今か今かと外に飛び立とうとしている。

 

【蒔奈】

「ふふっ……」

 

不意に蒔奈さんが微笑む。

 

【睦季】

「ど、どうしたんだ?」

 

【蒔奈】

「いや……逃げないんだなって」

 

【睦季】

「えっ?」

 

【蒔奈】

「私だって、無理矢理なんてしたくないから」

「時々視線を睦季くんから外してたりするんだけど……」

「ここから先……この一戦を越えちゃったら、もう後に引けなくなる……」

「それでもいいの? 睦季くん……」

 

蒔奈さんは瞳を閉じたままだ。

今なら立ち去ることも出来る。言うことを聞くのは目の前にいるとき、視界に入っているときだけだ。

視界から外れてしまえば、蒔奈さんの言うことを聞か感くて済む。

けれど……

 

【睦季】

「僕は蒔奈さんの意見を尊重したいと思う」

「それが、蒔奈さんの最後の願いというのなら、僕の愛した由岐奈さんの親友である君の願いというのなら」

 

そう……

 

【睦季】

「僕は逃げるべきじゃない」

 

【蒔奈】

「よかった……睦季くんが選べる人で……」

 

安堵したように息を吐きだす。

 

【蒔奈】

「それじゃあ、続き……するね」

 

蒔奈さんは再び瞳を開き、僕のズボンに手をかける。

ベルトを寝れない手つきで外し、ズボンと一緒にパンツも下ろす。

 

【蒔奈】

「ひゃっ!?」

 

勢いよく飛び出した僕のペニスは蒔奈さんの可愛らしい顔をかすめる。

 

【蒔奈】

「へ、へぇ……これが、おち○ちん……」

「こ、これ……真っ赤になってるけど痛くないの?」

 

【睦季】

「正直……痛い……早く出して……」

 

【蒔奈】

「わかった……」

 

そういうと、蒔奈さんは息を飲み込み……

 

【蒔奈】

「れろっ……」

 

僕のペニスを口にする。

 

【蒔奈】

「れろ、れろん……じゅるじゅる」

 

その可愛らしい舌で、僕のペニスを舐めるだけじゃなく、喉の奥で吸ったりと、これは……

 

【蒔奈】

「むちゅき、くん……れろっ、れろ……我慢、せずにっ……だしていいからね」

「じゅるるるるるっ……ちゅっ、んむっ……これ、おち○ちんの先っぽからっ、透明な汁……でてるっ……ちゅっ、れろっ……」

「これって……んっ、ちゅっ……じゅるるっ……んぱぁっ……気持ちいい時に出るんっ、だよね」

 

【蒔奈】

「あ、あっ。蒔奈、さん……どこでそんな知識、を!?」

 

蒔奈さんは初めてのはずだ。なのに由岐奈さんと変わらない……いや、正直に言って由岐奈さんのフェラより気持ちいいかもしれない。

 

【蒔奈】

「んちゅっ……れろっ、れろん……んんっ! 金勢サマの時、間違ってっ……ちゅっぱっ! えっちなっ、ページに……んんっ……じゅるるるっ!」

 

【睦季】

「ううっ……もしかして……」

 

【蒔奈】

「ちゅ~~~っ、んぱぁっ……私らって、おんにゃのこっ、だからっ……」

 

【蒔奈】

「その後、由岐奈ちゃんに見つからないように一人で……」

 

【睦季】

「っつ!!」

 

蒔奈さんは一人でオナニーをしているところを想像する。

 

【蒔奈】

「ふぁぁっ、んむっ、んちゅっ……むちゅき、くんの、おち〇ちんビクンッってっ」

「むちゅき、くん……じゅるるるっ……んんっ、れろっ、れろん……何を、想像、したの……んんっ、んちゅっ……」

「ちゅっ……んんっ、まっ、いいけど……ん、んんっ」

「それよりも……むちゅきくん……我慢、しちゃっ、らめっ」

 

【睦季】

「あ、あぁっ、もう我慢……」

 

最初のキスの段階で既に感じていた……それに由岐奈さん以上のフェラ……必死に我慢しても……

 

【蒔奈】

「いひふぉっ……ちゅっ、んんっ、ちゅっぱっ! いっへっ、だひてっ……んんっ、じゅるるるっ!」

 

蒔奈さんが僕のペニスを吸い上げる。

さらなる快感が僕を襲う。

 

【蒔奈】

「わらひのっ、口にっ……んんっ、ちゅっ……だひてっ、いいからっ、ちゅちゅっ……れろっ」

 

うぅ~~ツ!!

