彼女の現実
どうしても手に入れたかったもの
所詮夢と消えるもの
彼女が少女のことを初めて見かけたのは夢の世界。少女が本当に幼い頃であった。
◆
「あっ♡出る♡イッちゃう♡」
「つぁ……っっぅ……」
ハートの尻尾の先から膣に注ぎ込まれるのは精子代わりの、どろっとして真っ黒な液体。
「貴女のナカ……さいっこう♡」
ピンク髪巨乳のサキュバスはプルプルと体を震えさせて喜びを伝えてくる
片や受け取る方の少女は、喪失の痛みと不快さを噛み殺していた。サキュバスに人質にされた、親友を解放する為に求められたのは、一度っきりの交わり。好きでもない相手と一晩体を重ね、好きでもない相手を性行為で満足させる。相手はお互い気持ち良くなろうという気遣いなど全くなく、乱暴に体を蹂躙してくる。間違いなく最低の部類の交わりだ。
(まあ、それもこれで終わり)
そう思ってサキュバスの尻尾を、自らの膣の中から抜き出した、と、その瞬間であった。
「あッ♡お゛お゛お゛ッ♡んあああっ♡」
雷に打たれたかのような絶頂。子宮がキュンキュンと伸縮を繰り返し、体の芯が異常なほど熱くなる。性器は疼いて疼いて仕方がなくなり、瞳は熱を帯び、顔はとろんとした表情に変わる。そして、丁度子宮の上の部分の下腹部に、ハートを模した模様が浮かび上がっていた。
「な゛に゛♡こ゛れ゛♡」
「くすくすくす♡♡私たちの体液を直に受けて、何もないわけないのにねー♡」
そう言いながら、サキュバスは自らの秘芯に触れ、呪文を唱える。すると秘芯はむくむくと膨張し現れたのは、通常よりも一回りもふた回りも大きい、凶悪な形状をした男性器だ。
「おちんぽ様とうじょーう♡って、聞いてないか♡」
サキュバスの声も聞かず、少女はベッドの上でまるまる様に自らの体を、衝動を抑える。爆発しそうな淫欲を、快楽に堕ちたがる精神を、押さえつける。
「こーら♡人の話はちゃんと聞くんだぞ♡」
そういいながら、サキュバスは少女の方を鷲掴みにし、無理やり体を自分の方に向けさせる。少女の視界がその男根を捉える。その瞬間淫紋が淡く光る。
少女の息が荒くなる。視線は無意識に男根を追いかけ、手は無意識に疼いて仕方がない自らの秘所に刺激を加える。
「準備を自分からするなんて、えらいぞー♡もう堕ちちゃったかな?♡」
「しょんな♡しょんなきょとない♡あにゃたにゃんかにおち、にゃい♡」
サキュバスはくすくすと笑いながら、生えた男根をゆっくりと、少女の目の高さから下に、降ろして行く。唇、首、胸、臍。そして、下腹部の辺りまで来た時、少女はゴクリと生唾を飲み込む。女を……いや、雌を犯して、一方的な快楽を貪るための逸物を、自らの秘所の中に咥えこんだら、自ら自身はどうなってしまうのか。先ほど脳に走った、雷のような快楽を、ひとまわりもふた回りも勝る快楽に浸れるのではないか。そう、考えてしまった。
「……♡」
そして、その男根が秘所と同じ高さまで来た時、少女は自らの手で、愛液でトロトロになった秘所の割れ目を広げ、サキュバスに捧げるように、秘所を男根にあてがうように突き出した。その男根が体を貫くのを待ちわびるかのように。
「それじゃ♡いただきまーす♡」
サキュバスは差し出された少女の秘所の中に、思いっきり男根を突き刺した。
その瞬間。
「おお♡おおお♡イクッ♡イッちゃう♡あたまばかになるほどイクッ♡」
淫紋が強く光り輝き、数え切れないほどの絶頂が一度に襲い掛かる。少女の膣はすぐさまサキュバスのふたなりの男根にジャストフィットするように形を歪ませる。無意識的に自ら腰を動かし、男根に奉仕的に快楽を与え始めてしまう。
「ふふふ♡今日から私はあなたのご主人様だ♡しっかり私を喜ばせろ♡」
少女の腰の動きに合わせて、サキュバスも男根を動かしていく。その動きは先ほどのマーキングよりもさらに乱暴で過激で、少女の身体を、膣を、肉でできた制欲解消道具としか見ていないかのようであった。
「んおっ♡んんんっ♡ぉあっ♡」
しかし少女はそんな行為でも、常人では脳が焼き切れてしまうほどの快楽を感じてしまっている。サキュバスの肉棒の動きに合わせ、自ら腰を振ってしまう。愛のない快楽に顔を蕩けさせてしまう。それは、先程まで生娘だったとは思えない姿であった。
「もうえっちに夢中ね♡結構結構♡それじゃあ……味も覚えてもらうね♡」
その言葉とともに、サキュパスは自身の肉棒を奥深くに突き刺す。瞬間、その先端から粘性の高い液体が吐き出される。
「あっ♡あっあっあっ♡あっ♡」
少女の下腹部に、強烈な熱を持った代物が吐き出される。淫紋は眩しいほどに輝き、快楽と合わさり脳に消えない跡を刻み付けてゆく。あまりの快楽の強さに、少女は意識を手放してしまう。だがそれでも液体の挿入は終わらない。
こぽりと下腹部の裂け目から溢れ出したソレは白濁などではなく、漆黒ともいえるほど黒い、受け止めた相手の在り方を変えてしまう禁忌の蜜。
「これで貴方は私のもの……♡」
そう言いながら、サキュパスは少女との繋がりを引き抜く。そして、サキュパスは微笑んで少女の頭を撫でた。
「ようやく、手に入った……。ようやく……ようやく……」
彼女の頬を水滴が伝った。
◆
「ひゃっ!」
そんな悲鳴に似た声を上げて少女が目を覚ましたのは、自身のベッドの中。窓から見える空には三日月が輝く。
(なに……今の……。なんて酷い夢……夢……)
体を漁る。下腹部を覗く。そこにはハートの模様などない。いつも通りの自分自身の体だ。その事実にホッと息を漏らして、再び布団にくるまり、体を休めてゆく。
(夢……だよね……。夢……)
体になにも異常がなかった。あの光景など、見たことがない。増してやサキュパスなど、この世にいるはずもない。あの出来事は全て夢だったのだと、自分に言い聞かせる。
(夢……夢……)
そのまま彼女は意識を閉ざした。
その姿を、窓の外から彼女は見つめていた。