「このセクサロイドの事を知っていますね?」
「はい」
ケイトはアンドロイド破壊事件について刑事から事情聴取を受けていた。
「どこで知り合いました?」
「マスターとセックスしていたのを見ました」
(見られていたのか……)
マスターは別にケイトに見られてもいいとは思ってデリバリーセクサロイドを呼んでいたのだが、いざ見られていたと知ると、家族に対しての下ネタぐらいの気まずさを覚えた。
しかも刑事の話ではセクサロイドと話していたというのだ。
気恥ずかしさと少し生まれた不信感。
今思い返せば、その辺りからケイトの様子がおかしくなっていたのだ。
「そのあと彼女と二人で会っていましたよね?」
「はい」
「何を話していたのですか?」
「マスターに抱かれるのがどういう感覚なのか聞きました」
どういう目的でそんなことを聞いたのか。
マスターが知らなかった、マスターの知らないケイトがそこにはいた。
「では最後に……あなたはこのセクサロイドを襲いましたか?」
刑事の目はアンドロイドのように感情を移さない目でケイトを見つめる。
刑事にとってケイトが容疑者なのか、ただの形式的な質問なのか、その声音からはマスターは判断がつかない。
核心をついた質問にケイトの出した答えは、
「襲っていません」
否定だった。
刑事はまた来ますと言って帰っていった。そもそもケイトが犯人であるという確証はなかったのだろう。
また来ますと言った刑事は、ケイトからなにを感じたのか。戦う事しか知らないマスターにはわからなかった。
「ケイト、なにか他に俺に隠してることはないか」
「ありません」
ケイトらしい何時もの簡素で完結な即答が、今は何かを隠しているようにしか見えなかった。
ケイトが夜に家を抜け出すようになったのは何時だっただろうか。
ある日、マスターが用事があって夜中にケイトの部屋を訪ねた時、彼女はいなかった。
もしかしたらマスターが気付いていなかっただけで以前から抜け出していたのかもしれない。
その事についてケイトに尋ねてみると、
「散歩です」
とのことだった。
マスターはケイトが給料が欲しいと言い出したあたりの事だったので、これも成長かと特に追及はしなかった。
ケイトの位置情報は何時でも確認できるし、ケイトに限って何か問題を起こすとは思わなかったからだ。
セクサロイドが破壊されている事件はその後も立て続けに発生した。
その手口はどれも圧倒的な膂力による破壊されたているらしく、明らかに生身の人間の犯行ではない。
手足が凄まじい力で強引に引きちぎられ、執拗に頭部を破壊して再起不能に追いこむという犯行に、マスターはなにか執着のようなものと、人間臭さを感じた。
4体目のセクサロイドが破壊されたと報道があった日の事だ。
マスターはこの事件に関して何か知らないか聞くためにケイトの部屋を訪ねた。
「ケイトいるか?」
「はい」
マスターは一応声をかけながら部屋に入ったのだが、中にいる人を見て自分の家を間違えたのかと錯覚した。
返事をしたのも中にいたのもケイトである。
だが、普段は服など身に着けていないケイトが、黒いナイトドレスを着ていたのだ。
肩ひもで釣られ女のボディラインそのものを武器にするシンプルなドレス。
ひざ下と肩が露出するのは黒と紫の人らしくないアンドロイドの物ではあるが、そのボディラインは明らかに女の物であった。
「ケイト……どうしたんだその恰好は?」
「抱いてください」
「は?」
そう言うとケイトはドレスの裾を掴むとゆっくりと持ち上げ始めた。
徐々に露になるケイトの足は、普段からよく見慣れたものなのだが、するすると持ち上がるスカートが鼠径部にまで達した時、見慣れない色が目に入った。
マスターは一瞬、下着かと思ったがどうやら違うようだ。
股の間に円形のピンク色のなにかが張り付いている。
黒と紫色のカラーリングで統一されたケイトの体には似つかわしくない明らかな異物。
そこだけ明らかに浮いた丸いピンク色になっており、その中心からやや下に外れた部分には穴があけられている。
穴の上には丸い突起が供えられ、穴は二枚貝のようなひだに挟まれたそれは明らかに女性器を模した穴であった。
「工作用ドリルで穴を開けて、オナホールを取り付けました」
