また続くかもしれません。
生暖かい海の中に居た。
体中を、優しく優しく、撫でるように海流が駆け巡っていく。
柔らかい感触が、全身を乱舞していく。
海の中はこんなにも気持ちの良いところだったのか。
ずっとここに居たい。
そう思えるような居心地の良さ。
そこまでして「ああ、これは夢なんだな」と気付く。
考えがそこに至ると急に目が覚めてくる。
夢から現実へと境界渡り。
脳が覚醒し、周囲の色々な情報が流れ込んでくる。
寒さは無い。
当然だ、今は夏なのだから。
ただ、下半身に妙な開放感があることに気付いた。
健全な男子校生のため、朝の目覚め時には分身に血流が集中し、イキり立つ。
それはもうしょうがない、人間だから。
そしてイキり立った分身は、下半身を覆う布を押し上げ、即席のテントを作る。
これがどうしても痛い。何もそこまで押し上げないでも良いでしょ。
と、普段は自分で自分にツッコミを入れるのだが…。
何故か今日は、その痛みが…ない?
やけに、スースーする。
外から吹き込み、自分を撫でる風が決定打となり、瞳を開いた。
知らない天井だ。加藤家の自分の寝床…ではない。
起き上がり周囲を確認すると目の前に、黒い髪が朝日に映える女の子が居た。
「おはよう。起きたみたいだね。良く眠れた?」
その女の子から挨拶。段々と昨日の記憶が鮮明になってくる。
七ヶ浜からジェットで二人、港に帰ろうとしたところ、鴎から久島家の別荘のある
小島へと誘われ、そこまでそのまま一晩を過ごしたのだった。
「おはよう…あー…うん、結構しっかり寝たみたいだな」
壁に掛かっていた時計は既に朝の九時を告げていた。
「まあ、私もついさっき起きたばっかりなんだけどねえ」
お互い、昨日は遅くまで体を求め合っていたし、その疲れも出ていたのだろう。
それはそれとして、だ。
「鴎。俺のパンツ知らない?」
「お、やっとその話題がきましたか」
「寝る前は穿いてた。寝てる間に脱がしてどこかに隠したな?」
「さあーて、どこかな、どこかな!」
部屋中に視線を巡らすも、それらしき影すら見つからない。
というか、目の前にいる鴎の姿が刺激的過ぎて凝視してしまう。
昨晩は着ていなかった服だ。
朝起きてすぐに着替えたのか、汚れ一つない清潔さが輝くそれは、ベビードールと
呼ばれるランジェリー。透明感のあるピンク色が鴎の肢体を艶やかに演出している。
肩の紐が外れて二の腕までずり落ちているが、本人はそれを気にする様子も無く、
悪戯っぽく誘っているのか、服の裾を人差し指と親指でちょこんと摘み優雅な所作で
持ち上げ、自らも下着を身に付けていないことを伝えてくる。
そう、久島鴎は目覚めたばかりの彼氏を艶やかに誘う、イケナイ御嬢様だ。
「…見すぎだよ!」
「どこにあるか分からないからな。しっかり探しているんだ」
だから、上から下までその芸術を舐めるようにして鑑賞する。
あんまりにもじっくり眺めているからか、照れてモチモチの頬をその衣類と同様に
ピンク色に染めてしまうところがたまらなく可愛い。
「羽依里。興奮してる?」
「ああ、してるよ。鴎がそうさせたんだ」
結局、パンツは見つからず、ベッドから立ち上がる。
しかし、今は『それ』は必要ない。
ベッドサイドのテーブルに腰掛けて、未だにこちらを誘う鴎へと近づく。
「何をするつもりなのかなあ」
「しっかりと探そうかな、と」
もっともらしい理由をつけ、少し屈んで唇の高さを合わせる。
昨日の昼間から再開して、十二分に愛し合った俺たちだ。
