※この作品はR-18です。

仮面ライダーフューリー   作:あまぞん特撮系物書き

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第二十四話【秘密基地】

ーーー 6:00 志藤邸リビング ーーー

6人はリビングに集まっていた。

 

 

『皆、集まっているな。では、今回の任務内容を説明する』

『今回の任務はアナザーインヴィディアからの解毒成分回収だ』

 

『ターゲットは勿論、アナザーインヴィディア。人間体での名は蛇喰リョウヘイ。年齢は29歳。データによると新年の挨拶で集まっていた親族、総勢15人を殺害し、5年前の5月10日に死刑が執行されている』

サトミは言った。

 

 

 

『しっ...執行!? なら、僕らがあったあの人は......。ゆっ...幽霊』

サトルは真っ青な顔をした。

 

 

 

 

『...そんな訳がないだろう。恐らく死刑執行は偽装だ』

 

『世間的には“死人”としておいたほうが...適合手術をするにも何するにも都合が良いだろうからな』

サトミは鼻で笑った。

 

 

 

 

 

『でっ...ですよね! よっ...良かった』

サトルは安堵した。

 

 

 

 

『質問良いですか?』

ハヤトは手を上げた。

 

 

 

 

『何だ003』

サトミは言った。

 

 

 

 

『彼らは僕らのアナザー...まあ、要するにもう1人の僕らって感じみたいですけど、僕らのほうにはまだインヴィディアっていないですよね?』

ハヤトは顎に手を当てて考えるようなポーズをした。

 

『インヴィディアがどんな能力を持ってるとか教えて頂けませんか?』

ハヤトは言った。

 

 

 

 

 

『...そうだな。では、教えてやる』

 

『インヴィディアは蛇のライダーだ。 インヴィディアはラテン語で“嫉妬”。 神経毒や出血毒等あらゆる毒とその抗体を持っていてちなみにその成分の配合具合で自身や相手に“ドーピング”のような効果を与えることも可能だ。使う武器は鞭でその鞭は一振りで相手の血肉を断ち切る』

サトミは言った。

 

 

 

 

『....何か、ヤベーなそれ』

キョウスケは顔が真っ青だ。

 

 

 

 

 

『後方からのサポートも前方での戦闘もお手のものってとこですか...』

ハヤトは苦い顔をした。

 

 

 

 

『...ああ、そして恐らくあちらも同じ能力を持っていると考えられる』

サトミは言った。

 

 

 

 

『僕達...生きて帰ってこれますかね』

サトルは苦笑いをした。

 

 

 

『さっ...さぁね』

ハヤトは苦笑いをした。

 

 

 

 

 

 

『ワクチンは用意している...。と言っても奴の作り出す全ての毒には対応できていないがな』

サトミは曇った表情を浮かべた。

 

 

 

 

 

『...』

 

『...っしゃ!』

キョウスケは急に自身の顔を両手で思いきり叩いた。

 

 

 

 

 

『えっ...急にどうしたの?』

ハヤトは驚いた。

 

 

 

 

『あ? 気合い入れたに決まってんだろ』

 

『ぶっちゃけ...、。一瞬ビビっちまったけど、アイツも助けてやりてーし。それに...、何よりあのメッシュ野郎がシンスケの仲間ってんなら1発ぶん殴ってシンスケの居場所吐かせてやんねーとな』

キョウスケはへへっと笑った。

 

 

 

『...!』

 

『...うん、そうだね』

ハヤトは微笑んだ。

 

 

 

 

 

『キョウスケさん...』

...この人は本当に強い人だ。

カイトはそう思った。

 

 

 

 

『へぇ...やるじゃん』

...ただのヤンキーだと思ってたけど、案外かっこいいとこあるじゃん。

 

ユウキはキョウスケを見直した。

 

 

 

 

 

『さすが僕のキョウスケだね。僕、惚れ直しちゃった♥』

ハヤトは自身の両頬に手を当てて恍惚した表情を浮かべた。

 

 

 

 

 

『うげっ...、気持ち悪ーこと言うなよ』

キョウスケはちょっと引いた。

 

 

 

 

 

『ちょっと~。 それ酷くない?』

ハヤトは不満そうに頬を膨らませた。

 

ハヤトとキョウスケはわちゃわちゃしている。

 

 

 

 

 

先程まで暗い表情をしていたユウキも笑顔を取り戻した。

 

