世の男の妄想の具現化。そのサキュバスが実在してるって知ってるか?
俺もそいつを知ったのはつい最近のこと。
なんせ俺がそのサキュバスって存在になってるんだからな。
クソが。
「ちょっとー、あーちゃん? 心の中とは言え、お口わるーい言葉使いはダメよー?」
この頭のゆるそうな喋り方をしてるのが男だった俺を強制的にサキュバスにしたクソ。
諸悪の根源であるサキュバスだ。
「うっせ。さらっと心読んでるんじゃねぇ、ほんとお前らと来たらプライバシーもへったくれもねーな!」
こいつらサキュバスの生態系はどちらかと言えば吸血鬼に近い。
まあ吸性鬼なんて呼ばれてるぐらいだから元を正せば同じなのかもしれんが、俺は断じて認めないぞ!
サキュバスと寝て腹上死した男が一定の確率でサキュバスとして生まれ変わるなんて。
しかもミイラの様に絞りきった後の男が、見目麗しい美少女に生まれ変わるなんてどんなトリック!? 魔法だって言われた方がまだマシだ。現代日本に魔法なんてクソ要素あってたまるかって投げつけてやるけどな!
「あーちゃん、お口わるわるなのはちゃんと食べないからだよー? お残しはめーなんだよ?」
「精液とか気持っち悪いもん飲めるわけねーだろ! 漫画じゃあるまいし!」
「えー、美味しいよ? あーちゃんは飲んだこともないのにどうしてそこまで言い切れるの?」
「んなもん、精液は不味いって化学が証明してんだよ! 飲むもんじゃねーの!」
「実際に飲んだこともないのに、人の言うこと信じちゃうんだー? あたしの事は信じないくせに。それって不平等だよ?」
くっ。ああ言えばこう言う。
一度黙らしてやった方がいいな。
「へー、それができないから今こうやって感情に任せて怒鳴り散らしてるんじゃないのぉ?」
その通り。今の俺はこの女に屈するしかないのだ。
俺の肉体はもう人間じゃない。否が応でも人間の男の体液を摂取せねば生きていけない体にされてしまっている。
かろうじて叫ぶ元気があるのは、それはまだ俺がサキュバスになりたてだからにすぎない。
だからこそ余計にこの現実が受け入れ難いのだが、目の前の女はそれが理解できないらしい。
「まぁどのみちおちんぽ食べないと飢えが加速して誰彼構わず襲う様になっちゃうよ。それはあたしも困るし、それであーちゃんが退治されちゃったら寝付きが悪くなっちゃうもん」
「退治されるって何だ? 聞いてねーぞ」
「そりゃあたし達サキュバスは人間と敵対してるもの。ちょっと考えたら分かるでしょ? 本来なら種を増やすための種を頂戴して生きてるんだもの。そして過剰に摂取し過ぎれば死に至らしめることもある。今仲良くやれてるのは利害が一致してるからだよ」
規模の増えすぎた人間。多様化する生活。
男と女の在り方は昔と比べて大きく変わってしまった。
女が社会に進出し、世にあぶれる男が増えた。加速する性犯罪。
その緩和のためにサキュバスという存在が容認されていると言うわけか。
どっちにしろクソじゃねーか。
男の欲望を叶えると聞けばいいことしてる風に聞こえるが、要は食事だ。
男は妊娠しない都合の良い存在を思うまま抱き、サキュバスはその種を食事として取り込む。
男を餌としか思ってない。本性を隠しての接触、食事。そして加減を間違えたら俺の様に死ぬやつも出てくるんだ。
どっちみち生きててもクソつまんない人生を送るハメになってた。
30前半まで親の脛齧ってたニートに社会性を求められても困る。
生きるのに困窮し、ハロワの社員は心の内側を見透かした様に不採用通知を突き出してくる。
何度死のうと自殺を考えたか。
その度に怖くなってやめている。
結局クソなのは自分の方で、きっと誰かに引導を渡して欲しかったんだ。
そんな時に彼女、カミラと出会った。
男を唆す様な容姿に、ちんぽをイライラさせるあどけなさ。
最初は数回話す程度だった。
その度に何度おかずにしたか数えちゃいない。
だが、あの日を境に俺と彼女の関係は一気に縮まったのである。
彼女の方から求めてきた。俺に身体を預けて、ちんぽを擦り、チャックを下げ、肉棒を引っ張り出して。
ちんぽと金玉の付け根に鼻をくっつけて、何度も深呼吸した。
その仕草がえっちで、金玉がグツグツ煮立ってボッキが治らない。
手コキからのフェラは俺も夢中になった。
そして彼女の頭を掴んで、喉をオナホの様に使って果てた。
自分でもびっくりするぐらいの射精量。今までの鬱憤を全て彼女の口腔内にぶちまけ、あとは流れに身を任せる様に彼女の肢体を貪った。
終始誰かに詫びていたと思う。
俺は悪くない、俺は悪くない。誘ってきたのはこいつだ、だからこんな目に遭うんだと。
だが思い返せばこんなふうに自分に言い訳してまで俺は助かりたかったのだろうか?
