その過程で何故かたま子さんとのエロが入りました。
さてさて、性生活も中々に充実してきた今日この頃。学校生活も仕事も特に問題なく送っているわけだが──やはりそうなると、『刺激』というものを求めるのが人間の
そして現状はと言うと、実は丁度いい塩梅の刺激が僕を待ち受けていたり。デンサンニュースネットワーク……通称『DNN』が主催し、伊集院PETカンパニーがスポンサーを務める『N-1グランプリ』。そう、トーナメントでテコ入れを図るのはジャンプの伝統である。いや、最近はそうでもないか…?
以前にやいとちゃんと約束したこともあり、出場するのは決めているのだが──プロデューサーの砂山さんがWWWに入っていないせいか、予選内容や時期はかなり変化しているようだ。ゲームの朧げな記憶を頼りにするのもあれだが、流石に校外学習まで終了して予選も始まってないってことはなかった筈。
WWWの目的はいまだ看破できていないが、彼等だけにかまけている訳にもいかない。犯罪組織は他にも沢山あるし、特に現状でもっとも注意すべきは、ワイリーお爺ちゃんよりも『ネビュラ』の方だ。ダークチップなんてものを流通させるクソ中のクソ共……僕の中の正義が、彼らを絶対に許してはいけないと叫んでいる。僕に実害が出ているからとかそういう理由じゃなく、あくまで正義感による憤りだ。あくまで。ほんとに。
だってほら、大した力を持っていないナビが急に強い攻撃をしてきたりするんだぜ? ほんとに危ないの。ダークチップだけあって威力も攻撃範囲もちょっとおかしいし……さっさと根絶しないと、生きた心地がしないぜ。それに、押収したダークチップを僕自身が使ってみたいなー、なんて思っちゃうこともあるし。
『ダークチップヲツカイナサイ…』
くっ……ほら、また幻聴が聞こえてきた。まるでエグゼ4のCMを聞いているような気分だ。脳内に響く誘惑……いや、脳内っていうかすぐ傍から聞こえてくる気がする。具体的に言うならポケットの中のPET辺りから…!
『ツヨクナリタインダロウ…? ダークチップヲツカイナサイ…』
「使っちゃダメェー! …って、やめてくれない? マイン」
『いやー、目の前にあると一回くらいなら……ってさ。ほら、また勝手にフォルダに入ってるし』
「ダメダメ。どれだけキメセクが気持ちよかろうが、薬に頼っちゃ負けなのさ。それと一緒だよ」
『とりあえず、チップフォルダに侵入するプログラムの対策はとっとかなきゃだね……選択ミスで使用とか最悪だし』
「でも、マインがダーク化したら僕にどう影響が出るかは気になるよね」
『うーん……所かまわず女性に手を出す、強欲で金にがめついクソ野郎になるとか…?』
「やだ、怖いわ」
『変わっとらんやないかーい! …ってツッコミは?』
「変わっとらんやないかーい!」
『遅っ』
「でもそろそろさ、どっちがボケ役でどっちがツッコミか決めとかないとマズいと思うんだ」
『なんで?』
「ほら、Nー1グランプリと言えば”アキンドシティ”から彼がくるだろ?」
『あー……なるほど』
キングマンのオペレーターであり、こてこての猛虎弁を使うアキンドシティの猛者……名前はトラキチくんだったかな。関西弁を使用するキャラが非常に少ないロックマン界隈において、カマセとツンデレと友情パワーをも使いこなす濃い御方である。関係ないけど、関西弁の強キャラってカマセ率が凄いよね。
「そういや一次予選ってどうなってるんだっけ?」
『B級以上の市民ネットバトラー、もしくはそれに類する資格を有する者は免除……だね。もちろん僕らは免除。かなり参加人数も多いみたいだし、さっさと絞り込みたいのかな?』
「そりゃあ結構。賞金も出ることになったし、頑張らないとね」
『“優勝する自信がないから賞金無しなんすか?”なんて炎山くんに言うから…』
「流石に副社長ともなると、賞金設定する権限くらいはあるみたいだね」
まったく、持つべきものは金持ちの先輩だぜ。というか、よく考えたら周囲の人間がすごい人ばっかでちょっとアレだな……やいとちゃんは本人も才女な上、家は言うまでもなく大富豪。