 

 

 

『お前達...』

サトミはそう呟いて優しい表情を浮かべていた。

だが、すぐにハッとした表情を浮かべ。いつもと同じような冷たい眼差しになった。

 

 

 

 

 

そんな中、アキラだけが暗い表情をしている。

『...』

アキラは前任者の事を考えていた。

 

 

 

 

 

『...? 』

カイトだけがそれに気づいた。

 

 

 

ーーー7:00 高層マンションの1室ーーー

 

シンスケ達7人は食事をしている。

1人1人のテーブルには血のついたままの生肉が白いお皿に綺麗に盛られた状態で置かれている。

 

 

メイドが1人1人のグラスにドロッとした赤い液体を注いでいく。

 

 

 

 

 

ケンセイがメイドの腕を掴んだ。

『ねぇ、ちょっと僕のグラスだけ血少なくない?』

ケンセイはムッとした表情で言った。

 

 

 

 

 

『もっ...申し訳ありません。すぐに新しいものをお持ちします』

メイドは顔を真っ青にして慌てた。

...殺される‼

 

 

 

 

『持ってこなくて良いよ。...あんたので充分』

ケンセイはそう言うとイノシシのような姿に変異し、掴んでいるメイドの腕を噛んだ。

 

 

 

 

『おっ...お許しくださいケンセイ様。いっ...いやあァァァァァァァァァァァァァァ』

メイドは悲鳴をあげた。

メイドの腕はミシミシと鈍い音をたてている。

 

 

 

 

 

『もう、ケンセイちゃんばっかりずるいわ。私にもちょ・う・だ・い♥』

カオルはご満悦な様子でメイドの背後に回る。

 

『頂きま~す♥』

カオルはメイドの肩に噛みついた。

 

 

 

 

 

 

『あっズルい、あたしも新鮮なの飲みたい』

そう言って秘書風の女はメイドの足をいやらしく1回舐めた。

 

『良い足ね......。 頂きます』

秘書風の女はメイドの右足に噛みつく。

 

 

 

 

 

『...俺も』

リョウヘイはメイドの左足を1回ペシャリと叩いた。

 

『へへっ...。良い“大根足”してんじゃん』

リョウヘイは鼻で笑い、メイドの左足に噛みついた。

 

 

 

 

 

 

 

『やめなさいよあなた達、はしたないわ!!』

メアリは怒った。

 

 

 

 

 

 

『食欲旺盛すぎw そんなに食べたら太っちゃうよ~』

シンスケは笑いながら言った。

 

 

 

 

 

『...全くもう。食欲旺盛なんだから』

シオンは微笑んだ。

 

 

 

 

 

瞬く間にメイドは見るも無惨な姿になり床に放り投げられた。

 

 

 

 

 

ケンセイは自身の口に付いた血を袖でぬぐってから舌打ちした。

『図体のわりに血少なっ』

 

 

 

 

『え、もう終わり? 頑張れ~。頑張れ~。貴女ならもっと出る筈よ~』

『ほらほら~、12345~』

全く感情の込もっていないような声色で秘書風の女はメイドの死体に股がり、気だるげに心臓マッサージをし始めた。

 

 

 

 

 

『心臓とかにまだ残ってるんじゃない? 切り開いてみましょうよ』

カオルは楽しそうに言った。

 

 

 

 

 

『耳、旨ぁ~』

リョウヘイは気だるげにそう言ってメイドの死体から切り取った耳を咀嚼していた。

 

 

 

 

 

『貴方達! 本当にいい加減にしなさい!! これで何人目だと思ってるの!』

メアリは立ち上がり、怒りの表情を浮かべテーブルを両手で叩いた。

 

『どんなに高収入だとしても、私達が化け物なのを承知で働く人間なんてなかなか見付からないのがわからないの!』

 

『この、三下ディっ...!』

メアリは3人を罵ろうとした。

 

 

 

 

 

そんなメアリをシオンは抱きしめ頭を撫でた。

『やめなさいメアリ、言い過ぎよ。 それに、貴女にはそんな怖い顔......似合わないわ』

 

 

 

 

 

『...でも!』

メアリは怒った顔でシオンの顔を見た。

 

『...!?』

だが、メアリその表情は一瞬にして恐怖に満ちた表情に変わった。

 

 

 

 

 

