※この作品はR-18です。

Lower ~魔族に支配された世界の反逆者~   作:瑠璃色砂糖月

3 / 10
3話「憧れの存在になりたいと願った」

 神より与えられる聖剣と邪剣。

 聖剣は善意有る人間ならば誰でも扱える。

 邪剣は使用者を選ぶが強力無比な力を与える。

 どちらにしても普通ならば手に入ることはない。

 これは加護。

 神の慈愛により授かる加護。

 

 

 

*****

 

 

 

 怖い。

 憎い。

 つらい。

 許さない。

 殺してやる。

 

 ミヴェルは魔物を恨んでいた。

 

 恨まない方がおかしい。あれほど酷い扱いをされたというのに、許すという方が考えられなかった。

 冷静に見えて激情家。

 ミヴェルは現れたゴブリン達を見て、恐怖した。

 嫌だと言っても言葉は通じず、抵抗しても無理矢理ねじ伏せられ、ただ犯されるだけの日々。

 苦しかった、辛かった、死にたかった。

 それでも、怒りが湧き上がった。

 ゴブリンだけではなく、ゴブリンを恐れる自分にさえ苛立った。

 

『よお。ひでぇ姿だなぁ』

 

 声をかけてくれたのは、純白の救世主だった。

 中性的で幻想的な、固有の美を持つ人間。

 本当に天使がやって来てくれたのかと思った。

 

『ふぅん……おまえは随分イキが良いな。ゴブリンの調教は余程苛烈になったんじゃねぇの?』

 

 自身を小馬鹿にするような態度にこの人は天使じゃないと直感した。

 人の皮を被った悪魔だと。

 

『で? ここで化け物に足開いて子種仕込んでもらうために媚びへつらってるって? ぷっはは、アブノーマルだなぁ! おまえも随分生きづらいと見えた』

 

 酷い言い草に腹が立った。

 言い返せば、その人は嗤いながら立ち上がり、言うのだ。

 

『おれに言い返したいなら、まずここ(・・)まで立ち上がって来い。話はそれからだ』

 

 どこか安心したように、その人は嗤って言うのだ。

 その笑みを見た時、心の奥に何かがストンと落ちてきた。

 

 

 

*****

 

 

 

 聖剣【裁きの鉄鎚(ジャッジメント)】。

 

 善有る者には慈悲を。

 悪成る者には罰を。

 

 この戦鎚は罪人を罰する正義の鉄鎚。

 

 ミヴェルの強烈な敵意と剥き出しの憎悪、化け物を決して許さない心、断罪の志……そして、正義感、ほんの少しの善意。

 それらが入り混じった心が聖剣を呼び寄せた。

 

 ───召喚(コール)。

 

 聖剣と邪剣の使用者にのみ与えられた特殊な術式。

 己が授かった聖剣と邪剣をいつでも呼び出すことができるという証。

 

 ミヴェルの前に現れた戦鎚。それを見た瞬間に理解した。

 これが私に与えられた聖剣なのだと。

 使い方も、戦闘方法も、何を罰すべきかも全て分かる。

 ミヴェルは吼えながらゴブリンに突撃した。

 

*****

 

 手に馴染む。

 ミヴェルは己の武器を改めて見る。

 色は白を基調としている。

 歪な三角錐を取り付けたような巨大なヘッド部分、太いがしっかり握ることが出来る柄(つか)、グリップ。

 ミヴェルは目の前で驚いたまま硬直しているゴブリンを見遣る。

 

 戦鎚を持ち上げ、フルスイング。

 

