Gが付きそうなBL隔離 作:腐エロのひと。
原作:オーバーロード
タグ:R-18 ボーイズラブ 残酷な描写 モモンガ アインズ・ウール・ゴウン るし★ふぁー 四肢切断 四肢欠損 異形 人外 堕天使 球体関節 ウルベルト・アレイン・オードル
1話目はモモるし。(モモンガ×るし★ふぁー)お仕置きエロで四肢切断ネタです。多分もう書かないと思うのですが、BL小話にはタグの関係で入れられないのでこちらに持って来ました。
……球体関節部分から手足をもがれる表現がある為、G付けてます。流血描写はありませんし、るしさん普通にイってるので、微エロって感じです。
こんな鬼畜モモンガさんじゃない!とか、ドMなるし★ふぁーさんなんて違う!とか、そう思っちゃう方は解釈違いなので御自身の判断で避難なり何なりなさって下さい。ちゃんと必須タグ付けてるので、凸は止めてね!!((((;゚Д゚)))))))
……夢オチなのか、実際にモモンガさんがガチなお仕置きをしちゃったのかは謎。ガチにしてたらモモンガさん内心では鈴木さんボイスでやりすぎた!とか凹んでそうだなーとか思って書いておりました。
おかしいな、最初は可愛い話になる予定だったんだよ!何か仄暗いよ!!
こちらの世界に転移して来て、早数ヶ月。ギルメンが全員揃っているお陰で武力的にも知力的にも問題の無いアインズ・ウール・ゴウンは、とりあえず"国"として存在することにより平穏な日々を送っていた。人材は豊富な為、適材適所で国家運営をしているので、一人当たりの作業分担も少なく済んでいる。お陰で、ブラック企業出身のモモンガやヘロヘロにはまるで天国としか言い様のないこの現状に大変満足しきっていた。
モモンガは睡眠は出来ないが、全員が一日八時間しっかりと寝る事が出来、所謂九時五時な完全な定時で仕事が終わる。勿論、昼休憩におやつ休憩などもしっかりと取れる為、実際の労働時間は六時間以下だ。非常事態には勿論深夜に起きることもあるが、それでも代休は取れるし無理をしなくても十分回る。……つまり、余暇がしっかりとある訳だ。それもあって各人が趣味に打ち込める為、相性の悪い人たちも争うこと無く穏やかな日々を過ごしている。(ウルベルトとたっち・みーの喧嘩は、もうじゃれ合いだと思ってモモンガは放っておく事にしていた)
が。その、余暇の多さが問題になった。アインズ・ウール・ゴウンが国家として成立してから暫くして。ギルメンからの苦情が増えた。
「……また、るし★ふぁーさんですか……」
肺の無い躯なのに大きく溜息を吐きモモンガがそう言えば、ウルベルトも同様に大きく溜息を吐いてから口を開く。
「ええ。あの糞野郎、またタブラさんの道具勝手に持ち出して魔改造施した挙げ句に自作のゴーレムに搭載しやがってですね。いきなりたっちさんに仕掛けたのはまぁ、褒めてやらなくも無いんですけども。よりにもよって、非力な魔法詠唱者である俺にまでけしかけて来たんですよ?酷くないですか?脳筋馬鹿なたっちさんと違って、俺は後衛ですしあんな魔法無効化されてるゴーレムなんざけしかけられたら、マジで生命の危機なんですから……。同士討ち解禁前ならともかく、今は洒落になりませんよ?」
ウルベルトはサラッとたっち・みーの被害も口にしていたが、その内容は結構に酷い物だったのでモモンガは華麗にスルーする。
「るし★ふぁーさん、なんでそんなの創ったんでしょうね……。うちで最大火力のウルベルトさんでもキツイなら、同じ魔法詠唱者の俺だってヤバイじゃないですか、そのゴーレム!」
モモンガはそう言いつつ、執務机に突っ伏した。無い筈の胃がキリキリ痛むような気がして、思わず右手で胃の辺りを撫でる。……当然、そこには何も無く。ローブから覗く空間を撫でるような微妙な行為になっていた。
「……でも、るし★ふぁーさん、モモンガさんには直接悪戯仕掛けないんですよね。だからまぁ、モモンガさんは安全だと思うんですけど……俺だけじゃ無く、他のギルメンへの被害がかなり拡大してるので、俺が代表してモモンガさんに陳情に来た、って感じなんですよ。アイツ、素材隠してても何故か見つけ出してゴーレム創ってるし。盗賊の職業レベル、絶対取ってますよ!!」
