ポケモンの厳選ある程度終わったので投稿です。
マスボ級イケる気がしない……
そしてポケモン小説を書きたくなったけど、まるで剣盾ストーリーの内容覚えてないから書けない……
コツッ、コツッと小さな音が響く。
普段ならば明かりが点いて仄かに明るい廊下に光は無く、窓から入る月の光が廊下を照らしていた。
辺りに死体は無く、しかし壁や床に染みついた赤黒いシミがここで起きた惨状を物語る。
壁に触れれば染みついて乾いた血がポロポロと崩れ落ち手に張り付いた。
「……」
この血がビーストマンの物か人間の物か、匂いが混ざり過ぎてそれは分からない。
しかし、なんとなくその欠片こそ自分の非力の象徴、罪の証だと言われているかのような気がして目を背け、服に擦り付けて落とした。
床に落ちた欠片が紅に染まる大理石の床に落ちる。
なんとなしにそれを見つめていると血の跡が一つの方向に向かって伸びている事に気付いた。
確かこの先は……
「テラス……」
何も分からない今の自分にその跡は道しるべの様に思えた。
血の道を歩み跡を辿る。
少しづつ強くなっていく血の匂いに、何かが焼ける臭い匂い……死の香り。
テラスに積み上げられた山の様なそれは確かに自分を、竜王国を脅かしたもので、今はただの物だった。
赤く染まった毛皮にぐちゃぐちゃになった体、手が無いものがいれば足が無いものもいて、頭が吹き飛んでいるものもいれば肉の塊にしか見えないものもいた。
それは確かに、自分を殺そうとしていたビーストマンの群れだった。
「あ、あ、あぁ……」
まるで嵐に巻き込まれた案山子、ぐったりと動かないそれに本能が見る事を拒絶する。
それでも動かない視界がそれを捉え続け、一つの目と視線が合った。
コロコロと本体から外れた目玉が其処に転がっていて、ソレがこちらを見ている。
死んだそれが見せる空虚な怨嗟の感情に思考が止まり、喉奥から込み上げたそれを吐き出す。
「うぷっ、おええええぇ」
何も入っていない胃から絞り出された胃液が喉を焼き、床を跳ねた。
吐瀉物とも言えないようなそれを吐き出し切り、ソレから目を逸らす。
視界に入るのは黒い煙が立ち上る崩れた城下町。
しかしそこに戦争特有の死の匂い、今まさに横で積みあがる死の香りは嗅ぎ取れなかった。
そんな城下町で動いているものを見て慌てて駆けだし、手すりから身を乗り出して目を研ぎ澄ませた。
そうして見えたものに思わず膝をつき、手で顔を覆う。
自身の龍種特有の優れた瞳、それは復興を始める我が竜王国の民をしかりと捉えていた。
もちろん丸太やノコギリを担ぎ、復興に勤しもうとする者達だけではない。
頭に包帯を巻き膝を抱える者がいる、泣き叫ぶ子供を抱きしめる母がいる、見えないだけで死者も数えきれないほどいるのだろう。
それでも、生きている。
私の宝は、今も消えることなく強く生きようとしていた。
それが何よりも嬉しくて、流れる涙が止まらない。
彼は、意識を失う前に感じたあの温かい希望は夢や気のせいなどではなかったのだ。
鼻をすすり、立ち上がる。
礼を言わねばなるまい。
国を救ってくれた、その対価は何でもいい。
富を求めるならば宝物庫を開けて望む物全てを捧げよう、王になりたいのであればその座を用意しよう、私を望むのであればこの体の全てを明け渡そう。
兎に角なんでもいい、今は彼の、リビドーの顔を見たかった。
我が竜王国の救世主、その顔を。
身を翻し城内を駆ける。
どこにいるのかは分からない、しかし城という物は常に攻められやすい場所と攻められ辛い場所を用意して築かれる。
攻め入られないに越した事は無いが、もし攻め入られた時に何処で待ち構えればいいか、何処へ逃げればいいかを分かりやすくするためだ。
そこから逆算しておおよそ汚れていないであろう部屋を回ればいい。
血で汚れた部屋に自ら入りたがる様な奇特な者はいないだろう。
そうして探し回り7個目の部屋、そこに探し人はいた。
ただ……
「あ、あっ、んっ、あぁッ!?」
「は、はわわ……」
流石におっぱじめているのは想定外だった。
しかも声からして3P。
「あああッ、おおぉ……」
お相手の一人はあの番外席次だろう、声に聞き覚えがある。
「ッ、あ、ああああああああ!?」
そんな彼女の獣の様な喘ぎ声に思わず体が跳ねた。
一体彼女は今何をされているのか、気が強く自分に自信のある女といった印象だった番外席次が一体何をされればこのような声を上げるのか、そんなあれやこれやが脳内を駆け巡る。
顔に熱が昇っていく感覚に、今鏡を見たら揺れる炎よりも赤く染まった顔が拝めるだろうという自覚があった。
「あー、おぉー……あぁー?」