「ゴギャッ!?」

 骨を砕く鈍い音。ゴブリンの潰れた顔を更に叩き潰して、吹き飛ばす。

「グギッ!」

「ギャアアアッ!」

 ゴブリンが2匹躍り出てくる。片方は両手でしっかりと錆びたボロボロの剣を握り、もう片方は木で作られた槍を持っている。

 緑小鬼の剣士(ゴブリン・ソードマン)と緑小鬼の槍士(ゴブリン・ランサー)である。

 ソードマンは剣を振り回し、ランサーは相手の腕を狙って刺突を繰り出す。

 ミヴェルは横に回転するように避ける。そのままの勢いで2体のゴブリンの側面まで来ると、角になっている部分を頭に叩き込んだ。

「ゴッ………!?」

「っああ!」

 振り抜かれた鉄鎚。ゴブリンの体が1回転して地面に顔から叩きつけられる。その拍子に何とか原型を保っていたゴブリンの頭部が潰れた。

「ふんっ!」

「グギャッ!?」

 更に返すように、今度は平べったい部分をソードマンの腹部に叩き込んだ。思い切りスイング。そのゴブリンは後方へ吹き飛び、数体を巻き込んで地面に平伏する。

「す……すごい……」

 痛みも忘れて、ブレンダンはミヴェルの奮闘に見惚れていた。

 鉄の塊同然のあの武器を振り回している。戦い方はあまりなっていないが、それでもゴブリンを圧倒していた。

 聖剣により身体能力が向上しているミヴェル。普通なら振り回すどころか持ち上げることさえできない物を持ち上げられる。

「ああああああああっ!!」

「グギャッ!」

「ゲェェッ!?」

「ゴブッ…!?」

 それをゴブリンに叩きつければ、面白いくらいにゴブリンが潰れていく、壊れていく。

「あっ……」

 ブレンダンの目に遠くにゴブリンが弓を持っているのが見えた。

 緑小鬼の弓士(ゴブリン・アーチャー)。

 骨を削って出来た丈夫そうな矢を番え、弓を引いている。

「み……ミヴェル……さん………!」

 ミヴェルはそれに気づいていない。目の前のゴブリンを叩き潰すことに集中している。

 

 気づいているのは、自分だけ。

 

「ぐっ……ううう″う″ヴヴっ……!」

 動けば全身に痛みが走る。

「ごばっ……!」

 動けば口から血液の塊が吐き出された。

「み、ヴェル、さん……!」

 精一杯の声。気づかない。

 ブレンダンは立ち上がった。

 

 直後、矢が射たれた。

 

 真っ直ぐ、真っ直ぐ、矢はミヴェルへと向かっていく。

「っああああああああああああ!!」

 ブレンダンはミヴェルに特攻すると、彼女の前に立ち塞がる。その行動に、ミヴェルは目を見張った。

「騎士さん!?」

 ブレンダンの目の前に矢が迫る。

 死が目の前に存在している。

 彼の頭の中に走馬燈のようなものが走り、視界の全てがスローモーションに変わった。

 

*****

 

 呪った。

 己の非力さを。

 恨んだ。

 己のひ弱さを。

 憎んだ。

 己の情けなさを。

 それでも、憧れている。

 

 騎士に。

 

 国を守り、民を守り、悪を罰して、正義を貫く。

 子供の頃に見た勇ましい騎士の後ろ姿。そんな騎士の背中を見て、自分も同じ存在になりたいと、そう思ったのだ。

 果たして自分はそんな騎士に成れたのだろうか。

 

 否定。

 

 悪に屈し、正義を貫けず、守るはずの市民に守られている。

 これのどこが騎士なのだ。どこが憧れていた背中なのだ。

 

『おまえはおれの肉壁になるように命じられたんだろ?』

 

 ふと、嫌悪していた者の声が頭を過ぎる。

 

『なんでおまえが命張らねぇんだよ。おかしいだろ』

 

 その通りだ。騎士が何故守られるのだ。守るべき存在に何故守られているのだ。

 自身に無性に腹が立った。

 情けない、情けない、情けない、本当に情けない。

 今まで自分は何をやっていたのだ。

 後悔しても意味はない。反省するくらいならば、行動に移せ。

 せめて、最後くらいは誰かを守りたい。

 

 何故か頭の中に在るのはかつての騎士の姿ではなく、純白の自由戦士の背中だった。

 

*****

 

 矢がブレンダンの眼前に迫っている。

 それでも、ブレンダンは冷静だった。

 走馬燈は消えている。

 代わりに手の中に確かに感じる加護の力(・・・・)。

 視界の全てはまだスローモーション。

 一般を凌駕する視力を用いて、彼はただ加護の(・・・)武器(・・)を振り上げた。

 

 銀光一閃。

 

「ギッ……?」

 放たれた剣閃は矢だけではなく直線上に居たゴブリン達を一刀両断する。縦に切り裂かれたゴブリンは左右に分かれると、詰まった中身を零しながら倒れ、絶命。

「ギッ……ギャギッ……?」

「……騎士さん、それ……」

 

 聖剣【騎士の誇剣(ナイト・ブレイバー)】。

 

 かつて憧れた騎士の背中を追い求めた者に授けられた騎士の剣。

 白銀に輝くシンプルな長剣。装飾は殆ど成されておらず、ただただ実用性を求めた最高の一振り。

 切れ味は先程のゴブリンを見ればよく分かる。

 ブレンダンは苦笑しながらミヴェルに振り返った。

「聖剣……みたいです」

「わあ! おそろいですねっ!」

「形は全然違いますけど……」

 ミヴェルは屈託のない笑みを浮かべる。浮かべながら彼女は背後のゴブリンにハンマーを叩きつけていた。ブレンダンは苦笑いが隠せない。

 女は怒ると恐ろしい。それを垣間見た瞬間だった。

「さて……」

 相手は明らかに驚いている。

 先程までリンチにしていた男が急激に力を手に入れていることに。そして、その刃の切っ先が自身に向くことに。

 ブレンダンは1度深呼吸をした。吐き気を催す濁った空気をあえて取り込み、吐き出す。自惚(うぬぼ)れては駄目だと己を自制するために。

 まだ、聖剣を授かるだけの資格があっただけなのだ。この剣を扱えるかはまた別問題。少しでも警戒を損なえば死ぬ。それを分かっているからこそ、彼は油断もしない。隙も無い。