そう叫ぶウルベルトに、モモンガも小さく頷く。同じギルドの仲間とは言え、ギルマスのモモンガですら全員の職業レベルまでは把握していないが、こちらに来てまで稀少な素材を掠め取るのは流石に看過出来ない。いくら稀少な素材とは言え、ユグドラシルではまだ再入手可能な物ではあったが、こちらでは再入手がほぼ不可能であったから。
「いい加減……キツ目のお仕置きでもしないと反省しませんかね?黒棺にぶち込んでも翌日にはケロリとしてますし、別の方法を考えないと、って思ってたんですけど……」
「……ッ!」
声のトーンをかなり落として、ボソリ、と呟かれたその内容に、ウルベルトは一瞬小さく躯を震わせた。モモンガの眼窩の紅い炎が、より昏い色に変わって大きく揺らめく。
「……モモンガさん。良かったら、るし★ふぁーさんの捕獲、俺も手伝いますよ。タブラさんも協力するって言ってたので、必要なアイテムがあれば創ってくれると思いますし」
ウルベルトがそう声を掛けると、モモンガは笑顔で頷いた。(ウルベルトは悪魔になったからか、表情の動かない筈のモモンガの感情の揺らぎを何となく察することが出来たので、それを笑顔だと判断した)
「ありがとうございます、ウルベルトさん。では、段取りを決めましょうか?」
ウルベルトにはモモンガのその笑顔が、声のトーンも相俟って今までに無い程恐ろしい物に見えていた。
sideるし★ふぁー
急にモモンガさんに呼び出された。……やっぱり、この間の新作ゴーレムは色々不味かっただろうか?でもさ、仕方ないと思うんだよ。ギルド内最強の戦士職、たっちさん。彼を倒したいと思っているのは俺だけじゃ無いし。それが叶うかもしれない、最強ゴーレムを作れちゃうかも!?ってなったらさ、ゴーレムクラフトの血が騒ぐって言うか?だからさ、ちょーっと素材を貰ったり、ちょーっと実験台になって貰ったりするくらいはさ、多めに見て貰いたいって言うか?俺たち、苦楽を供にした仲間じゃん??って感じで。
そんな事を思いつつ、モモンガさんの執務室にノックもせずにそのまま入る。だって、俺とモモンガさんの仲だし、これくらい当然だよね?
「モモンガさーん。来たよー!俺に何か用?」
そう言いながらモモンガさんが座っている執務机の前まで真っ直ぐに進む。モモンガさんはそんな俺をジッと見つめている。手は、前で組んで胸の前辺りにある。大昔に流行したという、ゲンドウポーズってヤツだ。
「……るし★ふぁーさん。今日、何で俺に呼ばれたのか解ってますか……?」
モモンガさんが、静かにそう言う。俺は机に頬杖をついてモモンガさんのすぐ目の前まで顔を近付けると和やかに答える。結構デカイ机だけど、そうするとモモンガさんと俺の距離は二十センチくらいにまで縮まる。
「全ッ然!いやー、心当たり、多すぎて?」
小首を傾げながらそう言えば、モモンガさんの眼窩の紅い炎が一瞬すごく大きくなって……またすぐにいつもの大きさに戻った。
「……そうですか。うん、分かってましたよ。俺、るし★ふぁーさんがそういうヒトだって……」
モモンガさん、滅茶苦茶器用だよなー。肺も無いのに、どうやってこんなでっかい溜息を吐けるんだろう?笑いながらモモンガさんを見つめていると、パチリ、と鳴らされた指。……骨って鳴るんだ!?なんて、馬鹿なことを考えていたけど、それどころじゃない。何か、一気に躯が重くなってきた……!?
「ちょっ……!モモンガ、さん……!?これ、何……!」
「悪い子には、お仕置きですよ。るし★ふぁーさんはもう黒棺なんかじゃ物足りないみたいですし……特別に俺が直々にお仕置きしてあげますよ」
楽しそうにそう言うモモンガさんの声が、徐々に遠くなる。
(マジ……何……)
そこで、俺の意識は途切れた。
(……?明るい……。柔らかい……?)