あまりの奇行に絶句するマスター。
ケイトはスカートをめくりあげたまま一歩、マスターへ近寄るともう一度自分の願いを口にする。
「抱いてください」
「いや……」
「お願いします」
感情の籠らない無機質な声ではあるが、マスターは言い知れぬ凄みをケイトから感じ取った。
気圧されたのか、混乱が収まらない様子のマスターにケイトはまた一歩近寄る。すると、とろりとオナホールから透明な液体が垂れ、ケイトの太ももを濡らした。
恐らくあらかじめローションを流し込んでいたのだろうが、それがまるで興奮した女が愛液をこぼしているようにマスターには見えた。
「最後のお願いです。どうかお慈悲を」
そう言うとマスターの目の前まで近付いたケイトは黙りこんだ。
あとはマスターの判断に従うということだろう。
強引に迫るようでいて、あくまでマスターに判断を委ねるケイトは、やはりアンドロイドらしいと言えるのかもしれない。
そんな健気とも隷属的とも、はたまた卑怯ともいえるケイトの視線に、マスターは頭を掻きむしると、叫ぶように答えた。
「……ああ! クソ!」
その悪態はどういう感情からきたものなのだろうか。
マスターの中で少しづつ育っていたケイトへの不信感をどう処理したのか、立ち上がったマスターはケイトの肩を掴むと強引に引き寄せてキスをした。
ケイトはその増設した敏感な唇への不思議な感触に、スカートを持ち上げた手がギュッと握ったまま開かなくなり、目の前一杯に広がるマスターの顔から目が離せなく、いや、離したくないと思った。
「私は受け入れられたのですか?」
ケイトは口を塞がれていたため、いつものようにスピーカーから自分が受け入れられたかの確認を取った。
声からマスターは受け入れてくれていると判断できるし、キスとは目を瞑って黙ってするものだという事も、ケイトは学習済みである。
だが、未成熟なケイトの心がどうしても確認せずにはいられなかったのだ。
「……黙ってろ」
マスターはケイトの唇から顔を離して黙るように言うと、再びケイトの唇を奪った。
ムードに水を差された腹いせなのか、さっきより強くケイトの唇を求めている。
何度もマスターを射精に導いてきたケイトの唇は、流石セクサロイド用の唇と言うべきか、文字通り吸い付くような柔らかさで、硬い自分の唇が溶かされて一つの存在になってしまうかのような錯覚を抱かせる心地よさだった。
マスターが舌を差し出すと、ケイトが唇で舌を挟み、口内で舌を触れ合わせる。
この舌入れにより、マスターの与えられるもの全てを美味だと認識するケイトは、ペニスと同様、ディープキスも大好きになってしまった。
もっと欲しい、そう思ったケイトはマスターの舌に吸い付き、舌をフェラするように自らの舌と唇でマッサージして唾液の分泌を促して自分の中に吸い込んでいく。
マスターに抱え込まれ、キスをされていたケイトだが、いつの間にか口を離そうとするマスターを逆に捕らえてマスターの唇を貪っていた。
ケイトはまだ足りないといわんばかりにマスターの頭に腕を回して深く舌を入れると、歯の一本一本まで丁寧で力強く舐めまわして、根こそぎマスターの唾液を奪っていった。
ディープキスをするケイトはばっちり目を開いていて、マスターと目を合わせ続ける。
ケイトの目は黒くて深い。
その目は、敵に見つかりにくくするために光を反射しないように作られているのだが、それが彼女の気質を示すかのようで、マスターはその深さに溺れるように目を離す事ができなくなった。
夢中でキスをするケイトにマスターは声を上げる事も出来ない。
暴走気味なケイトに、マスターは腰が抜けそうになりながらも、キスをされながらなんとかズボンをおろしてペニスを取り出した。
マスターは腰を少し落としてペニスの位置を手探りで調整してケイトの股にあてると、我慢汁で濡れた亀頭で堅いケイトの股の間を探る。
するとペニスに他にはない柔らかな質感の窪みにはまると、そのまま腰を一気に突き上げた。
ぶちゅ♡
「これは……入っているのですか?」
「はぁ……はぁ……やっと離れやがったか……」
ケイトが下を見るとそこには自分の中に差し込まれたマスターのペニスがあった。