「シッ───!」

 ブレンダンは地面を蹴りつけた。

 頭に流れこんでくる戦闘方法、剣術、体の運び方。その全てをブレンダンは無視した。いくら聖剣の性能だといえども、所詮付け焼き刃。使って大怪我するよりは今まで自身が積み重ねてきた剣術で立ち向かった方が良いと判断したのだ。

「っ……!」

「ギッ!」

 振るった刃はいとも簡単にゴブリンの体を引き裂いた。先程の剣での攻撃では皮膚の表面すら傷つけられなかったのに。

 しかも、切れ味が良すぎる。あまりにも容易に裂けてしまえる。手に肉を斬る感覚が殆ど伝わってこない。

「ぐっ……!」

「グゴッ!」

「ギャッ!」

 そして、身体能力。どうしても力んでしまう。いつもと同じように剣を振るうだけで余計な破壊を招いてしまう。聖剣を授かったことによる身体能力の向上。ただの斬擊すら相手を死に至らしめる最高の一振りに成り得る。

(道理でミヴェルさんがあんなに重い物を……)

 ミヴェルをチラリと見れば、憤怒の形相で次々にゴブリンを叩き潰す姿が見えた。思わず目を反らす。直視し過ぎるとやばいと直感が叫んだ。

「ん……?」

 ブレンダンの超視力が奥にいるゴブリンを捉えた。

 他のゴブリンとは雰囲気が違う、あのローブのゴブリンだ。

 緑小鬼の魔術師(ゴブリン・ウィザード)。

 ウィザードは手に持った杖を一振りさせる。

 すると、火の玉がブレンダンに向かって発射された。

「うわっ!?」

 熱気を感じ、ブレンダンはギョッとしながら地面に倒れ込むように避ける。その火球は壁に直撃して、搔き消えた。幸い後ろに誰も居なかったから良かったものの、今のは騎士としてあるまじき行為だとブレンダンは自責する。

 そこに他のゴブリンを全て叩き殺したミヴェルが寄っていく。

「どうしました?」

「あのゴブリンは今まで倒した奴らと少し違うみたいです」

「……強いですか?」

「……身体能力は多分こちらの方が上だと思います。でも……あのゴブリンは魔術が使えるようで……」

「魔術……ですか」

 

 魔術。

 魔族が魔力を消費して扱える摩訶不思議な力。

 人間でも使える者はいない訳ではないが、魔族よりも圧倒的に弱々しい。また、魔族に通じる力だということであまり普及はしていない。そのため、魔術を使う者は蔑まれている。

 

「どうしますか?」

「……そうですね」

 2人がこそこそと話し合いを始めると、ゴブリンはニタニタと嗤いながら再び火球を放つ。

「来た!」

「任せて下さいっ!」

 剣を構えるブレンダン。火球を真っ二つに斬り伏せる。

 そうしながら、特攻。

 ウィザードに向かって走り出す。

「ギギッ、ギッ、ギッ!」

 更に火球が、更には水球や雷球、土塊、植物などが飛んでくる。その全てをブレンダンは切り裂いて消していく。

 魔力であろうが斬り伏せられる聖剣。彼はようやく聖剣の扱いに慣れてきた。

「はああああああっ!!」

 更に一歩踏み出し、腰近くに聖剣を引き寄せる。剣の間合いにゴブリンが入った瞬間、一気に斬り上げた。

 しかし、弾かれる。

「ギヒッ……」

 

 結界。

 

 あらゆる物理攻撃を1度だけ弾いてくれる結界をウィザードは周囲に張っていた。その一撃に力を込めていただけに、ゴブリンに掠り傷さえ与えられなかったことに目を見開くブレンダン。結界はヒビが入るように壊れた。体勢が崩れ、脱力するブレンダン。ウィザードは新たな魔術を構築しようとする。

 

 その無防備な背中を鉄鎚(・・)が押し潰した。

 

「ゴェエッ!?」

「忘れてもらっちゃあ困りますよ」

 ブレンダンが相手の攻撃を全て受けていた時、ミヴェルはウィザードの背後に回っていた。バレないようにかなり遠回りになったが、聖剣による身体能力向上によりそこまで苦労はなかった。

