Nightcrawler~夜に堕ちる彼女たちへ~ 作:イツカ・ドコカデ
土曜日。夕霧女学院は休日ではあったが、ほのかは学院に向かうバスの中にいた。
ほのかと五月雨が敗北し、屈してから『三日目』――そう、体感時間ではもう何ヶ月も前のことだが、この世界ではほんの三日しか経っていない。
「反動とかないのかな? これ……」
ほのかは、小さく疑問を口にした。時間操作系の魔法の難しく、恐ろしい点はそこだ。歪めた時間は、必ずどこかで影響を及ぼす。例えば時間を停止する魔法の場合、停止していた時間の分、使い手の時間が加速する。あるいはその逆に、時間が減速しついていけなくなる可能性がある。
時間の流れから外れてしまえば、どんな存在でも消滅は免れない。魔女シニストラの時間干渉の魔法も、そんなリスクがありはずなのだ。
「ああ、時間魔法の反動? 当然、あるわよ」
あっさりと結城夏絵が、魔女の表情で言ってのけた。息を飲むほのかに、しかし心配はいらないわと夏絵は笑みをこぼす。
「時間に干渉する限り、影響は免れないわ。でも、どういう影響が出るのかを操ることはできるもの」
「影響を……操る?」
「そう。私の時間魔法の反動は、老化の消失」
その言葉の意味を、ほのかは一瞬理解できなかった。なので、夏絵は懇切丁寧に説明する。
「ようは私の場合、時間魔法の反動を老化しなくなるって影響にコントロールしてるの。真祖みたいな不死じゃないけど、不老ってことね」
「……リスクじゃなくて、リターンですよね? それ」
「ええ。発想の転換よ」
世の権力者達がどの世界でも欲するもの、不老不死。少なくとも不老を可能にしている、と夏絵はあっさりと言い切ったのだ。元いた世界から追放されたというのも頷ける、まさに魔法に関して天才的というしかなかった。
「いいじゃない。ずっと老いることなく、快楽に溺れることができるのよ? 嬉しいでしょう?」
「……あ……」
不意に腰を抱き寄せられ、ほのかは身をよじった。バスの中には部活動に向かう生徒たちの姿もある。その視線を気にするほのかに、夏絵は赤く染まった耳に唇を寄せて囁いた。
「もうあなたは私に食べられたんじゃないかって噂があるらしいわよ? あなたが一年生の頃から一緒にいるって『ことにした』から……」
いくつかの視線がこちらを盗み見るのを感じて、ほのかはたまらず俯く。先輩後輩としてはあまりにも密着している姿を周囲に夏絵が見せつけると、赤くなって視線を逸らす者、チラチラと気になって視線を向けてくる者と反応はそれぞれだ。
「……ほのか、顔を上げて?」
「え――んぐ!?」
素直に顔を上げた瞬間、ほのかの唇に夏絵の唇が重なった。くちゃり、と侵入してくる柔らかな舌に、ビク! とほのかは小さく体を弾ませる。
周囲に、押し殺したざわめきが起きた。見られている、ほのかが羞恥に震えていると夏絵は容赦なく舌を絡め、唾液を注いでくる。その舌の柔らかさに、唾液の甘さに、体から力が抜けていく。
「ひぐ!?」
不意に後ろから胸を揉まれ、ほのかがうめき声を上げた。気づけば、息を乱し熱に浮かされた表情で生徒たちが自分たちを取り囲んでいた。一人、また一人と手を伸ばし愛撫してくるのに、ほのかは翻弄される。
「ん、私も……? 仕方ないわね」
ほのかだけではない、夏絵にも手を伸ばす生徒もいた。何本もの腕に無理矢理引きずり立たされていく。ほのかと夏絵は、生徒たちにバスの最後尾へと押しやられていった。
† † †
ほのかはバスの座席に手をつかされると、腰を突き出す体勢を取らされた。スカートをめくられれば、白く形のいい臀部がすぐに姿を現わす。
「ああ、やっぱり履いてなかったわな」
「下着のライン、見えなかったものね」
「ああ、そこ、きたな……あ、ああ!」
生徒の一人が口の中にたっぷりとためた唾液を、ほのかの尻穴へ落とす。そして、皺を伸ばすようにくちゃくちゃと指の腹で撫で回した。もう一人が濡れきった女陰から愛液が垂れる陰核へ手を伸ばし、皮をめくって露出される。