も、もうダメっ、もうダメ、だっ!!

僕は蒔奈さんに与えられる快感に身を委ね、そのまま……

 

【蒔奈】

「むちゅき、くんのっ……ちゅっ、あむむむっ、んむむっ……おち○ちん、ビクビクしてっ、大きくっ……イくのっ、いいよっ」

 

その言葉と共に僕ははてる。

 

【蒔奈】

「ふぁっ……きゃっ!? ふぁあああっ!! んくっ!?」

「けほっ! けほっ……んっ……んくっ……こくっ……んっく……」

 

蒔奈さんに咥えられたまま、僕は白い欲望の塊を吐き出した……

気が遠くなるくらい気持ちいい。

しかし、その気持ちよさ、快感は出した後も続いていた。

 

【睦季】

「ま、まさか……蒔奈さんっ、飲んで……」

 

【蒔奈】

「んんっ……んんぷはぁっ、はっ、はぁっ……はぁっ……変な味……」

 

蒔奈さんの小さな口から、ペニスは離れる。

飲みきれなかった白い粘液がこちから零れ落ち、蒔奈さんの口と僕のペニスとの間に白い粘液のアーチがかかる。

 

【蒔奈】

「んんっ……れろっ」

 

それに気づいたのか、蒔奈さんが垂れたよだれを舐めとるがごとく、そのアーチを舐めとってしまう。

 

【蒔奈】

「好きな男の子の精液は……んんっ、れろっ……美味しいって……書いてたのに……」

 

蒔奈さんは僕の興奮なんてどこ吹く風で、零れた精液を手で掬って舐めとる。

 

【蒔奈】

「甘酸っぱいキスといい……んむっ……インターネットの情報を鵜呑みにするのは……れろっ……れろ、れろん……ダメだね……」

 

【睦季】

「はぁ……そうだね……」

 

さっき口から零れ、顔に残っていた精液を手で掬う。

蒔奈さんが手で掬った精液を眺めて、不満そうにしている。

そして……

 

【蒔奈】

「睦季くんも舐めてみる?」

 

僕にその手を向ける。

 

【睦季】

「い、いやっ」

 

【蒔奈】

「冗談だよっ♪」

 

【睦季】

「からかわないでよ……」

 

【蒔奈】

「ゴメンね♪」

「だって……好きな男の精液だもん。由岐奈ちゃんならともかく、他の誰にも……はむっ、んっ、んむっ……あげないもん」

 

その精液のついた手を蒔奈さんは舐める。

その舐めとっている舌は、さっきまで僕のペニスに快感を与えていたものだ。

さっきはあまり見えなかったが、いざ見るとなんといやらしいことか。

 

【蒔奈】

「睦季くん……もしかして」

 

蒔奈さんは口に咥えた指をそのままに、再び目線を落とす。

 

【睦季】

「あ、あぁ……まだ収まらないんだ……」

 

視線の先には当然、僕のペニスがある。

今さっき蒔奈さんの口に出して、快楽のまま解き放ったのに、いまだに満足できなかったらしい僕のペニスは、蒔奈さんのいやらしいところを見て再び自己主張を始めた。

 

【蒔奈】

「おち○ちんって、一回出したら収まるって聞いたのに……これも鵜呑みにしちゃいけない情報だね……」

 

蒔奈さんはうんうんと頷きながら

 

【蒔奈】

「そっ……か。な、なら……」

 

【睦季】

「うん……」

 

僕はもはや抗うことなんて考えずに、蒔奈さんの誘導に従う。

 

【蒔奈】

「あっ、そうだ……私だけ服を着たままっていうのもおかしいよね」

 

そういうと蒔奈さんは自らの服に手をかける。

スルスルの布切れ音が、僕の欲望を掻き立てる。

 

【蒔奈】

「うぅっ……思った以上に恥ずかしいねこれ……」

 

