※この作品はR-18です。

仮面ライダーフューリー   作:あまぞん特撮系物書き

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第十七話【僕の覚悟】

ーーー翌朝 7:50ーーー

カイトは走っていた。

『鍛練に...鍛練に遅れる‼』

 

 

急いで演習場に向かうとアキラは既に鍛練を終え、朝食を摂っていた。

 

 

 

『はぁ...、はぁ...、遅れてすいませんでした‼』

カイトは息を切らし、頭を下げた。

 

 

 

『おや、鳴瀧さん。おはようございます』

篠原は笑顔で言った。

 

『お食事の準備が出来ていますよ。さぁこちらにいらして一緒に食べましょう』

 

 

 

 

『...謝らなくてもいい。強制しているつもりもないからな』

アキラは紅茶を1口飲んでからカイトのほうを見ずに言った。

 

 

 

『...すいません』

...絶対、怒ってる。

カイトは思った。

 

『失礼します』

カイトはそう言って恐る恐るアキラの向かい側のイスに座った。

 

 

 

 

それを遠目からハヤトとキョウスケが見ていた。

 

『なぁヤブ医者。あれってカイトと御曹司じゃねーか?』

キョウスケは言った。

 

 

 

 

『本当だ。あの2人いつの間に...』

ハヤトは言った。

 

 

 

『一緒にメシ食ってんな』

キョウスケは言った。

 

『前から...つっても俺もカイトとそんなに付き合い長くねーけど、そう言えばカイトって御曹司の事何気に気にかけてたよな』

キョウスケは白米を口の中に一気にかきこみ、それを咀嚼しながら言った。

 

 

 

『...僕なんて一緒に食事なんてさせてもらった事ないよ』

『て言うか、口にもの入ってる状態で話すのやめてくれない?』

ハヤトは少し呆れた様子で言った。

 

『はぁ...、僕だって必死にアプローチしてるんだけどな。 カイト君ったらいったいどんなアプローチを...』

再びカイト達に視線を戻したハヤトは悔しそうに言った。

 

 

 

 

『あっ...アプローチねぇ......』

キョウスケはハヤトの発言にちょっと引いた。

 

 

 

 

『...邪魔してやろうかな』

ハヤトはニヤリと笑う。

 

 

 

 

『ちょっ...やめろって!!』

キョウスケはハヤトを必死に止めた。

 

『何か...、楽しそうだからそっとしといてやろうぜ』

キョウスケはカイトの楽しそうな表情を見て、安堵の表情でそう言った。

 

 

 

『...一方的にだけどね』

ハヤトはまるで怒った子供のように頬を膨らませた。

『カイト君しか話してないけどね』

 

 

 

 

『まあ、お前が話しかけた時みたいに粗か様に嫌がってねーだけお前よりはマシなんじゃじゃねーの?』

キョウスケはハヤトをからかった。

 

『それにしてもあれって着物か...? 腹立つくらい似合うな、あの御曹司』

 

 

 

 

『嗚呼...。それにしても坊っちゃんは今日も美しいよね』

ハヤトはアキラの弓道着姿に惚れ惚れしている。

『今、手元にカメラが無いのがとても悔しいよ』

 

『せめてあの美しい姿を脳裏に焼き付けておこう』

ハヤトはそう言って自身の両手で四角を作った。

 

 

 

 

 

『...お前が嫌われてるのってそういうとこなんじゃね?』

キョウスケは苦笑いをした。

 

 

 

ーーー9:00志藤邸 リビングーーー

 

カイト、アキラ、ハヤト、キョウスケ、ユウキ、サトルはリビングに集められた。

 

 

 

『ぼっ僕も行くんですか...?』

サトルは言った。

 

 

 

 

 

『ああ、今回は貴様にも来てもらう』

サトミは言った。

 

 

 

 

 

『そんな...僕なんかが行ったって足手まといになるたけなのに』

サトルは言った。

 