 そして、ベストタイミング。1度限りの結界が消えた瞬間、相手が勝利を確信した瞬間……その隙に鉄鎚を埋め込む。

「ギヒィィ……!」

 まだ息のあるウィザードが地面を這う。まるで下等種族に命乞いをするように。

 しかし、2人は冷たかった。

 いや、たとえ温厚な人でも許しはしないだろう。今まで散々好き放題やっていて、何故立場が悪くなったら縮こまるのだろう。何故それで許されると思っているのだろう。

 許すはずがない。

「ガヒュッ……」

 戦鎚の角の部分が心臓に打ち込まれ、剣が頸を跳ね飛ばす。

 

 ゴブリンの巣、大広間での戦闘。

 人間が勝利を収めた。

 

 

 

*****

 

 

 

 その頃ロキラは鼻歌交じりに洞穴を彷徨(さまよ)っていた。

 時折目の前に現れるゴブリンを撃ち殺しながら、それでも余裕綽々と歩いている。

「……ん」

 匂いがする。

 この場でかなり慣れ親しんだ匂い。

 濃い牝の香りと青臭い雄の匂い。

 ロキラは唇を歪めると、匂いを辿るように歩き出す。

「どいつもこいつもお盛んなこって……あーやだやだ」

 辿り着いたのは広間だった。先程の大広間よりは少し狭いが、それでも充分の広さがある。そこの奥には1匹のゴブリンが佇んでいる。

 体長約2メートル程の巨体、他のゴブリンと違い3等身。体には宝石や金銀を散りばめた派手なコートを纏い、太い指には指輪をいくつも嵌めている。頭には錆びてしまった金の王冠。

 緑小鬼の王(ゴブリン・キング)。

 見た目だけで分かる。ロキラはにぃい、と口の端を楽しそうに吊り上げた。それはキングも同じ。極上の獲物を目の前に獣欲が抑えきれない。下腹部が膨らんでいる。

 ロキラがキングの背後に女を見つけた。

 美しい女性。顔つきも体つきも魅惑的であった。胸は張り、腰はくびれ、尻は安産型で揉みしだきたくなる。

 しかし、その瞳は虚ろだった。口元にはべったりと涎と白濁液が混じっている。

「……んん」

 ロキラが唸る。

 ふと、銃声が鳴り響いた。

 何事かとキングが目だけで辺りを見渡す。

 目の前には硝煙が上がる銃を構えた極上の獲物の姿。背後を見れば、頭と腹部を損傷したあの孕み袋の姿。

 あの銃で、この距離で、この薄暗さで、こいつを撃ったのか。

 キングは改めてロキラに向き直る。彼女はくるくると指で銃剣を弄(もてあそ)んでいる。

「はじめまして、だなぁ……ゴブリンの王様」

 低く耳に優しい声色。思わず脳が溶け落ちそうな魅力的な声だ。

 ロキラは美顔を歪めて嗤う。

「おまえは色々おれに用件があるんだろうけどよ、おれはおまえに2つばかりお願いがある」

「………ナンダ」

 キングは脳内で目の前の獲物が自身の下で乱れ狂っている姿を想像しながら、聞く。

「1つ」

 ロキラは人差し指を立てる。

「宝物庫はどこだ?」

「ホウモツコ……ダト?」

 キングは首を少しばかり傾げた。てっきり「人間を全て解放しろ」という正義感から来る言葉や「お前のせいで人が死んだ」などという憎悪と嫌悪に溢れた言葉を叫ぶのだと思っていた。

 そのどれとも違う。それが少しばかり獲物に獣欲以外の興味をもたげる。

「ソレヲキイテドウスル」

「別に。おまえを殺した後全財産ぶんどっていこうかと」

「ホウ……?」

「別にいいだろう? どうせおまえは死ぬんだし」

「マダイキタニンゲンガワガシュチュウニイルノダゾ? イイノカ? ソイツラヲミゴロシニシテ」

「構わん。どうせ死にたがっている廃人だろう? 興味が無い」

 キングが大きな笑い声をあげた。

 あっけらかんと非人道的なことを言うロキラが面白いのだ。まるで人の皮を被った化け物。正義感の欠片もない。それに尽きる。

「キガカワッタ。ワガキサキトナレ、ニンゲン。アラユルザイホウモリョウドモクレテヤル」

「その代わり我が子を孕め……なんて言うんだろう? あーやだやだ、お断りだね」

 ロキラは肩をすくめる。そして、虚言を言い放つ。

「つーか……おれ、男だぜ? 子供なんて孕める訳が無い」

 平然と大嘘を吐くロキラ。どちらかと言えば、外見は男寄りの格好だった。胸も平ら、華奢な体付きだが背も170㎝近くと高い。

 しかし、ゴブリンは騙されない。

「ウソヲツクナ。オマエカラメスノニオイガスルゾ」

「……あー、くそ。これだから性欲盛んな連中は……」

 こめかみを押さえながらロキラは呻く。

 しかし、不敵に嗤っている。

「おれを犯したいなら犯せばいい。勿論、死ぬほど抵抗するがな」

 ロキラは中指も立てた。

「2つ目だ。どうかおれのために死んでくれ」

 緑小鬼の王(ゴブリン・キング)は嗤った。

 