いつの間にか下着姿になった蒔奈さんが、頬を紅く染める。

 

【睦季】

「……」

 

【蒔奈】

「うぅっ……何か……言ってよぉ……」

 

【睦季】

「い、いや……綺麗だなって」

 

【蒔奈】

「そ、そうなの?」

「で、でも私って由岐奈ちゃんみたいにおっぱい大きくないし……」

 

確かに蒔奈さんの胸は由岐奈さんほど大きくない。

しかし、全くないというわけじゃない。

 

【睦季】

「大きさだけがすべてじゃないと思う」

 

【蒔奈】

「で、でもっ、睦季くんはおっぱいが小さな女の子より大きな女の子の方が好きなんでしょ?」

 

どうしてそうなった!?

 

【蒔奈】

「ほ、ほらっ! 小さくてもおっぱいはおっぱいでおっぱいなんだからおっぱいなんだよ!」

 

【睦季】

「蒔奈さん!?」

 

蒔奈さんは、僕の手を掴むと自らの胸に当てる。

 

【睦季】

「うぉっ!?」

 

【蒔奈】

「あんっ……ほらっ……んんっ、小さくてもちゃんと……あるんだからっ……」

 

下着の上からでもわかる感触、まぎれもない胸だ。おっぱいだ。

確かに由岐奈さんと比べると小ぶりだが、そこに確かにある。

 

【睦季】

「う、うん」

 

【蒔奈】

「強引に、しちゃったお詫びにっ、なるかわからないけど……私の体、好きにしていいから」

「最後まで、ね?」

 

【睦季】

「わかった」

 

最初に蒔奈さんの願いをかなえるといった。

蒔奈さんが最後までというのであれば、僕も最後まで付き合おう。

 

【睦季】

「それじゃあ、蒔奈さん……」

 

ゆっくり蒔奈さんを床の間に寝かす。

 

【睦季】

「直接……触ってもいい?」

 

【蒔奈】

「うん……いいよ」

 

蒔奈さんの了承を得て、僕は蒔奈さんのブラジャーをずらし……その慎ましやかな胸をさらす。

 

【蒔奈】

「どう……かな? やっぱり小さいのは嫌?」

 

【睦季】

「いやじゃない」

 

露わになった蒔奈さんのおっぱいは小ぶりながらも、綺麗な形をしており、白い肌にぽつんと存在を主張するピンクの蕾が可愛らしかった。

 

【蒔奈】

「あんっ……」

 

僕はその小ぶりのおっぱいに手を伸ばす。

 

【睦季】

「ゴメン……痛かった?」

 

【蒔奈】

「ううん……急だったからびっくりしただけ」

 

由岐奈さん以外のおっぱいを初めて見たけれど、由岐奈さんのおっぱいを初めて見た時と同じような感動を得ていた。

 

【蒔奈】

「んぅ……んふぁっ……あっ……それ、気持ちいい……かも」

 

おっぱいを揉んでいる。

そのおっぱいが大きかろうと小さかろうと、目の前にあるそれがおっぱいなんだ。

男ならこの感情は誰だって抱くものだ。

蒔奈さんが、僕の手にあわせて吐息を漏らす。

そうなると当然、揉んでいるだけで飽き足らず……

 

【蒔奈】

「ひゃっ……あっ……な、なめちゃ……ふぁぁぁっ!」

 

乳首を優しく舐める。軽く舌の上で転がしているだけだが、ポロってとれてしまいそうだ。

 

【蒔奈】

「はぁっ……あんっ……赤ちゃんじゃ、ないんだからっ」

「んっ……あんっ……恥ずかし……」

 

【睦季】

「どう?」

 

【蒔奈】

「どうって言われてもっ……んっ……んふぁっ……あぁっ……」

 

乳首を舐めながら、反対側のおっぱいを揉む。

由岐奈さんほどじゃない。しかし、それでも指の沈む感覚がある。

反対側の乳首も同じように少し硬くなっているのがわかる。

柔らかいおっぱいと硬くなった乳首……いつまでもこうしてられるとさえ思った。

 

【蒔奈】

「ね、ねぇ……睦季くん……んんっ……んあっ」

 