何をしたいのか、なんて互いに分かっている。
顔を傾けて、触れさせやすいよう調節。
メイク道具なんて使わずとも煌く、魅力的な唇へゆっくりと寄せる。
距離が詰められていき、最後にはスローモーションで焦らすように迫る。
体から発する熱と、淫靡な吐息が感じられるところまで近づいた瞬間。
「ん………んぅ………ん…はぁ……ぁん………」
こちらから離すつもりは無い。
鴎の唇に通う血液の熱が、こちらにまで伝わって体全体を暖めていく。
「んーぅ………ぁ……ん」
一瞬逃れようとするも逃がさず、唇を唇で貪り喰らう。
口での呼吸を諦め、二人の鼻息だけが鳴り響く空間はまるで異世界のよう。
多分、実際には波の音、風の音、時計の針が進む音。
色々な音が鳴っているのだろうけども、今は聴こえない、聴きたくない。
「じゅ……ん……やぁ……んーっ…あぁ」
荒い呼吸音に混ざるのは鴎の高級洋菓子のような甘い喘ぎ声。
朝から随分と耳が幸せだ。
ひとまずの満足をしたところで唇を開放すると、羞恥で朱に染まった頬が、緩みに
緩みきっている。鴎自身もそれに気付いているのか、その微熱を確かめるかのように
手のひらで撫で、興奮していることを余計に実感し、さらに朱を濃くしている。
「これは…うー…だって羽依里のキス激しいんだもん!」
「鴎があまりにも魅力的だったから」
「みりょ…ん、また……ぁ……」
細身の体を両腕でしっかりと感触を確かめるように抱きしめる。
そうでもしないと鴎はまた何処かに飛んでいってしまいそうだから。
自分の中の不安な気持ちを口付けの快楽で覆い隠す。
「キスってすごいね。気持ちよすぎて頭がぼーっとしちゃうよ」
「してるときの鴎の顔もめっちゃ可愛いし」
「!? み、見てたの?」
「うん」
「羽依里だけずるいー! 私も羽依里の顔見たいー! ね、もう一回しよ?」
なんとも鴎らしい理由でキスを強請られる。
勿論それに応えるように目を見開きながらもう何度目か分からない接吻を行う。
「ほほぅ、羽依里はそういう顔するんだね。いいねえ」
零距離に近いところで喋るもんだから鴎の口から発せられる綺麗な音色と、吐息が
直接こちらの唇に伝わる。触れていないのに触れているみたい。
「おー、そこで唇を突き出して触れてく………ん……ちゅ……」
「今度は鴎の瞳をじっくり観察できた」
「!? も、もう一回!」
さらにおねだり。
視線ですら繋がる。
脳が金縛りにあったかのように彼女の瞳に視線が固定され蕩けてくる。
瞬きをすることすら惜しく感じる。
その間も唇はずっと繋げたまま。
その時間が経過するにつれて加速度的に興奮も愛情も高まっていく。
キスだけでは段々と物足りなくなり獣となった体はさらなる快楽を求める。
後ろに回していた手でベビードールの生地越しに背中をなぞり、下半身を攻める。
羽依里のすきにして、とアイコンタクト。
胸にも負けない柔らかさと大きさの尻を撫でる。
手のひらの感覚器官が尻肌の感触を捉え瞬時に男性器へと伝える。
起きる前から臨戦態勢の息子は早くその海の中に潜りたい、と震えて合図。
唇を離すとその間には唾液で出来た銀色の架け橋がかかる。
それは俺と鴎が接吻をし続けていた証拠。
徐々に重力に引かれて服に、そして床に垂れていく。
「新記録だね」
「次は記録更新を目指すか」
「そうしよう!」
「まあそれは、それとして…」
「わ、わぁ! 羽依里って力持ちだよね」