*****

 

 流れるように標準、ゴブリンの頸に向かってトリガーを引く。

 キングはそれを前に傾くようにして避ける。同時に跳躍。相手の懐に這入り込む。巨大な図体からは想像しにくい俊敏な動き。ロキラは口笛を吹いて目を見開いた。今日初めて銃弾が目標に当たらなかったのだ。

 キングは剛腕を薙ぐ。相手を壁か地面に叩きつける気でいた。多少傷ついても構わない。後で治癒魔術をかければいいのだ。

 しかし、ロキラもそれを馬鹿正直に受けるはずがない。距離を詰める相手から離れるようにバックステップ。それでも足りぬと銃弾をばらまいて壁を作る。

「うお」

 ロキラは小さく驚嘆の呟き。

 銃弾はキングの体に命中した。しかし、貫けなかった。脂肪と筋肉の塊である肉に食い込み、そして跳ね返されたのだ。

「ゴアアアアアアアアアアッ!!」

「っとお……!」

 振り回される巨腕を紙一重で避けながら、銃弾を素早く切り換える。

 キングが組んだ両手を勢い良く地面に叩きつける。固い地面にヒビが入るが、それはロキラには当たらない。キングが上を見れば、空中で舞いながらも銃を構える彼女の姿。

 

 BANG!

 

 貫通弾(ペネトレイトバレット)。

 通常の弾丸よりも細長いそれは、果たして緑小鬼の王の体を貫けるのか……。

「おいおい、まじか……」

 額を狙った一撃。緑小鬼の将軍(ゴブリン・ジェネラル)の兜を容易(たやす)く貫いた弾丸は、相手の肌に軽くめり込んだだけだった。

 ロキラはそれを見て口元をひくつかせながら頭を回転させる。

(王(キング)だろうが何だろうが、ゴブリンなら通常弾でも貫通させるだけの威力はあるぜ? 確かにゴブリンの頭部は馬鹿みてぇに硬いが……貫通弾(ペネトレイト)でも通用しないってのはありえねぇ。と、いうことは……)

「グゴゴッ!」

 キングが自然落下しているロキラに手を伸ばす。ロキラは冷静にあらぬ方向に1発撃つ。その撃った反動を使って宙を回転すると、キングの手を逃れて着地する。振り返りざま銃剣の刃を跳ね上げると、巨大な拳を受け止めた。

 地面に割れ目が入った。

「っ……!」

 ロキラは全身を使って衝撃を地面に受け流した。

 柔よく剛を制する。

 柔術も当然のごとく極めている彼女ならではの衝撃回避術だ。全身に衝撃を流して地面に受け流す。失敗すれば全身に衝撃が爆発する諸刃の剣な技術でもあるが、極めてしまえば関係ない。

「そいっ」

 少し力のバランスをずらせばロキラの隣の地面に腕が落ちる。

「ほっ」

「ゴッ!」

 次いで、回し蹴り。回転が乗り威力が倍増している蹴りを顔面に食らい、キングは体を仰け反らせた。

 更に追撃。銃口を向け、発砲。

 吐き出された弾はまた形状が違う。通常弾よりも少し弾の直径が大きく、橙のラインが入っている。

 

 爆発弾(エクスプロージョンバレット)。

 