【睦季】

「どうかした?」

 

【蒔奈】

「人が話してる時くらい……おっぱい吸うのっ、やめよっ、うよ……あぁん……」

 

【睦季】

「ずっとこうしてたい」

 

【蒔奈】

「んっ、んふぁっ……その……さっきからっ、お股の間っ……んっ……むずむずしてっ」

「だから、ねっ」

「その……入れてくれないかな?」

「睦季くんのおち○ちん……私のおま○こに……」

 

その言葉で何もかもが吹っ切れた気がした。

 

////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

 

 

先程とは打って変わって、壁に手をついてその可愛らしいお尻を向ける。

初めての経験で、その可愛らしいお尻はフルフルと震えている。

しかしそれよりも……

 

【蒔奈】

「睦季くん……」

 

【睦季】

「蒔奈さん……パンツ……すごく濡れてるよ」

 

蒔奈さんの言葉を遮り、グショグショに濡れたそこに手を付ける。

 

【蒔奈】

「ひゃぁっ!?」

 

くちゅっ……

パンツの上からでもわかるそれは、僕の指を伝う。

 

【蒔奈】

「あっ……やっ……む、睦季くん……あんっ」

 

【睦季】

「蒔奈さんって感じやすい人?」

 

【蒔奈】

「そんなことは……あっ、やっ……ないと思うんだけど……」

 

パンツをいじる指を止めない。蒔奈さんが挙げる声の一つ一つが可愛らしかった。

むしろ直接触ったらどういう反応をするのか、どういう声を上げるのか。

僕の頭の中はそんなことばかりを考えていた。

 

【睦季】

「蒔奈さん……脱がすよ」

 

【蒔奈】

「うん……」

 

パンツに手をかけ、蒔奈さんの、女の子の秘部を眼前にさらす。

 

【蒔奈】

「ひゃっ!?」

 

【睦季】

「どうしたの?」

 

【蒔奈】

「ううん、大丈夫。少しヒヤってしただけだから……」

 

それもそのはずだ。

僕が初めてそれを見たのは由岐奈さんのものだが、それ以上に蒔奈さんのそれは濡れていたのだから。

 

【睦季】

「すごいよ、蒔奈さん……ほらっ」

 

蒔奈さんのワレメから湧き出る愛液をぼくは指で掬い取り、蒔奈さんに見せつける。

 

【蒔奈】

「いやぁぁっ、だめっ、き、汚いよ、睦季くん!?」

 

【睦季】

「そんなことないよ……」

 

実際、僕の指に、蒔奈さんの股を伝う愛液は光が反射してキラキラと輝いているように、いやらしく輝いていた。

 

【蒔奈】

「それに……睦季くん……」

「私……私……もう我慢できないよ……」

「早く……睦季くんのおち〇ちん、ちょうだいっ」

 

蒔奈さんは僕に向けているお尻……その中にある自らのワレメを開く。

そのワレメがヒクヒクをうねっている。

 

【睦季】

「蒔奈さんがそんなにいやらしい子だとは思わなかった」

 

今の光景をいやらしいと言わなかったらなんというのだろうか。

おま〇こはすでに濡れていて、男のそれを迎える準備が出来ている証拠だ。

 

【蒔奈】

「睦季くんは……いやらしい女の子、嫌い?」

 

【睦季】

「……嫌いな男がいるとでも?」

 

【蒔奈】

「ふふっ……よかった。それじゃぁ……早くっ」

 

【睦季】

「あぁ……」

 

ペニスをワレメに宛がう。

ねちゃねちゃとお互いの粘液が絡み合い、二人だけの世界に響き渡る。

 

【蒔奈】

「んっ……やぁっ……あっ……」

「うっ……んっ」

 

そして、僕は思いのまま蒔奈さんの秘部に差し込む。

 

【蒔奈】

「うっ……んっ、んんんんんんっ!!」

「んはっ、はっ、はっ、はぁぁぁぁぁっ……いっ、痛っ……はぁっ、はぁ、はぁ……」

 