どうやら俺は気を失っていたみたいだ。目を開けると、やたらと真っ白な空間で。背中が柔らかいから、ベッドにでも寝てるんだと思うけど……。
「躯……動かないな?なんだこりゃ?」
首は動くので左右を見渡すが、今わかるのは精々ここが見たことが無い部屋だ、って事くらいで。何も無い、ってのが妙に怖いと思ってしまった。
「えっと……モモンガさん……?」
急に不安になってそう呼べば、モモンガさんが何処からか転移して来た。
「おはようございます、るし★ふぁーさん。目が覚めたんですね。じゃあ、これからお仕置きをしますので。ちゃんと反省して下さいね?」
やけに上機嫌なモモンガさんだったけど、その言葉が怖い。え?俺、マジで今から何されちゃうの……!?
「ここ最近、るし★ふぁーさんってば悪戯が酷い、って事で……ギルメンの全員から大なり小なり苦情が来てるんですよ。確かに、俺にはもう胃袋は無いですけどね、それでも、胃が痛いような気がして……めちゃくちゃ、辛かったんですよ?なのに、るし★ふぁーさんは全然そんな事気にも留めないで悪戯三昧で……。一度、しっかりと締めないとダメだよなー、って思ってたんですよ」
モモンガさんは笑顔でそう言ってくる。骸骨のモモンガさんが笑顔なんて、って思うかもしれないけれど、その口調と雰囲気は間違いなく満面の笑みだ、と俺には確信出来た。……だからこそ、怖い。
「えっと、その……。俺、今から何をされちゃうんですかね……?」
いつもとは雰囲気が全然違うモモンガさんに恐る恐るそう訊けば。
「お仕置きですよ?るし★ふぁーさんを締める、って言ったら皆協力してくれたので……黒棺よりは精神的に来るかもしれませんね?」
にっこり、と笑いながらモモンガさんは俺にそう告げた。死ぬ程身の危険を感じて即時にこの場から離脱しようとしたけれど、俺の躯は全然動きやしない。まるで、麻痺でもしているかのように。
「ちょっ……!マジ、何で動かないんだよッ!!」
ジタバタと暴れる俺を、モモンガさんは楽しげに見つめている。
「そりゃあ……るし★ふぁーさんの全身、拘束されてるからじゃないですかね?ウルベルトさんが、この前の礼だ、って言ってましたよ?確か……<麻痺>と<拘束>の仕込まれた魔法陣らしいですけど」
「はァ!?ウルベルトさん、心狭くないです!?ちょっとゴーレムの試運転相手に選んだだけなのにこんな……!」
「……」
俺の発言に、モモンガさんは無言でこっちを見つめている。
「じゃあ、とりあえずこれ飲んじゃいましょうか?これはですね、タブラさんの差し入れですよ」
「ッ!?ん、んーーーーー!!」
ゴッ、と固いモノが無理矢理口にねじ込まれて。その中に入っている、透き通った淡い紫色をした液体が流し込まれるのが分かる。躯が動かないから、抵抗も出来ず飲み込むしかない。
(……あ。甘い。シロップっぽい……。不味くなくて良かったけど……?)
不思議に思っていると、急に躯が熱くなって。躯の表面が、ピリピリするような感じがした。
「……これ、は……?」
「タブラさん曰く、"お仕置きにピッタリ"な薬だそうですよ。黒棺にるし★ふぁーさんをぶち込むより効果的だ、って話です」
そう答えるモモンガさんは、本当に楽しそうで。……そして、妙に迫力があって怖かった。マジ……俺、モモンガさんに何されちゃうんだろうか……。今まで感じた事の無い、得体の知れない恐怖に寒気がした。
「ねぇ、るし★ふぁーさん。そんなに悪戯ばっかりする手足なんて……要らないと思いませんか?俺だけじゃなく、ギルメン全員に迷惑掛けてますよね?何度注意しても変わりませんし……移動出来ないようにしましょうか。あと、これもタブラさんからです」
モモンガさんは、何だかとても恐ろしい事を口にしつつ、俺の首に無骨な首輪を嵌めた。その中心には、小さな宝石が埋まっている。……間違いない、魔封じの首輪だ。モモンガさんの指が触れたところが、妙に痛い。
「……皆さん、ガチギレしてましたよ。俺もね、今まで甘過ぎたかな、って反省したので。今日は徹底的に話を付けようと思ってますよ。逃がしませんし、るし★ふぁーさんが心底反省するまで、許しません」
そう言ったモモンガさんの眼窩の炎は、大きく揺らめいていた。いつもと違う、仄暗さを纏わせて。
「止め……も、止めて、下さ、!!ガ、ア、ぁ……!!」
腕を、もがれた。最初は右、次に左。球体関節部をねじ切るようにして。モモンガさんは、一切の躊躇いを見せ無かった。それが心底怖く、声がロクに出なかった。もっと叫べたなら、この痛みも紛れただろうに。モモンガさんに触れられた箇所、全てが熱く痛い。さっき飲まされた薬のせいだろうか……?
