バルベルデ共和国。南米にある小さな国で、
「んむっ、ぢゅるっ、ぐちゅっ、ぶぢゅるるっ……」
すえた汗の臭いを纏う男根。顔の前に突き出された大人の汚れた一物をクリスは何の躊躇いもなく口に咥えた。不衛生な環境故に多少汚れてはいるが、それでも雪のように白く長い髪を揺らし、強気ではあるが可憐に整った風貌に笑みを浮かべている。
まだ十三歳になったばかりの年齢だが、八歳の頃から続く長い捕虜生活を送ったことで性的技術に長けていた。今日初めて会った反政府組織の一人である男の性器を積極的に口で包み、唾液を絡めながら汚れを落としていく。
クリスの思惑通り、目の前の男は満足げに表情を緩めていた。衣服を脱ぎ捨てた浅黒く筋肉質な体を晒し、クリスの寝床の上に座り込んでいる。クリスは一糸纏わぬ姿で床に両膝を突き、平伏するような形で男の汚物を口で奉仕していた。長年様々な男たちと交わって育った魅力的な乳房と尻を振り、男に媚びを売る。
この態度こそ、ここで生きていくのに適切な術だとクリスは学習していた。いや、学習させられたのだ。捕虜である他の少女と比べて極めて容姿に恵まれたクリスを長く飼おうと、男たちがこぞってクリスを調教した。
そのおかげでクリスは組織の中でも捕虜としては優遇された。味は酷いが十分な食事を与えられ、娯楽も提供された。一日の大半が男たちの性欲処理で占めている点を除けば他の捕虜と比べると天と地ほどの差がある。
「ぶぢゅっ、ちゅっ、ぐぷっ、ぢゅぶっ、ぢゅるっ」
クリスは肉棒をしゃぶりながら思い出す。昔少しだけ話したことのある捕虜の少女が、殴られ、犯され、子を膣からひり出す様を。クリスは数え切れないだけの肉棒を膣で受け止めてきたが、まだ出産経験はない。長期的に飼おうとすれば出産は避けるべき行為であり、子を産まされた少女が捨てられる未来はそう遠くない。よくてあと一、二人産んだ後に、処分されることだろう。
クリスは自分の未来を得るために、男を愛した。
「気持ちいい……ですか?」
あまり得意ではない敬語で男に声を掛け、その反応を見て動きを変える。男の睾丸を揉みながら根元から裏筋までを舐め上げる。わざと見せつけるように舌を動かすと、男は口角を吊り上げてクリスの頭を撫でた。
「いいぞ。もっと俺を楽しませてくれ」
「はい……」
男に言われるまでもなく、クリスはそうするつもりだった。
女としての体を使い、命を繋いでいく。抗うだけの力はなく、徹底した調教によって逃げようという考えも薄れつつあるこの状況では、今できる最善の行動だった。逃げたところで自分を迎えてくれる場所も人もクリスにはもう存在しない。
NGO活動団体に所属し、クリスを連れてバルベルデに入国した両親は、クリスが八歳の時に現地で亡くなった。当時から現地では紛争が頻発しており、その紛争で使われる予定だった爆弾に両親が巻き込まれたのだ。
著名なバイオリニストの父と、声楽家の母。政府の独裁によって貧しい生活を余儀なくされている現地で公演を行いつつ、ボランティア活動に従事していた善良な彼らは、自分の死因を知ることなく命を落としたことだろう。
所詮、この世は力ですべてが決まる。音楽や歌、慈善活動では何も守れない。両親に力があれば何も問題はなかったはずだ。
クリスはそれを理解していた。
「ぢゅるっ、ぐぷぷっ、ぶぢゅーっ、ぢゅぞぞぞぞっ……!」
男の物を深く咥え、上目遣いに男を見る。男の顔に苦悶と歓喜が混ざるのを確認し、クリスは吸引を始めた。男から呻き声が漏れるが気にせず、肉棒に纏わりついた恥垢と唾液を啜った。
その直後だ。肉棒が膨らんだかと思うと、熱い粘液が喉奥に注がれた。
「んんっ……!」
濃厚な精液。尿道口から勢いよく飛び出たそれをクリスは嚥下する。喉に絡むそれをゆっくりと喉へと流し、胃袋で貯める。雄の臭いが口や鼻を支配するがクリスは何とも思わない。男の精液など飲みなれている。むしろ、精液などは美味しいほうだ。小汚い男の尻穴や脇の方が何倍も不味いと感じていた。
「ごくっ、んぐっ、ごきゅっ、ごくっ……!」
男の目を見つめながら精液を味わう。出されるものを悉く呑み下し、微笑みを向ける。男は便利な性欲処理道具を前にして顔をにやつかせていた。クリスを抱く者たちがよく見せる顔だ。
これが、気持ちいいんだろ?