 着弾。直後、爆発。

 もろに受けたキングは後方へと下がらざるを得ない。

 ロキラも後退しながら弾を込める。

「あー、くそっ。めんどくせぇな、強化魔術か……!」

 ロキラは顔を歪めた。

 現在、キングの全身を魔力が覆っている。それはキングの身体能力全般を強化していた。

 基本的に魔術は魔術でないと干渉できない……つまり、魔力が無いと対抗できない。

 ブレンダンが使っていた初めの剣が良い例だろう。彼の持つ剣は魔力を含まないただの剣。強化魔術を使ったゴブリンに対して傷1つつけられなかった。

 魔力を持たない人間に対抗できる術は殆ど無い。そのため、人間は魔族に見下され、滅ぼされかけたのだ。

 しかし、疑問が生まれる。

 では何故、人間が扱える聖剣や邪剣は魔術に対抗できるのか。

 ミヴェルが強化魔術を施されたゴブリンを叩き潰したように、ブレンダンの持つ聖剣が結界を砕いたように、ロキラの放った銃弾が魔術を施した兜を貫いたように。

 答えは簡単だった。

 聖剣、邪剣には『聖力(せいりょく)』と呼ばれるものを含んでいるのだ。

 神の加護より与えられた特殊な力の根源である聖力。それにより相手の魔力を打ち消して、攻撃を通しているのだ。

 ロキラが持つ銃剣にも勿論聖力が含まれている。しかし、ただの銃弾にまで含まれるのかと言われれば、そこまでではない。精々微力な聖力が銃弾に纏わりついているだけ。

 無意識でそれなのだ。

 ならば、意識的に(・・・・)聖力を込めればどうなるのか。

「これで終わりだな」

 弾丸をセット。

 人間において魔力を持つ者は極端に少ない。その中で、魔力を自在に扱える者は更に少ない。

 ロキラはその少数派だった。

 込めるのはただの通常弾。その銃弾に込めるのは己の魔力。そこへ更に銃剣が本来持つ聖力も一緒に込めてやる。

 純白の魔力(オーラ)と虹色の聖力(オーラ)が銃弾を包み、全てを貫く脅威の弾丸と化す。

 

 邪剣【変幻無里の魔獣(モンスター・バヨネット)】。

 

 ありとあらゆる銃弾を射ることが出来る。その気になれば数百キロ離れた目標(ターゲット)を撃ち抜くことだって可能だ。

 それを扱うロキラの通り名は『魔銃』。

 魔術を扱い、邪剣である銃剣を扱う者故にそう呼ばれる彼女。

 彼女は『魔獣』のような獰猛な笑みを浮かべて、ただ宣言する。

 

「逝け」

 

 死刑宣告。

 発射された魔弾は愚直に目標へと向かう弾道をなぞる。

 余裕を見せていたキングはその厭らしく歪んだ顔面に銃弾を食らう。

 銃弾がめり込み、回転力により皮膚を裂き中へと突き進む。骨を砕き、ありとあらゆる中身をシェイクしつつ……そこで弾道が歪んだ。真上に曲がる。それにより脳味噌を掻き混ぜながら脳天よりようやく吐き出される。

「ふっ……」

 硝煙を上げる銃口にロキラは息を吹きかける。

 目の前には顔面を貫かれ、脳味噌を掻き混ぜられ絶命した緑小鬼の王(ゴブリン・キング)の姿。地面へと倒れ込めば凄まじい音を立てる。

 それを一瞥して、彼女は先へと進む。次に望むのは宝物庫だった。

 

 

 

*****

 

 

 

 宝物庫で用事を済ませ、途中で出会った人間の処理をし終えたロキラは、元の大広間へと向かった。

「……お?」

 そこには巨大な戦鎚を持つ女と剣を構える騎士の姿があった。ミヴェルとブレンダンである。

 その姿を見て、ロキラはにやりと笑う。

「聖剣か……。期待してなかった訳じゃねぇが……まさか2人も得るとは驚きだぜ」

 くつくつと喉で笑いながら、ロキラが手を振れば2人は対称的な反応を示す。ミヴェルはぱっと顔を輝かせ、ブレンダンはホッとしたようで疲れた表情をする。

「どうだ? 聖剣を授かった気分は」

「まず、あなたがご無事で安心しました。……私は疲れました……」

「はい、あの、その……たくさんゴブリンを叩き潰しました」

「ふぅん」

 自分で聞いたくせにどうでもいいような返事。ロキラは大きなあくびをすると、目元に涙を浮かべながら背を向ける。

「帰ろっか。ねみぃ」

「あっ……はい」

 ブレンダンは保護した被害者達に目を向ける。ミヴェルはじいー…っ、とロキラの背中を見つめていた。

 

*****

 

 元来た道を戻る帰り道、ブレンダンは死体を見た。

「あ……」

 その死体を見た時、ブレンダンは呆けたような声を出した。

 

 騎士の死体である。

 

 ロキラに暴言を吐かれ、馬車へと戻ったはずの騎士の死体が5つ。そのどれもが頭や体を叩き潰され、死んでいた。

 騎士は吐き気を催すことなく、ただ呆然とその死体を眺めていた。

「……ロキラさん」

「ん? ……ああ。おれがあまりにも強すぎるんで、こいつらでストレス解消でもしたんだろうな」

 ロキラは眠そうに半目でそう告げる。彼らのことなどどうでもいいのだろう。

「馬鹿だよなぁ。あの時嫌でもおれに着いて来てれば生存率も大幅に上がっただろうに」

「……あなたは、襲われると分かっててあんなことを……?」

「当たり前だろ」

 さも当然のようにロキラは言う。眠いせいだろうか、覇気は無いが言いたいことをそのまま口に出している感覚がする。

「自分が死ぬかもしれねぇ時に自分の命を粗末にするような奴が生き残れるかよ」

 ロキラからすればちょっとしたテストだったのだ。たとえ嫌な奴でも傍に居れば命が保障される。それを考えられるのか。

 それなのにたかが暴言を吐かれたくらいで苛立ち、自身の生存率さえ考えない。あの場で最高戦力から離れれば、生き延びられる確率が限りなくゼロに近づくのに。

 結果は目の前に出ている。

 ロキラの考えを聞き、ブレンダンはぞっとした。あの時、自身は騎士としての最低限の矜持を守るためにロキラを追った。もし、自身が仲間と共に馬車へと帰っていればこうなっていたのか、と。