帰っても支払い滞納による督促状が待つアパート。
何度通っても不採用通知を突き出してくる職業支援センター。
もうこのまま死んでも良いって思ってたのに、このまま死んでたまるかって気持ちが強く湧き上がって、気がついたらこの体で目が覚めた。
クソみたいな現実に、クソみたいな俺。
そしてクソを煮詰めた様な生まれ変わりの果て、サキュバスになった。
俺を縛る鎖はちぎれ、もう誰も俺を責めなくなったと言うのに、俺は今すぐこの体を捨てて元の肉体に戻りたかった。
怖かったんだ。こんな未来は望んじゃいない。
男として幸せに生きたかった。でもそれも無理だ。
俺の今の体はどうしようもなく女で、男を求めた。
どんなに心で否定しようと、男がいないと生きていけない。
そんな底辺の
悔しくて苦しくて頭がどうにかなりそうだった。
いっそ殺せ。そう願うもサキュバスは死ねないそうだ。
ミイラの様にしわくちゃになっても、吸血鬼が血を浴びれば復活する様に、一度サキュバスとなった俺は精液を浴びれば復活してしまう。
そんなクソな現実が俺を苛み、そして現実逃避も三日目に入った。
「んぷ、ちゅ、ちゅう。れろ、んちゅ、あむ♡」
ぐったりとしている俺に、カミラはキスをしていた。
男の分泌液が混ざった唾液はサキュバスの中に残り続け、サキュバスになりたての俺にはなけなしの栄養となって肉体を維持させる活力となる。しかし空腹は満たせない。飢えは加速し、情欲した身体は下腹部は愛液を過剰に分泌させた。
「少しはマシな顔色になったね、あーちゃん?」
「うっせ」
「おちんぽの残り香で元気になっちゃう時点であーちゃんはもうサキュバスだよ。人間だった時のことは忘れなって」
「そんなすぐには割り切れらんねーよ」
「あたしだってずっとはあーちゃんのそばに居られないんだよー?」
そうなのだ。カミラはこの街以外に帰る場所がある。
ここには偶然立ち寄ったにすぎない。
そして俺がこうやって文句を言ってカミラを引き止めているのも一人になりたくないからに他ならない。ぽっくり逝った母親を思い出し、どうしようもない気持ちになる。
クソダセェ、ただの駄々っ子か、俺は。
「分かってる。がんばる、から」
もうこれ以上時間が稼げない事は理解していた。
ここで駄々をこねればこねるほど、カミラに迷惑をかけるって分かっていた。
「じゃあ今度こそおちんぽをおまんこで食べてひとり立ちしてね? あたしはご飯持ってくるから」
「ああ、いってらっしゃい」
「良い子で待っててね」
「ガキ扱いすんな」
「処女切ってないサキュバスは子供ですー」
そういう意味じゃねーよ。
内心で罵倒しながら玄関から出て行くカミラを見送った。
はぁ、相手するだけで疲れる。
同じ言葉で話してるのに、一切会話が成立しないんだ。
男に戻りたい俺、諦めて女に、サキュバスとして生きろと言うカミラ。
多分カミラの言葉が正解だ。今の俺の体は男の時とは大きく変容してしまっていた。
「んっくぅ♡ まただ。おっぱいが擦れて母乳出てきてる♡」
ワイシャツを押し上げる様にして突き上げた爆乳の先端が濡れていた。
母乳。それが今俺を悩ませている身体的特徴の一つ。
そして乳首が擦れるだけでイク身体。イキ易いのだ。
ワイシャツを脱ぎ捨て、入念に揉み込んでみるが、自分で揉んでもそんなに気持ちよくない。だが先端はちんぽの様に敏感で、擦り付けると射精の様に母乳を出した。