優しくしたはずだが、蒔奈さんの膣は僕のそれを根元まで飲み込んでしまった。

初めてのはずの蒔奈さんの膣は僕のペニスを痛いくらいに締め付ける。

結合部から、初めての証の鮮血が流れる。だが、それ以上の愛液が僕を伝ってぼたぼたと落ちる。

 

【蒔奈】

「はぁっ……はぁ……」

 

【睦季】

「大丈夫?」

 

【蒔奈】

「へ、へーきっ、だ、だから、続けて」

 

蒔奈さんが背中越しに笑って見せる。

真っ赤なその顔は、すでに蕩け切っていて、更に僕の欲情を駆り立てる。

 

【蒔奈】

「私の中でっ、睦季くんが、ビクビクッ、って!」

 

【睦季】

「蒔奈さんの中、気持ちよすぎてっ!」

 

【蒔奈】

「はぁっ、はっ……んんっ、気持ち、いいんだっ♪」

 

蕩けっ切った顔でニヤリと笑ったその後……

 

【蒔奈】

「こうっ……んんっ! んはっ、かなっ」

 

【睦季】

「んぐっ!? まっ、まきなっ、さん、何をっ!?」

 

蒔奈さんが、お腹に力を力を入れたんだろう。

膣の中で急に圧迫感が強まる。その刺激は僕のペニスとを通して、快楽となる。

 

【蒔奈】

「私だけがっ、はぁっ、はっ、気持ち、よくなるのも悪いかなっ、って」

「また、おち〇ちん、ビクンッて♪」

「あんっ……そんなに、気持ち、いいのっ?」

 

【睦季】

「あぁっ、気持ちいいよ。蒔奈さんのおま○この中、凄いうねってっ」

「もうっ……すぐにでも、出そうだ」

 

【蒔奈】

「そうな、の?」

「でも、まだ、ダメだよっ、最後まで、ヤクソクだからっ」

 

そう、最後までするヤクソクだから。

 

【睦季】

「蒔奈さんっ、動くよ」

 

【蒔奈】

「うんっ♪」

 

僕と蒔奈さん、二人しかいない世界で、お互い快楽に溺れる。

それを止めるものはもうない。

 

【蒔奈】

「んふっ、ふぁっ、あんっ、これっ、奥までっ、きてるっ」

「ズンズンって、お腹の奥までっ、響いてっ、あぁぁっ!」

 

蒔奈さんのか細い体を両手でつかみながら、ゆっくりとピストンをする。

それに合わせるように蒔奈さんも体を動かし、僕のペニスに刺激を与える。

 

【蒔奈】

「あっ、はぁっ! あんっ……あっ、あっ、睦季くんっ、睦季くんっ!」

 

喘ぎ声に混じって僕の名前を出す。

言葉で、身体で、僕を求めてくれているのがわかる。

 

【蒔奈】

「睦季くんっ、睦季くんっ! 私の中でっ、大きくなってっ!」

 

自分でもわかる。

蒔奈さんの中で張り裂けそうになっているのを我慢していることも。蒔奈さんが気持ちよくなっていることも。

ピストンを繰り返す。静まり返った世界に二人の行為の音だけがする。

蒔奈さんの声。僕の声。腰を打ち付ける音。二人から出る粘液が絡み合う音。

そのどれもが、僕にさらなる欲情を与える。

 

【蒔奈】

「はんっ、あっ、あっ、らめっ、頭の中、真っ白でっ、あんっ、あっ! 何も、考えられないっ」

「あっ、あっ、わたしの、おま○こ、ドロドロでっ、奥がビリビリってっ!」

 

【睦季】

「気持ちいい、蒔奈さん?」

 

【蒔奈】

「うん、気持ちっ、いいのっ! あっ、あっ、あぁぁぁぁんっ!」

「むちゅき、くん、中にっ、出していいからっ」

「わたひもっ、わたひもっ、イっちゃう、イっちゃっ……あんっ、ッツ!!!?」

 

さっきまでとは違う刺激……自分でも予想してなかった刺激が、僕のペニスを襲う。

熱さが、締め付けが、すべてが快楽へと変わり、ついぞ僕は我慢できなくなっていた。

 

【蒔奈】

「あっ、あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! イっちゃぁぁぁぁーーーーーーーーーーああああああぁぁぁぁああああっぁぁぁぁぁんんっっ!!」