熱斗くんはネット社会を牽引する技術者の一族で、本人は凄腕のネットバトラー。デカオくんもなんか市長とかになってたっけ…? うーむ……僕がオフィシャル局長にでもなれば、ニホンを裏から支配することも可能な気がしてきたな。
『まあそんなことより、今はセレナード様に集中したいとこだけど』
「わかってるって。ただ、ガチで命の危険があるかもだし──ちょっと及び腰になるのは仕方ないだろ?」
『褐色ロリのためなら命もかけられる……それが僕らじゃないか』
「でも実際にお近付きになれるのはマインだけだしぃ…」
『あ、ムカ! 今まで宙のために骨を折ってきたのに、いざ僕の段になってソレはどうなの?』
「うっ……いや、やるよ。やるともさ。でもほら、ヤーさんの女に手を出すくらいの危険度じゃん? 覚悟決めてかからなきゃってね」
既にミストマンと戦ってウラランクは二位にまで上がっている状況……マインの言う通りいつでもいけるし、そもそもそのために今『よかよか村』まで来ている訳だし。気分的にはエベレスト登頂に挑戦するくらいの感じである。地味に死亡率も高いやべぇ挑戦だが、しかしマインより僕の方がセックスライフを満喫している以上、この程度の危険は許容しなければ申し訳ない。
──店仕舞いの準備を始めている屋台の並びを進み、うらかわ旅館へと向かう。坂を登ったところで目に入ったのは、こちらも店仕舞いしかけている土産物屋の様子だ。薄手のシャツに法被という、相変わらずな格好でテキパキ片付けているたま子さん。うーん、美しい。
「ちわー」
「うん? おや、宙じゃないか。どうしたんだい? こんな時間に」
「いやぁ、急にたま子さんに会いたくなっちゃって」
「あっははは! 嬉しいこと言ってくれるねえ。もう少しで終わるから待っててくれるかい?」
「まさか、手伝うに決まってるじゃないか。女性を働かせて自分だけ何もしないような男じゃないぜ、僕って奴は」
「女を泣かせるような男には見えるけどねえ」
「見解の相違ってやつかな」
あけっぴろげで気風の良い性格だけに、初体験後に見え隠れした
真面目に片付けを終わらせた後、旅館の方でご相伴にあずかりつつ夜が更けていく。たま子さんは、子供である僕にも友達感覚で接してくれるため、お喋りが中々に楽しい。まあお喋りといっても、基本的にはネットバトルとかネットバトルとかネットバトルだけど。彼女の脳筋っぷりが凄い。
「ふー……そろそろ止めにしない? 集中切れそう」
「そうかい? アタイとメタルマンはまだまだいけるけど…」
「僕とマインは長期戦に向いてないんだよ」
「それなら、なおさら鍛えなきゃじゃないか。アタイが付き合ってやるよ!」
「うへぇ……なんでそんなネットバトル好きなの?」
「互いに熱い思いをぶつけ合って、技を競い合う──こんなに楽しいこと、他にあるかい?」
「うーん……セックスにも通ずるところがあるね」
「宙は全部そこに繋げようとするじゃないか…」
だってそれこそが生きる目的みたいなとこあるし。むしろ生物が戦うのだって、最終的には子孫を残すためのもの……つまりおセックスのためじゃないか? つまり僕は生物としての役割を誰よりも体現しようとしてる訳だ。
「そろそろ温泉の方の営業時間終わりでしょ? ぜひ二人でしっぽり…」
「別にいいけど……なら掃除も手伝ってもらうよ」
やったぜ。たま子さんが頷いた瞬間、待ってましたと立ち上がって彼女を温泉までエスコートする。まあエスコートとは言いつつも、身長差があるせいで格好がついてないけど。お姉ちゃんの腰にしがみつく弟のような絵面である。
そう広くもない温泉だし、掃除と言っても大した時間はかからないだろう。たま子さんの指示通りタイルにブラシをかけ、シャンプー、リンス、コンディショナー、石鹸のチェック、補充、排水口の清掃を終わらせる。
その後に風呂場椅子を一つ一つ磨き上げ、脱衣所のアメニティを整えた。備え付けの備品が無くなっていないかリストを参照し、使用済みのタオルを洗濯室に運び、新しいものを補充して………………重労働っ……紛う方なき重労働っ…!