「はぁ──っあ♡ 乳首触ってるだけでイク。んもう、凶悪すぎんぞこれ、触ってるだけでもきもちいのに、これにちんぽ包んじゃったらどうなっちゃうんだ?」
硬くて、熱くて、くっさいちんぽ♡
きっとおっぱいが敏感になっちゃうくらいイケるとおもう。
でも、でもぉ、男とはしたくないし。
おっぱいでイキながらも俺は気持ちとは裏腹に男を喜ばせる妄想を加えていく。
「はぁ♡ ────んぅ♡」
どれだけそうしていただろうか。こうやってオナニーをしている時だけは飢えを忘れていられる。けれどおかずにはどうしたって男が出てきて、射精させている自分がいた。
今頃顔面精液だらけで、恍惚としている俺が居るだろう。
だが妄想だけだ。妄想だけだからセーフ。おまんこも触らない様にしてるし、まだおっぱいだけでしかイってないからセーフ。
そう思っているが、カミラから言わせれば、順調にサキュバス化が進んでいるらしい。
二時間後。
お風呂場でシャワーで乳首を虐めていたところでカミラが帰ってきた。
ミルクを絞り出し、タオルで前を隠して迎えに行く。
ワイシャツ一枚かタオル一枚の差だ。だが湯上がりという効果は俺の思ってもない効果を生む。
「あーちゃん、帰ったよ。いい子にしてた?」
「おう、おかえり」
「あ、お風呂入ってたんだ。湯上がりアピールとかやる気満々じゃん♡」
「そんなんじゃねーけど」
「照れない、照れない。大事よー、そういうシチュ♡」
カミラの後ろからは人形の様に付き従った男が二人。
完全に操られているのだろう、意識がある様には見えなかった。
もうね、今の俺は男を見ただけで涎が出るほど飢えている。
だから喉を鳴らしてしまうのは仕方のない事だ。
サキュバスはそう言う生態系をしていると思って頂ければいい。
だが俺は未だ生娘。男のものを握ろうとも、シコって吐き出させようとも、ましてやそれに口をつけようとも思えない。
妄想はするのだ。でも俺の心はそんな自分を頑なに拒んでいた。
「今日はずいぶん多いな。俺はそこまで空腹でもないんだが」
「一人はあーちゃんのだよ?」
「えっ」
「えっ?」
最初言われて意味がわからなかった。
なんでかと言えば、今までは口移しで精液をいただいていたからだ。
カミラの甘い唾液と絡まった精液はまだ飲めた。
回数は必要とするが、美少女とのキスは何者にも勝るのだ。わざわざちんぽを扱いて口をつけなくても良いからだ。
なんと最高な環境だろうか。
しかし、そんな最高の環境は誰が作ってくれている?
他ならぬカミラだ。
そして俺が彼女に対して導き出した答えが『一人でもやれる』だった。
だからちゃんとやれるか見せてみろ。そう思わせてしまうのも無理はなかった。
「あたし、ちゃんとあーちゃんが一人で生きていけるか見届けるから。だからちゃんとおまんこで食べて?」
「う……」
美少女が瞳に涙を溜めて見上げてくる。
男がやられたら断りきれないシチュである。男であると信じてる俺は、あてがわれた男のズボンを嫌でも注視せざるを得なかった。
なんせそこはビンと勃ち上がっており、それはもう見事なテントが張っている。
「うぅ、なんでこいつもうおっきいわけ?」
「そりゃあーちゃんを見て孕ませてやりたくなったからだよ。サキュバスは生まれながらにして男のおちんぽをイライラさせる天才だよ? ちょっとした仕草ひとつで誘惑し続けるんだ」
うるせー、そんな存在になりたくてなったんじゃねー!