装着しているのはセクサロイド用の部品などではなく、無理やり開けた穴にしまっただけのただのオナホールである。当然、ケイトの触覚はオナホールには存在しない。
だが、自分がマスターに抱かれている。その事実を認識しただけでケイトの体に火が入り、勝手に戦闘モードへと移行してしまう。
電力を供給された人工筋肉は熱を持ち、ケイトの視界に眠らせていたあらゆるパラメータが起動する。
あのセクサロイドとマスターのセックスを覗いていた時と同じエラーが起きてしまった。それはケイトにとって人間が癌に犯されていると知った時のような気持ちだった。
「マスター、私は壊れているのでしょうか。体が勝手に戦闘モードになってしまいました」
立った状態でマスターにペニスを植え込まれながら縋り付くケイトは、どうやら捨てられることを怖がっているらしい。
あの日以来、慣れたのかマスターの精液を飲んでもバグることはなくなった。
そのため、自分は大丈夫だと安心して忘れていたケイトだが、その時の不安がよみがえったのだ。
「お前……興奮してんのか?」
「興奮……ですか?」
欲情。自らの体に起きたエラー、可能性が高いのは単なるバグだが、ケイトにとってその欲情という言葉にストンと落ちるように納得を覚えた。
「ケイトは……マスターに……興奮している……」
その言葉を声に出して何度も自分の中で反芻させる。
やはりマスターは凄い。
マスターは私の全てを知ってくれている。
そう思うと、ケイトは自分を使ってほしくて堪らなくなった。
「奉仕します」
「うお!」
戦闘モードになったケイトの体は日常生活には支障をきたすほどの過剰なパワーを生み出す。
そのパワーをいかんなく発揮したケイトは、鍛え抜かれた体を持つマスターを軽々と床に押し倒してしまった。
対面騎乗位となったケイトは立膝となり、尻を持ち上げる。
足でまくれ上がってドレスの中のケイトのオナホールとそこに刺さったマスターのペニスは丸見えになっていて、尻を持ち上げ、亀頭しか入っていない今の状況は、これからケイトの持つ圧倒的なパワーで犯しぬかれることをマスターはわかってしまった。
ぼちゅ♡ばちん♡
ケイトは疑似膣穴の中にマスターを一気に迎え入れた。
人工筋肉の複雑で柔軟な動きを可能にするため、ところどころ柔らかい部分がケイトには存在する。
その中でも最大の面積を誇るのがお尻で、人工筋肉がみっちりと詰まったお尻は、マスターが手慰みに揉んでしまう魅力があった。
つまり、尻を叩きつける様な激しい騎乗位もマスターを傷つけることなく行うことができるということだ。
ぼちゅ♡ばちん♡ぼちゅ♡ばちん♡ぼちゅ♡ばちん♡ぼちゅ♡ばちん♡
「ケイトは上手くできていますか?」
「あ……ああ」
ケイトの騎乗位はヒールを履いた女性とは比較にならない激しさで、腰の上下する速度は手でオナホールを上下する速度と変わらない程だ。
オナホールの中はひだがぎっちりと詰まっており、穴の形状は只の真っすぐではなく上下左右複雑な迷路になっている。
ありとあらゆる角度からマスターのペニスをぞりぞりと刺激し、入り口と奥でキツサもひだの方向も違う生身の女ではあり得ない強い刺激をマスターに与え続ける。
「マスター興奮して
それだけではない。
「マスター私を使って
ケイトの左右の足をつなぐ人工筋肉に挟まれたオナホールは、ケイトが動くたびにギュッと動いて締め付けてきてケイトが動くたびに違う刺激をマスターに与えられる。
「マスターイって
マスターは射精感を感じると、それからは我慢する暇もなく一瞬で射精を始めてしまった。
「
ケイトの疑似性器の中に精液を出している間もケイトの騎乗位は止まらない。
ケイトは射精中にも刺激を与え続けることが男は気持ちいということをAVとフェラによって知っているからだ。
マスターがケイトにフェラをさせるようになってから、いつも通りと言えばいつも通りな強すぎる刺激だが、マスターがこの快感に慣れることはない。
やめろと言ってもフェラしているときのケイトはあまり言う事を聞かないのだが、当然セックスの時も手加減など期待できないだろう。
マスターは逃げ場のない快楽に、ただ天上のシミを数えていることしかできずに何度も射精を強制された。
「んあ?……ケイト?」