「駄目ですよ。るし★ふぁーさん、これくらいじゃすぐに忘れてまた悪戯するでしょう?徹底的にする、って言ったじゃないですか?それに、物を盗んだ人は手を切り落とされる国もあるようですし……相応しいお仕置きだと思いませんか?
さぁ、今度は脚ですよ。るし★ふぁーさんはバラバラにし易い体で助かります」
楽しそうにそう言うモモンガさんが、怖い。優しいモモンガさんだから、今回のこともきっと許してくれる。そう思っていたのに、モモンガさんは一向に俺を許してくれる気配がない。
「黒棺に入れても、こうやって体をバラバラにされる苦しみは味わえないでしょう?るし★ふぁーさんもレベルカンストしてますし、恐怖公の眷属程度のレベルでは貴方に傷なんか付けられっこない。だから、俺がわざわざこうしてるんですよ?一度、徹底的に壊れて……ちゃあんと反省して下さいね」
「……ッ……----!!!」
前動作無しに、一気に左脚をもがれた。その、あまりの激痛に、声にならない悲鳴が出た。気を失えれば楽になれるのに、カンストしてしまっているレベルのせいか、俺の意識は保たれたままだ。ユグドラシルで傷を負った時なんかとは比べものにならない、本物の傷みが俺を襲い続ける。手足をもがれても、痛みは継続的に続いている。もがれた瞬間が最も強いが、その後も当然痛みは残ったままだ。この体だから出血は一切無いが……痛みだけはしっかりとある。
「モ、モンガ……さん……」
「何ですか?まだ右脚が残っていますから、今謝罪をしても無意味ですよ?」
モモンガさんは俺の言葉を聞いても、一切迷う様子など見せない。
「それに……るし★ふぁーさんならカルマ値中立ですし、種族的にも普通にポーションで回復出来るでしょう?すぐに治るんですから、怖がることはないですよ?」
可愛らしく小首を傾げながらそう言うモモンガさんは、それでも俺への行為を止めるつもりは無いようだった。残った右脚だけでも動かして必死に逃げようとするけれど……さっきモモンガさんが言っていたように、ウルベルトさんの魔法陣の効果なのか、俺の躯は自分の意志では少しも動かせなかった。そんな俺を、モモンガさんは易々と捕まえる。そして、ゆっくりと足首から膝、太股と、下から上へ掌を滑らせる。その度に、チリチリとした痛みが俺の躯を駆け巡る。もがれた箇所の痛みとは違ったそれに、俺の躯は勝手に反応して跳ね続ける。
「……!っ、ぅ……!!」
異形と化して生き物としては如何にも怪しい自分がこんな風に泣けるなんて、思ってもいなかった。止まらない涙に、頬が濡れ続ける。みっともなく、まるで子供みたいに泣き続けてしゃくり上げる。怖い。心底、モモンガさんが。今まではこの見た目になっても一度も怖いとは思った事が無かった。でも、今は……。
「震えてるんですか?」
優しい声でそう訊いてくるモモンガさんに、必死で頷く。反省していると訴えるかのように。声なんか、出なかった。
「……でも、駄目ですよ。中途半端で止めると、るし★ふぁーさんまた繰り返すでしょう?それに、バランスも悪いですし……全部、取っちゃいましょうか」
「そ、んな……」
モモンガさんは一瞬だけ考え込んだような素振りを見せたけれど、結局俺の脚に手を伸ばし……今までと同じように、一気にねじ切った。
「----……!!」
酷い痛みに、喉が引き攣る。強い恐怖と痛みを感じると声が出ないなんて、知りたくなかった。
「モ、モンガ、さん……」
「はい?どうしました、るし★ふぁーさん」
俺の脚を無造作に放り捨てると、モモンガさんは真っ直ぐ俺を見る。
「もぅ……俺、二度と、しません、から……」