心の中で反論しながら引っ張り出す様に行くそうにも梱包された布の中からバキバキに勃起したペニスを引っ張り上げた。
「んっふぅ♡♡」
なんだこれ。匂いを嗅いだだけで頭が痺れたぞ? 軽くイったのか?
乳首イキよりも強いイキにさっきから胸がドキドキ高鳴っていくのがわかった。
「すっごいでしょ、おちんぽの匂いって。サキュバスが一瞬で空腹になる効果を持ってるんだよ。もうキス程度じゃなんの時間稼ぎにもならないぐらい空腹になってるでしょ?」
すぐ横でチュパチュパとこちらに見せつける様な濃厚フェラをしつつ、俺を煽ってくるカミラ。胸をはだけ、パイズリの姿勢に入り始めている。
んなろぉ。
俺もこうなったら覚悟決めるしかねぇ。
寝ている男のちんぽの皮を剥いて、指をチンカスでベトベトにさせた。
そんな手でちんぽをシコってやると、すぐに芯が熱くなって先端から白濁液が飛び散った。
「はぁ──早漏とかダッサ。生きる価値ないんじゃないの?」
「そう言いつつも興奮してる。精液の匂いってサキュバスをその気にさせちゃうのよねぇ。もうちんぽを指で動かしてるだけでも辛いんじゃない? いいのよ、口でしゃぶっても。チンカスを舌の先で念入りに掻き出して、あーちゃんの口でおちんぽをピカピカになるまでしちゃってもいいんだよ?」
なんだ、なんだその馬鹿みたいな妄想は。
ちょっとだけ惹かれる俺もいたが、今はまず髪や顔にかけられた精液を拭き取って口に……いやいや何を乗せられそうになってるんだ俺は。
でもちょっとだけ。指についた精液を舐めるくらいはしても良いか。
「ちゅぱ。れろ、んちゅ、あむ♡」
っはー、やばい。なんだこれ。精液ってこんな美味いの?
指の先端どころか手のひら全部舐めとってもまだ足りない。
頭がクラクラとする。腹の奥から熱が込み上げる。
シタイ。シタイ。シタイ。シタイ。シタイ。シタイ。
飢え特有の生植欲求が俺の体を支配していく。
そこでだめ押しの声が俺の心の奥底を激しく揺さぶった。男だった時の抵抗じゃない。
そのもっと深層ではサキュバスとしての情欲が渦巻いていたのだ。
そんな情欲に燃料を注ぐ様に、カミラの言葉は俺に響いた。
「今日は全部あーちゃんが食べてもいいんだよ?」
「……あ♡」
本当に?
「誰もあーちゃんの交尾相手を取ったりしないよ? 好きなだけシテテいいの♡」
「好きなだけ?」
「そうだよ。そのおちんぽはあーちゃん専用。お腹いっぱいになるまで搾り取ってもいいの」
「あぁ、ふぅ……はぁ、はぁ♡♡」
俺の心は完全にサキュバスの本能に支配されていた。
「いい顔になったね、あーちゃん。おちんぽさんがぴくぴくしてるよ? こんな時、あーちゃんはどんな風にして慰めてあげるの?」
そりゃもちろんしゃぶる。
亀頭の裏っ側を丹念に舐め擦って、肉棒もおっぱいで包んでやる。もちろんキスでちんぽをバキバキにしてやるさ。そうすれば男は俺の体に吐き出してやりたくて仕方なくなる……だろ?