どうやらマスターはいつの間にか寝ていたようだ。ケイトが運んでくれたのか、ベッドで寝かされており、ケイトの姿はどこにも見えない。
そしてケイトの姿は家中のどこにもなかった。
「やめて……私の足…返して……」
女の悲痛な願いが暗い路地裏に溶けていく。
表通りから離れた狭い路地の壁に背をつけて座り込んでいる女がいた。
地面にへたり込んでいる女の左足は膝から先が存在せず、その膝の断面からは人工筋肉の特徴である白い繊維がむき出しになっている。
人工筋肉の足を持っていることからわかる通り、彼女は女性型のアンドロイド、その中でもセクサロイドと呼ばれる存在である。
人間ではあり得ない、左右均等な完璧すぎる美貌を持つ彼女の顔は、恐怖で酷く歪んで目には涙まで浮かんでいる。
恐怖で濡れた瞳に写るのは、満面の笑みを浮かべるもう一体のアンドロイドだ。
足のないセクサロイドの前に立つ、もう一人のアンドロイドの手にはもぎ取られた足が握られており、足首に回された指が深々とめり込んでいる。
アンドロイドは空いた手を前へ突き出すと、それを見たセクサロイドは両腕を交差させるようにして顔を覆い、自分の身を守ろうとする。
「もう壊さないで……お願い……」
セクサロイドの懇願もむなしく、アンドロイドの手は交差した両腕を纏めて掴み取るとゆっくりとその手に力を込めはじめた。
「やめて! 痛い! 痛い! 手が取れちゃう!」
アンドロイドの握力はセクサロイドの細い腕をみるみる変形させ、それを見たセクサロイドは必死に逃れようとするが、掴まれた腕はびくともしない。同じ機械の体ではあるが、力の差は圧倒的で、腕を握りつぶすアンドロイドに使用されている人工筋肉が軍事用の物であることは明らかだった。
軍事用の人工筋肉を持つようなアンドロイドであるにもかかわらず、口などと言う戦うのに必要のパーツを持つアンドロイドは、片足をあげると、セクサロイドの胸を足で抑え込み、左手に持ったセクサロイドの腕を引っ張り始めた。
セクサロイド両腕からぶちぶちと繊維が切れる音を鳴らしながら徐々に伸びていく腕。
彼女の懇願を無視し、絶望する顔に一切絆されないアンドロイドはある意味ではとても機械らしいといえるかもしれない。
セクサロイドは絶望の中、人に作られた機械でありながら、次は人として生まれることを神に願う。
「その手を離しなさい」
その声はアンドロイドの物でもセクサロイドの物でもなかった。
直後、セクサロイドの腕が解放されると目の前を光る何かが通り過ぎる。
突然の光に、暗視モードだった目がホワイトアウトし、直ぐに通常の光学カメラへと切り替えるセクサロイド。
そこには一人のアンドロイドがいた。
長く細い足には、踵に搭載した斥力装置から生み出される斥力を前への推進力に変えるためのハイヒール。
細身ながらも身の丈ほどの巨大な刀を振り回す上質な軍事用人工筋肉。
体のラインの出る黒いナイトドレス。
カーボンと複合金属でできた明らかな戦闘用のアンドロイドにもかかわらず、セクサロイド用の複雑な動きを可能にする柔らかな口。
ケイトである。
「貴方が連続セクサロイド襲撃事件の犯人ですね」
「……」
ケイトはアンドロイドに対して形式的に質問する。質問に対して黙殺するアンドロイドは、ケイトより一回りは大きかった。
フードをかぶり、その顔は口元しか見えない。
アンドロイドからセクサロイドを守るように立つケイトはブレードを突き付けながら、アンドロイドに対して口を開く。
「貴方に殺された者の中に私の友人がいました」
「……」
「この行為はかたき討ちというそうです」
ケイトはハイヒールの斥力フィールドを起動してノーモーションで前方へと滑り出すと、災人の人の体より太い腕を断ち切るブレードを構え突撃する。
アンドロイドは近づくケイトから距離を取るでもなく、近くにあった建物へと拳を叩きつけ、腕をコンクリートの中へ埋没させた。
当然、アンドロイドは身動きできなくなり、ケイトの接近を許してしまう。
ケイトは後方に構えたブレードをアンドロイドの頭から真っ二つにするために、体を反らせて引き絞り、一気にアンドロイドの頭へ振り下ろした。
アンドロイドへブレードが到達するまでのわずかの間、アンドロイドは空いた手を持ち上げ、自分のフードを外して素顔を晒す。
