楽しんでいただければ幸いです。
どこにでもいそうな30代前半のサラリーマン、
家族経営の個人店で部屋は10もない。しかし中太郎のとある目的のためにはこれは好都合だった。
店員がたくさんいると中太郎には不都合だったからだ。
狭い路地を歩いて店に入る。
「あ、山田さん。いらっしゃいませ~」
20代前半の女性が愛想よく挨拶する。
カラオケ店『スズキ』の看板娘で黒髪がよく似合う、愛らしい顔立ちをした童顔女性だった。丸みを帯びた頬の作りが幼さを感じさせる。ほんわかとした丸顔の美女だ。
そんな年下の女性に中太郎は笑顔で挨拶に応える。
「有紗ちゃん、夜なのに元気だねぇ」
有紗と呼ぶ女の子と会話を弾ませながら中太郎は店の部屋を窺う。
平日ということもあり、店内には中太郎以外の客はいなかった。
「これなら大丈夫かな」
「え? 何かいいました?」
「あ、何でもないよ」
小さく独り言をつぶやくと「あ、そうだ」と中太郎はスマートフォンを取り出す。
「有紗ちゃん。今度同僚の結婚式である曲を歌う事になったんだけど、ちょっと曲名忘れちゃってね。この曲なんだけど聴いてもらえるかな?」
「はい、いいですよ!」
笑顔で応じる女性店員。
中太郎は再生ボタンを押した。
♪♪♪♪ ~♪♪♪ ~♪♪♪♪♪
「う~ん、聴いたことのない曲ですね。お力になれずに、ごめん……なさ……い……──―」
彼女の瞳から光が失われた。だらんと両手はぶら下がり、口元が力なく緩んでいる。
「ふふふ。上手くいったな」
先ほど一切見せなかった邪悪な笑みを中太郎は浮かべる。
中太郎が聴かせた音楽。それは聴いた人間を催眠状態にするものだった。
「では。さっそく催眠を施しましょうかね」
目の前の女性が催眠状態になっているのを確認し、中太郎は耳元で囁いた。
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「あ、あれ。私どうしたのかしら? ぼーっとしちゃって」
目が覚めた有紗はキョロキョロと周囲を確認した。
「あれ? 私、何でここにいるの?」
そこはカラオケの個室の中。部屋を見渡すとカウンターで話していた中太郎がソファーに座っていた。
「マイクの調子が悪かったので調節しに来てもらったんですよ」
そう言うと中太郎は驚くべき行動に移る。なんとズボンとトランクスを脱ぎ捨てたのだ。
半立ちする肉棒が有紗の目に晒される。
普通の人間なら驚きのあまりにその場に立ち尽くすか、大声で叫ぶところだ。しかし有紗は違った。中太郎の両足に挟まるように跪いた。
「それじゃあ調節しますね」
マイクとは男性器のことである。マイクの調整をするには白い液体を出さなければならない。
中太郎が吹き込んだ暗示によって有紗は当然の行為として肉棒に手を伸ばし上下に扱き始めた。
真剣な表情で卑猥な奉仕を行うカラオケ店員。そのギャップとちょうどいい力加減の素早い手コキに、カウパー腺液が鈴口に玉になって浮いてきた。
「もうちょっと感度をあげますね」
そう言うと、有紗は口を大きく開けてがばっと亀頭を咥えこんだ。
「じゅぽじゅぽ、じゅるっ……じゅぱっ!」
しっかりと挟み込んだ紅唇を前後させて、肉茎をしゃぶり立てる有紗。口唇粘膜と勃起がぴっちり擦れ合い、唾液の弾ける音が口元からこぼれる。口内に溜まった唾液が潤滑油となり快感のアクセントとなる。
「おおっ」
中太郎は思わず声を漏らす。
このまま彼女のフェラチオを楽しみたいと思う中太郎だが他の客が来店する可能性とカウンターが留守になっていることに家族が気づくことを考慮すると時間は少なかった。
「有紗さん!」
中太郎は有紗の頭をガシッと掴むと、射精した。有紗の喉元に大量の白い液体が直撃する。
「う! ……ゲホゲホッ!!」
肉棒を引き抜くと有紗は咳き込んだ。吐き出された白濁液が床に飛び散る。
「ご、ごめんなさい。すぐに拭きますね!」
そう言うと彼女は持っていたハンカチで床に飛び散った精液を拭い取った。
「おい、有紗。どこにいるんだ?」
店の奥から店主である父親の声が響く。
「調整が終わったので失礼しますね」
慌てた様子で有紗は頭を下げると部屋を後にした。そんな彼女の後姿を見て中太郎は呟く。
「時間があれば中出しも出来たのだが。まぁ、欲張りすぎるのもよくないな。よし、気分転換に何か歌うとしよう。せっかくカラオケに来たのだし」
その後。中太郎は不機嫌な様子で店を後にした。
彼の手には1点代の点数を叩き出したお客に差し出す飴が大量に握られていた。
山田中太郎。
どこにでもいそうな30代前半のサラリーマン。女性を催眠状態にするスマートフォンを持つ。
名前の由来は久保帯人先生の『BLEACH』の登場人物、山田花太郎のようにいそうでいない名前という発想から
(山田太郎+田中一郎=山田田中太郎一郎
山田田中一太郎-田一郎=山田中太郎)。