うーん、子供の身には少しばかり辛いところがあるな。まあ労働の後の麦酒が美味しいのと同様に、ご褒美が待ち受けているとわかっているならば、艱難辛苦もなんのそのだ。
鼻歌を歌いながら、ロッカーの鍵が揃っているのを確認していると……女性側の清掃が終了したのか、トントンと自分の肩を叩きながらたま子さんがやってきた。微妙におっさん臭さを感じる。
「ふー……おっ、意外に進んでるじゃないか」
毎日のように同じ仕事をしているたま子さんには敵わないが、僕も僕で器用なタイプなのだ。初めてのことでもそれなりにこなす自信はある。よしよしと頭を撫でてきた彼女に抱きつき、さわさわとお尻を撫でる。そして拳骨を落とされる……仕事中は真面目なタチらしい。あれ? でも仕事中にバトルしてたような。
「ネットバトルは仕事のうちだよ」
「んなアホな……あ、でも旅館のサイトにバトル動画上げてたっけ…」
「そんなことより、さっさと終わらせちゃうよ!」
拳を握りながら気合を入れるたま子さん。いやぁ……勝気でちょっとアホっぽいお姉さんとか、ちょっと最高すぎませんかねぇ。脱衣所と温泉を隔てる入り口部分を拭くたま子さん──膝をついているせいで、腕を動かす度に、ツンと上向いたケツが揺れている。ああ、ロリ魂が塗りつぶされていく…! そうだ、少女を手籠めにするなんて僕が間違っていた……これからは真っ当に生きよう。
「──はっ!」
「へっ? な、なんだい?」
「危ない危ない、危うくまともな人間になるところだった…!」
「なにが!?」
ヘドバンをして、先程の思考を振り払う。熟女も美女も素晴らしいものではあるが、だからといって幼女に魅力を感じなくなったらお終いだ。僕を堕落させようとする悪い尻め、あとで懲らしめてやろう、そうしよう。
首をかしげるたま子さんに、なんでもないと手を振って仕事を終わらせていく。そしてセックス前のご機嫌とりがてら、さっきのネットバトルで上手かった部分を褒めそやした。
見え見えのおべっかではあるが、なんだかんだで女性は褒められるとは喜ぶのだ。たま子さんはみゆきちゃんと違って、お財布に優しい女性である。
──さて、やっと待ち望んだお風呂タイムだ。セレナード様と会う前に英気を養っておくとしよう。戦いになるとは限らないが、その可能性は充分にある。
最悪の最悪のそのまた最悪の場合、今日が僕の命日になってしまうかもしれないのだ。そしてその可能性が頭によぎるたび、生存本能が刺激されてたま子さんの穴をハメ倒したくなるわけよ。
死の恐怖すら性欲に転化させることができるなんて、僕もいよいよ極まってきたぜ。生まれ変わって良かったのか悪かったのか……不便なことも多いが、性生活としては充実しているので文句は言うまい。
「あ、んっ……こらっ、せな、か……んっ、洗して、くれるんだろ…!」
背中を流すとは言ったが、それ以外をしないとは言っていない! という屁理屈を盾に、両手にたっぷり出したソープを彼女の体に塗りたくっていく。たま子さんも口では怒りつつ、体は特に嫌がる素振りもない。ぬるぬるになった背中にチンポを擦り付けながら、形のいい美乳を揉みしだく。
「んっ、は、ぁぅ……あっ──」