 

 

 

 

『志藤様のご命令だ。貴様に拒否権はない』

サトミは言った。

 

 

 

 

 

『...ひっ! すいません』

サトルは何も言えなくなってしまった。

 

 

 

 

 

『心配しないでサトル君。僕らが守るよ』

ハヤトはサトルの肩を優しく叩き微笑んだ。

 

 

 

 

 

『ね! アキラ坊っちゃん』

ハヤトは渾身の決め顔でアキラに言った。

 

 

 

 

 

『...』

アキラはそんなハヤトを冷ややかな目で見た。

 

 

 

 

 

 

『あれ...? アキラ坊っちゃん?』

ハヤトは言った。

 

 

 

 

 

『ドンマイ...ヤブ医者』

キョウスケはハヤトの肩を優しく叩き言った。

 

 

 

 

『...』

『話を戻すぞ。今回のターゲットはディアーボルス熊型、ランクはそうだな......上級落ちといったところか』

サトミは言った。

 

 

 

 

 

『...上級落ち?』

カイトは言った。

 

 

 

 

 

 

『元究極体と言ったほうが正しいかもしれない』

サトミは言った。

 

 

 

 

 

『究極体...』

キョウスケの表情が曇る。

 

 

 

 

 

『カイトさん...? ...!?』

カイトは彼の弟の事を思い出した。

...確か、シンスケ君も。

 

 

 

 

 

『究極体...か』

ハヤトもキョウスケを見た。

恐らく、カイトと同じ事を考えているのだろう。

 

 

 

 

『今回の任務は熊型ディアーボルスの討伐及びそれに狙われている女性の護衛だ』

サトミは言った。

 

 

 

 

 

『護衛?』

カイトは言った。

 

 

 

 

 

『すまない。説明不足だな。 今回のターゲットである熊型は路上ライブを行っている女性ばかりを狙っている奴でな』

『今回は新たなターゲットとなっているその女性の護衛任務も牽引する事になったんだ』

 

 

『護衛対象の名は...水原リンカ』

サトミはそう言って1枚の写真を取り出した。

 

 

 

 

『...!?』

『リンカちゃん...!?』

サトルは写真を見て驚いた。

 

 

 

 

 

『水原リンカ? どこかで聞いた事があるような...』

ハヤトは考えた。

 

 

 

 

 

『俺も』

キョウスケも考えた。

 

 

 

 

 

『...』

アキラは何か知っているような感じだった。

 

 

 

 

 

『アキラさん...?』

カイトはそんなアキラを見て呟いた。

 

 

 

 

 

『あっ‼ 思い出した。 確か2~3年前に超人気だったアイドルでしょ』

ユウキはソファから立ち上がって言った。

 

『えっ...何? あんた達もしかしてファンなの?』

ユウキは冷めた目でサトル、キョウスケ、ハヤトを見た。

 

 

 

 

『んな訳ねーだろ。俺はもうちょっとこう、巨乳じゃないとだな...』

キョウスケは自身の手で巨乳のジェスチャーをした。

『せめて“E”はねーとな』

 

『俺のダチがファンなんだよ』

キョウスケは言った。

 

 

 

 

 

『僕はけっこう好きだよ~。歌上手だし、かわいいよね~あの子』

『ライブには行った事無いし。まあ、ファンとしては“にわか”かな?』

ハヤトはニコニコしながら言った。

 

 

 

 

 

『...幼馴染みです』

サトルは言った。

 

 

 

 

 

『へぇ~。......まあ、とりあえず金髪は1回死んだほうが良いわね』

ユウキは冷めた目でキョウスケを見た。

 

 

 

 

 

『...んだよ。 お前が聞いてきたから答えたんだろ』

キョウスケは少しムッとした様子で言った。

 

 

 

 

『 ねぇ、カイト君は? 水原リンカ好き?』

ユウキはキョウスケを無視してカイトに尋ねた。

 