隠すものが何もなくなり、より正確に頭へブレードを叩き込めると思ったケイトだが、
「人間……?」
ブレードは男の頭に触れる寸前で動かなくなった。
アンドロイドの正体は体を機械化した人間の男であった。
全身のどれほどかはわからないが、コンクリートを割る程の膂力からして、かなりの割合で体を機械化しているようだ。
アンドロイドが人型が多い理由は、そもそも人工筋肉が主に義手で使われていたものであるからだ。
義手ができれば義足ができる。
人と同じ動きができる四肢ができれば人型ロボットが作られる。
今でこそ人型ではないアンドロイドが生み出されているが、それはともかく自分の体を捨てる覚悟さえあれば、頭以外の全てを機械に変えることはこの世界では可能である。
「……捕まえた」
「離してください」
男はフードをおろした手で、止まったケイトのブレードを握る手を掴んだ。
どうやらこちらの腕も機械化しているようで、ケイトはその腕を振りほどくことができない。
男の機械化した体はケイトより力で優っているようだ。
男はケイトを捉えながら、コンクリートへ突っ込んでいた腕を勢いよく引き抜くと、建物の壁が内側から盛り上がり、中から鉄骨が姿を現した。
男はコンクリートの建物の骨組みに使われている鉄骨を引き抜いたのだ。
男は3mはある巨大な鉄骨を軽々振り上げると、またニヤリと笑い、ケイトへと振り下ろした。
ケイトは男が振り回す鉄骨を受け止めようと腕を突き出したが、男の鉄骨を受け止めたケイトの足が耐えきれずに膝をついた。
男は好機を見逃さず、何度も何度もケイトの頭へ向かって鉄骨を振り下ろし続ける。
ケイトは片腕で頭をかばってただひたすら耐えることしかできない。
ケイトに使われている生体コンピューターは人の脳の働きを模したもので、その名の通り生物に近いものだ。
莫大な容量とプログラムをしなくても自己学習を行う画期的な技術。
だがその今までにない学習能力をもっていたとしても、どれだけ時代が進んでも、ロボット工学三原則を破ることを決してできないように作られている。
ロボット工学三原則の第一条
ロボットは人間に危害を加えてはならない。
つまり、ケイトはこの男を人として認識した瞬間から、危害を加えることができなくなったのだ。
男に危害を加えられないため、反撃することができないだけではない。
ケイトの体は人工筋肉の動きを司る生体コンピューターの容量を削り、口を取り付けたことで人工筋肉の稼働率が10%落ちていた。
その上、オナホールを装着するために開けた下腹部の穴は、左右の足をつなぐ人工筋肉を引きちぎる形で開けられたもので、その足を踏ん張りが効かない役立たずにした。
もはや彼女の体はとても戦闘には耐えられないものになっていたのだ。
腕がへし折れ、胸からカーボン素材特有の竹の割るような乾いた音が鳴り響く。
四肢をねじ切られ、胴体を破壊し、徐々にケイトの体を男はスクラップにしていく。
人間をはるかに超えた思考速度で長い体感時間を、ただ自分の体が破壊されていくのを見る事しかできないケイト。
もはやケイトの体は原型をとどめておらず、体の中にあった頭部の生体コンピューターの維持に必要な器官もスクラップにされた所で、ようやく男はケイトの頭部へ鉄骨の狙いを定める。
経験を積んだ生体コンピューターは、その思考パターンや組成を経験に基づき作り上げていく、そのため生体コンピューターに同じものは存在せず、記憶のバックアップを取って別の生体コンピューターに移し替えたとしても、それはその記憶を持っただけの別の個体となる。
つまり、頭部の生体コンピューターを潰されれば、ケイトの復元は不可能であり、それは意志を持ったアンドロイドにとっての死を意味する。
これがケイトにとって残酷だが、最後の出来事となるが、この状況を抜け出すことを不可能だと判断したケイトは、逃げ出すのを諦め、残り少ない時間を自分の主の事を考えることにした。
マスター、ごめんなさい。
私は戦う事が出来ない不良品となってしまいました。
たとえ助かったとしても。
こんな私をマスターは捨てるでしょう。
それはわかっていたことです。
でもそうせずにはいられませんでした。
私はどうしてもマスターに抱かれたかったのです。
