※この作品はR-18です。

狐月の誓い   作:じゃじゃじゃ

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始まり

 その年、その村で幾たびの干ばつ、洪水、暴風、終いには蔵に収納していた収穫したての穀物が、虫だか獣だかにごっそり食い荒らされる――といった災難が重なったのは全くの偶然だった。

 何もしなくても、普通にしていても、数百年に一度はこういう年が有る。

 飢えはしたものの、死者が出なかったことだけが幸いだった。

 

 災厄を耐えられたのは、村を長い間見守っている狐の神様の祈りのおかげでもあった。

 彼女は二足歩行をする狐で、背は高くもなく低くもなく百四十五糎(センチ)ぐらい。

 金色の瞳の、ちょっぴり悪戯っぽい目と、腰のあたりで軽く縛った、綺麗な黒く長い髪を持つ女の子だ。

 外見は人間の年で言うと十四才ほどに見え、体つきは華奢である。体の毛の色は、明るめのきれいなきつね色で、地味ながらも女の子らしい柄の着物をいつも着ていて、それは彼女によく似合っていた。

 

 狐の社は村より少し離れた山中に有り、参拝者はやや傾斜の急な獣道を上っていかなければならない。

 だから――と言ってもよいのだろうか、それともこれも単に時代の流れか、彼女の神社を訪れる者は年々減少していき……今では人が来るのは秋に、収穫祭として神社にお供えする時だけとなっていた。

 

 だが、彼女はそのことを別段気にかけてはいなかった。

 自分はただ、この村を見守っていればいい。

 そう割り切ることにしていたから。

 それでも寂しいことには変わりはない。山の鹿や小鳥に話しかけては、孤独を紛らわす日々――。

 けれど村が大事を逃れた今は、そんな些細な時間も彼女に久々の安息をもたらしていた。

 収穫祭のお供え物が今年は無かった。

 だけど、狐は取り立ててそのことを気にしてはいなかった。

 こんな災厄の後ではそれも当然と捉え、それについてあれこれと考えることはやめにしていたのだ。

 

 だが、狐は読み違えていた。

 いくら来客は減ったとはいえ――収穫祭の時のお供え物だけは、今まで毎年欠かさず届けられていたのに。

 今年はそれすらも無かった。

 その、本当の意味を。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 どうにか村人たちが長い冬を越せ、今年の田植えの準備を始めた頃。

 夜中、神社の砂利を踏む数人の足音が聞こえ狐は目を覚ました。

 お客さんだ。

 久々の来客が嬉しくて嬉しくて張り切って、狐は慌てて寝間着から正装の巫女装束――白い小袖に緋色の袴に着替えて境内へと出る。

 境内には五人程の人影が見えた。狐にとっては一年と半年振りの来客で、自然と心は躍る。

 

「こんばんは、狐様」

 

 男の内の一人が狐に恭しく礼をする。

 

「おお、よく来たな! こんな夜中に、わざわざありがとう!」

 

 久々に神社に人が来てくれた。喜びを隠せずに狐は嬉しそうに言う。

 

「いえいえ」

 

 狐の言葉に村人達は穏やかに謙遜する。和やかな雰囲気に、狐はほだされた。

 この分だと、どうやら完全に災厄から立ち直れたみたいじゃな……と、狐は安堵した。

 村人が立ち直れるかどうかが、ずっと気がかりだったのだ。

 

「どうじゃ、最近の調子は? 昨年は、本当に酷い災難が重なったのう。蓄えはあるのか?」

「ええ、おかげさまで……」

「?」

 

にっこりと笑う男。しかし、その表情に狐は違和感を感じる。

 

「――!」

 

 けれど狐が振り向いた時にはもう遅く、彼女の両腕は背後より縄で縛られてしまった。

 自分が何をされたのか分からずに狐がきょとんとしていたのは一瞬。

 

「な、なにするんじゃ、離せ!」

「いえいえ、狐様に、ほんのお礼ですよ」

 

頑強な男が狐を抱えて、境内に設置された大きな蔵へと連れていく。足をばたつかせて抵抗しても全くの無駄だった。蔵の床に狐は無造作に下され、腰を軽く打つ。

 

「な、なにするんじゃ、何の冗談ぞ?」

 

 狐は村人たちの行動が信じられず、純粋に訊いた。何をするんだろう。

 いや、今一体、そもそも何が起こっているんだろう? 彼女は分らなかった。

 だが、暗がりの中で薄笑いを浮かべる村人たちの様子に、これがただごとではないということにだけは勘付いていた。

 

「うるせえ、この疫病神が!」

 

 怒号が蔵を揺らす。

 

「!」

 