シオンの顔は醜く歪んでいた。

顔は全体的に真っ赤で皮膚は泡立ち爛れたようになっている。大きく見開かれた目は充血し、焦点は合っていない。

 

口だけが怪しく笑みを浮かべていた。

『兄弟は、仲良くしなくちゃ。 ....ね?』

声色だけは優しいものだった。

 

 

 

 

『...!?』

シオンの顔を見てカオル、リョウヘイ、秘書風の女はそのあまりの醜くさとグロテスクさに声も出ない。

 

リョウヘイは吐き気すら覚えた。

 

 

 

 

 

『...』

シンスケはテーブルに頬杖をつき、冷めた目でそんなシオンの顔を見ていた。

 

...相変わらずキモい顔。食欲が失せる。

シンスケは思った。

 

 

 

 

 

 

『ごっ......ごめ...ん......なさい』

メアリは震えていた。

 

...これは本気で怒っている時の顔だ。

メアリは思った。

 

 

『貴方...達に......も...よ。 ......少し...言い過......ぎだわ』

『......ごめ...んなさい』

メアリは体の震えを必死に抑えながらケンセイ達に謝った。

 

 

 

 

『...良くできました』

シオンはそう言ってメアリの額にキスをした。

 

 

そして、再び席についたシオンは言う。

『さぁ、皆座って。食事を始めるわよ』

 

シオンはいつの間にか元の顔に戻っており、優しく微笑んだ。

 

 

 

 

 

『...』

3人は人間の姿に戻り、渋々自身の席につく。

 

 

 

 

『では...、頂きます』

シオンが両手を合わせて言った。

 

 

 

 

 

『.........頂きます』

皆、両手を合わせてそう言った。

 

 

 

ーーー8:30 志藤邸 図書室前ーーー

 

『...!』

『...図書室まであるんだ。この屋敷』

カイトは呟いた。

 

考え事をしていたらいつの間にか図書室の前までたどり着いてしまったようだ。

...ちょっと気になるので入ってみよう。

 

 

 

『うわ~。本がいっぱいだ』

カイトは思わず呟いた。

中に入るとそこには大きな本棚があり、沢山の本が収納されている。

 

難しそうな本ばかりだ。

『...?』

だが、ある一角だけ絵本が収納されているスペースがあった。

『...絵本もあるんだ』

カイトは絵本“白雪姫”を本棚から取り出した。

だいぶ古い物のようだ。何処もかしこも破けている。

 

 

 

すると急に本棚が動き出し扉が現れた。

『...!?』

 

『...』

カイトは恐る恐るその扉を開け中へ入っていった。

 

 

 

中は鮮やかなステンドグラスから光が差し込むまるで小規模な教会のような部屋だった。

...綺麗な場所だな。

 

初めて来た筈なのに何だか懐かしい感じがするのは何故だろう...。

 

 

『...!?』

カイトの脳裏に急にあるビジョンが浮かび上がった。

 

それはアキラが真っ黒なタキシード姿で同じく真っ黒なウエディングドレスに身を包む花嫁の左手薬指に指輪をはめ、誓いのキスをしているビジョンだった。

 

神父のつもりなのだろうか、そのビジョンには神父の格好をした篠原もいた。

 

 

 

『何なんだこれ...』

 

『...!?』

新たなビジョンが浮かび上がってきた。

それはアキラが先程の女性とここで体を重ねている姿だった。

『えっ...!ちょっ......!?』

カイトは赤面した。

 

 

...次々にビジョンが浮かんできた。

2人が仲睦まじく過ごす姿が次々と。

『...』

 

そして、最後に浮かんだビジョンはアキラは涙を流しながらその女性を剣で貫く姿だった。

『......アキラさん』

 

 

 

 

 

『...これは。 僕の......、俺の...私の』

カイトは膝から力無く崩れ落ちた。

 

 

 

 

『...ここで何をしている』

アキラがカイトの後頭部に戦闘時に使用している弓を突き立てた。

 

 

 

『アキ......ラさ...ん...』

こちらを振り返ったカイトは涙を流していた。

 

 

 

 

『...っ!? 鳴瀧カイト、何故お前がここに!?』

 

『お前、まさか記憶を......』

アキラは驚いた。

 

 

 

 

『記憶...?』

 

『...て言うか僕、何で泣いてるんだろう』

カイトはそう言って自身の顔を服の袖で拭いた。

 

 