「おい、もういいだろ、こんな連中。早く帰ろうぜ」

「っ……待ってください」

 ブレンダンは慌ててそれらの死体を持ち上げようとした。

「せめて、死体だけでも国に持って帰らせてください」

 聖剣を得て授かった脅威の身体能力。嵩張るが、それでも全部を持ち帰ろうと思えば持ち帰られる。

「……早くしろよ。置いていくぞ」

 ロキラは反論しない。どうでもよかった。

 

 

 

*****

 

 

 

 ロキラ達が国へ戻ると、王が目を丸めていた。

 まさか、自由戦士が無傷で戻ってくるとは思わなかったのだろう。更に少ないとはいえ、攫われていた国民達も共に居る。騎士が何人か犠牲にな(・・・・)った(・・)ものの、それでも2人も聖剣使いが現れたことに王はこれ以上ないほど喜んだ。

 大喜びの王に「一晩泊まらせて欲しい」とロキラが頼めば、「是が非でもない」と城内で1番煌びやかな部屋を貸し出された。

 ロキラは部屋に入り、ふかふかのベッドに倒れ込むと僅か数秒で眠りについた。

 

*****

 

 ぱちりと目が開く。

 一瞬で頭が冴えると寝返りを打ち、うつ伏せから仰向けになった。

 ロキラがベッドから外を眺めれば、満月が浮かんでいる。空は快晴、とても綺麗な満月だった。

「……大分寝たな」

 くあ、と大きく口を開けてあくびをするロキラ。何故今頃起きたのか、と問われると、部屋の前にさっきから人が居るからとしか答えようがない。

 自宅ならともかく、それ以外の場所では基本的にいつも気を張っている。それは寝ていても変わりない。

 奇妙な気配を感じれば起きる。当然のことだった。

「………」

 ロキラは部屋唯一の出入り口に目を向ける。先程から部屋の扉の前でうろついている誰かの足音と気配がしていた。敵か、とも思ったが、気配に害を感じないので放っておく。

 

 さて、もう一眠りでもしようかと思っていた時、扉がノックされた。

 

 ロキラが体を起こしながら許可を出すと、扉はゆっくりと開かれる。

「し……失礼、します……」

 顔を覗かせたのは女性だった。ぱっちりとした茶色の瞳が不安げに揺れている。焦げ茶色の髪は洗ってもらったのか少し湿り気を帯びており、サラサラになっていた。体は少し痩せているが、それでも不健康さは抜けている。

 服装は夜だからかナイトドレスを纏っていた。

 彼女はミヴェル。

 突然の訪問者にロキラは薄く笑みを浮かべる。

「よお。ミヴェル……だったか?」

「は……はいっ! 覚えていてくれたんですねっ」

「まあな。入れよ。用があって来たんだろう? もてなせねぇが話くらいはつき合ってやるぜ」

「あ、ありがとうございます……!」

 ミヴェルはいそいそと扉から部屋に入り、少し緊張した顔つきでベッドに座るロキラの元へと歩く。その顔を見てロキラは吹き出した。

「ぷっはは、なんつー顔してんだ? おまえ」

「いや、その……き、緊張してますから……」

 失礼します、とロキラの隣に座るミヴェル。

「で……用件は?」

「……っ」

 ミヴェルの緊張の度合いが跳ね上がる。顔が真っ赤だった。耳まで赤く染める彼女を面白そうに眺めながら、ロキラは待った。

「あ……あの……」

「なんだ」

 指先を忙(せわ)しなく動かしながら、彼女は俯く。

「っ!」

「うお」

 と思えば、バッとミヴェルは立ち上がる。それに少しだけ驚くロキラ。ミヴェルはロキラを見下ろすと頭をかなり深く下げた。

 

 

 

「ど、どうか情けを頂けないかと……!」

 

 

 