宝物をベッドに持ち帰るため、鴎の膝裏と背中に腕を回してすっと抱きかかえる。
鴎の体はその巨大な胸に反してびっくりするほど軽い。
もしかして胸は体重に含まれないのだろうか…。
そんな疑問が生まれながらも、先ほどまで眠っていた寝床へ逆戻り。
鴎を丁寧に下ろす。
「お姫様になった気分だよ」
ごろんごろんと左右に転がると完全に露になっている秘部が目に映る。
「次はどうされちゃうのかなー?」
とぼけた声で問いかけながらも、自らの体をくねらせて誘う鴎の扇情的な姿。
獣欲をさらに煽られると理性を保つのもなかなかに大変だ。
「だ、大胆にきたね」
「そんな格好で誘われたらそりゃな」
鴎の足を開かせてその間に両膝を、そして肩の近くに両手をついて覆いかぶさる。
いきり立った肉棒は眼前の花園を蹂躙しようと狙いを定めた。
「いきなり?」
「いきなりは痛いだろうから、後回しかな」
「羽依里は優しいなあ。自慢の王子様だよ」
「好きな女の子の前でぐらい格好良くしておきたいんだよ」
「おー! 素敵な台詞を決めてきますね!」
思いっきり褒められる。
「じゃあ、舐めて良い?」
「この台詞の落差! い、いいけど…気持ち良いの?」
それには応えず、まずは唇から。桃色の横線を舌で薙ぎ払うように何度も何度も。
そのまま、頬っぺたを攻める。
潤いを秘めた十代の少女の肌はいくら舐めても飽きることは無い。
「独占欲っていうのかなこれ…鴎を俺のものにしてる感覚が気持ち良い?」
「私、羽依里のものにされちゃってるんだ」
「まだまだ続けるよ」
「う、うん」
ごくり、とこちらにまで届く唾を飲む音。
左手で肩を撫で、そこへ顔をずらす。
「…ぁ……肩…羽依里ってそこすきだね」
「ん……ああ……好きだな」
骨を感じるこの何ともいえない硬さがいいのか。
自分の中でも理解のできないフェチズムがあるらしい。
兎に角、鴎の肩を自分の舌でマーキングするのはとても気持ちよく興奮する。
「べとべとだよぅ」
舌の這った軌跡が差し込む日差しに照らされて輝く。
これは俺と鴎の情事の記録だ。まだまだ刻む。
自然な体勢で休んでいる鴎の右腕を上に持っていき腋を開かせる。
「そ、そこも舐めちゃうの?」
「だめ?」
「そんな顔されたら断れないー! その顔好き!」
自分では自分がどんな顔をしているのかよく分からない。
ただ、大好きな女の子に好き、と言われるのはとても嬉しい。
顔面を毛など一切見当たらない純白の腋の大地に埋める。
閉じられていた空間に漂っていたむわっとした夏の空気と鴎の匂い。
四散していくそれらを閉じ込めるように、逃がさないように押し付ける。
「うぅ…な、なんかすっごいエロい! あ…やぁ……んっ」
舌先で腋の窪みをつつく度に枕元でパタパタと顔を打ち付ける音がする。
ここ気持ち良いんだな。
彼女の快楽のツボを見つけてさらに気分が乗る。
変化をつけようと舌全体を使って腋から二の腕を一筆書き。
少し進むたびに鴎の体がぶるぶる震えるその振動すらも興奮剤となる。
「っ…! ぁ…あたってる」
少し体を前に動かしたからか、亀頭がぴったり鴎の秘所に触れる。
分泌された愛液の海は程よい暖かさと想像以上の興奮を性器に与えてくる。
緊張など一切なく、十分に濡れて準備が整っているようだった。
「ぐしょぐしょだな」
「そうみたいだね」
偶然だったが、意識は既に舐めることより下半身を突き入れることに移っていた。
特に互いに何も合図もなく、肉棒を前へ前へと進める。
ぬるぬるの膣内は簡単に奥へと異物を誘ってしまう。