乳首を少し強めに抓り、耳たぶを甘噛みすると軽くイッたようだ。相変わらず感度抜群で、オスに自信を持たせてくれる体である。
一旦シャワーで泡を洗い流し、仕切り直しとばかりに彼女の肉壺へ手を伸ばす。ぐぷりと中指が沈み、ボディソープとはまた違う粘液の感触と、キュっと締め付けてくる肉ヒダが指先を刺激した。
「んー、流しても流してもソープが落ちないなー……奥からどんどん溢れてきてるみたいだぜ、たまちゃん」
「あっ、ひっ、んぅ…!」
ぐぷぐぷと雌穴を弄りまわしていると、強い刺激に耐えられなかったのか、僕の頭をかき抱いて支えにするたま子さん。下から昇り立つ雌のフェロモンと、首筋から漂う雌の香りがダイレクトにこちらの鼻腔を刺激してくる。身長差のせいで頬に美乳が密着したため、そのまま乳首を口に含んで舌で転がす。
上下を同時に責められたせいか、ひときわ強い嬌声を上げて仰け反るたま子さん。反り返った背中を腕で支え、下品に突き出された腰を引き寄せ──ひくひくと震える膣口に、ギンギンになったチンポをあてがう。
「い゛っ、ひっ、あ……ま、待っ──ん゛ぅっ!!」
雌穴に沿って擦りつけられる亀頭の感触に気付き、彼女は反射的に腰を引いたが──そんな僅かな抵抗が、いきり立ったチンポの勢いに敵う筈もない。逃げる腰を腕で引き寄せ、僕自身も腰を強く前に突き出す。刀が鞘に収まるがごとく、あるべき場所にあるべきものが挿入されたとでも言うように……肉棒が割れ目に潜り込んだ。
彼女の穴は、僕のチンポが収まるべき場所だ──そう確信するほどに、膣壁のヒダ一つ一つが肉棒を咥えて離さない。無理やり引き抜くと裏返りそうなくらい、たま子さんの穴は密着度が強い。激しい抜き挿しは出来なさそうだし、彼女を床に押し倒しながら軽く腰を前後させる。
腰と腰を強くぶつけ合う音……肉と肉がぶつかり合う音が、粘性と水気を含んだ音と混じり合い浴場に響く。彼女の高い嬌声が、裏手の動物園にまで届きかねないほど大きくなっていく。
「あ゛っ、は──んうぅぅ…! つよ、ぃっ、ひ、あっ…!」
しかしそんなものを気にしてはいられない。セックスというのは、高ぶれば高ぶるほど獣になっていくのだ……いわんや、こんな極上の雌穴でチンポをしごいているのだから、思考能力など既に
強く強く腰を押し付け、穴の奥で精液を吐き出す以外に考えなど浮かばない。こみ上がってくる射精感を必死に抑えつけ、たま子さんが絶頂に達する瞬間を見計らい──白く濁った液を子宮にぶちまけた。
しかしまだ足りないとばかりに、精液を飲み干そうと膣壁が蠢く。精巣を空にしようと吸い付いて、吸い付いて、ぎゅうぎゅうと肉棒を締め付けてくる。
「あ、はっ、ぁ…」
びくんと体を震わせて、床にへたり込むたま子さん。仰向けだった体がうつ伏せになり、腰だけがガクガクと突きあがっている。入りきらなかった精液がゴプリと穴から流れ出し、赤くなった太ももを白く染めている……そんな痴態を見せつけられたら、僕がどうなるかなんてわかってるだろうに。
「あ゛っ…!? いっ、ひゃ、あ゛ぁぁ、ん゛ぅっ! いまっ、挿れひゃ、だっ、あっ、んぅぅっ…!」
チンポのカリ首は、他の雄の精液を掻き出すためのものだと言うが……僕のこれは自分の精液を掻き出して、新しいものを吐き出すためにあるようなものだ。まるで『挿れてください』と懇願しているように、無様に突きあがった尻。そんなものが目の前にあれば、やることは一つしかないだろう。