 

蒔奈さんの中に欲望の塊を吐き出す。

 

【蒔奈】

「ひゃぁぁっ、はぁぁっ……あつっ、んっ……おち〇ちん、震えて……はぁ、はぁ」

 

僕がイったのとほぼ同時に蒔奈さんもイったんだろう。

締め付けが強くなり、僕のペニスに残った精液も搾り取ろうとする。

 

【蒔奈】

「んっ、んんっ……んはぁ……はぁ……はぁ……」

 

【睦季】

「はぁ……はぁ……」

 

お互い息も絶え絶えだ。

僕はペニスを引き抜く。

 

【蒔奈】

「んっ、んはぁっ……はぁっ、はぁっ……」

「はぁっ……睦季くんが……」

 

ペニスを引き抜いた後、蒔奈さんの秘部から僕が解き放った欲望……つまり精液がドロッと零れ落ちる。

愛液と混ざってすごい匂いだが、蒔奈さんは自らの秘部に手を当て、それを……

 

【蒔奈】

「……すんすん」

 

【睦季】

「蒔奈さん?」

 

【蒔奈】

「うん……れろっ」

 

臭いを嗅いだ後、それを舐めとってしまった。

そのまま地に腰を下ろし、僕のペニスを眺める。

 

【蒔奈】

「だって、睦季くんがもったいないよ……」

「睦季くんのおち〇ちん、こんなに汚れて……れろっ……んちゅっ」

「んむっ、んんっ……れろ、れろん……じゅるるるっ」

 

蒔奈さんが精液と愛液で汚れた僕のペニスを丹念になめる。

 

【蒔奈】

「んんっ……お掃除フェラ、っていうんらっけ? んちゅっ、れろ、れろんっ……」

 

【睦季】

「あ、あっ……」

 

【蒔奈】

「うわっ……またビクンッって……レロレロレロレロ」

「レロレロ……んっ、んむっ……んちゅっ……」

 

【睦季】

「蒔奈さんっ、出したばかりだからっ……んぐっ!!」

 

【蒔奈】

「んっ、れろっ……むちゅきくん……んっ、んむっ……また、らして、いいんらよっ?」

 

蒔奈さんが僕のペニスを舐めながらそんなことを言う。

実際、僕も再び出そうなのを我慢している。

敏感になったそれを再び刺激される。

 

【蒔奈】

「んむっ……んちゅぱっ、ちゅうぅぅぅ……んぱっ」

「むちゅきくんのおち〇ちん、また大きくなって……」

 

【睦季】

「あっ、あぁぁぁっ……イっ、くっ!!」

 

【蒔奈】

「んっ、ふぁぁぁぁぁっ!!?」

 

僕は耐えきれず、蒔奈さんの顔に思いきりだしてしまう。

蒔奈さんの顔が僕の精液で汚れる。

白い液体で染まった蒔奈さんの顔はトロトロにふやけ切っている。

 

【蒔奈】

「へへっ……ありがと……ね、睦季くん……」

 

そして、そのまま僕に寄り添うように眠ってしまった。

 

【蒔奈】

「んっ……すぅ……すぅ……」

 

【睦季】

「はぁ……寝ちゃった?」

 

返事はない。

 

【睦季】

「このままにしていくことは出来ないし……」

 

僕も蒔奈さんに合わせるように地に腰を下ろす。

 

【睦季】

「僕……も……」

 

そして、そのまま眠りについた…………

 

////////////////////////////////////////////////////////////////////////////////

 

 

【蒔奈】

「……ねぇ……いるんでしょ?」

 

私は虚空に声をかける。

なぜかって? そんなの決まってる。

私たちの時間を、空間を邪魔した不届き者に用があるから。

 

【フェレス】

「はいな! やっぱり気付いてらっしゃったんですねっ」

 

いつか見たクマさんのぬいぐるみが声をかけてくる。

 

【蒔奈】

「もちろん。私が作ったマヨイガに私が呼んだ人以外が入ってこれば嫌でも気づくよ」

「それで、頼みがあるんだけど。大悪魔さん」

 

【フェレス】

「あららっ。フェレスの正体までご存じで」

 