「おっきい………んっ……」
鴎のそんな呟きもすぐに嬌声へと変わっていく。
腰をゆれ動かす。
未だに勝手は分からないが、肉棒の側面が膣壁を擦る度、亀頭が奥の壁のような部
分に接吻する度、脳内が焼き切れそうになる。
抵抗もなく奥まで通り抜ける感覚。
鴎は俺を受け入れている。
最奥まで力強く突き上げると鴎は強く「んぅっ!」と喘ぎ、逆にゆっくりと時間を
かけてスライドさせていくと、「んっんんぁあぁ」と長く声を上げる。
単調にならないよう様々なパターンで腰を振る。
「奥までくるぅ!」
思い切り腰を押し込んで肉棒の根元まで鴎の体に触れたことを確認してからさらに
下半身に力を入れてさらに奥までぐりぐりと押し込む。
自分ではよく分からないが、こうすると鴎の感じ方が顕著に変わるのが面白い。
ちょっとずつ鴎の体が押されてベッド上を移動してることに気付く。
今度は両肘をついて手は肩の下にもぐりこませて動かないようにホールド。
「ぁ……それすき………あっ……あ! ぐりぐりっ気持ち良いっ!」
「これが良いんだ?」
「うんっ、はぁ…はあ…もっとして!」
昨日に引き続きぐりぐり攻めをご所望されるお嬢様。
杭を幾度となく打ち込み、穴がその太さ、感触を覚えられるぐらい刷り込む。
体液が掻き混ぜられる卑猥な音と鴎の啼き声はピストン運動を加速させる。
「ぁ…んぁ…キスもっ!」
唇に唇を合わせて隙間なく粘膜を擦り合わせる。
自然な流れで舌同士が伸びてきて複雑に絡み合う。
「……れろ………ぁ……ん……ぅ……れぅ…」
上の口も下の口でも一部の隙も無く繋がる。
鴎と繋がっている今の状況のなんて幸福なことか。
「…んぅ…はいり?」
「また後でしてあげるからうつ伏せになって」
「うん……こ、このまま…っ?」
鴎の言う「このまま」というのは、つまり『繋がったまま』ということだ。
それにコクり、と頷く。
「羽依里はエロい事ばっかり思いつくよね」
「それほどでも。足上げて」
右足をあげてもらい、俺の体をその左側に持っていく。
後は鴎の体がぐるっと時計回りに回ってもらうことでうつ伏せ状態に移行する。
再度、前後運動を開始。
「ぁ……さっきより深っ……そ、それ以上は入らないからっ」
基本的な体位よりもこちらのほうが男としてもやり易い。
子宮の一番奥まで容易に到達したことがはっきり分かるぐらい。
下半身同士の接吻は荒々しく繰り返される。
「……ふ…ぐぅ…………ん……」
少し固めの枕に顔を埋めている鴎の口からくぐもった喘ぎ声が漏れ出す。
必死に我慢しようと両手で枕の端を形が歪むぐらい全力で握り締めて耐えている。
「我慢しなくてもいいのに」
「は、恥ずかしいんだもん!」
そう言って鴎の体が滑るように前へと逃げるが、目の前に広がる大きな桃尻を手の
ひら全体で味わうように鷲掴み。それ以上逃がさない、と行動で伝える。
「羽依里に襲われてる~!」
「へへへ、ここは離島。助けを呼んでも誰もこないぜ」
逃げるカモメを狩るハイタカ。
「ふっ…んぁ…ぎゃ! ふぎゃぁあん」
「カモメはそんな艶やかな声で鳴かないだろ」
「そんな、んっ…! 太…ぃので…突かれ…っ…も、もうムリ!」
自然界であるのかどうか分からない構図を思い浮かべつつも情事を楽しむ。
それはとても『俺達らしい』性行為だ。
演技を続けることが困難になったカモメは鴎に戻り脱力している。
それに追い討ちをかけるようにベビードールの生地が守る背中に、自分の上半身を