 思わず狐は目をつむった。

 わ、わたしが…疫病神じゃと? 予想だにしない暴言に思わず狐は耳を疑った。

 しかし、そのことを咎めるものがその場に誰もおらず、皆あざけるようにして狐を見下していた。

 

「の、のう、どうして皆、そんなに怖い顔をしておるんじゃ?」

 

 冷たい視線を浴びせられて声が震える。だけど――それでも彼女には分からなかった。

 村人たちが何に対して怒りを抱いているのかが。狐であり、神様でもある彼女の勘を以てしても。

 

「今年俺たちが酷い目に遭ったっていうのは知っているよな?」

 

 男の一人が憎しみのこもった、吐き捨てるような口調で言う。

 狐ははっきりと深く頷いた。知っている。わたしはそれを確かに知っている。

 けれどそれが、村人の行動とどう関係あるのかが分からない。

 結局、男の答えは狐にとっての答えにはなり得なかった。

 

「ああ、でも、皆は一丸となり力を合わせ、よく頑張った! 本当に良く――」

 

 実際には、奇跡的に村から餓死者が出なかったのは、狐の毎日の夜通しの祈りが幸運をもたらしたお陰である。

 しかし彼女はそのことを誇ろうとも、そもそも口に出そうともせず、心の底から村人たちを褒めたたえようと思ったが――。

 

「あれ、お前が引き起こしたんだろ?」

 

 男の冷酷な言葉によって、それはいとも簡単に打ち破られた。

 

「は……はあ?」

 

 何を言ってるんじゃ、こやつは……。

 言葉を素直に飲み込めず、彼女はうろたえる。

 

「とぼけんじゃねえ! あんなに連続で不運を起こせるのは、お前しかいねえんだよ!」

また別の男が叫ぶ。はっきりとした敵意が、今自分に浴びせられていることに、狐はようやく気が付き怯えた。

 

「そ、そんなことをして……わたしに何の得がある」

 

 震える声で、しかし恐怖を隠すように、彼女は反論する。

 自分の守る村に災害を起こして、祟り神とみなされることは、狐にとって何の利益もない。

 けれど、村人は聞き入れようという態度を見せてはくれなかった。彼らの中で結論は既に決まっていたから。

 

「お前、蔵から盗んだものを食ってたんだろ?」

「わ、わたしが……盗人……?」

 

 金槌で殴られたかのような衝撃を狐は覚える。

 

「そんなことしておらぬ!」

「どうだか。狐の言うことなんて信用できねえな」

 

 なあ? と言って男たちが互いに目を合わせ嗤う。

 今目の前で起こっていること全て、完全に狐の想像の範疇を超えていた。

 言葉は通じるのに、伝わらない……? それは狐が初めて遭遇する種の不条理だった。

 

「大方、腹が減ったから夜中の内に盗みに来たんだろ?」

 

 狐が腹を空かせていたこと、それは事実だった。

 神である狐は食物を食べなくても生きてはいける。しかし食べなくて良いと言っても、空腹は感じるのだ。

 彼女は近年、常にじわじわと削られていくような空腹に苛まれていた。

 日頃のお供え物がここ十五年ほど途絶えてしまっており、年に一度の収穫祭の供物も、年々その量は減ってきていたのだから……。

 

「違うといっておるじゃろう? どうして分かってくれないのじゃ!」

 

 それでも山の木の実やキノコを食べれば飢えは我慢できる。彼女はしばしばそれらを少し口にして空腹を誤魔化していた。

 だが、村の者はもっと苦しいだろうから……と、彼女は災難の重なった去年からは木の実もキノコも何も食べないでいた。神の私は食べなくても生きてはいけるから、真っ先に我慢しなければいけないのだと自らに言い聞かせて。

 しかしいくら餓死しないとは言え、空腹感は決して拭えないというのに……。

 そんな想いを踏みにじられた気分になり、狐はついに激高する。

 

「第一に、わたしに洪水や干ばつを起こせる程の力は無い……!」

「言い訳したって意味ねえぞ! この性悪狐が!」

 

 しかし、狐の必死の叫びにも、村人が心を動かされることは無かった。

 冷たい視線に狐は味わったことのない程の恐怖心を抱く。

 なんじゃ? こやつらは。一体どうしてしまったというんじゃ……?