 

 

『...』

アキラは弓をカイトから離した。

 

 

 

ーーーーーー

2人は椅子に座った。

 

 

 

『それにしても凄いですね。こんな場所まであるなんて』

 

『こういうのって隠し部屋っていうんですよね!』

カイトはワクワクしている。

 

 

 

 

『...ああ、そうだな』

アキラはカイトの目を見ずに言った。

 

 

 

 

 

『それにしても何の為にあるんだろう? もし、あのお爺さんの隠し部屋とかだったら僕謝らなくちゃですね』

 

『何て言うか、その...勝手に入っちゃったし』

カイトは申し訳なさそうに言った。

『...でも、何か良いですね。 ここ』

 

 

 

 

『その必要はない。...ここは俺のだ』

アキラはカイトの目を見ずに言った。

 

 

 

 

『...!?』

 

『ごっ...ごめんなさい‼ 僕はなんて事を!』

カイトは土下座した。

 

 

 

『いや、...良いんだ。顔を上げてくれ』

アキラは慌てた。

 

『それに、その......気に入ったのならまた来るといい.......』

アキラは赤面した。

 

...何で顔なんて赤くしてるんだ。俺は。

アキラは思った。

 

 

 

 

 

『えっ...?』

 

『アキラさん、今なんて......』

カイトは顔をあげて言った。

 

 

 

 

 

『...また来いと言った』

 

『まあ...お前が嫌じゃなければの話だが』

アキラは何だか恥ずかしそうだ。

 

 

 

 

 

『...!?』

 

『来ます‼ ...絶対来ます‼』

『そっ...そうだ!! 今度はここでお茶しましょ‼』

カイトは赤面しつつも何だか嬉しそうだ。

 

 

 

 

『...ああ、とびきり旨いものを篠原に用意させる』

アキラは微笑んだ。

 

だが、すぐに自身の発言にハッとした。

しまった。俺はまたこんな男に気を許してしまった......と。

 

 

 

 

 

2人のスマホに着信が入った。

『もしもし、あっ...サトミさん。 はい、わかりました。今からそっちに行きます』

 

『アキラさん。サトミさんからそろそろ出発するから屋上に集まれって』

カイトは通話を切ってからそう言った。

 

 

 

 

『...そうか。行くぞ鳴瀧』

アキラは言った。

 

 

 

 

 

『はい!』

カイトは真剣な表情で言った。

 

 

 

ーーーーーー

 

屋上に到着するとハヤト達だけではなく仁王達の姿もあった。

 

『...アキラさん!!』

仁王はそう言ってアキラに駆け寄ってきた。

 

 

 

 

『...仁王か』

 

『今回はお前も来るんだな』

アキラは素っ気ない様子で言った。

 

 

 

 

『はい、今回は俺達もお供させて頂きます』

仁王は真剣な眼差しで言った。

 

 

 

 

『...そうか』

アキラはそう言ってヘリに乗り込んだ。

 

 

 

『...』

仁王もヘリに乗ろうとした。

 

 

 

 

『仁王』

仁王は坂本に止められた。

 

 

 

 

『...んだよ坂本』

仁王は不満そうに言った。

 

 

 

 

『任務のどさくさに紛れて鳴瀧君を始末しようだなんて考えないようにね』

坂本は真剣な眼差しで言った。

 

 

 

 

 

『...わかってる。さっさと行くぞ』

仁王はそう言ってヘリに乗り込んだ。

 

 

 

 

 

『本当にわかってるのかな...』

坂本は溜め息をついた。

 

 

 

ーーー同時刻 志藤邸医務室ーーー

 

看護師達が話している。

『これで最後ね...』

 

『ねぇ、解毒成分...。間に合うかしら。もしも間に合わなかったらこの人...』

 

『こら!滅多なことを言うものじゃありません!』

 

 

 

アスカは夢を見ていた。

激しい戦いの中でカイト達が蛇のような姿をした怪物に次々と倒されていく夢だ。

『...!!』

 

 

 

その怪物は次のターゲットをアスカに定めたのかじりじりと距離を詰めてきた。

『こっ...来ないで‼』

アスカは後退りした。

 

怪物が攻撃を放った次の瞬間、目の前に変身したユウキが現れアスカを庇った。

『...ユウキ! ユウキしっかりして!』

 

 

 