重ね合わせて体温を共有。お互いに夏の気温もあってか、ものすごく熱い。
枕元に広がる髪の毛を掻き分けて、頭を鴎の頭の隣にめり込ませる。
「こっち向いて」
顔がこっちを向く。
すっかり上気した頬。粘り気のある涎で染みが出来た枕元と現在進行形で涎を垂ら
す唇を見せた瞬間にかぶりつく様に唇を合わせる。
「んぅ…んんぁ………ちゅ」
寝バックの体勢で腰を振りながらもキスをするのはなかなか難しい。
思うように動かせないから先ほどと比べると快楽は劣るだろう。
ただ眼前の鴎の表情は幸福に満ち足りており、愛し合う二人に性行為の良し悪しは
関係ないんだな、と安心をさせてくれる。
十分にこの体位を堪能し、またもや体の向きと位置を変更する。
「次はどんな格好でしたいの?」
「右膝を曲げて横向きになってそのまま持ってて」
「うんっ」
足を大きく開くことで性器同士の結合部が空気中に曝け出しになる。
相変わらず背後から差し込んだ状態でお互いに横向きになり、後ろから体の前方へ
片手を持っていく。ここまでの行為中に一切触っていなかった久島鴎最大の果実を、
真っ白なランジェリー越しに今触れた。
「あ、やっと触ってくれた。こっちには興味なくなっちゃったのかと思ったよ」
「大好物は最後までとっておくタイプなの」
言いながら許可も得ずに揉みしだく。
高級布の手触りとその先にある極上乳房の二重触感。
感覚器官が全神経をそちらに集中しろと伝令を出す。
「ふーん?」
またなんとも悪戯っぽい声。
「ぐぁ…ぃぃ…!」
早く精液を出せと言わんばかりに挿し込んでいる肉棒が膣肉で締め上げられる。
くっ! 鴎も学習して成長してきてる!
「んぅ……えへへ、凄いでしょ! 何となく分かってきたんだあ」
「ああ、鴎はすごい! だが負けないぜ!」
部屋中に響く肌と肌がぶつかり合う音楽。
家から聴こえてきたら確実に性行為中であると分かる音楽。
しかし今居る此処は俺と鴎だけの楽園であり何も気にせず行為に浸れる。
不意に肉棒の付け根の辺りへ、血液ではない何かが集まってくるのを感じた。
最後はやっぱり鴎の顔を見ながらがいい。
もうすっかり慣れたのか肉棒を挿し込んだままスムーズに体位を変更する。
その際の横回転でさえ互いに快楽を感じている。
「ねえ羽依里」
「なんだー?」
正常位に戻り両手を恋人繋ぎ。
腰を動かし始める前に一声掛かる。
「楽しいね!」
「ああ、鴎と一緒だと楽しい!」
もう既に限界は近い。
最大級の快楽に包まれて放出したい。
腰を動かし始める。
「んぐっ…ぁ…はぁ…んっ、ん! あぁん!」
ラストスパート。
射精感が腰を前後に動かし襞と擦れあう度に急激に高まっていく。
繋いだ両手をぎゅっと握り締める。
彼女からも強く握り返されるが、急激に力が抜けていくのを感じる。
「あ…だめ…も、もう力入らない…んっ…」
脱力した鴎の体がおそらくもう快楽を感じるだけの状態になっている。
「俺もっ…出したい…っ」
鴎はそれに応えるだけの体力もないのか優しく微笑むだけ。
最後に大きく突き入れる。
その瞬間、世界が白に包まれた。
愛する人の子宮に直接放出する俺の精液の塊はきっと粘りに粘り、たとえ離れても
離さないだろう。両手の温もりは最後まで感じ続けていた。
* * * * *
再びベッドの上で目覚める。
射精後の脱力感に襲われ、そのまま眠っていたらしい。
あの後どのような動きをしたかは知らないが、俺が仰向けなっており、その上から