 

「しかし、お前もこうなってしまうと、もう年貢の納め時だな」

 

 狐の言葉にもう聞く価値はない、そんな態度で、一人の男が彼女の目の前に立つ。

 

「な、……何を、するつもりじゃ」

 

計り知れない程の悪意が蔵に満ちている。何をするのか、いや、何をされるのか、知りたくもないのに、きっと知ってはいけないことなのに。

 狐は思わず訊いてしまっていた。すると、待ってましたとばかりに男がにやりと不敵に笑う。

 

「悪い狐には、お仕置きをしないとなあ?」

 

  なぶるように話しながら男は……。

 

「よっと」

 

 ぱらりと、彼女の袴をまくりあげた。

 

「な、なにを……?!」

 

 咄嗟に狐は袴を戻そうとするが、両手を縛られているためそれも叶わない。

 

「はん、たかだか狐でもまんこはちゃんとあるんだな」

 

 狐のぷにぷにとした秘部を男が覗き込む。毛に覆われた全身の中でも彼女の秘部は鮮やかな色を発していた。

 

「み、見るなっ! そんなところ……!」

 

恥ずかしさに身じろぐ狐。そんな様子を眺めながら、村人たちは着ていた着物を脱ぎはじめ、次いで狐の着物もするすると脱がして捨てる。

 あっという間に巫女服は取り去られ、狐のなだらかな胸が、黄色い被毛とは異なり真っ白なお腹側の毛が露わになった。それと同時に彼女の三対、六個の乳首――いわゆる複乳がさらけ出され、男たちはどよめいた。

 

「うわっ、こいつ、おっぱいが六個も有るぜ!」

「こんなんで人型に化けてるつもりだったとは、俺達も馬鹿にされたもんだな」

 

 そして男が発色の良い桃色の狐の乳首を、指先で無造作にぴんと弾く。

 

「ひっ!」

 

 そのあまりに乱暴な手つきに狐は反射的に声を上げてしまった。

 

「隠していた罰として、一つ一つ複乳の感度を確かめていきたいところだが――それよりも、まず」

 

 すっと乳首から手を離した男の声が低くなり、狐は悪寒を感じた。

 

「おぬしら、まさか…!」

「そう、自分の罪は、体で払ってもらわないと」

「しょ、正気か? 冗談じゃろ……?! あっ、止めっ……」

「早速……ほら、尻出せよ」

 

 そう言うと男が狐を縛っている縄を持って、尻をこちらに突き出すような格好に無理やりさせた。

 狐の意思とは別に、交尾をねだるような姿勢は大変煽情的で、男たちの興奮を高めた。両手を縛られている故に、抵抗すらも出来ない。

 

「まさか、おぬしら……、もしかして、こんな幼い体に、しかも狐に、欲情しておるのか?」

 

信じられない、という口調で狐が言う。

 

「とんだ、変態じゃな」

 

 吐き捨てるように狐は続けたが、いよいよ男の陰茎が秘部にこすりつけられると、あっけなくその虚勢は崩れてしまう。

 

「そ、そんなもの、こすりつけるんじゃないっ……!」

 

 ぬるり、とした先走り汁の湿った感触に狐は思わず体を震わせる。

 

「挿れるぞ」

「ま、待ってくれ!」

 

 人間の、人間のおちんちんが、わたしの、まんこをこすって……くすぐったい……!

 味わったことのない激しい感覚に頭が真っ白になりながらも、狐は何とか声を絞り出す。

 

「ああ?」

「わたしは、わたしは、処女なんじゃ! こんな、いきなり、無理じゃって!」

「ふーん……」

 

 大切にしてきた初めてをこんな形で失ってしまうなんて。耐えられない……。

 一瞬だけ男の動きが止まった。もしかしたら、同情して止めてくれるのかもしれない、と狐は一瞬だけ希望を抱いた。けれど。

 

「それなら余計に都合がいいな。そらっ!」

 

 男は前儀も無く、全く濡れていない狐の膣に一気に陰棒を突き立てた。

 

「ひ、うわああああ!」

 

 貫かれる様な衝撃に彼女は思わず、動物の様な叫び声を上げた。

 に、人間の、陰茎が、本当に、わたしのまんこに、入って、入っておる……!!!

 痛みを感じ狐は咄嗟に目を閉じた。そんな狐に構う様子もなく、男は激しく陰茎を狐のまだ小さな膣に打ち付ける。大切に守ってきたはずの処女膜はあっさりと破れてしまった。

 ぱちゅん、ぱちゅん……と、液体の擦れる音が響いていく。

 

「あ、痛っ! ひぎ、うぐっ……!」

 

 泣いてしまいそうになるのを狐は必死に堪えた。気丈に、気丈にせねば……! こんなの、おかしくなってしまう……!