「んぶぅ♡ れろぉ♡ ちゅう♡ じゅるるるるる♡」
口の中でちんぽが形を変えていく。先端があっつくなった。
もう出るのか? ほんと、早漏だよコイツ。俺が飢えてるのわかっててくれるのか?
もしかしてお前いい奴なのかもな。
だったら口で受け止めてやるのが俺の役割だろ。喉の奥を使って……ほら、カリ裏が引っかかって、おまんこにしてるみたいになってるだろう?
スッゲー気持ち良さそうな顔してるぜお前。
ほら出せ♡♡ 出せ♡♡ 俺のフェラに無様に負けて射精しろ♡♡♡
「んぐ! ……んぅ、ごく、ごくん♡」
はぁ、食道にあったけぇ汁びちゃびちゃぶっかけられてる。
そんなに気持ちいいのかよ? 女の喉は?
それとも俺の喉だからか?
ちんぽ萎えさせるまで扱いて、どっぴゅん、どっぴゅん射精してくれて♡♡
「げっぷ、んへへへへ♡」
お腹満たされたよ。あんがとな?
お礼にチューしてやるよ。遠慮しなくていいぞ?
ほら舌出せ。丁寧にしゃぶってやるから。
「れろ♡ れろ♡ ちゅぱ♡♡ ちゅぱ♡♡」
「あーちゃん、すっごい幸せそうな顔してるよ」
「んあ? あー……俺そんな顔してる?」
自分でもわからない。たださっきからやけに熱っぽい。
風邪を引いたみたいに頭がふわふわしてやがる。ボーッとする。思考が定まらない。
「まるでご馳走を目の前にした犬みたいな顔♡♡」
「失礼すぎんぜ」
「だってぇ、今まで男を知ろうともしなかったじゃない?」
「そりゃ、つい最近までついてたんだぜ? 無理からぬことだろう」
「でも、知った今は?」
「自分でも馬鹿だったと思う」
「おまんこで食べるとまた違った味わいだよ!」
「そうやってネタバレすんなよー」
カミラの細い指が俺のおまんこを左右に開閉運動させる。
すると内側からは男を咥え込む準備満タンな愛液がカミラの指を濡らしていた。
女になってから頑なに触らなかった場所を、カミラの細い指が何度も出入りする。
「あっん♡ やめろよ。ちんぽ咥える気持ち昂るじゃん♡」
「そうさせてるの♡ あーちゃん引っ込み思案だからさ、このまま本番しないで終わりそうだったし♡」
入る指が二本、三本と増えていくがまだまだ足りない。
男の肉塊でも入れなきゃ治らない。そんな気持ちがどんどん強くなる。
「それは悪かったよ。でも、今日は俺に任せてくれるんじゃなかったの?」
「そうだね。どこに入れるか分かる?」
「舐めんな」
未だに引っ掻き回された場所がウズウズしてる。こんなん間違いようがないぜ。
キスですっかりバキバキになったちんぽを握り、自分の膣へとあてがった。
ゆっくりと腰を下ろして上半身を逸らしていく。
「ん♡ ふぁあああああああ♡」
まるで温泉に浸かる気分だった。
自分のじゃない熱源がお腹の奥に入り込み、柔らかく押し広げるほんのりとした痛みが俺の全身からオーガズムを掻き立てる。気持ちよさのもう一歩先を知った様な全能感すらある。
しかしそれはある一定の場所まで入ると収まった。
「んっ……これ、全部入ったのか?」
尻をぐいぐいと押し付けて椅子に座る様に身体を揺する。
内側に芯が入った様に体幹は揺らがず、まるでそう言う椅子に座ってる様な心地だった。
こりゃサキュバスが騎乗位を気にいるのも納得だな。
高級なソファに身を包まれる様な安心感が湧いてくるんだ。
男とシてるなんて嫌悪感はとっくにどこかへ行ってしまっていた。
だが俺は生娘だったはずだ。途中、何かが途切れる音はしなかった。
けれどある時を境に腰が抜けてしまったかの様に力が入らない。
身体をビクビク痙攣させて、放心してしまった。まだ挿入しただけなのになんだこの達成感は。女ってこんな気持ちいいの? 男の射精を身体全部で味わってる様な心地に包まれている。
「処女卒業おめでとう、あーちゃん♡♡」
「あんがとよ、カミラ。なんか色々吹っ切れた気分だ。完璧食わず嫌いだったな、これ」
なんで嫌がってたのか、さっぱりわかんねーわ。
すんげーきもちいいじゃんよ。
すっかりセックスの虜だわ。
「まだまだ、サキュバスの道は長いよ?」
「それはここから始めるんだろ?」
腰をゆっくりと持ち上げる。
俺のまんこは獲物を逃さない様に食いつき、引き出そうとした時は内臓が出てしまうんじゃないかと言うほど動きづらかった。腰が持ち上がんねーの。自分でもびっくりだぜ!