「あ、イく。もう、イっちゃう、ああ、ああああ!?」
「敏感ね、九条さん。可愛がられ過ぎじゃない?」
すぐに絶頂に押し上げられたほのかを、クスクスと生徒たちはからかった。否定は、嘘でもできなかった。それだけ徹底的に、快楽を仕込まれた自覚があるからだ。
「九条さんに憧れてる子に見せてあげたいわ、この顔」
「こんなの我慢できるわけないじゃない……!」
アナルに指が挿入され、クリトリスが摘まれしごかれる。その間にも膣の中に二人に二本の人差し指を挿れられ、滅茶苦茶にかき回された。
「あああく……ひゃ、ああ、イく。また、イく……イきま、すぅ……!!」
ガクガクガク、と体全体をおかしな風に跳ねさせながらほのかが嬌声とも悲鳴ともつかない声を上げる。耐えられない、おかしくなる……救いを求めて陵辱者たちを見上げても、その蕩けた媚びた表情は逆効果になるだけだ。
「ん、あ……あっ。そこ、あ、そ、こ……は……あっ……」
「結城先輩も責められると、そんな声で鳴くんですね」
夏絵の方は、バスの床に四つん這いにされ腰を高く上げさせられていた。すらりと伸びた両足を包む黒いストッキングは、責め手に引きちぎられ白い肌やショーツを露出させられている。セーラー服も全ては脱がされず、わずかにはだけさせれているのみだが逆に艶めかしかった。
「ふふ、いつも他の子に使ってるのだけど……楽しんで? 結城さん」
「ひう、ああ、ああああああああああああああ!?」
振動するローターを手に持った生徒が、夏絵の股間から伸びた肉棒を掴み、しごき出す。四つん這いのため、それはまるで牛の乳を絞るような動作に似ている。夏絵に生えている、その事に違和感を何故抱かないのかも知らない彼女たちは、竿部分をしごき、亀頭を掌で撫で回し責め立てた。
「ああ、あ!? でる、でちゃう……イく、でる。ああ、ああああああああああああ!」
床に叩きつけるように、夏絵が射精する。カリカリと床を引っ掻いてのけぞる夏絵の絶頂の表情に、陵辱者だけではなく覗き見たほのかもゾクゾクと背筋に走るものがあった。
「イく、あああ、イっちゃう。また、でるでるっ! イ……あ、ああああああん、あ!」
「あ、たしも、イく、イくイくイくイくイくイく!!」
一度や二度の絶頂では許してもらえない。いや、むしろ達する姿を見せられる陵辱者たちの劣情が駆り立てられ、より責めが激しくなっていく。
陵辱者たちにとっては、学院でも二分する才女を同時に味わえるのだ。歯止めなど効くはずもない。
そのまま、目的地にバスが着くまで狂乱の宴は続いた……。
† † †
『次は夕霧女学院前ー。夕霧女学院前ー。夕霧女学院に御用の方は――』
二人は生徒たちに服を整えられ、抱きかかえられながらバスを降りていく。取り繕う余裕もなく、夏絵のストッキングなど無残に破れたままだ。どこかどう見ても陵辱の後を隠しきれない二人は、生徒たちに校舎へと運び込まれた。
「……あ……」
霞がかった意識の中で、ほのかが声をこぼす。保健室、同じベッドに寝かされた夏絵がほのかを抱きしめた。
「ほのかぁ……」
切なく甘えてくる夏絵の声に、ほのかの胸が締め付けられる。同じ陵辱を受けた者同士が抱き合い、傷を舐め合うように唇を重ねあった。胸の奥からこみ上げるのは、抱き合う相手に対する愛おしさで――。
――……だめ。
頭の片隅で、冷静な自分が弱々しく静止する。この状況を作ったのは間違いなく、目の前の魔女なのだ。陵辱者となった生徒たちも、この魔女の魔法に操られていただけ。その目的は、『コレ』のはずだ。
「はあ、ん……ん」
はずなのに、耐えきれない。冷静な自分はあっさりと愛おしさの前に押し流され、夏絵を抱きしめる腕に力がこもり、絡める舌にも熱が入ってしまう。
ほのかが、瞼を閉じる。眼尻から涙がこぼれるほのかの顔を、夏絵は刹那魔女の瞳でほくそ笑んだ。
そのままほのかは、夏絵に対する恋愛感情を押さえきれず抱きしめあった……。
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