乱暴に尻たぶを掴み、萎えを知らない肉棒を咥えさせる。『ダメ』とうわ言のように繰り返す上の口とは違い、下の口はとても正直だ。餌を与えると淫らに悦び、吸い付いて離さない。何度も何度も腰を打ち付け、何度も何度も精液を吐き出していると──遂には彼女から嬌声が漏れることもなくなった。そして声とも言えない声しか出なくなった頃、ようやく僕の性欲も治まった。
──さて、そろそろセレナード様に会いに行くとするか。
■
ふー……シークレットエリアは本当に面倒なウイルスが多いな。要所要所にあるサウンドオンリーなモノリスも地味に怖いし、厄介な場所である。まあその分、色々と美味しい拾い物も多いんだけど、リスクとは見合ってない感。しかし褐色ロリとお近付きになるためとあらば、その危険も押して進む価値がある。
ウラランク十位から二位までの証を使い、順調にセキュリティを突破していく……ゲームの知識通りだとするならば、そろそろヤマトマンが出てきてもいい頃だが──
「あいや待たれい!」
『マイン!』
「あいさー!」
少し広い場所に出たと思えば、どこからか響いてくる時代劇調の声。まず間違いなくヤマトマンだろう……宙から注意を促す声が届いた瞬間、僕は全速力で駆け出した。ちなみに僕の全速に追いつくナビは、たぶん電脳世界に存在しないだろう。クイックマン? ああ、そんな出番の無かったナビがいたようないなかったような…
「待たれ──まっ…!? まっ、待てい! 待たんかぁ!」
「待てと言われて待つ奴はいない!」
「わ、我こそは電脳世界一の槍使い、ヤマトマン……ま、待たれぃぃ…」
堂々と名乗りを上げるのは見ていて気持ちいいが、ああいうナビと戦うのはちょっと怖いんだよね。古今東西、力や速さに勝るのは『技』である。そして彼のコンセプトと言えば、明らかに『達人』的な感じだろう。実際問題、ヤマトマンは『科学省精鋭部隊隊長』の肩書を持っていたナビである。
オフィシャルとはまた違う機関ではあるが、その名の通り精鋭が集う強者の集団であり──その隊長ともなれば、相当なものだ。ついでに少しぶっちゃけるなら、ガチの刃物持ってるナビってちょっと怖いんだよね。
チップでソードを出すとかならともかく、ブルースやヤマトマンみたいに常から武器を携えてるのはさぁ……まあ心理的なものでしかないとはわかってるんだけど。
『マイン、後ろから追ってくるぜ』
「うーん……流石に挟撃とかなったらヤバいか。ちぇっ、
『しゃーないしゃーない、切り替えてこうぜ……バトルオペレーションセット!』
「イン!」
「ぜぇ……ぜぇ……むっ! 観念したか賊どもめ──やあやあ、遠からんものは音に聞け! 近くば寄って目にも見よ! 我こそは天下無双の槍使い、ヤマトマンなり!」
「さっき『電脳世界一の槍使い』って言ってなかった?」
「どちらも同じことよ! 戦わずして逃げを打つ軟弱者め……我の目が黒いうちは、何人たりともここを突破することまかりならん!」
「突破してるからこそ、僕が君より奥にいる訳だけど」
「ぬぅ…! いちいち細かいことを…!」