問題は此方の女、一体誰なのか、少なくとも聞き覚えは一切無い声だった。
声の印象からして今の幼女モードの自分とそう大差ない年齢の少女だとは思われる。
しかし問題は一体この女が何処の誰かという事だ。
「あぁー! あー! あああー!?」
声に嫌がるような素振りは無く、快楽だけを享受しているように聞こえる。
という事は我が民を無理矢理連れ込んでといった、そういう事は無いだろう。
最初に私に会いに来た時には番外席次もいなかったし、恐らくはその時一緒に席を外していたのだろう。
まぁ其処に関しては我が民が無理矢理されているとかでないならばそこまで興味は無い。
問題は……
「イグ、イグ、イグゥゥゥ!!」
「は、はわわわわ……」
気まずくて部屋に入れない。
正直この溢れ出さんばかりの感情を今すぐ彼にぶつけたい。
しかし性行為をしている男女、しかも今回は変則的な男女女だ、経験無しで右手が彼氏の自分では気まずいやら恥ずかしいやらでとても突撃出来ない。
例えここで無理に突撃したとしよう、そのタイミングで男の一物と女の花弁がキスしているとしよう。
気絶する。
まず間違いなく羞恥に耐えきれずに意識が飛ぶ。
泳ぐ魚がいない所為で羊水が腐り始めた腐女を舐めてもらっては困るのだ。
扉に耳を当て、入るタイミングを見計らいながらそう思う。
(む、静かになった)
喘ぎ声もベットの軋む音も聞こえない。
一時的な休憩か性行為が終わったのか、どちらであるのかは分からないがこれはチャンスだといえるだろう。
ドアノブに手をかけて捻り……
「……で、そこの覗き見さんは誰かな?」
「!?!?」
丁度入ろうとしたタイミングで声を掛けられ、驚いて思わず肩を震わす。
それに合わせて手を添えていたドアノブから振動が伝わり扉が揺れる。
気付かれた、気付かれた……気付かれてた!?
音は立てていなかったはず、何故!?
ぐぬぅ……既にバレているのなら隠れる意味も無いか。
ゆっくりと扉を開けて性行為をしていないかを確認しながら入る。
まず目に入ったのは番外席次だ。
番外席次は力なくベットで横になっており、その体勢のまま横目でこちらを見ている。
特に悪感情を感じない事から性行為時の声を聞かれて怒っているなどはなさそうだ。
というか視線に何の感情も感じず、それはそれで逆に怖かった。
もう一人、私が知らなかった謎の女。
そ奴は予想通り今の私と同じくらいの背丈の少女であった。
白蝋よりも白い透き通るような肌に、月光を反射して煌めく星屑の様な銀の髪。
顔の造形はその横顔を見ただけで思わず息を呑み、同性であるにもかかわらずいけない感情が湧きそうなほどに整っている。
そんな少女は気絶しているのか、こちらに視線の一つも寄越す事無く目を閉じて小さな呼吸を繰り返していた。
二人の絶世とも付きそうな美少女達の股からは白く濁った液体が漏れ出しており、情事の余韻を匂わせる。
見ているだけでこちらの意識を飛ばそうとしてくる二人から視線を逸らし、彼の方へと向けた。
当然ながら情事の直後、裸である彼の一物を見ぬように気を付ける。
「……覗き見はしとらんよ」
「そうだな、盗聴をしてたんだもんな」
「ギクッ」
なるべく気付かれぬよう、音を立てぬようにしていたのだが所詮は素人の小細工であり、まるで意味など無く全て気付かれていたらしい。
表情からは特に感じないが、一応恐る恐る視線を上げ、彼と目を合わせる。
そんな私の表情から怯えを感じたのか彼はため息を一つ吐き、優しく声をかけてきた。
「別に怒ってやしねぇよ」
「ほ、ほんとか?」
「ほんとほんと、だから早くこっち来いよ、ドラウディロン」
私を気遣う優しい声に心臓が高鳴るのを自覚しながらも気付かなかった振りをしてその声に従う。
ゆっくりと彼の元へと歩みを進め、ベットに腰掛ける彼の足元で足を止めた。
私よりも頭3つほど背の高い彼だが、ベットに座っていれば軽く見上げる程度で済む。
「それで、用件はなんだ?」
その質問に何故、自分が此処にいるのかを思い出し、慌てて頭を下げた。
「此度の戦において、我が国を救ってくれたことに心からの感謝を捧げる」
「おう」
「それで、なのだがな。それに対する対価を私は払わなければならない……いや、私が払いたいのだ。何か望むものはあるか?」
「それってなんでもいいのか?」
「ああ、なんでもだ。財が欲しければ宝物庫を開けよう。王になりたければ用意しよう。私が欲しければ今この場で抱いてくれてもいい。なにかあるか?」
どうなんだと首を傾げるリビドーに用意していた返事を返す。