【蒔奈】

「うん。それよりも本題に入っていいかな?」

 

私にはもう時間がない。

 

【フェレス】

「悪魔と契約なんて……って、あぁ……なるほど」

 

それはこのクマさんも理解したようだ。

 

【フェレス】

「いいですよ~。何なりと言ってみてください♪」

 

【蒔奈】

「それじゃぁ……まず一つ目。睦季くんをこのままあの屋敷に送り届けてほしいんだけど、出来るよね?」

 

このままだと、睦季くんが危ない。

今は眠っているけど、私がいつ私でなくなるかわからない。

私がいるうちにここから立ち去ってほしい。

 

【フェレス】

「はいな! むしろマスターを連れて帰るつもりで探してましたから!」

 

【蒔奈】

「うん……それじゃ、もうひとつ」

「えっと……大悪魔さん……睦季くんのここでの記憶を消してほしいんだけど出来る?」

 

【フェレス】

「は、はい? 出来ますけど……」

 

【蒔奈】

「そう……じゃぁお願い」

 

ここでの出来事は、きっと睦季くんと由岐奈ちゃんの将来の邪魔になる。

私のワガママなんだよ。私だけが知っていればい。

 

【フェレス】

「別に構いませんがよろしいので? 私としては願ったりかなったりですが……仮にも悪魔との契約。代償は必要ですよっ」

 

【蒔奈】

「うん……私から持っていけるもの、何でも持って行っていいよ」

 

【フェレス】

「それじゃあ……ふたつ、あなたにヤクソク、してもらいましょう」

 

【蒔奈】

「ふたつ……」

 

【フェレス】

「はいな。一つは、残りのあなたの時間。これはあなたも覚悟していたみたいですし、問題ないでしょう」

 

どっちにしろ、もうすぐ私は私でなくなる。本来だったら重い代償だろうけど、今の私にはあまり関係ない。

 

【フェレス】

「もうひとつ……あそこにあるオツキサマ、アレをマスターに取られないようにしてほしいのです」

「アレをマスターの手に渡すとフェレスとしても都合が悪いのですよっ」

 

【蒔奈】

「それは……私に言ってるの? それとも妖異としての私?」

 

【フェレス】

「両方でございます」

 

【蒔奈】

「ははっ……悪魔的だね」

 

【フェレス】

「あっ、それは私のセリフですっ!」

 

【蒔奈】

「あははっ……ゴメンね」

 

【フェレス】

「もういいですよっ……それよりもその内容でいいですか?」

 

【蒔奈】

「うん……よろしく」

 

【フェレス】

「はいなっ!」

 

ゴメンね、睦季くん……これで、私の中の未練はなくなったかな……

 

【蒔奈】

「好きだったよ、睦季くん」

 

優しいところが好きだった。

ちゃんと選んでくれるところが好きだった。

だから、この人になら由岐奈ちゃんを任せて逝ける。

私が好きになった睦季くんになら……

 

【蒔奈】

「たまゆらに昨日の夕見しものを今日の朝に来いふべきものか……だったかな」

 

昨日、ほんの少しあって愛を交わしたはずなのに、一夜が明けるとこんなに恋しい。こんなことがあっていいのでしょうか

確か万葉集の一文。

 

【蒔奈】

「まさに……って感じだなぁ……」

「今日、こんなに愛し合ったのに明日の朝にはまた会いたくなる」

 

でもそれはかなわない。

 

【蒔奈】

「これも、タマユラのヤクソク……だからね」

「さよなら、睦季くん」

 

 




どうでしたでしょうか?

とりあえず、
「この盛大なネタバレはいいのか?」という書きながら思った葛藤は右から左に置いておきましょう。

蒔奈ちゃんが救われるお話がほしい!
なければ、作ればいいじゃない!!


……このお話の上でも救われたでしょうか?
お話としては、由岐奈ちゃん√の蒔奈ちゃんがいなくなる最後の夜を想定して書いています。
なので、由岐奈ちゃんとはエッチしています。
つまりNTRです←

最後に親友の思いを、幸せを考える優しい蒔奈ちゃんでしたっ!

誤字脱字は随時修正いたしますのでもしあればご報告ください。
(多分どこかしらにある……)

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