震える声で何とかそう告げると、モモンガさんはいつものように可愛らしく小首を傾げる。
「るし★ふぁーさん。ちゃんと、何が悪いか理解して言ってます?痛いのが嫌だから、とにかく謝っておこう、とか思ってません……?」
その言葉に、ビクッと体が震えた。
「……やっぱり、ですか。ねぇ、るし★ふぁーさん?俺は、ウルベルトさんに比べたら大分優しいですからまだ手緩い事しかしてませんが……それでも、何が悪いかまだ分かってもいないのに謝っちゃうってのは、本当にダメですよ?」
モモンガさんはそう言って、そっと俺の頬に触れる。その動きはとても静かで優しい物だったけれど、俺は体の震えを止めることが出来なかった。
「ウルベルトさんだったら、手足を奪うにしても……もっと一本一本時間を掛けて、苦痛と恐怖を長引かせるでしょうし……タブラさんも、薬とか道具で色々実験するでしょうね。でもね、るし★ふぁーさん。わざわざ俺がこうしている、っていう事に意味があるんですよ?理解してますか……?」
優しく頬を撫でられる。普通なら、こんな事をされても痛いと感じたりはしないのに、今はピリピリとひりつくような痛みが俺を襲う。体表が、熱く痛い。
「モ、モモンガさんが……ギルマス、だから、ですか……?」
モモンガさんを見上げながらそう答えると、モモンガさんは小さく頷く。
「それもありますけど……るし★ふぁーさん、ギルド内だと俺が一番好きでしょ?だから、他の人に任せるより俺が直接した方が素直になってくれるかな、って。……ねぇ、るし★ふぁーさん。もう二度とこんな事をしないと俺に誓ってくれるなら……ご褒美、あげても良いですよ?」
「ご、ほう、び……?」
モモンガさんが何を言っているのか分からない。けれど、絶対に頷いた方がいい。そう思い、俺は何度も頷く。
「誓いますっ!誓いますから……!絶対、もうしませんから……!」
まだウルベルトさんの魔法陣のせいで動けないけれど、自由になる首から上を必死に動かしてそう告げれば、モモンガさんは穏やかに眼窩の炎を揺らした。その色は、さっきよりも明るい色になっている。
「分かりました。じゃあ、まずは魔法陣を解いてあげますね。でも、首輪と体はそのままですよ?るし★ふぁーさんは前科が酷いので……ギリギリまで、自分では動けるようにしてあげませんから」
モモンガさんはそう言うと俺に<飛行>を掛けて浮かせてから、ベッドからシーツを取り去る。よく見ると、シーツには真紅のインクで大きな魔法陣が描かれていた。これが、多分ウルベルトさんの魔法陣なんだろう。<拘束>と<麻痺>を同時に起こすという……。
(……そりゃ、動けないよなぁ。本職の魔法詠唱者がガチで作った魔法陣だし。下手したらこれ、インクの素材をタブラさんが提供してる可能性すらあるからな……)
そう考えると、今回のこの事にどれくらいギルメン達が怒っていたのかが分かる。……俺、友達だったら許してくれるって思ってたんだ。でも、それが間違ってた、ってのは今の俺の状況から明らかで。正直、俺はこれからどうしたら良いのかが分からなかった。
「ウルベルトさんが言ってたんですけどね、るし★ふぁーさんは堕天使だから、悪魔ほどでは無くても快楽に弱い種族だって。だから、飴と鞭がすごくよく効くんだそうで。……どうですか?」
モモンガさんはそう言うと、俺の頬を指先で辿り……首筋を通って肩に触れる。その度にピリピリとした痛みが走るけど、モモンガさんの触れ方が本当に優しいから、ほんの少しだけドキドキしてしまう。……俺のモモンガさんが好きだ、って気持ちは、友情の筈なのに。