さりげなく最後の物を少し強調して伝えたが、それに気付いた様子も無く彼は少し考え、返事をした。
「冒険者プレートくれ、アダマンタイト」
「うむ、それで?」
「………………いや、それだけだが」
「それだけぇ!?」
冒険者プレートとは冒険者としての力を証明するものだ。
そしてアダマンタイトプレートとはその中でも最上位の存在であるという事を示す。
この国で言えばあの
だがよく考えて欲しい、そのアダマンタイトであるセラブレイトが数年かけて解決できなかったこの国のビーストマン問題を一日にも満たない時間で解決したのが目の前で座るリビドーという男なのだ。
その時点で彼の実力は既存のアダマンタイト冒険者を遥かに超えている事になる。
そうでなくとも彼が殺したビーストマンの数は約30万、一般人換算で約300万人。
単純計算で彼は一般人約300万人を超える力を持つことになる。
そして竜王国の住人は100万より少し多い程度、一人で竜王国3つ分の戦力だ。
この事が冒険者組合に知られればアダマンタイトどころかその上の新たなランク、ほぼ彼専用となる特別なランクを作られ与えられることだろう。
つまり何が言いたいかと言うと、それではこちらの気が済まないし、なんならこの事を他国に知られれば竜王国は恩知らずの厚顔無恥な馬鹿の集まりとして見られるのだ。
「ほ、ほかに、他に何かないのか!?」
「そう言われてもなぁ」
「なんでもいいんだぞ!? この国の王になる事も出来るのだぞ!?」
「いや、俺法国所属だし」
「なら宝物庫は!? ゴミと化していた金銀財宝がたんまりあるぞ!?」
「旅するのに邪魔だろ」
「ぐっ、ぬううううううう!?」
憎い、こ奴の無欲さが憎い。
いや、頭を抱えて呻っている私をベットで横になってニヤニヤ笑いながらこちらを見ている性悪コンビからして無欲という事はないだろう。
ただこちらが彼が欲しいものを提供できないだけだ。
どちらにしろ竜王国は無能として舐められ馬鹿にされることになる、それだけは避けなければならない。
「……なら、私はどうだ。自分で言うのもなんだが容姿はそれなりに整っているし、初物だぞ」
「んー、それもなぁ……二人がいるし、別にいらないっていうか」
「…………っ」
自分の体を賭けても頷いてはくれなかった。
その事に強い悲しみが胸を襲い、涙がこぼれる。
もう竜王国に出せる物など無い、王も財宝も女も駄目とくれば国としては負けだ。
これから竜王国は救国の英雄に報酬の一つも出さない厚顔無恥な国として、私はそんな英雄に振られるがして振られた阿保王女と呼ばれることになるのだろう。
そしてそんなことよりもなによりも……私は女として、現地妻の様な、そんな妾としての価値すらも無いと言外に言われたことに、一番の悲しみを覚えた。
「……あー、リビドー、抱いてあげたら?」
「そうは言ってもな、王女とのセックスとか後がめんどくさいだろ」
「そこはほら、婚約的なあれでいいんじゃない?」
「それだとレイが妾ってことになるだろう、それは嫌だ」
「私はそれでもいいんだけどねぇ……」
俯き、声を殺して泣いている私を見て流石に哀れだと感じたのか、番外席次がフォローに回る。
「まぁいいじゃない、それに得もあるわよ」
「得?」
「そう、今のリビドーは救国の英雄、当然取り入ろうとする娘たちがいるでしょうね」
「なるほど、それは面倒だな。そこで婚約か」
「そう、流石に国の王女、しかもこの見た目。結構愛されてるみたいだし、流石にそんな娘の初恋の人を盗ろうとする馬鹿も早々出ないでしょう」
「……でもな」
「いいのよ、別に。だって……」
「?」
「一番は私だからね」
「……そうだな。よし、ドラウディロン」
話がついたのか、立ち上がって私の腋に手を入れて持ち上げる彼。
唐突に視点が上がり、驚いて顔を上げれば薄く笑みを浮かべる彼と目があった。
「ヤるか!」
冒険者としてのパーティ名
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ビフレスト(虹の橋)
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ノートゥング(虚無)
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アンファンク(開闢)
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ラファン(終焉)
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名無し