※この作品はR-18です。

東方愛狂録   作:ソーヤー麺

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今回、自分の書きたい欲望が爆発しました←

取り敢えず、注意書通り過激なのでご注意ください。



ユルユル更新だけど、読んでくれたら嬉しいな♪
うん、気持ち悪い、すみません。







冬の篇
一話 在る雪の日


 

俺は幻想郷で生まれた。

 

あんまり記憶はないけど。

 

それだけ判ってれば充分だと思う。

 

母親も父親も死んでもう居ないけど。

 

命があるから充分だと思う。

 

俺は一人で育ち。

 

一人で過ごし。 

 

一人で…死ぬんだろうか。

 

それも良い。

 

故郷に骨を埋めるって素晴らしいじゃないか。

 

一人切りで生きるのも素晴らしいじゃないか。

 

狂う程寂しい時もあるけど。

 

慣れればそんなにツラくない。

 

今日も一人。

 

明日も一人。

 

一人で起きて。

 

一人で飯を食って。

 

一人で散歩して。

 

一人で食糧採って。

 

一人で風呂入って。

 

一人で飯を食って。

 

一人で寝る。

 

 

ほら、今日も一日が始まった。

 

 

 

 

 

 

ーー午前6時30分ーー

 

昨日は難しい事を考えながら寝たせいか、寝坊してしまったらしい。

普段は6時には起きるのだが…まぁ良い、特に予定も無いし。

 

「……寒いな」

 

誰に言うでも無いが、寒いと思ったから口にしてみた。

この季節の朝はツラい、室温と隙間から入る隙間風が俺を苦しめる。

やっぱり炬燵を出すべきか…

 

「歯を磨こう」

 

気を引き締めて、暖かい布団から出る。

体を両手で擦りながら洗面所に向かう。

洗面所に着くと、蛇口を捻り水を出す、冷たい水が体温を更に奪うのが解る。

 

「嗚呼…これはダメだ、堪らん寒い…」

 

ついつい独り言が口を突く。

本当に寒い、身震いしながら顔を洗い、香霖堂で買った歯ブラシと歯みがき粉を使って歯を磨く。

その間もずっと手の震えが止まらない。

 

「シャコシャコシャコシャコ…ん…っ…」

 

今年の冬は本当に寒い、そう身に染みる朝だ。

 

「カー…ペッ……ふぅ、飯を作ろうか」

 

さて今日は何を作る?

昨日は残り少ない山菜を使い切ってしまった。

今日は米を炊いて…練って餅にして食べようか。

 

「……ハァ」

 

冬はひもじい日が続く事が多い。

主食の山菜はまず生らない。

木の実すら実らないのだから堪った物じゃない。

だから必然的に、こうやって米を餅にして食べる事が多くなる。

まぁ餅が好物なのが幸いなのか。

 

「雪、止んだのか…」

 

窓から外を見ると、昨日まで吹雪だったのが晴天が広がっていた。

これくらいなら晴れ晴れとしているのなら山菜採りに行けそうだ。

朝飯を食べたら山菜採りに行こう、どうせ家にいても何もする事が無いんだ。

 

「さて、餅餅…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーー午前8時ーー

 

俺はしっかりと防寒着を着てから山を登る。

緩やかな坂道を滑らない様に歩きながら、積もった雪を払い除け、食べられそうな山菜を探す。

流石に数が少なく、1時間程散策しているが1日分くらいしか採れない。

この地にはそれなりの年数住んでいる、だからこの山の殆どの道や洞窟なんかを知っているが、山菜だけは何時も違うところに生るので、勝手が解らない。

 

「ハー…寒い…」

 

革の手袋の中まで冷え込む。

かじかむ指先を動かし易くするために無理矢理指を動かす。

あと少しだけ採ったら帰ろうか。

 

 

 

 

 

 

 

 

うぅ……

 

 

 

 

 

 

「っ…誰だ?」

 

今、確かに誰かの声が聴こえた。

小さな呻き声、苦しそうな…女の人?

声の主を探す為に、声がした方へと歩む。

 

「誰か…居るのですか?」

 

辺り一面雪景色だ、こんな所で行き倒れたら死んでしまう。

手の届く範囲にいるのに、助けないのも何だか気分が悪い。

救える命は救おう。

 

「返事をして下さい、誰か居るのですか?」

 

何度も呼び掛けながら山の奥へと入って行く。

さっきからチラホラと雪が降ってきてる、これ以上時間を掛ければ本当に危険な状況になる。

 

「誰か居るのですかーっ!!」

 

 

「たす…け…て」

 

 

「!!?大丈夫ですか!?今、助けます!」

 

声は足元から聴こえた。

雪が深く積もっていた為、声が遠く聴こえていたのだ。

俺は声の主を救う為に、急いで雪を掻き分ける。

指先に冷たさを感じなくなった頃、真っ白な肌を赤く腫らした陶器のような手が見えた。

やがて全ての雪を払い除け、声の主の姿を確認する。

雪の様に真っ白な肌を、凍傷によって赤くした女性だ。

 

「嗚呼!貴女!大丈夫ですか!」

 

「…………」

 

意識が無い。

どうしよう、このままだと彼女が死んでしまう。

どうしようか考える。

だが、気付いたら俺の背中に彼女がいた。

どうやら考えるより先に彼女を背負い、下山していたらしい。

俺らしくない、他人と自ら関わり合いを持つとは。

 

 

「仕方無い…」

 

 

意識を失った彼女を連れて、俺は帰路に着いた。

 

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