アスカに抱き起こされたユウキはか細い声でこう言った。

『私が守るって......言った...でしょ』

『アスカ...、貴女は............生...きて』

ユウキは動かなくなった。

 

 

『ごめんね...ユウキ』

アスカはユウキの亡骸を抱きしめながら言った。

 

 

初めて出来た友人...いや、妹みたいな存在のこの子すら守れない自分にアスカは怒りを覚えた。

『私に...貴女みたいな力があれば』

 

 

 

 

『...力が欲しいか』

何処からか声がした。

 

 

 

『...誰?』

アスカは言った。

 

 

 

『...力が欲しいのかと聞いている』

その声は言った。

 

 

 

『...ええ、欲しいわよ。皆を...この子を守れる力が‼』

アスカは言った。

 

 

 

『......その言葉を待っていた』

 

 

 

 

 

アスカは目覚めた。

看護師達は驚いて声も出ない。

 

『...!?』

アスカは何かを感じ取り、一心不乱に自身に付いた点滴等を引っこ抜いた。

 

看護師達は慌てて止めた。

『005さん何やってるんですか! 寝ていなきゃダメです‼』

 

 

 

『ベルトは‼』

アスカは言った。

 

 

 

 

『えっ...ベルト?』

看護師は言った。

 

 

 

 

『ベルトの場所はどこか聞いてるの‼』

『私は...私は行かなくちゃ行けないの! あの子の...あの子達の所に‼』

アスカは言った。

 

 

 

『探しているのはこれかい?』

志藤がベルトを持って医務室に入ってきた。

 

 

 

 

アスカはそれを無理矢理奪い取り腰に巻いた。

 

 

 

 

『...屋上にヘリを待たせている。早く行ってあげたまえ』

志藤は言った。

 

 

 

 

アスカは屋上まで走った。

『お願い皆...!! ユウキ! どうか無事でいて』

 

 

 

ーーー都内の路地裏ーーー

 

 

 

 

リョウヘイは路地裏の一角に死体を集めていた。

『1、2、3、4、5、...6体か。まあ当面の食料は確保できたかな』

『後は、カオルに連絡っと...』

リョウヘイがポケットからスマホを取り出した次の瞬間。スマホは何者かによって撃ち抜かれた。

 

 

 

 

『...見つけたぜ。このメッシュ野郎』

撃ち抜いたのは変身したキョウスケだった。

 

 

 

 

『確かあんた、リーダーのお兄さんだったっけ?』

『...何しに来たの?』

リョウヘイは言った。

 

 

 

 

『とぼけないで‼』

上から変身したユウキが斧を降り下ろしてきた。

 

 

 

 

『...危なっ!! 何すんだよ』

リョウヘイは言った。

 

 

 

 

『あんたのせいでアスカは...、さぁ!大人しく解毒成分を渡しなさい‼』

ユウキは言った。

 

 

 

変身したハヤト、アキラ、カイト、サトルも合流した。

仁王班、坂本班も合流した。

 

 

 

『...オリジナル揃い踏みだね』

リョウヘイは降参と言わんばかりに両手を上げたが表情にはまだ余裕が伺える。

『けど、...そう簡単に解毒成分はあげられないな』

リョウヘイは蛇のような姿に変異した。

 

 

 

 

『撃て‼』

仁王班、坂本班は一斉にリョウヘイを撃った。

だが、変異した屈強な体には傷1つ付かない。

 

 

 

 

『これ...一応、対ディアーボルスようなんだけどな』

坂本は冷や汗をかいた。

 

 

 

 

『全然効いてねぇ...、これが“アナザー”の力』

仁王は言った。

 

 

 

 

カイト達もリョウヘイへ一斉に攻撃を仕掛けた。

 

 

 

 

殴るキョウスケ。だが、その拳は容易くリョウヘイに受けとめられた。

『あんた弱いね。それでもうちのリーダーのお兄さん?』

 

 

 

 

『...うるせぇ‼』

キョウスケは蹴りをくり出す。

 

 

 

リョウヘイはそれをひょいっと避けてこう言った。

『タンパク質が足りてないんじゃない。 ちゃんと人間食べてんの?』

 

 

 

 

『人なんて食う訳ねーだろ‼』

キョウスケは言った。

 

 

 

 

『...ああ、そうか。君達は“食べちゃダメ”なんだっけ』

リョウヘイは言った。

『美味しいのにな~。本当可哀想な奴等』

 