「というか、セレナード様に会いたいだけだから邪魔しないでほしいんだけど…」
「我はセレナード殿を守護せし番人なり! それ程に会いたくば──押し通れ!」
「じゃあ、これを…」
「…む?」
気炎を上げて槍を振りかぶる彼に、オフィシャルナビの証を見せる。ヤマトマンはヒールナビでもなければ、誰彼構わず襲うような乱暴者でもない。インターネット全ての秩序を守るセレナード様に忠誠を誓い、地位を捨ててまで彼女に付き従う忠義の武士である。
同じくインターネットの治安を司るオフィシャルであれば、問答無用に襲ってくる事もないだろう。とはいえ、科学省精鋭部隊とオフィシャルは毛色が違うというか畑が違うというか……なんと言えばいいんだろう。警視庁と警察庁みたいな感じ……いや、それはちょっと違うか。とにかく、そんなに仲良しこよしって訳でもない。だからさっきは逃げた訳だし。
「…なぜオフィシャルナビがこのような場所に?」
「『プロト』についてセレナード様にお伝えすることがあります」
「ぬっ…!?」
「電脳世界の安寧のため、一般ナビに身をやつしてまでも秩序を優先したセレナード様……そして科学省精鋭部隊隊長の座を捨ててまで忠誠を貫くあなたに、僕は尊敬を禁じ得ない」
「そこまで知っているとは……貴殿、ただのオフィシャルナビではないな」
「『プロト』『ギガフリーズ』──電脳世界が崩壊しかねない情報を秘匿するため、あなた方は徹底的に自身の存在を抹消した。しかし科学省との繋がりを完全に断つのは、それはそれで問題がある……だからあなた方の存在を知るのは、省の中でもごく一部の者だけだ」
「…
「ですよね!」
「──と言いたいところだが」
「えっ」
「例え貴殿がオフィシャルナビであろうとも、そう易々と通しては番人の名折れ! 刃を交えてこそ判る正義もあろう! 我が信ずるに値する男かどうか……己が力でもって示せい!」
「結局そうなるのかー…」
まったく、原作知識ってのは本当に役に立たないな。気は進まないが挑戦するとしよう。怖い怖いとは言ったが、所詮はこんなところに閉じこもっているナビが相手だ。
──ネットバトルは日進月歩だぜ! 時代に着いてこれないロートルは引っ込んでなぁ! ハッハハァ! ハハッハハ! …なんかワンパンされそうな気がしてきたな。
■
…ふぅ。どうにかこうにか勝利を掴んだが、やはりヒヤッとする場面はいくつかあった。多少の被弾を気にしないでいいってんなら、もっと攻勢に出てさっさと決着をつけられるんだけどねぇ。
フォルテさんと戦ってわかったのは、やっぱ僕たちは一蓮托生ってことと──ダメージに関しては宙の方がデンジャラスってことだ。僕の傷はリカバリーチップですぐに治るが、現実はそうもいかないし。もちろんそうなるだろうと予測はしていたが、命を落とさずに実体験できたのは不幸中の幸いだった。
…まあそれは置いといて、だ。遂にシークレットエリアの最奥──最強の褐色ロリータ、『S』ことセレナード様の居場所に辿り着いた。どこ? どこにいるの? 焦らさないで出てきてよね。まさかここまできて留守とかないだろうなオイ。
はっ…! 待てよ、そう言えばセレナード様って『うらかわ旅館』の一人息子の持ちナビとかいう噂あったっけ…?