私を人に産んでくれなかった残酷な世界だけれども。
あなたと共に生きることができただけで私はこの体に生まれたことを幸福に思います。
このような異形の体を持つ私を抱いてくれたマスター、どうか……
鉄骨がケイトの頭を殴打する。
ケイトの体の中でも最も硬く作られた頭部は、重い鉄骨でも一撃で潰されるようなことはなかった。
そのため、男は何度も何度もケイトの頭へ鉄骨を振り下ろす。
ケイトの生体コンピューターの入った頭部は少しづつ変形していくが、なんとか攻撃に耐えている。だが、ケイトの口はセクサロイド用の物であり、このような攻撃を受けるようにはできていない。
そのことに気付いたのか、男の殴打はケイトの口を狙ったものになっていった。
ぐちゃぐちゃに潰されたケイトの顎からは僅かに残った歯と潰れた舌が覗いている。
男はその様子に満足そうに笑うと、最後の一撃を加えるため今まで片手で持っていた鉄骨を、両腕で振り上げる。
「…スター……わ…しは……し…わ……した……」
ケイトは壊れたスピーカーで聞こえるはずのない最後の言葉を発する。
無線も破壊されたケイトの声はマスターへ届くことはない。
男のすぐ後ろで地響きと轟音が鳴り響いた。
それでも振り下ろそうとした鉄骨は頭上で急に重くなり、男の手からすっぽ抜けてしまう。
男は生身の頭に鉄骨が落ちてしまうと肝を冷やすが、いつまでたっても衝撃はやってこない。
男は恐る恐る後ろを振り返ると、そこにはさっきまで存在しなかった金属で出来た二本の柱が立っていた。
男は視線を上げる。
柱は何かを支えているようだ。柱の先に何か乗っている。
さらに視線を上げてみる。
柱に乗った何かから二本の太い金属の枝が曲がって生えており、その先には男が今持っていた鉄骨がくっついている。
「マジかよ……」
八重樫重工製 対災人用人型歩行戦車 迅雷
6mの巨大なロボットに使われている人工筋肉の量は男とは比べ物にならず、振り下ろした鉄骨を掴み取るのは、赤子からおもちゃを取り上げる様なものである。
迅雷は膝をやや落とし、体を曲げ、巨大な拳を振り上げると、ボールを投げるアンダースローのように地面すれすれで拳を振るい、男を殴り飛ばした。
男はボールのように宙を舞い、地面へと墜落した。
迅雷は追いかけるように跳躍して男の傍へと着地する。
6mもの巨体は宙を舞えばそれは既に砲弾のようなもので、着地したアスファルトは粉砕し、その破片が地面へと倒れた男の体へと突き刺さる。
迅雷は腕を振り上げ、追い打ちをかけようとするが、既に男の四肢は千切れ、体は圧壊している。
まだ生きてはいるようだが、これ以上は殺人となるため、迅雷はそこで復讐をとめた。
この男が殺したのはアンドロイドだけだ。
殺人犯でない以上、殺せば迅雷の搭乗者であるマスターが罪に問われてしまう。
ここまで体を壊されて生きているこの男は果たして人間と言っていいのだろうか。
マスターは行き場の失った怒りを叫んで表現することしかできなかった。
「ケイト!」
「……ター……」
マスターは迅雷のコックピットから飛び降りてケイトの元へ走り寄る。
ケイトは、男が人間だと気付いた時点で救難信号を出していた。
そのため、元々ケイトを探すために迅雷でケイトの位置情報を追いかけていたため助けに入ることができたのだ。
マスターは見るも無残になったケイトを抱えると、ケイトの頭から体が千切れ落ちた。
「ケイト!死ぬな!」
生体コンピューターはそれ単体では維持することはできない。
人でいう心臓など、いわゆる生命維持装置のようなものが必要なのだが、それが収容されているのは体の方だ。
頭だけとなったアンドロイドは長く生存できない。
「さ……に…あえて……う…し…」
「最後じゃない! お前を直すくらいの金はある!」
ケイトが言いたいのは最後に会えてうれしいだろうか。
マスターは本気でケイトに近づく死を嘆いている。
これだけ人に思われ、人を愛すようになったアンドロイド。
あの男とケイト、人間らしいのは果たしてどちらなのだろうか。
ケイトの魂はもう人間と言っていいのではないか。もしそう仮定するなら違うのは体だけということ。
ということは人とは肉体があるかどうかということか。
ではあの機械の体を持つ男はどうなる?