久島鴎が覆いかぶさっていた。前にも似たような事があったような気がする…。
巨大な胸が見事な緩衝材となっているのか、痛さなどなくて、むしろそのおかげで
良い目覚めになった、と思う。
「鴎~?」
未だに繋いでいた手を外して優しく頭をポンポン、と幼子をあやす様に叩く。
「んぅ…はいりぃ?」
案外素直に目覚めた鴎は両手で目をこすり起き上がる。
腹に女の子座りで乗っかる鴎は、身に付けていたランジェリーが激しいセックスの
影響で肩紐が外れ、腰まで服全体がずり落ちている姿。
もはや服としてその機能を果たしていない。ただ男を誘惑する格好になっていた。
射精から何分経過したかは時計を見ていないので分からないが肉棒は元気らしい。
それを見て再び立ち上がり鴎のお尻の割れ目にぴったり納まりにいく。
「あ~…お若いですなあ」
自分の姿に羞恥心は特に無いのかどうか分からないが隠すつもりはないらしい。
「あはは…」
「こっちで気持ちよくする?」
自らの乳房に手を当てて二つの乳房が一つの塊になり魅惑の谷間がお目見えする。
上下に手を動かすとその乳穴がぐにゃりぐにゃりと自由変化。
挿し込みたい衝動が疾走する。
「鴎も段々と自分の魅力を理解してきたんだな」
「ふっふっふー。これをすると羽依里は絶対に喜んじゃうからねえ」
「じゃあ、お願いしようかな」
「らじゃー! ってあれれ、この体勢でしないの?」
俺はベッドから降りて床の上に直立して同様に直立した肉棒を鴎の方へ向ける。
「あ、鴎はそのまま座ってて」
「うん」
乱れたランジェリー姿でベッドに女の子座りしている鴎はそれだけで芸術のよう。
その芸術をいまから穢そうとしているのだ。
何とも言えぬ興奮が奥底から精力となって湧き上がってくる。
「この体勢でしてもらおうかなと」
「さすが羽依里! エロいね! いいよ~」
「入れるよ」
大きくて張りのある二つの果実が作る谷間へと肉棒を下から挿入していく。
ぷるぷるの乳膣の入り口は最初こそ侵入を拒んだものの、亀頭まで入ってしまえば
後はその壁を押し分けるように一気に突き抜ける。
「相変わらず羽依里の大きくて熱い~っ! ほんと一回じゃ収まらないよね」
「鴎の体がエロいからなあ」
「あらためてそう言われるとなんとも返す言葉に悩むけどありがとね!」
巨乳に包まれても先端が覆えず突き出てしまう愚息に鴎の吐息がかかる。
「褒めてくれたお礼にいっぱい気持ち良くしてあげるからね」
両手で胸を揺り動かして摩擦を起す事で、谷間に挟んだ男性器に快楽を与える。
射精後に残った精液をも搾り取ろうと努力するその姿に興奮を覚える。
口での奉仕や本番行為にも匹敵する快楽の嵐が駆け抜けていく。
「羽依里がすっごいだらしない顔してる!」
上目遣いでこちらに目を向ける鴎。
大好きな顔、ツンと突き出た巨大な胸、そして乱れた後のランジェリー。
ここにしかない最高の景色が広がっていた。
口を半開きにして、視覚的快楽と身体的快楽を同時に味わっていく至高の時間。
だらしない顔にもなるってものだ。
「さてさて、口でも舐めてみよう」
亀頭に吐息がかかるほどに首を曲げた鴎はそのまま舌を伸ばし先端をペロり。
「っぐ! ぁあ」
刺激されて敏感になっていた肉棒のさらにその先端、もっとも感覚の鋭い部分。
鈴口をざらざらで生暖かい舌で舐められると玉袋に残留した精液が急上昇する。
思わず口から快楽の声が漏れ出てしまう。
「れろ………ずず……んっ、なんかでてきたよ」
