※この作品はR-18です。

地獄めぐり   作:サンハテナ

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四日目「ようい」

夜に四人で全員で食事会をすることになった。リョコウバトとのお話の後にオオミミギツネに手伝いの内容を聞きに行く。

 

「あっキュルル君?お話終わったかな?」

「うん」

「そうだ!これ読んでみて?」

「なにこれ?」

「私のつくったパンフレット」

「パンフレット?」

「このあたりにあるものと場所がわかるの!私が描いてつくったのよ?」

「え!つくったの?」

 

「えーとここがパンやさん、ここが私の元の家でーここが布とか貰うところで、ここがこのホテルね!」

「へー」

「どこか行ってみたいところある?」

「うーん?あ、ここってなんですか?」

「どこどこ?あーこれはね…」

 

「私の隣のお家かな?ハイエナさんの家かな?」

「ここは?」

「ここはよくわからないけど建物があるね」

「ここは?」

「ワシさんの家ね!」

「あ、ここってイエイヌの家ですか?」

「知ってるんだ?イエイヌ自警団の家ね!」

 

「自警団ってなに?」

「自警団はこのあたりの治安維持を行ってる組織だよ」

「それだったらセルリアンについて頼めば良かったんじゃない?」

「自警団は博士とかと違ってセルリアンは専門じゃないから頼みずらいのよ!それにハブがイエイヌ苦手ってのもあるし!」

「まあ確かに…」

 

イエイヌはわりと行動が読めないフレンズだからハブが苦手なのもわかる。

 

「博士はどこにいるの?」

「これには載ってないね!」

「あ、そうなんだ」

 

博士は前に一回カラカルとサーバルの三人で旅をしているときに出会った。わりと賢ぶってるけど抜けているところのあるフレンズだ。でもホテルの野菜も博士が作らせたらしく、野菜や植物関連の知識がある。野菜を育てる傍らセルリアンの対峙方法も知識を集めてるとも聞いた。わりと他のフレンズに頼りにされているみたいだ。

 

「博士の周りも気になる?」

「えーと…ちょっとだけ…」

「ふーん…じゃあ他のところもつくるか考えようかな…あっそういえば関係ないけど博士って新しい子雇ったんだよね?」

「え?あれ?僕がいったときは博士と助手だけだったけど」

「そうなんだー私が聞いた時は「よーじんぼうを雇ったのです」って博士が言ってたけど」

「へー」

 

どんな人なんだろう?博士たちがわざわざ雇うってことは相当強いのかな。

 

「ずっとフレンズやセルリアンと戦ってきたらしいよ」

「ふーん…フレンズと戦ってきた?」

「なんかフレンズとはスポーツ?やチャンバラごっこ?で勝負をしてきたらしいよ」

「ふーん…」

「このパンフレットいいでしょ?今度外にいくときにあげるよ?」

「え!本当に?いいの?」

「もちろん!」

 


 

会話の後は食事の準備のためにブタさんがいろいろやってる間に飾りつけの手伝いをする。色のついた紙での飾りつけは誕生日会みたいだった。

 

「もうちょっとで終わりね?」

「ちょっと倉庫に行きたいな」

「倉庫?ハブのだよね?」

「うん、ちょっと作りたいものがあって……こういうのなんだけど?」

 

僕は飾りつけ用に使った色のついた紙をとって裏側にイメージを簡単に描いて見せる。

 

「へー良さそうね!」

「いいよね?」

「ねぇ!これさ!良かったら私にもちょうだい?」

「いいよ!数があったらね?」

「ありがとう!」

 

そして飾りつけも終わり僕たちは倉庫に向かう。

 

「あった!これ!」

 

僕はハブさんが集めた倉庫にあった貝殻を見つけた。この貝殻は普通の貝だけど、自然に穴が開いたものを拾ったものだ。数も結構ある。

 

「よし!」

 

ハブさんの話ではこの貝は明確な目的があって集めたわけではなく、何かに使えないかなと拾ったものらしい。

 

「キュルル君どう?できそう?」

「オオミミギツネさんのもできそうだよ!」

「それはいいね!じゃあ頑張って!」

「うん!オオミミギツネさんもね!」

 

僕は自分の部屋に貝殻を持ってきてアイデアを紙に出す。時間はまだ真昼前、時限は夕方、とにかく時間内に終わらせることが目標だからいくつか自分に縛りを与える。

まず原則「シンプルに!」「丁寧に!」「失敗しても仕方ない」この三つを要として創作に取り掛かる。

 


 

「キュルルさん来ましたね!」

「あとはどなたがくるんでしたっけ?」

 

僕はホテルロビーに顔を出した。確かオオミミギツネさんはレストランの飾りつけの確認をしている。

 

「えーとオオミミギツネとブタと僕とリョコウバトだから…」

「オオミミギツネさんとリョコウバトさんですね」

 

ブタさんはうんうんと納得するように頷く。

 

「そういえばリョコウバトさんといえば、昼間にパンを貰いました」

「あ、僕もなんか貰ったよ!」

「あのパン、美味しかったですね」

「うん!そうだね」

 

リョコウバトさんは昼間のうちにパンやにいってパンを買ってきたようだった。

 

「そういえばキュルルさんはちゃんと話すのはお手伝いの時以来ですね!」

「そういえばそうだね…」

「お手伝いのときは結構お話ししましたけど…お風呂ではお話できませんでしたし」

「朝のときも夢のことちょっと話したくらいだけだしね」

 

手伝いをするようになってから随分と僕の気持ちにも変化があった。ただ絵を描いて怠惰な生活を過ごすだけでなく、人との関わり合いで相談できる人や仲良しの友達もできて好きな人もできた。

 

「あの夢のお話は驚きましたよ!」

「ブタさんは夢をみたことある?覚えてる?」

「私ですか?私は、ほとんど覚えてないですけど…お掃除の夢とか」

「あとフレンズ前の夢とか」

「え?それってブタさんの?」

 

正直僕は人として過ごしてきたからブタというとどうしても食べることが頭に浮かぶ。それを考えるとどんな思いで夢をみているのだろう。

 

「はい!」

「え、それって嫌じゃない?」

「どうでしょう?…のんびりとした夢ならいいんですけど!激しい夢だとすこし嫌ですね!」

「あ、きたよ!」

「あ、本当ですか?ほんとですね!じゃあちょっと先に行ってますので!すぐきてください!」

 

リョコウバトは廊下からオオミミギツネはレストランからやってきた。オオミミギツネと入れ替わるようにブタがレストランに入っていく。

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