「……その、少し、痛いけど……嬉しい、です」
そう答えると、モモンガさんが小さく首を傾げる。
「……痛い?あぁ、そうか。タブラさんの薬ですね。何か、昔の文献にあった感度が3000倍になるっていう薬だとか。敏感すぎて痛いんですかね……?じゃあ、こっちを触ったらもっと痛いんでしょうか?」
モモンガさんはそんな事を言いながら俺の体を撫でてゆく。その度にピリピリとした痛みがモモンガさんの指が辿った場所をワンテンポ遅れてついてくるような気がした。……でも、今もまだ続く四肢の鈍痛よりは遥かにマシだ。
「んっ……」
自然と、小さくビクつく体。そんな俺を見て、モモンガさんが気遣わしげに声を掛けてくれる。
「触られるのが痛いのなら、止めますか?鞭だけじゃ可哀想だとは思いますけど……俺、痛がってる人にどうこうする趣味はありませんし。悪魔じゃ無いですから」
そんな事を言いながら、モモンガさんは俺から離れようとする。
「モモンガさん……!」
それが、妙に不安で。思わず、呼び止めていた。四肢が無いので、引き留めることは出来なかったけれど。
「どうしました?」
不思議そうに俺を見るモモンガさんに、俺は……。
「モモンガさんに触られるのは、嬉しいです。だから……俺に、ご褒美くれませんか?……少しくらい、その……痛くても、いいので……」
そう言って、彼の目をジッと見つめた。
「へぇ。堕天使って、こんな風な体になってるんですね。脱いでも見えないけど、触ると出て来るんですね。何だか不思議な感じです」
シーツの無くなったベッドの上で、モモンガさんに体を触られた。モモンガさんは俺の四肢を奪ったときからは想像も出来ないくらいに優しく俺に触れてくれる。その度に起こる体の痛みも、今は慣れて。その痛みすら気持ちいいような気がしていた。
(……モモンガさんが、触ってくれてるからかな)
悪戯をすると、モモンガさんが俺を見てくれる。俺に構ってくれる。それが、すごく嬉しかった。勿論、優しいモモンガさんはそんな事をしなくても俺と話してくれるし、一緒に冒険にも行ってくれる。でも、一番俺を見てくれるのは、構ってくれるのは、悪戯をしたときだ。その時だけは、他の誰よりも俺がモモンガさんの傍に居られる……。
(あぁ、そうか。俺、マジでモモンガさんが好きなんだ……。俺を、一番にして欲しかったんだ……)
そう気付いたら、何だかスッキリした。結局は俺のアプローチは激しく間違っていて。結局、モモンガさんだけでなくギルメン全員を怒らせていた訳で。そうと分かったら、もうわざわざ悪戯なんかする必要は無かったんだな、と理解してしまったのだ。
「俺も、装備を脱いだことは無かったので……ちょっと驚いてます。俺、人形素体なのにチンコあるんですね……」
四肢は未だに失ったままなので、自分から動くことは出来ない。けど、視線を向けることは出来る。モモンガさんに全ての装備を剥かれ、全裸になった俺の体は生体っぽく見えなかったのに、生えてるモノは妙に生々しかった。
「そうですね。あ、でも玉は無いみたいですね。本当に生えてるって感じでにょっきりと……」
モモンガさんは無邪気にそんな事を言いながら、ツンツンと指の先で俺のモノを突く。
「ぁ……」
謎の金属っぽい素材で出来た俺の体から生えている、明らかにそこだけ質感の違う肉。突かれる度にぷるぷる揺れるって事は、結構な弾力がある筈だ。しかも、ちゃんと気持ちいいから、神経も通ってるんだろう。天使だと性別が無い筈なんだけど、堕天使だから性別があるんだろうか……?
(あー……でも、元が天使だから生殖行為で増えないし、それで玉が無いのか……?)