マスターには答えは出ない。
「あ……て……ます」
「ご奉仕いたします」
マスターの部屋に一人のセクサロイドが現れた。
そのセクサロイドは人と変わらぬ容姿を持ち、口でもアナルでもおまんこでも男を受け入れることができる。
その肌の質感や、体内に分泌される粘液は男に与える快楽は本物の人間以上のもので、彼女がセクサロイドとして最高級品であるという事が分かる。
人工筋肉を用いたアンドロイドは生き物のような柔軟な動きを可能とするが、生体コンピューターと人工筋肉の神経接続は、人口神経を生体コンピューターから徐々に伸ばして時間をかけて行われる。
そのため、壊れた部分を取り換えればいいというものではなく、新たな体へと生体コンピューターを移植するのは難しい。
だが、不可能ではない。
新たな体に接続された生体コンピューターは、産まれたての赤ん坊のようにぎこちない動きしかできないが、人間のようにリハビリを繰り返すことで、その体を掌握することができる。
それは非常に時間がかかる作業で、人工筋肉を用いたアンドロイドは、人の代わりとして働かせる
意味があるのか? としばしば議論されているが、それはアンドロイドと人の境界が曖昧になっている証なのだろう。
「ケイト……今日はもう3回目だ……」
「はい。朝と昼前にご奉仕いたしました」
「それで今の時間は?」
「13時18分です」
「そんな直ぐには回復しねえよ!」
「そうですか……」
ケイトはがっかりとした顔で肩を落とし、トボトボと外へ出ていく。
その様子に心を痛めながらもマスターは椅子に座り込むと、またパソコンへと向かって仕事を始める。だが10分後、何食わぬ顔でまたケイトが現れた。
「ご奉仕に参りました」
「……」
体を再起不能まで破壊されたケイトはセクサロイドとして生まれ変わった。
あの時、ケイトの頭をまだ体を破壊されていなかったセクサロイドへと繋ぎ、なんとか生体コンピューターの劣化を防ぐことができたのだ。
マスターは感謝の気持ちを込め、ケイトだけでなくそのセクサロイドの修理費用も出して、後日デリバリーすることを約束したのだが、新たな体を手に入れたケイトは「必要ありません」と言って未遂に終わっている。
あの男の動機なのだが、マスターは後で刑事伝手に聞くことができた。
といっても、大した理由などなく、只の猟奇趣味の性癖だった。
ケイトが被害者のセクサロイドと話していたのは、ケイトの言った通り抱かれる感覚を知りたかったらしく、どうすればマスターと自分がそうなれるかを相談に乗ってもらっていたからである。
また、ケイトが取り付けた口もそのセクサロイドからおすすめされた部品である。
そういう相談を乗ってもらっていたケイトは、そのセクサロイドと友人となっていた。
夜な夜な出歩いていたのはそのケイトにとっての初めての友人が殺されたと聞き、自分で事件を解決しようと出歩いていたようだ。
マスターに相談しなかったのは、私的な理由であるし、マスターを危険にさらしたくなかったからだ。
本来であればアンドロイドが独断行動など許されないし、相談した方がいいのだが、それはケイトがまだまだ幼いという事だろう。
ケイトは新たな体になれるまで時間はかかったが、今では隙あらば奉仕しようとするようになった。
アンドロイドである彼女の本質は絶対に変わることはない。
たとえ感情が芽生えて、マスターの命令を自分に都合のいいように解釈するようになったとしても、マスターの役に立つことが彼女にとっての存在理由である。
たまたまその手段が、彼女にとって戦闘より性的に奉仕することの方に喜びを見出したというだけだ。
マスターは四つん這いになるケイトへ覆いかぶさり、腰を打ち付ける。
ぱん♡ぱん♡とリズムよく鳴り響く皮膚同士が当たる音。
ケイトの膣は粒粒が敷き詰められ、自由自在に締め上げる場所と力加減を変えることができる。
ケイトの膣を一往復するたびにケイトに膣は、マスターの反応を見て最適な形へ姿を変え、決してマスターのペニスを飽きさせることはない。
「あっ♡あっ♡あんっ♡やっ♡まんこ気持ちいい♡」
マスターは媚声をあげるケイトの胸を右手で握り、左手はケイトの口へと入れて指をフェラさせる。
そうするとケイトの膣がまたキュッと反応して、もっと虐めて欲しいと耳にではなく、ペニスへと伝えてくる。
気を良くしたマスターが乳首をこしこしと、しごき上げると先っぽからぷくりと白い液体が漏れ出してきた。