 

「幼い狐のマンコ、キツキツで最高だぜ……!」

 

 華奢な狐の体にもお構いなしに、男は暴れるように腰を振る。

 狐の体も無理やり感じさせられ、びくんびくんとそれに呼応して跳ねる。

 抵抗する様に狐が身をよじらせれば、それが膣を締め付けより強い快感をもたらすという皮肉な結果をもたらしていた。

 膣を何回も何回も激しく陰茎が満たしていく。人間の膣では決して味わえない、遠慮無い激しいうねりや締め付けの快感は、男を夢中にされるのに十分だった。

 

「どうだ? 人間様のちんぽの感想は? 気持ちいいだろ?」

「くっ、気持ちよく、ああっ、なんて……あっ!」

 

 そう否定するものの……自分の中に、痛みとは対極に位置するはずの感覚が芽生え始めていることに狐は戸惑いを覚えていた。

 な、なんじゃこの気持ちは、体が、ぽーっと熱くなるような、疼きは! 溶けてしまいそうじゃ……!

 

「本当はちんぽ突っ込まれるの待ってたんだろ? そろそろっ出すぞ! 覚悟しろ!」

 

 しかし男のそんな言葉に、狐の意識は幸か不幸か正気に引き戻されてしまう。

 

「ま、まさかっ、おぬし、あっ、わたしに子種を……ひぐうっ!」

 

 狐と人間、そして神様と人間だ、子を孕むことは無い。でも、それでも……。

 

「止めてくれ、それだけはやめて……っ!」

 

 しかし、狐のそんな訴えも空しく、その瞬間は訪れる。もうだめじゃ、体の底から、何かが、何か気持ちいいものが、込み上げて、来て……!

 

「出すぞっ!」

「う、あああああああっっ!」

 

 びゅるるっ! と男の精液が狐の膣内を奥まで満たしていく。

 腹が膨らんでしまうような奇妙な感覚に、狐はただ、喘ぎ声を上げることしかできなかった。

 に、人間の、子種が、わたしの、体に、たくさん……!

 嘘じゃ、誰か、嘘と言ってくれ!

 …………。

 

「はあっ、はあっ……」

 

 精液を出し切ったところで、ようやく男が陰棒を狐から抜く。

 全身の体重がどっと床に奪われてしまうような、虚脱感に襲われ狐は倒れ込んだ。

 膣からは精液があふれ流れ出している。

 お、終わった……。あまりにも激しい経験を終えて、しかし狐は自分の意思を保ち通していた。

 これが、これが、交尾……。なんて、恐ろしい……。

 まるで、自分が自分でなくなってしまうようじゃ……!

 

 しかし、狐は一方で安堵していた。

 とにかく、終わった。これで、これで、解放される……!

 それは、あまりにも純粋で、あまりにも楽観的な希望で。

 それ故に脆く。

 

「じゃあ、次いくぞ!」

 

 というまた別の男の声によって、いとも簡単に打ち砕かれてしまった。

 

「ま、まだ、する気なのか?」

 

 すがるように狐は尋ねる。もう限界だ。もう一度なんて、そんなの、無理――。

 

「当然だろ? いっぱい楽しまなきゃな。おら、ちんぽだ、ありがたく舐めさせてやる」

 

 そしてずいっと、男は狐の前に、自分の勃起した陰棒を突き出す。

 

「ちゃんと匂いを嗅げよ? 無駄に鼻は効くんだろうからな」

 

 ずい、と無遠慮に黒い鼻先に陰棒を押し付けられた狐は、おもわず顔をしかめる。

 く、臭い! なんじゃ、この匂いは、頭がくらくらしそうじゃ……!

 

「こんなの、こんな不潔なもの、舐められるわけ――」

 

 顔を背けた狐がそう言い終わらない内に

 

「わがまま言うんじゃねえよ、獣の分際でよ……。おらっ!」

「んぐっ!」

 

 男は無理やり、自らの陰棒を狐の口の中に押し込んだのだった。

 

「村の物盗むぐらい腹減ってたんだろ? 喜んで味わえよ」

 

 おちんちんが、わたしの、口の中いっぱいに……あんなに、あんなに汚いものを、今、わたし、咥えて……! 

 男は狐の頬に手を当てて顔を固定し、そのまま陰茎を激しく出し入れする。

 

「ん~ん! んぶっ…!」

 

 おちんちんが、おちんちんが……。変な味するよお…! 