そんな事を考えていると、ぷるぷる揺れる俺のモノの先端をモモンガさんが指の腹で刺激した。
「あ、モモンガさん……」
体が、ピクピクと小刻みに反応する。本当なら、今すぐモモンガさんに抱きつきたいと思ったけど、まだ俺の四肢は再生していない。
「気持ちいいですか?ちょっと触っただけなんですけど……こっちも感度上がってるんですかね?」
モモンガさんはそんな暢気なことを言いながら、俺の事をジッと見つめている。……観察されているんだろうか。そう思うと、流石に恥ずかしくなってきた。
「そんなの……わかんないですよ。俺、自分にチンコあるとか知らなかったですし!ぁ、それ、ヤバイっ……!」
指が、ちょっと俺のモノをなぞっただけで。脳天に雷が落ちたような強い快楽に襲われた。次の瞬間、胸元に掛かった温かな飛沫に、この体でも射精出来るんだ……なんて、馬鹿なことを考えてしまった。
(……何だろな、コレ。精子、無い筈なんだけどなー。この素体、一応人形らしいし)
「わー。るし★ふぁーさんも、精液出るんですね。何か不思議な感じです。性別が男性だと、どの種族でも出るんでしょうか?」
「どうでしょう?粘体のヘロヘロさんとか全然想像つかないんですけど。人型の種族だったら出るのかもしれないですけど……」
モモンガさんが俺の胸元に指を伸ばし、出したソレを触っている。
「うーん。見た感じ、精液っぽいですけど……るし★ふぁーさん、明らかに生き物じゃない素材で出来てるみたいなんですよね……。何でしょう?コレ……」
そう言いながら頭を捻っていたけれど、意識を切り替えたのかモモンガさんは足元に散らばっていた俺の四肢を拾ってきた。
「まぁ、考えていても分からないですし。先にるし★ふぁーさんの手足をくっつけちゃいましょうか。そうしたらもっと気持ち良くなれますよ」
そう言うモモンガさんは、とても楽しそうに見えた。
「ひ、ぁ、やぁっ……!!」
くっつく筈の無い脚を、モモンガさんが傷口に触れさせて。ポーションを流しながら、萎えていた俺のモノに触れた。その瞬間、さっきよりも強い快楽に脳を焦がされる。人間ではあり得ないくらいすぐに復活してしまった俺のソレ。右脚が痛くて、熱くて、それなのに気持ちいい。さっきみたいにあっさりと何かを吐き出してしまう。
「あぁ、やっぱりるし★ふぁーさん、痛いのが好きなんですね?さっきよりいっぱい出てますよ?」
モモンガさんは無邪気にそう言うと、今度は左脚を同じ様に触れさせる。そして、また同じ様に……。
「!ぁ、また、や、あァ……!!」
急に感覚が戻った右脚に違和感を覚えつつ、モモンガさんに触れられる痛みと快楽に溺れる。ポーションによって神経と肉体が繋がる違和感と痛みが、モモンガさんに触れられているモノへ与えられている快楽と混じり合って、どうにかなりそうだった。少し撫でられただけでまたあっさりとイってしまったけれど、こんなに気持ちいいんだから、仕方ないって思えてしまった。
「モモ、ンガさん……。気持ち、いい……」
そう言うと、モモンガさんは優しく俺の頭を撫でてくれた。
「もう、悪い事しないって誓ってくれましたからね。ちゃんと気持ち良くなってくれて良かったです。じゃあ、残りの腕も治しちゃいましょうね」
「はい……」
モモンガさんは、いつもの優しいモモンガさんで。なのに、俺とこんな事をしているのが、何だか不思議な感じがした。
それに、モモンガさんの手は骨で硬いのに、頭を撫でられるだけで気持ち良くて、すごく幸せな気持ちになる。タブラさんの薬のせいだろうか?単なる接触が、こんなに気持ちいいって感じるのは。
(体の表面より、頭の方が感覚が鈍いから、痛みは感じないのかな?普通に、気持ちいいだけって……そういう事なんだろうか?)
その割に、チンコの方は気持ちいいだけだから、どんな効果が出てるのか、イマイチ把握しきれない。だけど、そんな小難しいことを考えるより、モモンガさんが今俺に優しくしてくれている、って事だけ理解出来ていればいいような気がしてる。
「ぁ!あ……!」
腕が、脚が、ポーションで繋がる度に神経が通って。痛みのような快楽に脳が侵される。勝手に腰が動いて、また勃ち始めたチンコが痛いくらいに張り詰めて……その先っぽをヌルヌルにしてるのがわかる。
「……ほら。るし★ふぁーさん、痛がってるくせに勃起させてますよね?感じてるんでしょう?俺、るし★ふぁーさんがこんなヒトだなんて思ってもいませんでしたよ」
クスクスと笑うモモンガさんは、とても楽しそうで。そんなモモンガさんを見ていると、何だか俺も嬉しくなって。くっついた腕で、そっとモモンガさんの頬に触れる。
「俺も、モモンガさんがこんなにドSだとは思いませんでしたよ。……まぁ、確かに俺の自業自得かもですけどね」
「かも、じゃなくて自業自得でしょう?あのたっちさんですら怒らせたんですから。ちゃんと、反省して下さいよ?俺だって、こんなお仕置きはさすがに二度とごめんです。悪魔のウルベルトさんやブレインイーターのタブラさんならともかく、俺、アンデッドなんですから。こういうの、特に好きな訳じゃ無いですし。……もし、次があったら。今度はその二人にお仕置きさせますからね?」
……。目が、笑ってない。モモンガさんの眼窩の炎は、いつもと同じ赤なのに。俺には、その色が氷よりも尚冷えた色に見えた。ので、慌てて何度も頷いた。それこそ必死に。温厚なモモンガさんですら、コレなんだ。それがウルベルトさんやタブラさんだったら……。
(……ミンチにでもされるかな……。それとも……いや、考えるの止めとこう。もうしなきゃいい訳だし……!)