あれ、もしかしてそっちから攻めた方が安全だったのかな? …いや、流石に病弱ショタのPETで十八禁映像を見せつけるのはマズいだろう。こっちのルートで問題はない筈だ。
…というか、そうだ、関連してどんどん思い出してきたが──病弱ショタの子って、熱斗くんが励まさないと手術受けないんだっけ…? 別に運命がどうとか、僕がいるせいでとか、うだうだ考えるつもりはないが……思い出しちゃうとなんか心苦しくなるな。後で宙に言って、うまくやってもらおう。
「──ダークマン、そしてヤマトマンを下しましたか…」
「ん……あ、良かった。いたいた」
「…ヤマトマンとの会話は聞いていました。プロトについて話があるそうですね」
「ちっちっち、そう急かしちゃ『S』の名が泣くぜ。まずは自己紹介でしょ?」
「これは失礼を。もうご存知とは思いますが、ワタシの名はセレナード……ウラの王とも呼ばれています」
「僕はマイン! 知ってるだろうけど、オフィシャルナビさ」
「ええ。『WWW』との──フォルテとの戦いも、テレビで拝見させていただきました」
「おっ、どうだった? かっこよかった?」
「そうですね……少々無茶なところはありましたが、あなたがた三人の実力は素晴らしかった。ともすれば、ワタシに届きうる力を持っているでしょう」
「強かったかどうかじゃなくて、かっこよかったかどうか聞いてるんだけど」
「えっ? え、ええ……かっこよかったのでは……ないでしょうか…? …そういったことには疎いので、正直なところ判断に困りますが…」
褐色にロリにママみに無知属性まで付けてくるとか、萌えのバーゲンセールだぜ。
──しかし目下の悩みは、セレナード様の性別である。近くでガン見して判明したが、あまりにぺたん子…! 貧乳というか無乳…!
ここまで苦労して男だったら泣くぞ。せめて男の娘なら……おっといかん。妥協するにしても、それは開いてはいけない扉だ。
「それで、プロトについてですが…」
「え? ああ、うん……プロトは今までと同じようにきっちり封印されています。心配しなくて大丈夫だよ」
「…」
「…」
「…それだけですか?」
「それだけです」
「そのためにここまで?」
「まま、それは口実でー……君に会いたかったから来たって感じ?」
「は、はぁ……そうですか。なぜワタシに?」
「興味本位です」
『えぇ…?』って感じで困惑しているセレナード様。可愛い。しかし現実に見てみると、割と中性的な雰囲気である。ショタが六割にロリが四割って感じ。
「まあ端的に言えば、友達になりたいなって」
「…友達……ですか?」
予想外の言葉が連続したせいか、目を丸くして驚くセレナード様。おっ、今のは少女感が強かった。アラビアンな感じのズボンが非常に可愛らしい……ダボっとした服って、女の子が着ると可愛いよね。
「ダメ?」
「いえ、そんなことを言われたのは生まれて初めてだったので……少し戸惑ってしまいました」
「じゃあ今日から僕たち友達ってことで!」
「そう──……ですね。ふふ、なにやら不思議な感覚ですが……よろしくお願いします、マイン」
「よろしくー。セレナード……は少し長いし、愛称で呼んでもいい?」
「ご
「じゃあよろしくね、
「バトルをご所望ですか?」
「冗談冗談。よろしくね、セレナード」
「愛称で呼んでくださるのでは?」
「んー……セレナードは『セレナード』って感じが強いからさ。愛称は無しだけど、親愛はたっぷり込めて呼ぼうじゃないか」
冗談めかしてそう言うと、セレナードは『そうですか』と微笑んだ。思わず出た笑みというよりも、こちらを安心させるような笑顔だ。慈愛がパワーの源と言うだけはある。
しかし……そろそろ真実の扉を開く時だろう。性別をはっきりさせないと、エロもクソもない。まさにパンドラの箱を開けるような心境だが──まあ最後には希望が残るのがお約束、いざ踏み込まん!
「そう言えば……セレナードって女の子ってことでいいのかな?」
「いえ、違いますが…」
「ファッ!? じゃ、じゃあ男の子…?」
「それも違いますね。正しく言うなら『無性』──ワタシに性別はありません」
「ほっ……それなら女体化パッチをあてれば問題ないね」
「問題しかありませんよ?」
男性型ナビに女体化パッチをあてたところで本質は変わらないが、元が無性なら圧倒的にセーフティー…! まあ性欲とは対極に位置しそうなセレナードだし、とりあえずは友情を深めていくとしよう。ハードルが高ければ高いほど、情熱は燃え上っていくものだ。