マスターは最後にギュッと乳首を引っ張るとケイトの胸から母乳が噴き出し、ベッドへと無駄撃ちを始める。
「マスター! 捨てる……くあ♡……らいなら飲んで……欲しいです♡」
ケイトの胸は母親のいない赤ちゃん用の母乳オプション付きである。
「知るか……それより出すぞ」
「下さい! 私の大好物の精液を下のお口で食べさせてください♡」
ケイトの膣内では、射精を始めたマスターのペニスの先に、疑似子宮口が下りてきて、疑似子宮口を鈴口へと吸着させる。
疑似子宮口は中が真空状態となり、マスターの吐き出された精液を吸引し、金玉の奥から精液を引きずり出す。
マスターはペニスを吸引されて精液を引きずり出される極上の射精感に、ケイトのムチムチのお尻に手を喰い込ませて味わい続けた。
「次はこっちはどうですか?マスター?」
射精が終わり、ベッドへ倒れ込んだマスターにケイトが次の誘惑を始める。
M字開脚でまんこをくぱあ♡と割り開き、お尻の穴を指で広げる。
ひくひくとアナルが物欲しそうに動き、膣穴から垂れてきた精液を中に取り込もうとしている。
「……くそ」
そのケイトの痴態にマスターはまた勃起させられ、気付けばケイトのアナルへとペニスを突き入れていた。
ケイトのアナルは入り口が狭く、マスターのペニスをぎちぎちと締め付けてくる。
ペニス全体を刺激してくる膣とはまた違う快感がマスターのペニスを魅了してやまない。
マスターはケイトのアナルを犯しながら、震えるクリトリスを指で潰しながらケイトの口をキスして塞ぐ。
「ん!!ふん♡あああ♡」
ケイトは汗を全身から吹き出させながら、マスターの腰へ足を回して絶対に逃がさないようにする。
マスターはケイトの男を惑わすフェロモンに脳を甘く焼かれながら、射精を始めようと体を震わす。
すると、マスターの腰に回されていたケイトの足がグッと締り、マスターの腰が強制的にケイトのお尻へ激しく打ち付けられた。
「いっぱい♡らひまひたね♡」
マスターから与えられる快感に呂律が回らなくなっているが、ケイトから値を上げることはない。
「次はちゃんとしたお口で味わいたいれす♡」
射精で力が抜け、ケイトのアナルにペニスを入れながら力尽きたマスターは、ケイトの上でぐったりしていると、ケイトが口を開けて頬を指で左右に引っ張り、舌をチロチロと動かして誘惑してくる。
人より欲深いアンドロイドとは何者なのだろうか。
マスターはアナルからペニスを引き抜くと、精液濡れのペニスをケイトの口へと当てがった。
じゅぽ♡ずぞっぞぞ♡
「うぉ……ああ……」
マスターは仰向けに寝ころぶケイトの頭の上に腰をのっけてペニスを上からケイトに食べさせる。
バキュームフェラによりマスターの恥骨はケイトの鼻へとぐりぐりと押し付けることになるが、セクサロイドであるケイトはその程度平気である。
力の抜けたマスターの腰をケイトの腕がガシッと掴むと上下に持ち上げ始め、男側が強制されるイラマチオを始めた。
ケイトの喉奥まで達したペニスは疑似食道の方へと入り込むが、最高級セクサロイドであるケイトは食道もペニスを気持ちよくするための穴である。
ペニスがあっても、問題なく声を出すときのように収縮し、さらには食道そのものが微細な振動をはじめる。
ピンクローターくらいの振動数を誇るケイトの食道へ突きいれたペニスは、全方向からくる強すぎる快感にマスターは思わず腰を引こうとするが、ケイトの腕ががっつりとマスター腰を掴んで逃げ場はない。
「やめ!……つよ!……ぐぅ……」
「♡♡♡♡」
ばすっばすっとケイトの顔に強制的に腰を打ち付けながら射精は始まった。
動きながら行う射精は、先ずは食道の奥へと精液を注ぎ込み、持ち上げられたペニスはケイトの喉チンコへと精液をかける。
そして入り口である口の中まで戻ると、ケイトの味覚が存在する舌の上に精液をばちゃばちゃとぶっかける。
「おいひぃ♡」
大好物である精液を舌に直接出され、ケイトはご満悦のようだ。
激しすぎる奉仕に、マスターはどちらが奉仕する立場なのかという疑問を抱くが、力を使い果たし深くは考えずに眠ることにした。
ペニスはいまだケイトに咥えられたままである。
「マスター、私は今幸せです! でも……」
「でも?」
「欲しいものがあります」
「なんだ?言ってみろ」
「感度3000倍プラグインっていうものなんですが……」
評価、感想くれるとやる気が出ます!