アクアシューターズの世界でイチャラブを楽しむ 作:たくと七星
「あちゃ~、わいの狙いが外れたみたいやな、もうちょい優しい奴かと思ってたんやけどなあ」
強敵クエストを送ってしまって事にユウゴは両手に頭を抱えて驚いた。
「おい、ユウゴ、これ・・・」
ヨシヒコが険しい顔つきになってユウゴを見ていた。
「なんやヨシヒコ、そんなおっかない顔して・・・」
「このクエスト、ターン制限付きの奴だぞ・・・制限以内に倒さないと敗け扱いになる奴だぞ」
「なんやて、けどまあ、あの子等なら何とか勝てるやろう」
「おい、楽観的じゃないか。まあ、ここはお手並み拝見だな・・・」
二人はパソコンの画面から彼女達の戦いを見守っていた。
「ギャシャーオ!」
突然、現れたスキュラが無数の触手を伸ばして俺達に襲い掛かって来る。俺達はこれをかわしていった。
「あいつ、どうやって倒すの?」
りなが俺にどうやってあいつを倒すか聞いて来た。
「いいか、腕に実力のある奴であいつの深くに入り込むぞ。俺とつばさ、ひなこが接近して、ことみとりな、ゆきとひかるが援護射撃を頼む、これでいこう」
「いいわ、その作戦で行きましょう」
ひなこが俺の作戦を了承した。
「援護なら任せて下さい~」
「出来る限り、あいつの注意を引いてあげるから」
ゆきとひかるが銃を構えてあいつを射撃する。ことみとりなも遅れまいと水を飛ばして、触手を撃ち落としていった。
「よし、行くぜ!」
「ええ!」
俺とつばさ、ひなこがスキュラに向かって行った。見ると敵が攻撃力と防御を上げている。しかも制限時間が設けられている。これは時間内に倒さないといけないな。
「よし、撃つぜ!」
近くまで来て俺とつばさが銃で水を飛ばしてダメージを与えた。
「行くわよ、喰らいなさい!」
ひなこが一回り大きな水を飛ばしてスキュラにダメージを与えた。飛ばして来る触手はりな達が防いでくれているようだ。
「ギャアシャアー!」
スキュラの奴が水を一斉に飛ばして来た。俺達はこれを必死でかわしていくが、
「うお?!」
「きゃあ?!」
「何ですって!」
俺とつばさ、ひなこが勢いよく吹っ飛ばされてしまった。ノックバックの効果か。
「怯むわけにはいかないぜ!」
「三郎君、私に考えがあるわ」
「何だ?」
ひなこがある作戦を思い付いたようだ。
「三郎君と貴女で囮をしてほしいの」
「囮ですって、何で貴女に・・・」
「待て、つばさ・・・」
不満になるつばさを制して話を最後まで聞いた。
「あいつの飛ばす触手や水を弾いてほしいの、その間に超ド級の一発をお見舞いする。そうすればきっと勝機があると思うの」
なるほど、俺達が囮になっている間に強力な一撃を喰らわせるって訳か。つばさは納得いかなそうだが、この手を使ってみる事はないな。何かあるかもしれないが、今は一刻も早くあいつを倒さないと。
「解った、その通りにするよ。つばさも頼む」
「手柄を取られるのは不服だけど、その手を使うしかないようね。解ったわ」
「ふふ、ありがとう」
そう言うひなこの笑みが勝ったかのような言い方に見えた。気のせいだと思いつつ、囮を引き受けた。俺とつばさが触手や水を防いでいる間、ひなこが銃先にエネルギーを溜めている。
「ひなこ、まだか?!」
「まだよ、もう少し持ちこたえて!」
ひなこがチャージしている間に俺とつばさ、後ろにいるりな達がスキュラの攻撃を防いでいる。
「よし、今だわ!出力最大の一撃、受けてみなさい!」
ひなこが強力な球をスキュラに放った。凄まじいダメージになって遂にスキュラは倒れ、爆発して消滅した。
「やったか・・・」
「勝ったわね」
俺とつばさがクロスタッチをした。ターンは後1ターン、ギリギリの勝利だったな。
「三郎君ー!」
りな達が俺達の元に駆け付けた。
「勝ったのね、私達」
ことみが俺に勝利したのかと聞いて来た。
「ああ、勝ったぜ」
俺が言うとことみが嬉しそうに微笑んだ。
「三郎君、かっこよかったですよ~」
「やっぱり君が別のチームにいるのは惜しいな~」
ゆきとひかるが俺の肩を抱いて擦り寄って来た。おいおい、これは嬉しいけど、もう仲間にしたような感じだな。
「ちょっと、またベタベタして~」
りなが俺の手を引っ張って来た。
「まだ決まった訳じゃないでしょ、何を勝手に・・・」
ことみも不満を剥き出しにしているな。これはまさか、俺を取り合う戦いが再開されるのか・・・。
「三郎君、折角勝利したのだから、我がままを聞いてもらえるかしら?」
ひなこが俺の目を見て聞いて来る。
「我がままって何だ?」
「こうして貴方のために戦ったのだから、私のチームに入ってくれるわよね」
「ちょ、何を勝手な事言ってるの、そんなの聞いてないわよ!」
つばさが怒ってひなこに詰め寄った。
「でも、このバトルに一番貢献したのは私よ、その分のご褒美をもらってもいいんじゃないかしら」
「大きすぎるでしょ、それに三郎君は私達のリーダーなの。絶対渡さないわ!」
「そう、こうなったらあの勝負で行くしかないわね」
「ええ、望む所よ、敗けはしないわ。三郎君もいいわよね」
勝負ってまさかあれをするっていう事なのか。俺は嬉しいけど、つばさ達は必死だ。当然、つばさとひなこは俺に鋭い眼差しを送って来ている。
「いいわね三郎君」
「どちらがいいか決めてもらうわよ」
「は、はい・・・」
二人の迫力に俺は完全に押されてしまっていた。りな達も対決の火花を散らしていた。
「いやあ、凄かったな。あの子等、見事にスキュラに勝ったで。ええもん見れたわ」
パソコンの画面から戦いを見届けていたユウゴとヨシヒコがハイタッチをして勝利を喜んでいた。
「ああ、あの難しいクエストを攻略するなんて、見事だったな。それに女の子達も・・・」
「女の子達も?」
「いや、何でもない・・・」
「いやあ、それにしてもよかったよかった」
「ち、ち、ち、良かったじゃないぜ~」
後ろから指を振っている顎髭を蓄えた男が指を振っていた。
「げ、チーフ!」
ユウゴとヨシヒコが白目で驚いていた。筋肉質の威厳がありながらどこか飄々としている男、二人の上司である鵜川シンノスケである。
「ユウゴ、いけないね、このクエストは来週、配信予定だったものだぜ~、それをお前、遊び半分で予告も無しに出すなんて、悪い奴だ!」
「い、いやあ、チーフ、そんなつもりでやったんじゃないですよ~、それにあの子等も楽しんでくれたみたいですし・・・」
「そうだとしてもけじめは付けないとね~、と言う訳でユウゴ!ヨシヒコ!」
二人に指をさして言った。
「お前達には分厚い始末書を今日中に書いてもらうから、よろしくね~」
「ええ、そんなあ・・・」
「はあ、何で俺まで・・・」
上司に厳しい後始末を言われてユウゴとヨシヒコは肩をガックシと落とすのだった。