 

 

カイトは剣でアキラは弓で攻撃を仕掛けた。

 

 

 

2人の攻撃はリョウヘイにヒットした。

『...っ! けど、君達は別格みたいだね!!』

『...本当“オリジナル”のも“アナザー”のも、フューリーとスペルビアは大大大嫌いだよ!』

リョウヘイは2人に攻撃を放った。

 

 

 

2人は避けた。

 

 

 

『...へぇ。じゃあ、これならどう?』

リョウヘイは胸部を自身で裂き、そこから鞭を取り出した。

『体に触れたら毒で死んじゃうよ~』

『ほらほらぁ‼』

リョウヘイはそれを思いきり振り回した。

 

 

避ける6人。

そして、6人はリョウヘイから距離を取った。

 

『これじゃ近づけない』

ユウキは言った。

 

 

 

『鞭か......厄介だね』

ハヤトは言った。

 

 

 

『どっ...どうしたら』

サトルは言った。

 

 

 

『でりゃあァァァァァァァ』

キョウスケは向かっていった。

 

 

 

 

『えっ...ちょっ!! ストップストップ』

リョウヘイは鞭を振り回すのをやめた。

『あんた傷付けたら俺がリーダーに殺されちゃ...』

リョウヘイは言い終わる前にキョウスケの斬撃を食らった。

 

 

 

真っ二つに裂けるリョウヘイ。

『人の話は最後まで聞けよ......。もう頭来た...ちょっと懲らしめてやる』

リョウヘイは真っ二つになった自身の肉体を自身でさらに真っ三つにした。

 

その破片はみるみるうちに通常サイズのリョウヘイへと変化していった。

 

 

 

『...!? 分裂した!!』

ハヤトは言った。

 

 

 

すると、分離したリョウヘイ達は一瞬でカイト達の前に1体ずつ現れ、鞭で攻撃してきた。

 

倒れる6人。

すぐに起き上がろうとしたが急に体に激痛が走った。

 

 

 

『ピンクさんと黄色さんには神経、オレンジさんには嘔吐、灰色さんには発熱の毒を仕込ませてもらったよ』

『...大丈夫、皆軽いのだから病院に行けば治るよ』

 

『でも、そこの赤色さんと青色さんには特別強力な出血毒を仕込ませてもらったよ。どっちも目障りだからね......』

リョウヘイはケタケタと笑った。

 

 

 

 

カイトとアキラは仮面から血を吹き出しながらもがいている。

強制的に変身が解除された2人は目と口、耳から大量の出血をしている。

 

 

 

『...ア......キラ...さ.........ん』

カイトは激痛に耐えながらアキラの手を掴んだ。

 

 

 

 

『なっ...、なるた.........き』

アキラはカイトの名を呼んだ。

 

 

 

折角、仲良くなれたのに...僕も貴方もここで終わりだなんて。

 

もっとお話したかった、もっと一緒にお茶もしたかった......。

ああ、神様。もしいるのならせめてアキラさんだけでも助けて下さい...。

 

 

 

 

意識を失いかけたその時、腹部に蛇の尻尾のようなものが刺さった。

 

だが、それを刺された瞬間に出血と激痛は嘘のように消え、むしろ体がとても軽くなったような気がした。

 

 

 

『...手荒でごめんなさい。まだ加減がわからなくて』

声の主は蛇を纏ったようなライダーだった。

そのライダーはカイト以外のライダーにも次々と尻尾のようなものを刺していった。

 

 

 

 

『痺れが...消えた?』

サトルは言った。

 

 

 

 

『君はいったい...?』

ハヤトは言った。

 

 

 

 

『蛇ヶ崎アスカ......なのか?』

アキラは起き上がって言った。

 

 

 

 

『ええ、そうよ。 ...遅れてごめんなさい。でも、皆無事で良かったわ』

変身者はアスカだった。

 

 

 

 

『...アスカぁ? 何でそんな奴等助けるんだよ......』

『俺にはお前しかいないのに......、お前には俺以外にいるって事か?』

 

 

リョウヘイは狂ったように笑い出した。

『アスカァァァァァァァァァァァァァァ』

リョウヘイは襲いかかってきた。

 

 

 

 

 

 

『皆は...私が守る‼』

アスカは鞭を構えた。

 

 

 

 

 

 

 

第24話【秘密基地】

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