「……はあ?」

 情け。

 この時間帯でこの声色、緊張。

 それはつまり、抱いてほしいということ。

 突拍子のない頼みにロキラは声を漏らし、目を丸めた。

「ご、ゴブリンに犯された女なんて嫌だとお、思うんですけど……そ、それでもやっぱり、あなたとどうしても一夜を共にしたくて、あの……」

 か細い声で必死に説明するミヴェル。

「ちゃんと身嗜みも整えたし、ゴブリンの、そのせ、せい……~~っ。……ちゃ、ちゃんと綺麗にしましたから、汚くは無いとお、おおお思い、マス……」

 まだ頭を下げたままのミヴェル。

 ロキラは何も言わないまま、頬をポリポリと掻いた。

「……あ~、ミヴェル」

「っ……や、やっぱり駄目でしょうか……? ゴブリンの後なんてやっぱり……」

「おれ、女」

「……はい?」

 顔を上げたミヴェル。目がキョトンとしていた。そんな彼女に、ロキラはしっかり理解させるように自分を指差して笑う。

 

「おれ、ロキラ・オブコニカ=ミノルタは生き物としては女……つまり、雌です」

 

「………うそ」

「まじまじ」

 ミヴェルは呆けたように呟けば、ロキラはニタリと非常にいい顔で笑う。

 ミヴェルはフリーズしていた。

「………。………。………。………。………。…………うええええええええっ!?」

「ぶふっ!」

 ミヴェルは後ろへ下がった。本気で驚いたようだった。その本気で驚いた様子にロキラは吹き出す。

「えっ、うそっ、どっ……同性!? 女の人!? あ、え、す、すいませっ……ええ!?」

「だーっはっはっはっはっはっはっは! 面白ぇ! おまえ、ほんとの本気で男だと思ってたんだな!? あーっはっはっは!」

 げらげらと腹を抱えて笑うロキラにミヴェルはこれでもかと真っ赤に染まる。

 そう、ロキラは男らしい姿と口調だが、れっきとした女である。品のない笑い声をあげようがそれは変わらない。女である。

「え、でも、胸はぺったんこ………いや、すいません」

「あ? あ、これ? さらし巻いてんの」

「えっ……?」

「ほれ」

 ロキラがシャツをめくり上げた。ミヴェルが目を反らしかけるが、すぐに見惚れてしまう。

 

 女なのにかなりの筋肉がついていた。

 

 月光に照らされた肉体には無駄な脂肪が一切無い。実戦に必要な柔軟性、強靭性を兼ね備えた筋肉のみで構成されていた。腹には割れた素晴らしい腹筋が見える。しかし、乳白色の肌がそれを有耶無耶にして柔らかそうな肉に見える。押せばどこまでも沈みそうだった。

 目線を少し上げれば、これまた真っ白のさらしが確かに巻かれていた。きちんと潰れている。

「……何カップ?」

「……Dじゃなかったかな。どっちにしろ邪魔な脂肪なんだが……。ま、しょうがねぇから潰してるだけだ」

「……女の人だ……」

「当たり前だろ」

 笑いながらロキラはシャツを下げた。

「ま、つーわけでおれはおまえを抱けねぇ訳なんだけど……」

「うう……掘り返さないでくださいよ……わっ!?」

 ロキラがミヴェルの腕を掴むとグイと引き寄せ、一緒にベッドに倒れ込む。

「え、ろ、ロキラさん……!?」

「その行動の訳に免じて添い寝してやる。抱けはしねぇがそれで許せ」

「~~っ」

 くつくつと喉で笑うロキラはミヴェルの髪を梳いた。悪戯に紫の瞳が輝けば、ミヴェルは喉を鳴らして目を反らす。

 女なのに男前すぎる。

 ミヴェルは思わずキュンと胸をときめかせた。

 

 

 

*****

 

 

 

 町娘ミヴェルと騎士ブレンダンは国の聖剣使いとして今後働くことが決定した。

 ロキラは次の日には国を出ることにした。

 契約通りの金銀財宝を異空間魔術で受け取れば、再び王を驚かせた。魔術や魔力のことも知らない王にロキラが若干の不安を抱いたのは言うまでもない。

 

「それでは、お達者で」

「また会いましょうね、ロキラさんっ!」

「おまえらが死ななかったらな」

 国から旅立つ時、ブレンダンとミヴェルがロキラの見送りに来た。馬車の前で雑談する。

 ロキラが皮肉を言えば、ブレンダンは分かりやすく口元に苦笑いを浮かべる。ミヴェルは嬉しそうに笑う。もうどんな言葉でも嬉しかった。

「暇があったらおれの国にも来るといい。しごかれるぞ」

「ええ。機会があったら、その時は」

「よろしくお願いします!」

 最後まで2人は丁寧に。

 ロキラは嗤いながら馬車に乗り込んだ。

 馬車が走り出せば、2人は馬車が見えなくなるまでその場に留まっていた。

「……たくさん殺して、力をつけて、ロキラさんみたいに頑張らないと」

「そうですね」

 空は快晴。

 新たなる2人の人生が始まる。

 その原因となった純白の自由戦士は、馬車の中で吞気に眠っていた。




 これで序章は終わります。
 次回はお分かりでしょうが1章です。
 投稿は未定です。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。