「あーちゃん、がっつきすぎ。おちんちんはもっと丁寧に扱わなきゃ」
「わかってるけどぉ、これ、気持ち良すぎてやばいんだもん♡ 腰、勝手に動く、やば♡♡ ちんぽ♡♡ おまんこ負けるぅ、気もちぃい感情に呑まれちゃう♡♡ イクーーッ♡♡」
ぐぷちゅ、ぐぷちゅ!
腰を落とすたびに結合部からは泡立った混合液が、ちんぽの形が、俺の弱い場所をこれでもかとかき混ぜていく。
こんなん無理♡ イク♡♡ ちんぽの奴隷になっちゃうよぉお♡♡ 今日から俺、オチンポ教の信者になります♡♡♡ 俺のまんこでピカピカになるまでおちんぽ磨かせてください♡♡♡
エッチしてると語彙力が著しく低下してしまうのはサキュバスになったからだろうか?
脳内を下品な言葉で飾り、結合部からは大量に精液が漏れ出ている。
何度射精を促しても、全然満足できない。気持ちいい♡♡ 美味しい♡♡ オチンポ大好き♡♡ そんな気持ちで満たされ、翌朝目が覚めたら見事なミイラが二つあった。
「あーちゃん、おちんぽ美味しいからってやりすぎたらめーだよ?」
口では母親の様に俺を咎めるカミラだが、そう言うお前の足元にも転がってるじゃねーか。
俺だけ責めんな。
「悪い、一回火がつくとやめ時を忘れちゃうっぽい」
「まぁおちんぽデビューした子はだいたいそうなるからね。そしてあーちゃん」
「ん?」
「サキュバスとして一人前になった子をいつまでもあだ名で呼び続けるのは失礼だから名前を送ります」
「サンキューな。で、なんて?」
「アーミラ、とかどう? あたしのカミラから取ったの。可愛いでしょ?」
「それ、どっちみち俺あーちゃんじゃね?」
「でも相手に名乗る時に男の名前は名乗れないじゃない?」
「そりゃ、まあ?」
良いのか悪いのか、納得はいかないけど頷いておく。
「それで一応聞いておくけど、あーちゃんはどうやって暮らしていく?」
「普通に男誘ってつまみ食いはダメなのか?」
「うーん、新人のうちは許されるけど、お勧めはしないよ。この街にはシェリルさんの餌場だから」
「やっぱ先任のサキュバスとか居るんだ?」
「うん。色々力の使い方を教えてあげるね。行こ」
「あ、ちょっと」
カミラに手を引かれるまま、俺は全裸のままで外に出た。
不思議と羞恥心はない。むしろ開放感にも似た心地だ。
カミラも全裸だった筈だが、いつの間にか服を来ていた。
いや、よくよく見れば服じゃない、
胸を包み込んでいるのはコウモリの様に生えた羽根で、下腹部を覆うのは悪魔の様な尻尾だ。
こんな姿、見たことがない。
「ふふ、驚いた? これがサキュバスの正装よ。男をどれだけ食べたかでサキュバスの権能を扱える様になって行くの。あーちゃんはまだヨチヨチ歩きだから全裸だけどね」
「でも人間達は俺が全裸でも気がついてないぜ?」
「それは人間には洋服を着ている様に見えているからね。でも膣内に精液入ってる時限定よ」
「そんなに便利なもんじゃねーのな」
「まだあーちゃんはサキュバス一年生だからね。これから少しずつ覚えてけばいいよ」
「ま、しゃーねーか。で、どこ向かってんだ?」
「先任のサキュバスのとこよ」
「ああ、確かシェリルさん?」
「そうだよ。ここの曲がり角の向こう側」
「すんげー臭いしてるな」
「お食事中だったかも。サキュバスは食事邪魔されるのすっごい嫌がるから出直す?」
それ分かる。俺もカミラに全部自分のシたい様にしていいよって言われた時すっごい嬉しかったし、夢中で貪ってたもん。