睾丸を手で優しく包みながら揉み、強い吸いつきで肉棒をマッサージする。その効果もあって止まりつつあった射精が最後に勢いを増すと、溜まっていた精液を吐き出した肉棒が大人しくなった。
クリスはそれを口内で抱き締めながらゆっくりと取り出していく。
「んっ、ちゅっ……ぷ、はぁ……」
精液を一滴たりともこぼさない様に努め、口から肉棒を解放する。少し小さくなってビクビク震える肉棒が現れ、亀頭とクリスの唇の間に白濁の糸が伸びた。その糸が落ちる前に舌を伸ばして拭い取ると、クリスは舌を舐めた。
「ありがとうございました」
出してくれた男に感謝を捧げ、亀頭にキスを放つ。
クリスが知る中で男を喜ばせる行為の一つだ。大抵の者がそうなるように、目の前の男も興奮を覚えたのか、クリスに襲い掛かった。簡易的なベッドの上でクリスを四つん這いにさせ、後ろから犯す。
「んっ、あぁっ、んんっ……!」
膣内を一気に制圧し、暴れる肉棒。射精したばかりだというのに大きさを取り戻し、射精前よりも大きく感じるそれを膣内で受け止める。妊娠しないようにと貴重な薬を使ってまで管理されたクリスの膣。当然のように生で男を迎え、ぎゅうぎゅうと膣肉で抱き締める。
男は獣のようだった。掴みやすいようにという理由で長く伸ばしたクリスの髪を手で握り、もう片方の手でクリスの尻を叩きながら腰を振る。こうして叩かれたせいで尻まで大きくなったのかもしれない。クリスはそんなことを思いながら表情を悦楽で歪め、男への奉仕を継続した。
膣を引き締め、できるだけいやらしく喘ぎ声を漏らす。そうして昂った男の暴力的な行動に一切嫌な顔を見せず、逆に喜ぶことで男の征服欲を満たす。この女は便利な肉奴隷だ。そう認識させ、自分がいかに便利な女かを売り込む。
みっともないな。でも、仕方ない。あたしには、こういう生き方しかできないんだ。
自分の姿を客観的に捉えてしまい、その情けなさに苦笑を漏らす。しかし、すぐに表情を改めると、男に対して愛情を振り撒いた。
力があれば、と思ったことは何度もある。でも、そんなに都合のいい力はない。国単位で起こる諍いを鎮められる絶対的な力を個人が所有できるわけがない。高望みをしても空しくなるだけだ。
クリスは己の願望を捨て、現実に生きた。
そうだ、これがあたしの世界だ。男に使われることがあたしの――。
「ぁ、あああっ……!」
肉棒が子宮口を突いた瞬間、痺れるような甘美な刺激がクリスの全身を駆け巡った。反射的に背を逸らし、膣を引き締める。その引き締めを受けた男が「うっ……」と低い声を絞り出し、それに遅れて熱い体液が子宮を襲った。
ぶびゅーっ、どびゅーっ、びゅるるるっ、どぷっ、ぶびゅっ、どくっ、どくんっ!
クリスの子宮を一瞬で席巻するほどの大量射精。男はクリスの背に覆い被さると、伸ばした両手で胸を鷲掴みにした。もう何度も男の手垢や唾液、精液で汚されてきた胸。自分よりも頭二つ分以上身長の高い男から擬似的な授乳を求められる程に、その胸は母性に満ちている。
胸を揉みくちゃにされながら、男の荒い息を耳に吹き掛けられ、膣内に精液を注がれる。自分はやはり女なのだと認識する瞬間だ。母性を求める男に体を征服され、クリスは体を痙攣させながら口から吐息をついた。
何だかんだで、今の生活も悪くないかもしれない。
そう思いながらクリスは表情を緩めた。
今日はまだまだたくさんの男と繋がれる。その中には自分よりも小さい少年兵たちがいて、クリスが体を使って童貞を卒業させ、性教育を施すことになっていた。組織の一員として立派に務めを果たした見返りのようだった。
まぁ、何でもいいか。クリスは舌を一舐めし、子供たちに前から後ろから犯される自分の姿を想像して笑みを浮かべた。どんな未来が待っているにせよ、しばらくはこの現実から逃げ出せない。
せいぜい、こんなくそったれな環境でも楽しんでみせるさ。
どぷっ、どぷっと子宮に溜まる精液。その感覚を噛み締めながらクリスは絶頂した。