 

 

 

 

『いや...僕はアイドル自体にあまり興味が』

カイトは苦笑いをして言った。

 

...て言うか、女の子自体をあまり好きになった事が無い。

カイトはそう思いながらアキラを見た。

 

 

 

 

 

『...?』

アキラは視線に気づきこちらを見た。

 

 

 

 

『...!?』

カイトはハッとしてアキラから視線を反らした。

 

 

 

 

1人の隊員がリビングに入ってきてこう言った。

『サトミ様、ヘリの準備が出来ました』

 

 

 

ーーー現場に到着ーーー

『あの...、確かに怪しい男が周りを彷徨いてるとはご相談しましたけど、護衛をして欲しいとは一言も言っていないのですが......』

リンカが困惑した様子でサトミに言った。

 

 

 

 

『あの男は貴女が思うほど単純な“ストーカー”ではありません』

サトミは真剣な眼差しで言った。

 

『...それに、ご安心下さい。我々は少し離れた場所から監視させていただきますのでライブへの支障はございませんよ?』

サトミはリンカに優しく笑いかけた。

 

 

 

 

カイト達はそれを少し離れた場所から見ていた。

 

 

『そういえばあの子、過激なファン(通り魔)に両足の腱を滅多刺しにされたんだっけ...。可哀想だね、まだ若いのに』

ハヤトは悲しそうな表情で言った。

 

 

 

 

 

『...ファンってこえーな』

キョウスケは言った。

 

 

 

『...だよね。 あたしも殺されかけたもん』

ユウキは溜め息をついた。

 

 

 

 

 

『あ? お前はアイドルでも何でもねーじゃねーか』

キョウスケは鼻で笑った。

 

 

 

『失礼な男! アイドルじゃなくたってファンはつくのよ』

『まあ、あたしの場合は店の客。見た目はサラリーマンだったんだけどさ......、実はあたしらが倒してる奴等みたいな奴で』

ユウキは暗い表情をして自身の両肩を抱いた。

 

 

 

 

『...!? マジかよ』

キョウスケは驚いた。

 

 

 

 

『...『ひとつになろう。俺は君を食らう事でもっと強くなれる』だって......』

ユウキはそう言って自身の手により力を入れた。

 

 

 

 

 

『...お前よく生きてたな』

キョウスケは困惑した。

 

 

ユウキは自身を落ち着かせるように1度、深呼吸をしてからこう言った。

『もう必死に灰皿で殴り付けたわよ。...そのせいで捕まったけどね』

 

 

 

 

『...苦労してんだなお前』

キョウスケは何だか申し訳なさそうだ。

 

 

 

『...まぁ~ね』

ユウキは無理に笑顔を作った。

 

 

雑談をしていると予定通りに路上ライブが始まった。

アイドル時代からのファンだろうか やはり男性ファンが多い。

 

ライブも中盤に差し掛かった頃、1人の男がその会場にやって来た。

 

 

 

『...!?』

カイトとアキラは何かを察知しすぐさまライダーに変身した。

 

 

 

 

『皆さん‼ 変身して下さい‼』

カイトは叫んだ。

 

 

 

 

『えっ...? んだよ急に』

キョウスケは困惑した。

 

 

 

 

『いいから早く!!』

カイトは叫んだ。

 

 

 

次の瞬間。その男は雄叫びをあげながら熊のような姿に変化した。

『りんか...』

『きみのいとしのたかしが......いとしのりんかにあいにきたよ...』

『こんどこそひとつになろう...』

 

 

 

 

悲鳴をあげて逃げる観客達...。

 

『いやぁぁぁぁぁ!!』

リンカも逃げようとしたが車イスの車輪が段差につまづいて車イスから投げ出された。

 

 

 

 

カイトはその男に蹴りを食らわせた。

『その子に近づくな‼』

 

 

 

 

 

アキラはパンチを食らわせた。

『...フン!!』

 