「そうしよっか」
そんな風に出直そうかと考えていた時である。
「あらぁ、確かあなたカミラちゃんだっけ?」
「はい、ご無沙汰してます先輩。でも今日はお食事中みたいですし時間を改めて来ようと思ってました」
「良いわよ別に。駆け出しの時ならいざ知らず、今のアタシは好きな時に好きなだけ食べられるもの。それで、そっちの羽なしの子は?」
「あたしの後輩です。まだ生まれて三日目なんですけど、漸く処女切って歩き始めたばかりなんで顔見せに来ました」
「へぇ、カミラちゃん。あなたこの業界何年目だっけ?」
「20年になりますね」
想像以上にベテランだった。って言うか目の前のこの人はもっと上ってことになるな。
「それで後輩を持てるなんて立派よ。これからも精進なさい」
「ありがとうございます!」
と、自分の絡んだ相手を後輩と呼ぶってことは、二十年前カミラの相手はこのシェリルさんだった訳か。しかしサキュバスが増えること自体は滅多にない口ぶり。
つまり餌場が決まってると言っても言うほどサキュバス人口は多くないのか?
「それで貴女は?」
「アーミラって名付けてもらいました」
「アーミラちゃんね。羽根も無い、尻尾もない、角も無い。無い無い尽くしのアーミラちゃんは、舌には自信はあるかしら?」
「舌、と言いますと?」
「んもぅ、察しが悪いわね。射精管理中のオスがいるのよ。飲み比べしないかってお誘い♡」
「良いんですか? 俺、ザーメンに目がなくて!」
目を輝かせながら肯定すると、じゃあ待っててね、とルンルン気分でシェリルさんが路地の奥に引っ込んでいた。
「良かったね、あーちゃん。先輩がお誘いしてくれる事なんて滅多に無いのよ?」
「そうなのか?」
「口でするよりおまんこでする子が多いからね。味については賛否両論あるのよ。特にグツグツに金玉沸騰させた射精管理させたザーメンミルクは独特な匂いがするし、苦手な子も多いの」
「え、なにそれ。ちょっと興味ある」
「すっかりザーメンの虜になってるね。そんなにはじめてのミルクは美味しかった?」
「ずっと食わず嫌いだったからさ。口に入れたら美味いんだもん。適度に空腹だったのもあるのかも?」
「だからってここまで夢中になっちゃうもの?」
「わっかんねぇけど、それも俺だろ?」
「だね」
「準備ができたわ。こっちにいらっしゃい」
シェリルさんがおいでおいでしてくれた向こう側では、下半身むき出しの男がズラリと並んでいた。射精管理中と言うのもあり、チンカスのこびりつき具合が尋常じゃない。
鼻腔を抜ける匂いだけでさっきから子宮がキュンキュンしてしまっている。
「あ、だめ。もう匂いだけでイキそ♡」
「サキュバスにとって至福の時よね?」
「はい、すごいっすね。でも新入りの俺なんかがそのまましゃぶっちゃってもいいんですか? この熟成具合、相当ご苦労されてると思います」
「ふふ、良いのよ。本当はみんなと分かち合いたいのだけど、分かってくれる子が居ないのよね。でもアーミラちゃんはわかってくれた。ね、後で感想を聞かせてくれる? 一発目の一番濃いのを飲んだ後は、その後のマイルドな味わいのミルクを飲み合うの」
「ああ、それすっごい最高です。ちんぽって大きさと膨張具合であれこれ言われますけど、精液に貴賤はないっすもんね!」
「そう、そうなのよ! おまんこでイクのにちんぽのサイズは選別するけど、精液を飲むのに適してるちんぽだってあるわ!」