先走り液が滲み出ているらしく、出た瞬間、次々にペロりと舐め取られていく。
「あっぁ! やばい…すぐ出そう…!」
「羽依里から搾り取っちゃうぞ~! ほら~はやく! はやく!」
ベッドのスプリングを利用して跳ね、その勢いまでも利用しているらしい。
この胸の間で果てたい、穢したい、と昨日に引き続きの思惑。
別に我慢する必要なんて全く無いのだから出してしまおう。
そう考えた瞬間には精子が昇り上げ――
「ちゅ」
鴎の唇が亀頭に触れたのを合図に――
「っく! も、もう出るっ!」
トドメの口付けに驚き腰が少し引ける。
まるで一発目のように精液の奔流が先端から飛び出し、鴎の乳膣を満たしていく。
「出てるー! あっつ! 熱い!」
何度も何度もポンプから精液を吐き出し続け、ようやく暴君が治まる頃には、乳膣
に収まりきらなかった白濁が上下から溢れて鴎の美肌を白に染めていく。
「はぁ、きもちよすぎ……」
自分の体から完全に精液が搾り取られたのは間違いない。
その代わりに愛情が体中を満たしていく。
「ねね、羽依里みてみて! ねばねばだよ!」
鴎が谷間を左右に開くと穢した精液が太い糸を引き、淫猥な姿を見せる。
自らの体液を彼女に弄ばれているのはなんともコメントに困る光景ではあるものの
まあ久島鴎はこういう女の子だな、とあらためて納得した。
* * * * *
情事が終わり、互いにシャワーを浴び終わったあと。
「そういえば、島へは一人で来たのか?」
服を身に付けながら聞く。
因みに剥ぎ取られていたパンツは鴎のスーツケースの中で見つけた。
「そうだよ? あ、お母さんが居るかもって心配したんだ?」
「まぁ、一応は…ここ別荘だし」
「お家でお留守番してるよ。来るときにあの服とか昨日の海賊服とか貰ったんだ」
鴎も見慣れた服装でケープを纏い答えてくれる。
「あの人は娘に一体何を渡してるんだ…」
どこからどうみても彼氏とセックスしてきます、みたいな服を用意し手渡す母親の
気持ちはさすがに分からない…分からなくていいと思う。
「お母さんがね「お金は必要があるときにはしっかり使うの」って言ってたよ」
「オーダーメイドか。お金持ちってすごいな」
「羽依里が思うほどお金持ちでもないと思うけどなあ」
ピンクのランジェリーを手に取り呟く。
それについてはまた今度、もしかしたら鴎の家に行く事だってあるかもしれない。
そのときに確かめようと思う。
当面の問題は――
ぐう、とお腹が悲鳴をあげる。しかも二人一緒に。
「お腹すいたね。ここには食べるものは置いてないから本島に戻らないとだ」
* * * * *
食事をするため別荘の玄関を出て夏の昼下がりの空の下へ。
後ろで鍵をかける音がしたのと同時に強めの風が一瞬吹く。
「わっ」
鴎の驚く声が聴こえ振り返る。
鍵を持っていたからケープを抑えられなかったのだろう。
風に靡いたその衣類は主の肩を離れてそのまま重力に引かれ落下していく。
露になる両肩。
片方は行為中に吸ったり舐めたりしていたので反対に比べて赤らめている。
視線に気付いたのか、地面に落ちる前に普段からでは考えられないぐらいの速度で
手でケープを掴み、肩を覆い隠してしまう。
「み、見たでしょ!」
「照れる鴎も可愛いぞ」
自らの体の魅力を理解した鴎は、肩に負けないぐらい頬を赤くして照れだす。
俺の相棒は最高だ。
君と一緒なら何処までもいける。
久島鴎との小さな夏休みはもう少しだけ続く。
【久島鴎は艶やかに誘う 終わり】