 

 

キョウスケ、ハヤト、ユウキも慌てて変身しその男に立ち向かった。

だが、3人はすぐに弾き飛ばされてしまった。

 

 

 

『クソっ.........なんつー馬鹿力‼』

キョウスケは立ち上がり、自身の腰をさする。

 

 

 

 

『...何が“上級落ち”だよ。 “彼”とあまり変わらないじゃないか』

ハヤトはふらつきながら立ち上がる。

 

 

 

『あんなのと互角に渡り合ってるカイト君とアキラ君って......』

ユウキは倒れたままの状態で言った。

 

 

 

 

カイトとアキラはその男と互角に渡り合っていた。

 

 

 

 

 

『カイトさん...!!』

カイトはそう言ってバーニングスラッシュを発動した。

 

 

 

 

『お前ごときに言われなくてもわかってる!!』

アキラはそう言ってアイスアローを発動した。

 

 

 

 

2人の技をもろに食らったにも関わらずまだその男は立っていた。

 

 

 

 

 

『...そんな!!』

カイトは驚いた。

 

 

 

『......しぶとい奴めっ!』

アキラは悔しそうだ。

 

 

 

『じゃま...するなぁぁぁぁぁ』

その男は雄叫びを上げ両手を床に叩きつけ、無数の鎖を出してカイトとアキラ、そして残りの3人も拘束した。

その鎖から何度も電流が流れた。

 

 

 

 

『ちょっと! 何なのよこれ!』

ユウキは言った。

 

 

 

 

『ぐあぁぁぁぁぁ』

キョウスケは苦しんでいる。

 

 

 

 

『あれ...? 何か僕以外と平気みたい!』

ハヤトは言った。

『...っ! けど何か、もがけばもがくほどに食い込んでくるんだけど.........』

ハヤトは鎖に強く締め付けられていた。

 

 

 

 

もがき苦しむ5人。

それを尻目に男はリンカへとじりじり向かっていった。

 

 

 

 

『くっ...来るな‼』

サトルは決死の覚悟でリンカの目の前に飛び出した。

 

 

 

 

『さっ...サトル!?』

リンカは言った。

 

 

 

『話は後‼ とにかく...逃げなきゃ‼』

サトルはそう言ってリンカをおんぶした。

 

 

 

 

それを物陰からサトミが見ていた。

 

『サトミ様...いかがなさいますか』

1人の隊員が言った。

 

 

 

 

 

『...手筈通りに頼む』

サトミは言った。

 

 

 

 

『...了解』

1人の隊員がライダーベルトの入ったアタッシュケースを持って走った。

 

 

 

 

ーーーーーー

走り続けたサトル達は廃墟に辿り着いた。

 

『はぁ...はぁ...。ここまで来れば』

サトルはリンカを自身の背中から下ろして言った。

 

 

 

『サトル...あんた......』

リンカが言いかけた次の瞬間...。

『...きゃっ』

リンカは耳を塞ぐ。

 

男は廃墟の壁を壊して入ってきた。

 

 

 

 

 

『もうおにごっこはおわりだよ...』

その男はじりじりと近づいてきた。

 

 

 

 

『りっ...リンカちゃん!!』

今のサトルにはリンカを庇うように覆い被さる事しか出来なかった。

 

 

 

 

『...このまま終わってもいいの? 俺っちは...嫌だな~♪』

何処からかそんな声が聞こえたような気がした。

 

横目にライダーベルトが目に入った。

 

 

 

『...!?』

...これって。

 

 

サトルはそのベルトを咄嗟に自身の腰に巻いた。

...これを使えばリンカちゃんを守れるかもしれない。

 

『変身!!』

 

 

 

 

 

サトルは熊を纏ったような姿のライダーに変身した。

『リンカちゃんは...僕が守る‼』

 

 

 

 

 

 

 

 

第17話【僕の覚悟】END......

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