「もう成人してるるし★ふぁーさんにこんな事言うのも何なんですけど。こっちだと、二度と手に入らない素材とかありますし、どんなに親しかったとしても必ず断りを入れてから譲って貰って下さい。
えっと、何か、るし★ふぁーさんちょっと勘違いしてるっぽいですけど……親友だろうと恋人だろうと夫婦だろうと、最低限の礼儀は必要ですからね?親しき仲にも礼儀あり、って言葉があるのは、そういう理由ですよ?」
と、モモンガさんにそれはもう懇々と諭された。……あれ?俺の今までの行動、やっぱり色々とアウトっぽい?
「じゃあ、その。俺の今までの行動って……」
恐る恐るそう訊けば。モモンガさんは肺も無いのにそれはもう盛大に溜息を吐いた。
「……大間違いですよ。むしろ、うちのギルメンの寛大さに感謝すべき、と言いますか。今まで皆が我慢してくれたこと自体が凄いと思いますよ、俺は。皆あっちに居たときと違って実際に異形になっちゃってますし、喧嘩っ早い種族もいますしね。ほら、もう全部くっついたんですから。また、眠って下さいね?じゃないと色々面倒なので」
モモンガさんがそう言うと、最初と同様にまた体が重くなって。意識が、途切れた。
「……ん……?あれ……?」
意識が浮上して、目が覚めたら見慣れた天井。ナザリックの一室に間違いない、豪華な部屋だ。身を起こすと、そこがモモンガさんの執務室だと気付く。どうやら、俺はそこにあるソファに寝せられていたみたいだった。
「あ、目が覚めました?これに懲りたら、もう悪戯しちゃダメですよ?ね、るし★ふぁーさん」
ニッコリと、妙に怖い笑みを浮かべて俺を見つめる死の支配者。その刹那全身に走った恐怖に身体を支配され掛かったけれど……さっきのアレが、夢だったのか本当にあったことなのか、俺には判断出来ない。
「……はい。本当にすみませんでした。以後気をつけます……」
そう答えて、改めてモモンガさんに視線を移すと、彼の背後に静かに立っている黒山羊頭の悪魔の存在に気付く。
「ウルベルトさん……。さっきのって……」
モモンガさんに協力していた彼なら、さっきの出来事が何だったのか知っている筈だ。そう思って問い掛ける。
「さぁ?俺の口からは何とも。嘘は吐けないので、黙秘させて貰いますよ。……まぁ、どっちにしろ、結果は同じでしょうからいいんじゃないですか?夢だろうが真実だろうが。だって、実際にるし★ふぁーさんもう悪戯しようなんて思わない訳でしょう?」
ニヤリ、と邪悪な笑みを浮かべる悪魔に、言い様のない苛立ちを感じたけど、モモンガさんのさっきの発言からすると、俺はウルベルトさんにも相当やらかしてた訳なので……抗議の言葉も口に出来ない。
「……じゃあ、俺部屋に戻りますから」
そう告げて執務室の扉に手を掛けると、モモンガさんの声がした。
「るし★ふぁーさん。俺は、るし★ふぁーさんがいい子になってくれて本当に嬉しいですよ。これからも、ちゃんといい子でいて下さいね?」
可愛らしく小首を傾げながらモモンガさんにそう言われて。俺は本能的な畏れを抑えられず、その場から逃げるように駆け出した……。
END