俺は気付けばシェリルさんとガッチリ握手をしていた。
孕ませるだけじゃない。男の射精欲求の理解者と出会えた気持ちでいっぱいだった。
俺のちんぽも決して大きいとは言えないものだった。だからこそ口で出すより、膣内で出した時が少ないとしょんぼりしてしまうことがあった。多くの女性が膣内でイクのを望むのは、膣イキを覚えさせられたからである。だが全員のちんぽがその女性にとってベストのサイズではない。そんな負けちんぽを救うサキュバスこそが今俺の目の前にいる人だと理解した。
「一生ついていきます!」
「あら、ありがとう。あたしの趣味を理解してくれるどころかこの懐きよう。嬉しいわアーミラちゃん」
そのあとめちゃくちゃちんぽトークに華を咲かせた。
サキュバスは口で飲むのとおまんこで飲むのでは効率が10倍くらい違う。
圧倒的おまんこ派が多いのは気持ちいいのもあるが、満腹度の問題なのだ。
逆に言えば口で飲むならおまんこの10倍味わえる。
自分で育てるのなら手間だが、この人についていけば俺は苦労せずちんぽをいただくことができるのだ。
「そういえばカミラ先輩は?」
顔じゅうザーメンまみれの俺は思い出したように産みの親を探した。
「あの子ならアーミラちゃんをあたしに預けてさっさと自分の餌場に帰ったわよ」
「えー、こんなに美味しいミルクがあるのに先に帰っちまうなんてひどいぜ」
「良いのよアーミラちゃん。サキュバスでもそれが一般的な思想だもの」
「俺、もうこれなしの生活考えらんねーくらいなのに」
「ふふ、そうよね。おまんこで食べるよりお口で食べる方がオスを飼いやすいのよ。死なせるほど絞らないし、こうして理解者が増えてくれて嬉しいわ」
「へー、俺、まだまだ新人なんで色々教えてください!」
「そうね、着いてきなさい。あたしがアーミラちゃんを立派なミルクソムリエに育ててあげるわ!」
ん?
それはちょっと違う様な?
そういえばシェリルさんはカミラに比べて容姿が幼い。
おっぱいは俺と同じくらい大きいが、カミラほど『爆乳!』って感じじゃない。
もしかしてミルク派って成長が遅いのだろうか?
「ところでシェリルさん。俺ちょっとおまんこしたくなってきちゃったんですけど一人借りて良いっすか?」
「あら、ミルク派はおまんこしないわよ?」
「へ?」
こいつマジかって顔になる。
なんせ精液は飲めば飲むほどサキュバスのメスをこれでもかってぐらい高める。
まんこにちんぽ突っ込まれたくて仕方がなくなるのだ。
子宮イキで果てたい気分はサキュバスならだれでも理解してくれると思う。
確かにミルクは美味い。でもそれはサキュバスをその気にさせる効果の一つに過ぎず、そのまま本番! と言う勢いがあるからこその達成感があるのだ。
今思えばあのセックス大好きなカミラが尻尾を巻いて逃げるあたりで察した方が良かったか。
「ねぇアーミラちゃん。おまんこ派って下品だと思わない? 下半身むき出しにしてはしたないったらありゃしないわ」
「あ、いや。えーっと……」
俺は視線を逸らして口を濁す。
一度知ってしまったセックスという喜びを今ここで否定してしまうのは容易い。
だが耐えられるかって聞かれると無理だとハッキリ言うだろう。
もしかして俺、やばい人に師事しちゃったんだろうか?
沸々と湧き上がるこれじゃない感に、ちょっとどんよりとした心地になったのは言うまでもない。
でもそれが良かったのか俺と言う男の残滓はいつまでも残り続けた。
続かない