 狐は自分の今の自分の姿を想像して、その惨めさにとうとうぼろぼろと泣き出してしまう。しかし、男が行為を止めることはない。

 

「も、もひゅ、ひゃめて、おひんひん、おくひに……んっ!!」

「何言ってるのか分からねえよ。おら、もっと舐めろ」

 

刺激に反応してさらに大きくなっていく男の陰茎が、狐の口内を満たしていく。

 狐の長い口は、男の陰茎を根元まで咥え込むことができた。

 半ば強制的に舌は陰茎を舐めることになってしまう。

 

「そうそう、上手だぞ。最高だぜ、狐口マンコ…! ヌルヌルの舌がチンコ全体に絡みついてきやがる……!」

 

 じゅる、ぬちゅ、じゅぽっ、と品の無い音が狐の口から生じ、それが彼女の心情をより惨めなものへ落としていく。

 

「ちがひゅ、んん、こんひゃの、ん、なめらふなんへ……」

 

どうして、どうして、こんなに汚くて、苦しいのに……。

 わたしの、まんこはまた、さっきのようにうずいているのじゃ……?! 

 狐は分からない。ただただ、さっき自分を襲った一種の、気持ち良さが、また復活していることに、怯えを抱いていた。

 

「うっ、もう、出るぞ!」

「ま、まっへ、まさひゃ、くひに……~~~?!!!」

 

 男がそう宣言するや否や。どくどくどく……。と、男の精液が狐の口の中に一気になだれ込む。

 

「~!」

 

 に、苦い、まずい! なんじゃこの味は……! こんなものを、わたしは、飲まされておるのか……? 

 息もつくことはできず、顔を逸らせないために吐き出すこともできず。

 ごく、ごくとただただ否応なしに精液を飲まされる。

 

「……っぷはあ……っ」

 

 ようやく男が陰茎を離すと、狐は床に倒れ込んだ。

 

「う、うええ……おちんちんが……おちんちんが私の口に……」

 

 よりによって、おちんちんを……舐めて、精液を……飲んでしまうとは。穢れてしまった……! 

 狐の涙が床に落ちる。

 けれど、そんな様子にも構うことなく、また、次の男が、狐の股を広げさせ……。

 一体、これは、いつになったら終わるんじゃ……?! いつになったら、解放されるんじゃ……! 

 けれど狐の訴えは、懇願は届かない。

 夜は続き、蔵は淫靡な香りに満たされていく……。

 

 

 その後、狐はその場にいた全員分の精液を注ぎ込まれた。初めての体にはその体験はあまりにも刺激が強すぎて……ようやく交尾が終わった時には、疲労でその場にへばってしまった。

 

「…………なあ、もう、気が済んだ、じゃろう? ……わたしを解放しても……」

 

 途切れ途切れに訴える狐に、男たちはせせら笑ってこう返す。

 

「村を滅茶苦茶にした狐を、そうあっさりと解放すると思うか?」

「ち、違うと言っておる……」

「言い訳できるぐらい元気なら、安心しな。明日もいっぱい犯してやるよ」

 

そうして、バタン! と勢いよく扉は閉ざされてしまう。がちゃり、と錠がかけられる音が響く。手足は縛られてはいないが、その代わりに狐の首にも鉄の強固な首輪が、首輪には鎖がはめられていた。

 

「……」

 

 誰も居なくなった納屋の冷たい床に狐は頬をつける。涙がとめどなく流れ――。

 どうして、どうしてこんなことになったんじゃ……。

 わたしは、なにも、なにも、この村に対して悪いことなんてしていなかったじゃないか。

 わたしはただ、この神社で、村のことを見守っていただけなのに。何故じゃ、何故分かってくれないのじゃ……!

 自問自答を繰り返すけれど、一向に答えは出てこない。

 猛烈な疲労に襲われて、ゆっくりと目を閉じて眠りにつく……。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 しかし目を覚ましても、悪夢は続いている。日が暮れれば再び男たちがやってくる。

 噂を聞きつけたのか、その人数は更に増えていた。蔵にしまわれていた狐の古書や、占いや祈祷の道具は焼かれ、淫らな行為だけがその場に残る。

 

「おら、今日もおつとめだぞ。楽しみにしてたか?」

「馬鹿言うな……。こんなこと、楽しみになんて……」

「ま、どのみちお仕置きはするんだけどな」

 

 ずい、と1人の男が服を脱いで狐に一歩近寄る。

 

「や、止め……!」

 

 抗う狐を気にもせずに、再び強引な交尾が始まる。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 そんな日々を繰り返して三か月。狐の精神はずたずたになっていき、瞳から輝きは日に日に失われていく。

 彼女は最早抗うことすらも殆どしなくなって、嫌々ながらも、精液をただ受け入れるようになっていった……。

 

 

 ◆ ◆ ◆

 

 

 ――――。

 ――最近夜になると村から男たちがどこかへと消えていく。

 そんな秘密に気付き始めた、ある真夜中。

 村外れに住むぼくは、玄関を叩く音で目が覚めた。




読んで下さり本当にありがとうございます。
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